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三 嫉妬
side作之助5
しおりを挟む俺の言葉の意味がわからなかったみたいに、玲哉は何度か瞬いた。
「ごえい?」
「そう。この前水都さんの母様と逢ったんだけど、『水都のことよろしくね』って言われたんだ。水都さん、ナンパとかで男に近寄られやすいみたいだから、護衛として認めてもらったんだと思う」
一通りの説明をすると、玲哉は何か言いたそうな顔を色んな方向へ向けた。
悩んでいるみたいな苦悩の様子だけど……あ、幼馴染の護衛が、玲哉は知った仲でも、水都さんから見たらぽっと出に変わりはないから心配なのかな。
「玲哉、俺も最近は喧嘩を売られても買わないようにしてるから水都さんに悪影響は少ないと思うし、絶対に水都さんを危ない目に遭わせないから」
宣言すると玲哉は、「違うんだコガサク~」と苦しみまくっている声をあげた。
「廊下まで聞こえてんぞ、玲」
「玲どうしたの?」
え!? 苦悶の玲哉に気を取られていると、部屋のドアを開けた背の高い二人の青年がいた。
一人はこれでもかってくらいシャープな美形で、先に声をかけた方。
もう一人は隣の青年より背が高く、すっごくクールに見える。ちょっと冷たそうにも……。
そもそも……誰?
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