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爆乳専門殺し屋 R
俺の人生の終わらせ方
しおりを挟む俺は、体がデカかった。生まれつき
俺は、勉強が出来なかった。生まれつき。
そして俺は、「真の弱者」を見つける才能があった。
俺は山田ロイド礼二。ハーフだから、「ロイド」ってミドルネームで呼ばれていたりした。
■山田ロイド礼二、小学生
小学生の時はIQが130にも関わらず、成績は常に最下位だった。勉強が苦手だった。でも、俺は力が強かった。
年度が変わって、新しいクラスに入ると「強いフリをする弱いやつ」、「本当に強いやつ」、「弱いフリをする強いやつ」、「本当に弱いやつ」を当てる1人ゲームをやっていた。特に「本当に弱いやつ」は外れたことが無い。
そして大抵の場合
「弱いフリをする強いやつ」が原因を作って
「本当に弱いやつ」を
先生と「強いフリをする弱いやつ」
がいじめる。
学校なんて歪んだ正義構造だ。
俺は、
こういうのが大嫌いだった。
「弱いフリをする」マキコは"女"という特権を最大限に行使していた。可愛くて人気者のマキコは周囲からの信頼が厚い。そんなマキコが"泣いたら"、それは"泣かせた奴"が悪いやつになる。マキコは自分が泣くだけで勝利が確定することを本能的に知っていた。
俺は、
こういうやつが大嫌いだった。でも、何も出来なかった。所詮俺は、力が強いだけの「弱いやつ」だったから。
■山田ロイド礼二、中学生
俺は地元の中学校に上がった。マキコは相変わらず、特権を行使していた。マキコのせいで不登校になった「本当に弱いやつ」のところに、俺は学校で配られたプリントを毎日持って行った。それしか出来なかった。
「俺は、俺は、マキコがお前を嵌めていることを知っているぞ。全員が敵じゃないからな!」
そいつにとって少しでも慰めになれば良いと思っていた。
「・・・じゃあ、、代わってくれよ。俺の代わりにいじめられてくれよ!なんでみんなの前でそれを言ってくれないんだよっ!!」
わかった気になっていたのは俺のエゴだった。「本当に弱いやつ」というのは障害者とか、頭が悪いとか、ヤンキーとかじゃない。成績が良かったり、真面目だったり、先生とか親にとって"手がかからない安心できるやつ"なんだ。そういうやつは、自分の身は自分で守るしかない。
でも、人には目に見えない階級がある。
マキコみたいな可愛くて、スタイルが良い人気者が一度でも「敵」だと認識したら先生・親・同級生の全てが「敵」に回る。
俺は、、こんな気持ち悪い世界が大嫌いなんだ・・・!
■山田ロイド礼二、大学生
地元を離れて大学生になった。陰鬱な地元なんて忘れて、上京して大学デビューを果たした。少しでもカッコいい服を着たくて、身体も鍛えた。元から力が強かった俺は素質があったのか、始めて1年でボディビル選手権で入賞できた!彼女もできた。
ここから、俺の全てが壊れていく
付き合い始めて半年で、彼女が本性を現した。自己愛が強い、彼氏を道具としか思わないメンヘラだ。学生ボディビルダーとしてテレビ出演し、SNSでもちょっとしたインフルエンサーになっていた俺を、アイツは嵌めたんだ。
勝手に俺のスマホを使ってSNSに自分で作った痣を投稿。「彼氏から暴行されています助けてください」
・ボディビルダー
・女にできた痣
これだけ情報が揃えば、あとは周りが勝手になんとかしてくれる。
俺は壊れた。ワイドショーでも取り上げれるほど炎上し、大学は退学になった。あれほど嫌だった地元に帰ることになった。
「被害届は取り下げられたが、彼女の傷は癒えない!罪の重さを思い知れっ!!」
見ず知らずの他人から投げかけられた言葉を思い出していた。思い出したら無性にムカついてきた。DVをでっち上げられて、罪を着せられた。勝手に犯罪者に仕立て上げられた。正義マンたちの餌に、俺はなってしまったんだ。
許せねーよ。やっぱり。
実家に帰る途中、大量の手下を引き連れたマキコを見かけた。随分と発育したもんだ。服の上からでもわかる胸の張り出し、健康的な太もも。金魚の糞みたいに柄の悪いヒョロガリがマキコに付き纏う。マキコの集団の中に、1人「本当に弱いやつ」を見つけた。こんな時でも俺のクソみたいな才能が発動する。
罪悪感、そんなものはマキコには無いんだろうな。
マキコを見ていたら、中学時代に誰かから言われた台詞を思い出した。
