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第六章 幸せな花嫁
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オラシオンの領主邸には新たに用意された特別な部屋がある。
質の良い寝具や調度品があつらえられ、一般的な客室とは一線を画すそこは、新たな領主となる夫妻の為の寝室だ。
二人で使っても余裕のある大きなベッドの中で小さく身じろぎしたカナは、頭を撫でる優しい感触に目を開けた。
微睡の中で待っていると、再び優しい感触が髪を梳いていく。未だ重い瞼を持ち上げるようにそれを追えば、甘く蕩けた琥珀色があった。
「おはよう、カナ」
同じく甘さを含んだ大好きな声が、カナの鼓膜を震わせる。にやけそうになるのに堪えながら、カナは眠そうな目を緩めて応えた。
「いつから起きてたの?」
「少し前から。カナの寝顔が可愛くてつい、見つめてしまった」
起きて早々の糖度高めの殺し文句に、寝顔を見られていたという羞恥心も加わり、カナは「もう」と言いながら耐え切れずアズベルトの胸に顔を埋めた。照れ隠しで上げた抗議の声は、本来の意味を全く成さず、アズベルトにも勿論それは伝わっている。
耳もうっすら染めながら胸の中で小さくなるカナを、アズベルトは愛しそうに目を細めると抱き締めた。
露わになったおでこに口付けると、そうそうと何かを思い出したように口を開く。
「今日は一緒に行きたいところがあるんだが」
「行きたいところ?」
そろそろと顔を上げたカナに微笑み、アズベルトが腕を緩める。
「カナにも助力してもらっている市場の計画があるだろう? 元になる建物の整備が終わったんだ」
「市場の?」
「そう。視察に行こうと思うが、カナも一緒にどうかと思ってね」
「是非行きたいわ」
眠そうだった瞼が嘘のように持ち上がり、灰銀の瞳をキラキラと輝かせアズベルトを見つめてくる。それに可笑しそうにクスクスと喉を鳴らし、アズベルトが更に続ける。
「ここからそう遠くないし、天気も良さそうだから馬で行かないか?」
「乗馬なんて初めて! 乗ってみたいわ」
「じゃぁ決まりだな。もう少しゆっくりして…——」
「急いで準備するわ!!」
「え?」
自らの支度に時間が掛かることを知っているカナは、早速出かける用意をしなければと、ベッドから抜け出すため身体を起こした。
しかしその身体はアズベルトによって拘束されベッドへと逆戻りさせられてしまう。後ろから腹部に回された逞しい腕に捕まり、あっという間に引き戻されてしまった。
いつものように胸の中に閉じ込められると、カナの背中がすっぽりと包まれた。いつもと違うのは触れ合っているのが素肌だという事。それから、アズベルトに一切の遠慮が無くなったという事だ。
腹部に回された手はたちまち掠めるように下腹部を滑り、腰から腿へと絶妙な力加減で伸びていく。
「まだ起きるには早いだろう?」
「っ……、」
耳朶に直接注ぎ込まれた囁きと、柔肌の敏感なところも容赦なく撫であげてくる大きな手のせいで、カナの身体はたちまち熱く疼いていく。アズベルトの手が蠢く度に、ぴくりぴくりと素直に反応してしまっているのは無意識だった。
「どうした、カナ。身体が反応しているようだが……」
