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「え?」
婚約は、解消とか出来ないから、お互いをよく知ってからでしょう?
私の反応が気に入らなかったのか、シスルがずいっと近づいて来る。
「何?嫌なの?」
黒い。黒い!黒い!笑顔なのに、めっちゃ怖い!
「い、嫌なわけありません!わ、私はシスル様のことが好きですから!」
「好き?」
「はい!」
「そう。なら婚約しても良いよね」
私は、シスルは推しだったし、どんなシスルでも嫌いになることはないと思う。
でも、シスルは良いの?
ヒロインは、シスルを選ぶかもしれないのに。
「シスル様は・・・よろしいのですか?私はシスル様より五歳も年下で。シスル様に相応しい方は他にいらっしゃるかもしれないのに」
せめて同い年や一つ下くらいなら、王女という身分もあるし、アイリスは最近表情筋も多少働き出したから、他の人に譲ったりしないけど。
五歳って大きいと思う。
「一年待てば、その年の差縮まるの?」
「え?いえ、縮まりませんけど」
「じゃあ、今するのも一年先にするのも変わらないよね。むしろ早くしたほうが、もっと仲良くなれるでしょ」
それはそうかもしれないけど・・・
シスルは一年先も私を婚約者に望んでくれるの?
「シスル様は、私を選んで後悔しませんか?」
「なんで?こっちから申し込もうと思ってたところに、まさかの王家からの申し込みだよ?殿下や他の横槍が入る前に、さっさと僕のものにしちゃわなきゃ駄目でしょ」
え?今こっちから申し込もうと思ってたって言った?
あ、でもフロックス公爵家なら、王女の降嫁先としては最適よね。
フロックス公爵家としても、シスルが想いを寄せているご令嬢がいないのなら、王女を娶るのは好手だわ。
確かに、婚約者候補の時期が長いと、お父様やエルム兄様が騒ぎそう。
婚約してしまった方が、あの過保護なのがマシになるかもしれないわ。
「シスル様に少しでも私で良かったと思っていただけるように、精進しますわ」
「・・・全く伝わってる気がしないけど・・・まぁ、いいか。これからじっくり教えていけば良いし」
「シスル様?」
「なんでもない。さ、婚約することにしたって伝えに行こうか」
小声過ぎて聞こえなかったから聞き返したけど、なんでもないと言われたわ。
エスコートのために手を差し出してくれた表情は普通だったから、本当になんでもなかったのね。
手のひらにそっと手を重ねると、シスルは指を絡めるように、ぎゅっと握った。
「シスル様ッ」
「恥ずかしい?慣れてね」
赤くなった頬を隠すように、俯いて歩く。
婚約者候補の打診の日に、即婚約だなんて、お父様とエルム兄様、卒倒するんじゃないかしら。
婚約は、解消とか出来ないから、お互いをよく知ってからでしょう?
私の反応が気に入らなかったのか、シスルがずいっと近づいて来る。
「何?嫌なの?」
黒い。黒い!黒い!笑顔なのに、めっちゃ怖い!
「い、嫌なわけありません!わ、私はシスル様のことが好きですから!」
「好き?」
「はい!」
「そう。なら婚約しても良いよね」
私は、シスルは推しだったし、どんなシスルでも嫌いになることはないと思う。
でも、シスルは良いの?
ヒロインは、シスルを選ぶかもしれないのに。
「シスル様は・・・よろしいのですか?私はシスル様より五歳も年下で。シスル様に相応しい方は他にいらっしゃるかもしれないのに」
せめて同い年や一つ下くらいなら、王女という身分もあるし、アイリスは最近表情筋も多少働き出したから、他の人に譲ったりしないけど。
五歳って大きいと思う。
「一年待てば、その年の差縮まるの?」
「え?いえ、縮まりませんけど」
「じゃあ、今するのも一年先にするのも変わらないよね。むしろ早くしたほうが、もっと仲良くなれるでしょ」
それはそうかもしれないけど・・・
シスルは一年先も私を婚約者に望んでくれるの?
「シスル様は、私を選んで後悔しませんか?」
「なんで?こっちから申し込もうと思ってたところに、まさかの王家からの申し込みだよ?殿下や他の横槍が入る前に、さっさと僕のものにしちゃわなきゃ駄目でしょ」
え?今こっちから申し込もうと思ってたって言った?
あ、でもフロックス公爵家なら、王女の降嫁先としては最適よね。
フロックス公爵家としても、シスルが想いを寄せているご令嬢がいないのなら、王女を娶るのは好手だわ。
確かに、婚約者候補の時期が長いと、お父様やエルム兄様が騒ぎそう。
婚約してしまった方が、あの過保護なのがマシになるかもしれないわ。
「シスル様に少しでも私で良かったと思っていただけるように、精進しますわ」
「・・・全く伝わってる気がしないけど・・・まぁ、いいか。これからじっくり教えていけば良いし」
「シスル様?」
「なんでもない。さ、婚約することにしたって伝えに行こうか」
小声過ぎて聞こえなかったから聞き返したけど、なんでもないと言われたわ。
エスコートのために手を差し出してくれた表情は普通だったから、本当になんでもなかったのね。
手のひらにそっと手を重ねると、シスルは指を絡めるように、ぎゅっと握った。
「シスル様ッ」
「恥ずかしい?慣れてね」
赤くなった頬を隠すように、俯いて歩く。
婚約者候補の打診の日に、即婚約だなんて、お父様とエルム兄様、卒倒するんじゃないかしら。
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