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三 嫉妬

side作之助6

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玲哉に救いを求める視線を向けると、玲哉は俺の方は見ずに「ちょうどよかった」と二人に言った。

「由羽(ゆう)、総真(そうま)。こいつは古閑作之助。俺の昔のお隣さんで、今は水都ちゃんと同じ高校の同級生で友達なんだって」

「水都の……友達……?」

シャープな美形の方は、俺を値踏みするような顔つきになった。

反対に、一見クールで冷たそうに見える方は、にこぉっと人の良さ満点みたいな笑顔になって、「水都の友達なんだ~。よろしくね」と言って来た。

「コガサク。こっちのすごんでるのは司由羽。水都ちゃんの親友の羽咲ちゃんの兄で、水都ちゃんにとっても兄みたいなもんだな。んで、そっちのぽわぽわしてるど天然が碓氷総真。水都ちゃんと同じ、親たちを通じた幼馴染」

揃いも揃って美形だ。水都さんは言わずもがな。俺は一度立ち上がった。

「はじめまして。古閑作之助です。高二です」

「司由羽。妹もいるから、苗字じゃなくて由羽でいい。俺らは玲と同じ高三」

「はじめまして作之助くん。俺も総真でいいよ。水都の友達になってくれたんだね。ありがとう。よろしくね」

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