僅かな反応すら見逃してはもらえず、抗議する為向けた眼差しでさえも彼の口元を艶っぽく笑みに歪ませる一因にしかならない。
カナしか映さない琥珀色に囚われてしまえば、途端に跳ね上がった部屋の糖度に思考を溶かされ、もう目の前のアズベルトしか見えなくなってしまった。
視線が熱く絡まるのと同じくして、二人の四肢もまた絡んでいく。
これから与えられる濃密な時間に期待で身体を震わせながら、カナはアズベルトの頬へ向かって手を伸ばすと彼の唇を待って目を閉じるのだった。
陽がすっかり昇り切った頃、カナはアズベルトと共に彼の愛馬の背に揺られていた。日差しを緩やかに遮る林道を、徒歩と変わらぬ速度でゆったりと散策する。
外出用の少しカジュアルなドレスに身を包み、カナはアズベルトの前に両足を揃える形で乗っている。初めて馬に乗るカナが危なげなく乗れているのは、彼が腹部に腕を回して支えてくれているおかげだ。
アズベルトはというと乗馬用の装いに黒のロングブーツといった動きやすい格好だ。普段に比べてタイトな衣装が珍しくて新鮮に思える。
彼に寄りかかるようにして身体を預けていたカナは、ゆったりと移り変わる景色から視線を上げた。見上げるように彼を仰ぎ見れば、緩く細められた琥珀色と交わる。優しく通り抜ける風にふわりと靡く金髪がキラキラと陽を弾き、カナは初めてアズベルトに会った時の印象を思い出していた。
「どうした? 身体が辛いようなら少し休もうか?」
「大丈夫」と笑顔を返しながら、こちらを気遣ってくれる彼に身体を預ける。
身体のラインをくっきりと浮かび上がらせる乗馬服のせいで、カナは今朝の意地悪なアズベルトを鮮明に思い出してしまった。
彫刻像のような裸体に、そこから伸びる逞しい腕。熱い手のひらは何度も身体の凹凸をなぞる様に滑っていった。
思い出す度に頬が上気し身体が熱を持つ。顔が赤く色付いた事でますます心配したアズベルトがこちらを覗き込んでくる。そんな彼に申し訳なさと、羞恥と居た堪れなさを感じながら、胸に擦り寄ると再び流れる景色に視線を戻した。
領主邸から少し離れたところにその建物は建っていた。
大きさはかなりのもので、元々は倉庫として使われていたようだ。使われなくなって何年も経っているせいか、酷く閑散として物寂しく感じられる。工事を始めるにあたって建物周辺を整備したおかげで建物の周りは綺麗になっているが、その落差で余計に建物自体が古く見えた。
「今夜のパーティー、明日の引き継ぎ式が終わったら、いよいよ改装工事が始まる。完成までは半年くらいかな」
「そうなの。楽しみだわ」
「諸々ひと段落したら、カナが提供してくれたレシピで試食会を開こうと思うんだが、どうだろう?」
「やりたいわ! 作る方でも是非参加したい」
「そう言うと思った」と、楽しそうに頬を緩めるアズベルトが、カナの肩を抱くと抱き寄せてくる。内緒話をするように耳元に顔を寄せてくる彼に、カナも顔を近づける。
「もう一つ提案があるんだけど……」
「なぁに?」
ヒソヒソとカナにだけ聞こえるように囁かれた提案に、カナは目を丸くして驚き、最後には飛び上がらんばかりに歓喜した。
「アズなんて素敵なの! 是非やりましょう!!」
満面の笑みで「楽しみだわ」と、スキップでもし出しそうな勢いのカナの背中へ、更にアズベルトの声が届く。
「この市場の名前、カナが付けてくれないか?」
え……?
