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出逢いはおパンツから
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わたくしはエミリア・レナード。シフォン王国の四大公爵家であるレナード公爵家の令嬢だ。そしてまだピチピチの五歳。うら若き乙女である。
そんな可愛いわたしくしがこれまで縦ロールにキッチリ巻いていた淡いピンクゴールドの髪をふわふわウェーブにセットし、フリルたっぷりのヒラヒラとしたワンピースを身に纏って宮殿のローズガーデンに来ているのには理由があった。
そう、今日はこの国の第一王子であり王太子となったばかりのイアン王子の六歳の誕生日祝いを兼ねて王妃が歳の近い貴族の子供達を招いたお茶会だ。でもそれは表の名目であって本当の目的は王太子の婚約者を決める為のお茶会である事は暗黙の了解だ。
主役であるイアンは少し遅れるとの事で今は自由時間。なので母親である貴族夫人たちは王妃との交流を深める為、王妃を囲んで「うふふ」「おほほ」とおべんちゃら大会をしている。自分の子供を王太子の婚約者や側近へして貰いたくて大変だ。
わたくしの母であるレナード公爵夫人は元より王妃とは旧知の中らしく、そんなあさましいレースには参加せずテーブルで優雅に仲の良い夫人たちとお茶を楽しんでいる様だ。既にわたくしの兄がイアンの側近には内定している事もあり余裕があるのもあるが、母自身が少し天然なお方なのでこういった争い事にはとんと疎いのもあるだろう。
「さすがお母様ですわ、そのままずっとお茶を楽しんでいて下さいませ」
テーブルから少し離れた木々の茂みからそっと母の様子を覗き見しながら、誰に見せるともなく親指を立てて「グッジョブ」と呟く。
「なにがグッジョブなの?」
不意に隣から声がして思わず「ひゃっ!?」と声を上げそうになり、慌てて両手で自分の口を押さえた。いつから居たのかわたくしの隣に一人の貴族令息が、わたくしと同じように茂みに身を隠してしゃがみこんでいた。
深めの帽子を被っているので全体は見えないが、襟足から見えてる限り髪は金色。その他の顔立ちは彼の掛けている瓶底眼鏡のせいでよく分からない。
「驚かせないで下さいませ」
「ごめん、けどこんな所で何してるのか気になって」
彼の言う事も一理ある。茂みの向こうのお茶会会場では参加者であるお子様貴族たちがバタバタと走り回って遊んだり、おませな女子トークを繰り広げていたりする中こうして一人離れた茂みに身を隠しているのだから。
別にここで隠れようと思っていた訳ではないのだがお花畑(いわゆるお手洗い)に行って帰って来た所、たまたまこの茂みを通ったついでにこっそりとここへ潜り込んだのだ。
「ちょっとね、会いたくない相手が居るんですの」
「そうなの? 喧嘩しちゃったとか?」
「そうじゃないけど顔を合わせたらダメだと思うんですの。万が一婚約者にでも選ばれてしまったら終わりですわ」
「ふーん……? そんなに婚約したくない相手が居るなら王子様の婚約者になれば良いんじゃない? そうしたら誰も手出しは出来ないと思うよ」
「む、無理ですわっ」
「どうして? 君可愛いし王子様も選んでくれるかもよ」
「だから、その王子様に選ばれたくないんですの」
(わたくしったら初対面の子相手に何熱くなっちゃってるんだろう、でも邪魔されたくないのよ)
わたくしの言葉にグルグル眼鏡の少年は、その表情の見えない眼鏡姿でも分かるくらいに少し驚いた様なキョトンとした様子を見せた。そして今度はその口元にふっと笑みを浮かべる。
「へえ……王子様に選ばれたくないんだ」
「そうですわ」
「王子様が嫌いなの? 顔がタイプじゃないとか」
「そうではありませんわ。むしろお顔は好みですけど……色々と困るんですの」
わたくしは以前見せて貰ったことのあるイアン王子の姿絵を思い出す。サラサラとした金色の髪の毛に知的な深い黄金色の瞳。顔立ちもそりゃもう端正でまさにこれぞ王子様って感じだった。何も問題がなければ、わたくしだって王子様の婚約者に本当はなりたい。けどそれが許されない事情があるのだ。
「そっか、じゃあまぁ頑張って」
そう言って彼は立ち上がり、そして何かを思い出した様子でこちらを振り返った。
「それはそうと、その丸出しのおパンツは何とかした方がいいよ。最初に言わなくてごめん」
言うだけ言うと面白そうにククッと笑いながら宮殿の方へと歩いて行く。お茶会会場の方へとは向かわないということは彼もお花畑に行く途中だったのだろうか――。
「………おパンツ?」
先ほど言われた言葉の意味が未だ分からず、わたくしも立ち上がって両手をなんとなくスース―するスカートのお尻の方へと持っていく。
「▽〇※■×~っ!!??」
この小さな手では上手く直し切れていなかったのか、或いは王子に気が取られて気が緩んでいたのか。わたくしのスカートの裾はまくれた状態で白いおパンツの中にインしていた。よって、わたくしのお尻はおパンツ丸出しだったのだ。
(ぎゃああああああ! おパンツ見られた!)
