朧咲夜3-甦るは深き記憶の傷-【完】

桜月真澄

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五 タチが悪いタイプの天才だ。

side咲桜41

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「……咲桜? どうし
「だって、“父さんの娘”じゃなかったら、宮寺先生は私に話しかけてなんてしてこなかった。流夜くんにも嫌な思いさせなかった」

「咲桜、それは
「でも、一番に、私は“父さんの娘”じゃなかったら、“流夜くん”と出逢えてもなかった……!」

気づいてしまった。

《今ある現実》の、大前提はそれだった。

マナさんの画策だって、『権力的利用価値のある華取在義の娘を護るため』から始まっている。

そして、在義父さんの娘が自分ではなかったら、流夜くんは別の誰かと出逢っていた。

学校で出逢っていても、流夜くんは在義の娘だから不用意に近寄らない、と言う風に認識していたそうだし、それすらもなかったら、私はただの生徒だった。

全部ぜんぶ、流夜くんとの関係は、それがないと始まらない。

「……在義さんの娘じゃない方がよかった?」

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