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聖の聖女と闇の聖女《フローラ視点》
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婚姻が早まることをリアナ様に話すと、そのくりくりとした瞳を丸くされた。可愛らしい。
「そうですよね。フローラ様なら他国の王族に見染められますよね」
婚姻を早める理由をお教えすると、そんなことを言われた。こんな勘違いをされるところも可愛らしいわ。
他国の王族に婚約を求められているのが、自分であると思わない。本当に慎ましやかな方。
国王陛下も王妃様も、もちろんシオン殿下も私も、この愛らしい姫君を他国になど渡すつもりはない。
リアナ様溺愛のシオン殿下がソル様との婚約を認めたのだって、護衛のカイ様がソル様との婚約婚姻ならこのまま王宮に残せるって言ったからだというし。
それにー
リアナ様を他国には渡せない。
リアナ様には、光の魔力と共に、闇の魔力が渦巻いている。それも、私と同じく聖女と呼ばれるほどの、大きな力が。
リアナ様が、その魔力について誰にも話していないことはすぐに察した。
魔力は、1人に1種類しか宿らない。それが光と、闇の2つを宿すなんて。
闇の魔力ー
言葉にすれば悪しきもののように思われるが、光のあるところには闇が存在し、闇無くしては光は存在しないとされる。
聖の力と違い、光の魔力はあくまでも属性の1つに過ぎない。また闇も同じことだ。
だけど、聖女としての力は違う。
聖の聖女が人を癒し、魔の力を弱め、作物の成長を促す力を持つ者だというのなら、闇の聖女は、人の悪意を増長させ、天変地異を起こし、魔の力を増長させることができる。
今は、リアナ様の中に闇の聖女としての力は眠っている。だが、人の悪意に晒され、リアナ様の自我が崩壊したなら、闇の聖女として覚醒し、この世界を混沌へと導いてしまう。
リアナ様の身に何かあれば、その体が死しても闇の聖女は滅びることはない。
それは、私が聖女として覚醒した時に、前聖女様から伝えられたことだ。
この、『魔術学園の花の乙女』で、リアナ様が闇の聖女であるという設定などない。
つまりは、この世界は乙女ゲームの世界によく似たもう1つの世界だということ。
それはそうだ。私はシオン殿下に惹かれてもいないし、攻略などもしていない。
ゲーム内では、リアナ様には断罪処刑の未来しかなく、ソル様は私がソル様とのルートを選んだ場合、リアナ様を暗殺する存在だ。
大体、リアナ様はシオン殿下のことをゲームのように恋焦がれたりしていないし、どうやらソル様に惹かれている様子。
全ては、ゲームの知識通りにはいかないということだ。
前聖女様から教わった、闇の聖女の倒し方。それは、宿主の中に留めたまま、覚醒させないこと。
宿主が闇の聖女として覚醒しなければ、つまりはリアナ様のまま幸せに生涯を終えれば、闇の聖女は再び眠りに付く。
なら、私の最推しであるリアナ様には、幸せに生涯を終えてもらおう。
そのためならなんだってする。リアナ様が笑顔でいてくれるなら、恋していないシオン殿下とだって婚約でも婚姻でもなんでもする。
全ては、リアナ様の幸せのためにー
「そうですよね。フローラ様なら他国の王族に見染められますよね」
婚姻を早める理由をお教えすると、そんなことを言われた。こんな勘違いをされるところも可愛らしいわ。
他国の王族に婚約を求められているのが、自分であると思わない。本当に慎ましやかな方。
国王陛下も王妃様も、もちろんシオン殿下も私も、この愛らしい姫君を他国になど渡すつもりはない。
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魔力は、1人に1種類しか宿らない。それが光と、闇の2つを宿すなんて。
闇の魔力ー
言葉にすれば悪しきもののように思われるが、光のあるところには闇が存在し、闇無くしては光は存在しないとされる。
聖の力と違い、光の魔力はあくまでも属性の1つに過ぎない。また闇も同じことだ。
だけど、聖女としての力は違う。
聖の聖女が人を癒し、魔の力を弱め、作物の成長を促す力を持つ者だというのなら、闇の聖女は、人の悪意を増長させ、天変地異を起こし、魔の力を増長させることができる。
今は、リアナ様の中に闇の聖女としての力は眠っている。だが、人の悪意に晒され、リアナ様の自我が崩壊したなら、闇の聖女として覚醒し、この世界を混沌へと導いてしまう。
リアナ様の身に何かあれば、その体が死しても闇の聖女は滅びることはない。
それは、私が聖女として覚醒した時に、前聖女様から伝えられたことだ。
この、『魔術学園の花の乙女』で、リアナ様が闇の聖女であるという設定などない。
つまりは、この世界は乙女ゲームの世界によく似たもう1つの世界だということ。
それはそうだ。私はシオン殿下に惹かれてもいないし、攻略などもしていない。
ゲーム内では、リアナ様には断罪処刑の未来しかなく、ソル様は私がソル様とのルートを選んだ場合、リアナ様を暗殺する存在だ。
大体、リアナ様はシオン殿下のことをゲームのように恋焦がれたりしていないし、どうやらソル様に惹かれている様子。
全ては、ゲームの知識通りにはいかないということだ。
前聖女様から教わった、闇の聖女の倒し方。それは、宿主の中に留めたまま、覚醒させないこと。
宿主が闇の聖女として覚醒しなければ、つまりはリアナ様のまま幸せに生涯を終えれば、闇の聖女は再び眠りに付く。
なら、私の最推しであるリアナ様には、幸せに生涯を終えてもらおう。
そのためならなんだってする。リアナ様が笑顔でいてくれるなら、恋していないシオン殿下とだって婚約でも婚姻でもなんでもする。
全ては、リアナ様の幸せのためにー
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