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第二章 勇者と魔四柱
2.敗北イベントは一応確認しておけと仰っています
しおりを挟む港街ヒメナは炎に包まれていた。
レンガ造りの倉庫に混じり、瓦礫の山が並ぶ。
宙に浮く、深い緑色のサイドテールの幼い少女が嗤う。
その肌の露出が多い水着のような服装も、彼女がまとう刃のような風も。
彼女が日常に近い存在ではないことを表していた。
「ダンジョンの奥で待っててくれてると思った?ざんね~ん☆きちゃいました☆」
「…魔四柱 風のターシェ!」
ソフィアがその名を呼ぶと、ターシェは無邪気な笑顔で手を振って返した。
「やっほー☆聖女様」
「こんな時に……。ソフィア様、お下がり下さい!」
アリスンが飛び掛かり、大振りに切りかかる。
その剣は簡単にターシェに掴まれた。
「動きおっそ!全然お腹に力入ってないじゃん!せーり??」
「糞…」
アリスンは脂汗をかきながら剣を離して短剣を抜く。
「テンペスト!」
アリスンの腹に、ターシェの強烈な風魔法が直撃する。
アリスンは錐もみしながら宙を舞う。
少し離れたがれきの山に墜落したアリスンはこちらから見えなくなった。
「ざーこ☆」
ターシェの大きな瞳が嗜虐的な喜びに歪む。
「サンダーボルト!」
鋭い雷の一閃がターシェに直撃する。
「!ああ、噂の大魔法使いか!でも私に雷属性はききませーん☆」
リリカは間髪入れずに次の詠唱に入る。
「アイシクルエッジ!」
凝縮された鋭い氷の槍が飛び出す。
「!?」
超速で飛来したそれは、間一髪で避けたターシェの頬を切り裂いた。
ターシェの身体が、 ふ と消える。
「??!! ぐううううっっっ!!??」
瞬時にリリカのわき腹に、ターシェの蹴りが入った。
弾き飛ばされ、レンガの壁に激突する。
「びっくりしたー…!でも魔法以外ザコじゃん!ザコ~!」
肩で息をするリリカに、ターシェはベーと挑発しながら頬の傷を拭う。
「白魔法、ナンカスゴイデカイヒカリノ―――」
「待った。変に動くと、あの女の子殺っちゃうよ」
ターシェの手がリリカに向けられる。
かざした手をそのままに、瞬時に移動したターシェがソフィアの頬を撫でた。
「ちょっと悪戯しちゃおうかな…人のお気に入りを犯すって、興奮するよね……♡」
「い、悪戯…犯す…そんな……」
ソフィアはショックのあまり抵抗を止めた。
「さすが聖女様☆ウブ~♡ 犯されるの怖いの??」
ターシェが、恐怖のあまり棒立ちするソフィアのローブをまくり上げる。
「どれどれ~♡」
ショーツからはみ出て勃起した物を見て、ターシェは一瞬たじろいだ。
「…へぇ~…何かの呪い?面白いじゃん♡」
ターシェが、それにツンツンと触る。
「や、やめてください…!触るなど…はしたない…♥」
ソフィアが顔を赤らめて言う。
「何??触った事ないんだ♡ せっかくついてるのに☆」
ソフィアの反応を見て、楽しくなったターシェは大胆にそれをにぎる。
「あるわけ無いではないですか…!聖女として、そんなはしたない真似…!!!!」
ソフィアはフルフルと肩を震わせ、涙を零した。
遠くで肩で息をするリリカは、冷たい目でそのやり取りを見ていた。
ターシェの小さな手が、勃起した物を上下に扱く。
「これ、きもちーの?」
ソフィアはブンブンと首を振る。キラキラと涙が舞った。
「嘘~♡ おちんちんピクピクしてるもん♡」
嬉しそうに、ターシェは扱くスピードを上げる。
「ぁ♥ ぁ♥ ぁ♥ いけません…♥」
ソフィアはフルフルと首を振る。
「…水気とかあった方がえっちなのかな…でも…」
ちらちら、とターシェが辺りを見回す。
「ぁ♥ ぁ♥ …例えばツバを垂らすとか。…ぁ♥ …ぁ♥」
「…?今何か、まあいいや。ツバ、いいかも♡」
ターシェは直接、勃起したものにタラ、と唾を垂らした。
「ぁ♥ そんな♥ よくそんな卑猥な事を♥」
にちゅ にちゅ にちゅ
ターシェの唾が勃起した物に絡みながら卑猥なリズムを奏で始める。
「すご♡ 音エロー♡ きもちよさそー♡」
ちょりゅ ちょりゅ ちょりゅ
唾が馴染むほどに、水音は卑猥に変わっていく。
「気持ちよくなっちゃえ♡ ザコおちんちん、感じちゃえ♡」
「ぁ♥ せ、聖女としてなんとしても純潔だけは守らないといけない義務的なものがあった気がしないでもないので、どうかキスだけは…あ、というかできればエッチなベロチュー的な事は絶対にしないでください♥」
ソフィアの必死の懇願にターシェは嗜虐的な笑いを浮かべる。
「そうなんだ♡ んちゅ♡」
「…あ、そんな♥ れろぉ♥ はむぅ♥ んちゅ♥ あ~む♥ ふふっ♥ れろれろぉ♥ あむっ♥」
「あ♥ 今、これ以上早くされたら出ちゃいます♥」
ソフィアがイヤイヤと首を振りながら言う。
ターシェの扱くスピードが上がる。
「ぁ ♥ぁ♥ 出ちゃう♥ 絶対に顔を近づけないで下さい♥ 出ちゃう♥」
「どれどれ~♡」
ターシェがそれに顔を近づける。
ビュビュ♡ ビュー♡ ビュクッ♡
勢いよく飛び出た白濁が、ターシェの顔面を汚す。
「すっご、いっぱい出てる~♡ きっもー♡」
ビュビュビュ♡ ピュ♡ ピュルル♡
「あはは♡ 聖女様そんなに気持ちよかったんだ~♡ ザコおちんちーん♡」
ソフィアがぐい、とターシェの身体を引き寄せる。
「…?!」
「大人をからかったから悪いんですよ♥」
ソフィアがにやりと笑う。
「テンペスト!」
「アンチマジック」
驚愕に瞳を震わせながら、ターシェがソフィアの腹に蹴りを入れる。
「プロテクトウォール」
ソフィアは舌なめずりをする。ターシェは恐怖のあまり戦意を失っていた。
「よーしよしよし♥ 久しぶりの―――」
「セエェェェェ!!!」
「痛ーーーッ!!」
駆けつけた少女が逆袈裟に切り上げた剣がクリーンヒットし、ターシェが派手に空中に吹き飛ばされる。
ターシェは空中で一回転し、そのまま静止した。
急に現れた少女の横やりに、ターシェは胸をなでおろした。
「ゆ、勇者!!勝負は預けたぞ☆」
嬉しそうに言って、ターシェは音速で空の彼方に消えた。
ショボンとするソフィアは勇者という単語を聞いて目を輝かせた。
「ま、まさか、勇者様!かわい…ゲフンゲフン!!」
「聖女様!間に合って良かった!」
勇者ヒマリが晴れやかな笑みを浮かべる。
遠くで肩で息をするリリカは、冷たい目でそのやり取りを見ていた。
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