ピタリと動きを止め、穏やかにこちらを見つめるアズベルトを振り返った。高貴な色を湛え柔らかく微笑む彼の髪を、ふわりと風がさらっていく。
「わ、たしが……? 付けて、いいの……?」
「ああ。君に名付け親になって欲しい」
「で、でも……ここは大切な場所でしょう? 領地が統合して初めての……アズにとって大事な大事なお仕事で——」
アズベルトがカナの側までやってくると、そっと腰を抱き寄せてくる。大きな手が頬に添えられ愛情のこもった眼差しが向けられると、カナの胸がとくんと静かに音を立てた。
「俺たちの、だろう?」
「……本当に……? 本当に、いいの……?」
「勿論だ。皆んな喜んでくれるよ」
「……っ、ありがとう……きっと素敵な名前を考えるわ!」
「ああ。楽しみにしてる……」
アズベルトの手が頬の高いところを掠めていく。その手に自分の手を重ねると、そっと唇が重なった。
アズベルトの甘い口付けを受け止めながら、カナは愛されている幸せと仕事が出来る喜びを彼が理解してくれている幸せに、心が満たされていくのを確かに感じていた。
質の良い寝具や調度品があつらえられ、一般的な客室とは一線を画すそこは、新たな領主となる夫妻の為の寝室だ。
二人で使っても余裕のある大きなベッドの中で小さく身じろぎしたカナは、頭を撫でる優しい感触に目を開けた。
微睡の中で待っていると、再び優しい感触が髪を梳いていく。未だ重い瞼を持ち上げるようにそれを追えば、甘く蕩けた琥珀色があった。
「おはよう、カナ」
同じく甘さを含んだ大好きな声が、カナの鼓膜を震わせる。にやけそうになるのに堪えながら、カナは眠そうな目を緩めて応えた。
「いつから起きてたの?」
「少し前から。カナの寝顔が可愛くてつい、見つめてしまった」
起きて早々の糖度高めの殺し文句に、寝顔を見られていたという羞恥心も加わり、カナは「もう」と言いながら耐え切れずアズベルトの胸に顔を埋めた。照れ隠しで上げた抗議の声は、本来の意味を全く成さず、アズベルトにも勿論それは伝わっている。
耳もうっすら染めながら胸の中で小さくなるカナを、アズベルトは愛しそうに目を細めると抱き締めた。
露わになったおでこに口付けると、そうそうと何かを思い出したように口を開く。
「今日は一緒に行きたいところがあるんだが」
「行きたいところ?」
そろそろと顔を上げたカナに微笑み、アズベルトが腕を緩める。
「カナにも助力してもらっている市場の計画があるだろう? 元になる建物の整備が終わったんだ」
「市場の?」
「そう。視察に行こうと思うが、カナも一緒にどうかと思ってね」
「是非行きたいわ」
眠そうだった瞼が嘘のように持ち上がり、灰銀の瞳をキラキラと輝かせアズベルトを見つめてくる。それに可笑しそうにクスクスと喉を鳴らし、アズベルトが更に続ける。
「ここからそう遠くないし、天気も良さそうだから馬で行かないか?」
「乗馬なんて初めて! 乗ってみたいわ」
「じゃぁ決まりだな。もう少しゆっくりして…——」
「急いで準備するわ!!」
「え?」
自らの支度に時間が掛かることを知っているカナは、早速出かける用意をしなければと、ベッドから抜け出すため身体を起こした。
しかしその身体はアズベルトによって拘束されベッドへと逆戻りさせられてしまう。後ろから腹部に回された逞しい腕に捕まり、あっという間に引き戻されてしまった。
いつものように胸の中に閉じ込められると、カナの背中がすっぽりと包まれた。いつもと違うのは触れ合っているのが素肌だという事。それから、アズベルトに一切の遠慮が無くなったという事だ。
腹部に回された手はたちまち掠めるように下腹部を滑り、腰から腿へと絶妙な力加減で伸びていく。
「まだ起きるには早いだろう?」
「っ……、」
耳朶に直接注ぎ込まれた囁きと、柔肌の敏感なところも容赦なく撫であげてくる大きな手のせいで、カナの身体はたちまち熱く疼いていく。アズベルトの手が蠢く度に、ぴくりぴくりと素直に反応してしまっているのは無意識だった。
「どうした、カナ。身体が反応しているようだが……」
僅かな反応すら見逃してはもらえず、抗議する為向けた眼差しでさえも彼の口元を艶っぽく笑みに歪ませる一因にしかならない。
