朧咲夜3-甦るは深き記憶の傷-【完】

桜月真澄

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二 それでも君は咲桜を望むのか?

side咲桜4

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「『神宮先生(あれ)』は、あの人が意図的に作り出した人格だ。偽モノに恋愛するなんてバカみたいじゃね?」

あの人の本当は咲桜のものなんだよー。頼が投げやりに言うと、笑満は苦笑をもらした。

「大体さ、あの人優しいだけじゃないだろ。俺、記憶が飛ぶほど殴られる危機だったんだから」

「えっ、何それ」

私が声をあげると、夏島先輩にでも訊いてー、と、最後は寝惚けた声で言って、また突っ伏してしまった。

にせもの。

本物の、今は恋人。

「……ありがと」

小さな声で礼を言うと、「んー」と、頼から寝言のような返事があった。

笑満を見ると、微笑んでいた。

頼の言葉を肯定するように。

「笑満大すきっ」

ぎゅうっと抱き付くと、笑満は慌てたように声をあげた。

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