朧咲夜3-甦るは深き記憶の傷-【完】

桜月真澄

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五 タチが悪いタイプの天才だ。

side咲桜34

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あ、変わった。

青だよ、と伝えると、顔をあげて、すぐ左手側にあった公園の駐車場に車を入れた。

エンジンを切る。

「あの……ごめんね? でも本当に流夜くんのことは何も言われてないから、ばれてはないと

「そこじゃない」

きっぱり否定されて、困った。

えと……じゃあなんだ?

唯一思案していた答えを否定されてあわあわしている私の肩を、流夜くんが摑んだ。

勢いで顔が流夜くんの方に向く。

カチリと音がしてシートベルトが外された。

流夜くんの肩を摑んでいない方、右の手が私の頬に伸びて、思わず目を瞑った。

「………っ」

しかしいつもの大きな手は触れず、変わりに歯噛みする微かな音がした。

そろりと瞼を持ち上げると、流夜くんは何かをこらえるような顔でこちらをじっと見ていた。

「りゅ、やくん……?」

何かを思い詰めている様子。

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