慌ててスカートの裾を引っ張り出し、衣服を整える。
という事はもしかしたらあの少年はわたくしのおパンツ丸見えを注意してくれようと声を掛けて来たのかもしれない。親切心は嬉しいがもっと早く言って欲しい。というか、せめて近くのメイドなりに伝えてメイドを寄こしてくれるとかしてくれたら良いのに。どちらにしても、わたくしのおパンツは彼に見られてしまったのは変わらない。
(あの瓶底眼鏡~!!)
恥ずかしさで顔が真っ赤になっているのが自分でも分かる。なんて失態。淑女としてあるまじき失態である。
再び茂みにしゃがみ込んでからパタパタと両手で自分の顔をあおいでなんとか熱を冷ます。王子に気を取られていてやらかしてしまった。もっと気合を入れてこの場を乗り切らなければ! と決意新たにしたところで、お茶会会場の方が急に賑やかになった。どうやら遅れていたイアン王子が来たらしい。
茂みからこっそりとイアンの姿を探す。王妃に促されて参加者へ挨拶をする姿は、昔見たあの姿絵そのものでとても神々しく美しかった。
(うわっ、マジでイケメン! カッコイイ~!! それに声もとても素敵で……)
と思ったところで何やら違和感を覚える。はて? なんだか声に聞き覚えがある様な……。わたくしが茂みの隅で頭をコテンと傾けながらその答えを出そうと考え込んでいると、不意に頭上に影がよぎった。
「へ……?」
キラキラと陽射しを受けて眩く輝くイアンが茂みの向こうからわたくしを覗き込んで、そして手を差し伸べた。
「お手を……レディ」
「あ、はぁ……???」
言われるがままイアンの手を取ると隠れていた茂みからお茶会会場へと連れていかれた。周りからの視線が突き刺さって痛い……。
皆と王妃の前までイアンは来ると凄く爽やかな晴れ渡った青空の様な笑顔でとんでもない事を宣言した。
「私、第一王子イアン・シフォンは彼女を婚約者にしたいと思います」
「は?」
イアンの言葉に遠くでお母様が「あらあら」となんだか面白がっている顔をしているのが見えた。そしてイアンのすぐ傍でエドワードお兄様がとても可哀想なものでも見るかの様な顔でわたくしを見ていた。
そんな可愛いわたしくしがこれまで縦ロールにキッチリ巻いていた淡いピンクゴールドの髪をふわふわウェーブにセットし、フリルたっぷりのヒラヒラとしたワンピースを身に纏って宮殿のローズガーデンに来ているのには理由があった。
そう、今日はこの国の第一王子であり王太子となったばかりのイアン王子の六歳の誕生日祝いを兼ねて王妃が歳の近い貴族の子供達を招いたお茶会だ。でもそれは表の名目であって本当の目的は王太子の婚約者を決める為のお茶会である事は暗黙の了解だ。
主役であるイアンは少し遅れるとの事で今は自由時間。なので母親である貴族夫人たちは王妃との交流を深める為、王妃を囲んで「うふふ」「おほほ」とおべんちゃら大会をしている。自分の子供を王太子の婚約者や側近へして貰いたくて大変だ。
わたくしの母であるレナード公爵夫人は元より王妃とは旧知の中らしく、そんなあさましいレースには参加せずテーブルで優雅に仲の良い夫人たちとお茶を楽しんでいる様だ。既にわたくしの兄がイアンの側近には内定している事もあり余裕があるのもあるが、母自身が少し天然なお方なのでこういった争い事にはとんと疎いのもあるだろう。
「さすがお母様ですわ、そのままずっとお茶を楽しんでいて下さいませ」
テーブルから少し離れた木々の茂みからそっと母の様子を覗き見しながら、誰に見せるともなく親指を立てて「グッジョブ」と呟く。
「なにがグッジョブなの?」
不意に隣から声がして思わず「ひゃっ!?」と声を上げそうになり、慌てて両手で自分の口を押さえた。いつから居たのかわたくしの隣に一人の貴族令息が、わたくしと同じように茂みに身を隠してしゃがみこんでいた。
深めの帽子を被っているので全体は見えないが、襟足から見えてる限り髪は金色。その他の顔立ちは彼の掛けている瓶底眼鏡のせいでよく分からない。
「驚かせないで下さいませ」
「ごめん、けどこんな所で何してるのか気になって」
彼の言う事も一理ある。茂みの向こうのお茶会会場では参加者であるお子様貴族たちがバタバタと走り回って遊んだり、おませな女子トークを繰り広げていたりする中こうして一人離れた茂みに身を隠しているのだから。
別にここで隠れようと思っていた訳ではないのだがお花畑(いわゆるお手洗い)に行って帰って来た所、たまたまこの茂みを通ったついでにこっそりとここへ潜り込んだのだ。
「ちょっとね、会いたくない相手が居るんですの」
