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三 嫉妬
side作之助9
しおりを挟むたぶんあいつらは学内までは入ってこない。
入ってきたら叩き出すしかないんだけど、さっさと学校入って出入りが確認出来る辺りに隠れて見張っていよう。
今日は、昨日の水都さんの暴走が変な噂にならないように対策しようと早めに出てきたから生徒は少ない。
とはいえ部活生はもう校内だろうという時間。
俺が校門に駆け込むときも視線を感じた。
今更俺のヘンな噂が一つ増えたところでなんともない。
「だーっ! クソいねえ!」
「なあ、コガサク本当にヤンキーやめたんじゃね? 普通逃げねえだろ」
お前らの普通は普通の人には非常識なんだよ。語るな。
「あの噂がホントだってのか? 女に負けたってやつ」
え、何それ、初耳。
「ああ。負けた女に惚れこんで昨日なんかはお姫様抱っこで爆走してたって話も聞いた」
おい待てこら。俺は負けてないし惚れてないしやったのは俵担ぎだ。
……と頭の中で反論したところで、その相手と思われている人に……心当たり……ある……。
水都さんがきっかけで喧嘩やめたのも本当だしな。
色々と異論はあるけど、それを信じて俺に呆れてくれたらいいんだけど。
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