どうぞお好きになさってください

みおな

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71.全部言いたいと思いますわ

 ルウの話はこういうことだった。

 まずオルテガを、システィーナの国の貴族家令息とする。

 そして、生まれてすぐに誘拐されて探していたことにする。

 次に、ユークレース王国が亡くなったオルテガの遺体を見て、その貴族令息である証拠を見つけ、アヤナ王国に連絡する。

 そしてここで、あの暗殺者たちの出番だ。

 彼らがパイライト国王の指示で、オルテガを殺したことを自供する。

 もちろんパイライト国王は否定するだろう。

 あの国王は、姑息で卑劣だ。おそらくオルテガの籍もエピドート伯爵家からすでに抜かれているだろう。

 だから、孤児が勝手にやったことだ。我が国とは関係ない。

 そう言うに決まっている。

 だから、そこを突くつもりはない。
もちろん、アヤナ王国から責任追及してもらうが、それはその後の経済制裁のための布石だ。

 周辺国にも知らせ、パイライト王国を追い詰めていく。

「パイライト王国が、これですぐどうこうなるかは分からない。もちろん、あの国王には必ず罪を償わせるが。ただとりあえず今は、オブシディアン王国の第一王子たちの件だ。明日には、騎士を伴って国に送り返す。ティファが話をしたくないと言うならこのまま送り返すがどうする?」

 ルウの問いかけに、ティファは少し考え込むような表情をした。

 会いたいわけでもないし、特別話したいわけでもない。

 ティファは、もうユリシスに何の感情も持っていない。

 ただ、ティファはルウと結婚してユークレース王国の王太子妃になるのだ。

 この際、はっきりと拒絶してやることも元婚約者の役目かもしれないと思った。

「会います。自分がどれだけ愚かな真似をしたのか、はっきりと私からも言いたいと思います」

「・・・そうか、そうだな。ティファに拒まれるのが一番効くかもしれない」

「ふふっ。ルウ様が随分と親切に諭してくださったのですもの。それで理解しないなら、王族席などあの方には重いということですわ」

「言いたいことを言わせるために俺は同席しない。ただ騎士は控えさせておくし、俺も隣室で待っている」

 確かに、ルウがいるとユリシスは本心を語らないかもしれない。

 それに会うのもこれで最後だろう。言いたいことを全部、ぶつけてやってもいいかもしれない。

「あの方が反省しようと、愚行を繰り返して幽閉されようと毒杯を賜ることになろうと、どうでもかまいません。私にはもう関係のない人ですから。言葉が通じるかは分かりませんけど、言いたいことを全部言いたいと思いますわ」

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