「そうなの? 喧嘩しちゃったとか?」
「そうじゃないけど顔を合わせたらダメだと思うんですの。万が一婚約者にでも選ばれてしまったら終わりですわ」
「ふーん……? そんなに婚約したくない相手が居るなら王子様の婚約者になれば良いんじゃない? そうしたら誰も手出しは出来ないと思うよ」
「む、無理ですわっ」
「どうして? 君可愛いし王子様も選んでくれるかもよ」
「だから、その王子様に選ばれたくないんですの」
(わたくしったら初対面の子相手に何熱くなっちゃってるんだろう、でも邪魔されたくないのよ)
わたくしの言葉にグルグル眼鏡の少年は、その表情の見えない眼鏡姿でも分かるくらいに少し驚いた様なキョトンとした様子を見せた。そして今度はその口元にふっと笑みを浮かべる。
「へえ……王子様に選ばれたくないんだ」
「そうですわ」
「王子様が嫌いなの? 顔がタイプじゃないとか」
「そうではありませんわ。むしろお顔は好みですけど……色々と困るんですの」
わたくしは以前見せて貰ったことのあるイアン王子の姿絵を思い出す。サラサラとした金色の髪の毛に知的な深い黄金色の瞳。顔立ちもそりゃもう端正でまさにこれぞ王子様って感じだった。何も問題がなければ、わたくしだって王子様の婚約者に本当はなりたい。けどそれが許されない事情があるのだ。
「そっか、じゃあまぁ頑張って」
そう言って彼は立ち上がり、そして何かを思い出した様子でこちらを振り返った。
「それはそうと、その丸出しのおパンツは何とかした方がいいよ。最初に言わなくてごめん」
言うだけ言うと面白そうにククッと笑いながら宮殿の方へと歩いて行く。お茶会会場の方へとは向かわないということは彼もお花畑に行く途中だったのだろうか――。
「………おパンツ?」
先ほど言われた言葉の意味が未だ分からず、わたくしも立ち上がって両手をなんとなくスース―するスカートのお尻の方へと持っていく。
「▽〇※■×~っ!!??」
この小さな手では上手く直し切れていなかったのか、或いは王子に気が取られて気が緩んでいたのか。わたくしのスカートの裾はまくれた状態で白いおパンツの中にインしていた。よって、わたくしのお尻はおパンツ丸出しだったのだ。
(ぎゃああああああ! おパンツ見られた!)
慌ててスカートの裾を引っ張り出し、衣服を整える。
という事はもしかしたらあの少年はわたくしのおパンツ丸見えを注意してくれようと声を掛けて来たのかもしれない。親切心は嬉しいがもっと早く言って欲しい。というか、せめて近くのメイドなりに伝えてメイドを寄こしてくれるとかしてくれたら良いのに。どちらにしても、わたくしのおパンツは彼に見られてしまったのは変わらない。
(あの瓶底眼鏡~!!)
恥ずかしさで顔が真っ赤になっているのが自分でも分かる。なんて失態。淑女としてあるまじき失態である。
再び茂みにしゃがみ込んでからパタパタと両手で自分の顔をあおいでなんとか熱を冷ます。王子に気を取られていてやらかしてしまった。もっと気合を入れてこの場を乗り切らなければ! と決意新たにしたところで、お茶会会場の方が急に賑やかになった。どうやら遅れていたイアン王子が来たらしい。
茂みからこっそりとイアンの姿を探す。王妃に促されて参加者へ挨拶をする姿は、昔見たあの姿絵そのものでとても神々しく美しかった。
(うわっ、マジでイケメン! カッコイイ~!! それに声もとても素敵で……)
と思ったところで何やら違和感を覚える。はて? なんだか声に聞き覚えがある様な……。わたくしが茂みの隅で頭をコテンと傾けながらその答えを出そうと考え込んでいると、不意に頭上に影がよぎった。
「へ……?」
キラキラと陽射しを受けて眩く輝くイアンが茂みの向こうからわたくしを覗き込んで、そして手を差し伸べた。
「お手を……レディ」
「あ、はぁ……???」
言われるがままイアンの手を取ると隠れていた茂みからお茶会会場へと連れていかれた。周りからの視線が突き刺さって痛い……。
皆と王妃の前までイアンは来ると凄く爽やかな晴れ渡った青空の様な笑顔でとんでもない事を宣言した。
「私、第一王子イアン・シフォンは彼女を婚約者にしたいと思います」
「は?」
イアンの言葉に遠くでお母様が「あらあら」となんだか面白がっている顔をしているのが見えた。そしてイアンのすぐ傍でエドワードお兄様がとても可哀想なものでも見るかの様な顔でわたくしを見ていた。
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