カナしか映さない琥珀色に囚われてしまえば、途端に跳ね上がった部屋の糖度に思考を溶かされ、もう目の前のアズベルトしか見えなくなってしまった。
視線が熱く絡まるのと同じくして、二人の四肢もまた絡んでいく。
これから与えられる濃密な時間に期待で身体を震わせながら、カナはアズベルトの頬へ向かって手を伸ばすと彼の唇を待って目を閉じるのだった。
陽がすっかり昇り切った頃、カナはアズベルトと共に彼の愛馬の背に揺られていた。日差しを緩やかに遮る林道を、徒歩と変わらぬ速度でゆったりと散策する。
外出用の少しカジュアルなドレスに身を包み、カナはアズベルトの前に両足を揃える形で乗っている。初めて馬に乗るカナが危なげなく乗れているのは、彼が腹部に腕を回して支えてくれているおかげだ。
アズベルトはというと乗馬用の装いに黒のロングブーツといった動きやすい格好だ。普段に比べてタイトな衣装が珍しくて新鮮に思える。
彼に寄りかかるようにして身体を預けていたカナは、ゆったりと移り変わる景色から視線を上げた。見上げるように彼を仰ぎ見れば、緩く細められた琥珀色と交わる。優しく通り抜ける風にふわりと靡く金髪がキラキラと陽を弾き、カナは初めてアズベルトに会った時の印象を思い出していた。
「どうした? 身体が辛いようなら少し休もうか?」
「大丈夫」と笑顔を返しながら、こちらを気遣ってくれる彼に身体を預ける。
身体のラインをくっきりと浮かび上がらせる乗馬服のせいで、カナは今朝の意地悪なアズベルトを鮮明に思い出してしまった。
彫刻像のような裸体に、そこから伸びる逞しい腕。熱い手のひらは何度も身体の凹凸をなぞる様に滑っていった。
思い出す度に頬が上気し身体が熱を持つ。顔が赤く色付いた事でますます心配したアズベルトがこちらを覗き込んでくる。そんな彼に申し訳なさと、羞恥と居た堪れなさを感じながら、胸に擦り寄ると再び流れる景色に視線を戻した。
領主邸から少し離れたところにその建物は建っていた。
大きさはかなりのもので、元々は倉庫として使われていたようだ。使われなくなって何年も経っているせいか、酷く閑散として物寂しく感じられる。工事を始めるにあたって建物周辺を整備したおかげで建物の周りは綺麗になっているが、その落差で余計に建物自体が古く見えた。
「今夜のパーティー、明日の引き継ぎ式が終わったら、いよいよ改装工事が始まる。完成までは半年くらいかな」
「そうなの。楽しみだわ」
「諸々ひと段落したら、カナが提供してくれたレシピで試食会を開こうと思うんだが、どうだろう?」
「やりたいわ! 作る方でも是非参加したい」
「そう言うと思った」と、楽しそうに頬を緩めるアズベルトが、カナの肩を抱くと抱き寄せてくる。内緒話をするように耳元に顔を寄せてくる彼に、カナも顔を近づける。
「もう一つ提案があるんだけど……」
「なぁに?」
ヒソヒソとカナにだけ聞こえるように囁かれた提案に、カナは目を丸くして驚き、最後には飛び上がらんばかりに歓喜した。
「アズなんて素敵なの! 是非やりましょう!!」
満面の笑みで「楽しみだわ」と、スキップでもし出しそうな勢いのカナの背中へ、更にアズベルトの声が届く。
「この市場の名前、カナが付けてくれないか?」
え……?
ピタリと動きを止め、穏やかにこちらを見つめるアズベルトを振り返った。高貴な色を湛え柔らかく微笑む彼の髪を、ふわりと風がさらっていく。
「わ、たしが……? 付けて、いいの……?」
「ああ。君に名付け親になって欲しい」
「で、でも……ここは大切な場所でしょう? 領地が統合して初めての……アズにとって大事な大事なお仕事で——」
アズベルトがカナの側までやってくると、そっと腰を抱き寄せてくる。大きな手が頬に添えられ愛情のこもった眼差しが向けられると、カナの胸がとくんと静かに音を立てた。
「俺たちの、だろう?」
「……本当に……? 本当に、いいの……?」
「勿論だ。皆んな喜んでくれるよ」
「……っ、ありがとう……きっと素敵な名前を考えるわ!」
「ああ。楽しみにしてる……」
アズベルトの手が頬の高いところを掠めていく。その手に自分の手を重ねると、そっと唇が重なった。
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