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二 発覚
side作之助11
しおりを挟む…………うん?
「一緒に?」
「はい! 一緒に!」
「………」
それ、俺に向けて笑顔で言うことではないよな?
「そういうのは彼氏と行くものだろ。それか羽咲さんと行きなよ」
「羽咲ちゃんと休日の約束は入ってますけど、部活もやってるから私の方が空いてる日が多いんですよ。それに進学して友達も出来ない奴に彼氏いると思います?」
「………」
………え。
「いないの……?」
「彼氏いてコガサクくんのこと追いかけまわしてたらおかしいでしょう」
言われてみれば。なんとなくだけど、藤沢さん、彼氏いるものだと思っていた。
「てっきり玲哉のこととか好きなのかと思ってた」
「――――」
あれ? 藤沢さんが黙って足を停めてしまった。
「……藤沢さん……?」
うつむいた藤沢さんがどんな顔をしているかはわからない。聞こえたのは震える声だった。
「どうして……そう思ったんですか……?」
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