「・・・じゃあ、、代わってくれよ。俺の代わりにいじめられてくれよ!なんでみんなの前でそれを言ってくれないんだよっ!!」
あゝ。本当に悪かった。"力"があるのに使わないのは罪だよなぁ。俺は覚悟を決めたぞ。大嫌いな奴を、ぶっ殺す。
■山田ロイド礼二、覚醒の時
全ての覚悟を決めた。無慈悲な物理的な力で全てをねじ伏せる。そのためには準備が必要だ。
ボディビル界隈の闇「禁止薬物(アナボリックステロイド)」。これを使うしかない。俺はもう、人間を辞めるぞ。
アナボリックステロイドは、男性ホルモンの同位体だ。女性と男性の筋力の差はそのまま男性ホルモンの差だと言われている。その差、約10倍。そしてアナボリックステロイドを注射した俺は、通常のホモ・サピエンスのオスのさらに20倍の男性ホルモンを獲得する。
もはや、種や性別を超えた"何か"だ。
途方もないパワーを手にする代わりに、凶悪な副作用「ロイドレイジ」が発動する。俺は、このロイドレイジが強く出てしまう体質のようだ。ロイドレイジとは、オスとしての闘争心があまりに強く出過ぎてしまい、「怒り」のコントロールを失って、常時キレ散らかす状態になってしまう副作用だ。
筋肉の肥大速度に追いつけず皮膚は裂け、俺の体温は40℃を超えた。毎日倍々ゲームで筋力が跳ね上がり、俺の怒りのボルテージも極限に達していた。殺るなら今しかない。
東京と違って田舎には防犯カメラが無い。雪がしんしんと降る静かな時間に、マキコ達の笑い声が聴こえてきた。
待ち構えていた俺が影から姿を現す。
真冬に上裸の男
異常な体温から放たれる湯気
頭部まで筋肉に埋め尽くされた異様なシルエット
「え、なにあれ」
「人?熊?」
「生物?」
「動いてるっぽい」
あれだけ騒がしかった集団が急に大人しくなり、口々に呟く。
「こっち向かってきてる?」
「あれ、大丈夫か」
「マキコ、下がって」
「俺らの後ろに!」
「なんか、やばくね」
我慢ができなくなった山田ロイド礼二がついに激昂す。
全身の筋肉が脈動し、一歩を踏み出すとアスファルトが抉れた。凄まじい筋力により、50mはある距離をわずか8歩で駆け抜けてきた。
「「あ」」
マキコのいる集団に、体重180kgを超える山田ロイド礼二が時速60kgで突っ込む!
威力=質量×速さ+憎しみ
先頭の6人のヒョロガリが吹き飛んだ。次に、立ち向かってきたヤンキー風のヒョロガリの首を腕力だけでへし折った。
力の暴走により、山田ロイド礼二の怒りがさらに膨れ上がる。地響きのような低い咆哮と共に、残ったヒョロガリの足首を持ち上げ、ヌンチャクのように振り回した。
人という「武器」を持ったロイドは渾身のフルパワーでヒョロガリをヤンキー共を叩きつけた。最後は頭部が無くなった武器を10m後方に投げ捨てた。
しかし、どれだけキレようとも、「本当に弱いやつ」を傷つけることだけはしない。ロイドは優しく「真の弱者」を逃した。
残るはマキコだけだ。
尻餅をつき、恐怖に震えるマキコ。お得意の涙はどうした?
助けてくれる周囲の取り巻きは全員死んだぞ。
お前だけは、、、圧倒的な物理的パワーで殺さなければ。
ロイドはマキコの服を剥ぎ取った。人間が身に纏う布など、ユーザー(ステロイド使用者)の前ではティッシュのようなものだ。下着姿で横たわるマキコは、なるほど確かに、このルックスなら田舎を支配できるだろう。
マキコ「さ、、寒いよ!やめてくださいっ!」
ロイド「ください?何良い子ぶってんだ?」
マキコ「人殺し!化け物!」
ロイド「防犯カメラも人間もない、雪の降り頻るど田舎で、力とはなんだ?」
マキコ「は?何言ってるの?」
ロイド「今に限れば、この場合の力は物理的なパワー。お前が生き残るには、俺以上の純粋な力が必要だ」
マキコ「い、意味わかんないよぉ。。」
話が通じる相手ではないという恐怖からか、マキコが震えている。たゆんたゆんと巨大な乳房が揺れている。
ロイドはブラの上から力任せに揺れているマキコのおっぱいを鷲掴みにした。
マキコ「あっ、がっ、、あっあああ」
ロイド「スリーサイズとカップ数を教えろ」
マキコ「が、ぁあ!え?が、、、上から108、62、98、Kカップよ!助けてくれる?エッチしてもいいよ?」
ロイド「そうか。理解した。刮目せよ!」
マキコ「はぁ?!え、」
ロイドはもう一方の手を取り出し、両手でマキコの爆乳を掴み、両サイドにフルパワーで引っ張る!
