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四 誤解
side水都2
しおりを挟む彼氏って……羽咲ちゃんなんてこと言っているの。
「違うよ、作之助は友達。高校で最初に出来た友達」
ふるふると首を横に振りながら否定した。
「でも総真くんにとられちゃ嫌なんでしょ?」
「うん。大事な友達だから」
「へー。ふーん」
「……何そのにやにやは」
羽咲ちゃんが納得したのかしていないのかわからない返事をしながらにやついている。
……過去の自分を見ているようだ。
総真くんと両片想いだった羽咲ちゃんをよくからかったなあ……はっ、今わたしがからかわれる側? 羽咲ちゃんの言い方だと相手って作之助だよね? 誤解。友達だよ作之助は! 大事な友達。
「羽咲ちゃん、言って置くけど――」
「あ、誤解だよとか言わなくていいよ。別に彼氏とかじゃなくても、水都ちゃんに仲いい男子がいるのが嬉しいんだ」
………はい?
「なんで?」
言葉の意味がわからず問うと、羽咲ちゃんはにこっと笑った。
「さあ、なんででしょう?」
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