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四 誤解
side作之助15
しおりを挟む「作之助、漢字変換を頼む」
由羽にまで言われてしまった。不思議そうな顔で。
「え? えーと、護衛官とか? 護ってる人?」
「なんでそんなもんになってんだ?」
由羽が眉をひそめながら訊いて来た。
「水都さんの母様に頼まれたから」
「……琴さんが?」
「うん。水都のことよろしくね、って水都さんの母様直々に水都さんの護衛役を任されてる」
これは俺の威張れることだ。水都さんの父様には悪鬼のごとく嫌われているみたいだけど、水都さんの母様には任されている。
「う、うーん……? どう思うよ、由羽」
「作之助の解釈がおかしいとしか……」
「だよなあ」
なんか由羽と景がこそこそ話をはじめてしまった。ちょっと疎外感を覚える……。
「でもこれ放っておくか?」
「だな。これは見物に徹したい」
そして二人して同時に肯いてから景がこっちを見て、「そうなんだー。がんばれ」といい笑顔で言って来た。
うん、がんばる。
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