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三 嫉妬
side水都21
しおりを挟む挑戦状を叩きつける前に作之助に連れ出されたから、急に押しかけてごめんって方向で謝ろうと思っていたんだけど、既に読まれているなら内容も含めて謝らないと……。
「その……読んでどう思った……?」
一応、一応確認だ。
内容としては、わたしの親友を奪った上に作之助まで~、みたいなことを書いたんだけど……申し訳ない……。
『うん……なんか、ごめん』
総真くんの声がしょげていた。
あ~、ど天然だから真っすぐにしか受け取れないんだよね、総真くんって。
「謝るのはわたしの方ですっ。総真くんは謝らないで。……ええと、いかな理由があったにせよ、学校まで押しかけて呼び出すような真似をしてごめんなさい。非常識でした。反省しています……。……なので、わたしの今日の行動はゆるさなくていいです。ずっと語り草にされても文句ありません。親しき仲にも礼儀あり、です。本当にごめんなさい」
目の前に総真くんがいるわけじゃないけど、頭を下げて謝った。
『水都がそういうんなら、そうする。……水都、ひとつ確かめたいんだけど、いい?』
「なに? 何でも言って?」
『じゃあ……水都は俺のこと、嫌い、だった……?』
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