Kカップ爆乳VS人智を超えた筋力!
マキコ「がぁぁああああああああああああっっ」
マキコは海老反りになりながら激痛に苦しむ。プリップリのKカップは限界まで引き伸ばされた後、破裂した。破けた瞬間、中身の赤い乳腺や黄色い脂肪組織がブリュッと飛び出て、マキコの腹部まで垂れ下がった。
ロイドも三角筋後部を断裂しながらも、武器を一切使わず筋力だけで人体を引きちぎった。
マキコ「あ、あっ、、あっ!!あたしのおっぱいがぁ。いやぁぁああああああ!」
乳房の中身を見たことがある人間はほとんどいないだろう。ましてや自分の乳房の中身なんて。
完全に破壊された自分のおっぱいを眺めては絶叫し、また確認して絶叫する。精神的に壊れてきたようだ。ぐちゃぐちゃに飛び出た乳房の中身を集めて皮膚の中に戻そうとするが、想像以上に乳房の内容物が多く、マキコの頭では理解が追いつかない。
ロイドが近づく。怒りは少しは治ったか?いや、立ち昇る湯気が激しさを増している!
マキコのもう一方のおっぱいを足で踏みつけた。
マキコ「あああああああああああもうやめてーーー」
自慢のおっぱいの惨劇を目の当たりにしたマキコはなりふり構っていられず、ロイドの脛に噛み付いた。
しかし、マキコの噛む力よりも、ロイドのボディの硬さが上回る。超えられない壁のさらにその先に、超えられない壁を見てしまったかのような力の差を思い知ることになる。
ロイドはマキコのKカップのおっぱいを全力で踏みつけたまま、マキコの体を抱き上げた。
人間版、デッドリフトだ。しかしおっぱいを踏みつけている以上、マキコの体を持ち上げることはできない。ロイドは自身の下腿三頭筋、ハムストリングス、脊柱起立筋、広背筋、僧帽筋、上腕二頭筋にMMC(マインドマッスルコネクション)により、全リミッターを解除した。
ロイド「全身の骨が砕けても良い。全身の関節が壊れても良い。全筋肉が断裂しても良い。ホスファゲン機構発動!!」
マキコ「ねぇ、何言ってるの?!?!あたしとあたしのおっぱいどうなるの?!」
ホスファゲン機構とは無酸素時、4秒間だけ発動するエネルギー供給機構である。ユーザーである礼二の場合、その4秒間の間に体内のグリコーゲン4000kcal分を消費して超絶的な力を発揮する!!
礼二「バウォウ!」
礼二のホスファゲン機構が発動した。気管支が瞬間的に締め上がったような呻き声と共に。
ブチブチブチブチ
マキコ「ダメダメダメダメダメあああああああああ!ぎゃあああああああああああああ」
3.2秒。
ロイドはマキコの体を抱き上げた。デッドリフト成功である。
マキコの身体が痙攣している。
ロイドの足には、耐えきれず千切れてしまったマキコの爆乳が踏みつけられていた。ロイドの巨体に押し潰され、乳房の中身が全て飛び出てしまっていた。ロイドは飛び出た乳房の中身を踵ですり潰しながら地面に引き伸ばした。
ロイド「見ろ」
マキコ「はぁ、はぁ。おっぱい。あたしのおっぱいが。ああ、嘘。。いやぁああ・・・」
ロイド「どんな気持ちだ」
マキコ「おっぱいが、痛い。違う。。それよりも、おぞましい。女としての尊厳をぐちゃぐちゃにされたショック。あたし、これからどうなるの?」
ロイド「ここは野犬も熊も出没する。動物に食べられるか。食べられなくてもこの気温なら凍死するだろうな。」
マキコ「あたし死ぬのね。。」
ロイド「俺の手で物理的に八つ裂きにしても良いぞ?どうする?」
マキコ「それはやめて。。もうあたしに何もしないで」
翌日。15人の大学生が猟奇的に殺されたというニュースが全国に流れた。
逮捕されて死刑なる覚悟は、俺は出来ている。
「遺体の状態から見て、警察は人ではない何かによる事件という見方を強めています」
何?警察は馬鹿なのか?
殺ったのは俺だ。山田ロイド礼二だ。
でも、俺にも生きる価値があるのか?神は俺を逮捕させないのか?俺が野放しにされているのは、神の意思かもしれないな。
俺は生まれ変わる。
爆乳専門の殺し屋「R」として
応援ありがとうございます!
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