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二 アザの伝説
side千波2
しおりを挟むわたしの自爆だというのに、顔色を悪くさせる藍田くん。
ほんとーになんで、藍田くんはわたしなんかをかまってくるんだろう……。
隣の椅子に並んで、私が持って来ていた本を二人してめくり始める。
けれどわたしは本に集中なんかできるわけもなく……隣が気になる。色んな意味で。
「そういえば千波ちゃん、土日両方休みとか、部活はやってないの?」
「うん。昨日話した親友が剣道やってて、中学の頃から試合があると見に行ってたから、それ以外は図書館で本読みたくて。藍田くんは?」
「中学んときは空手やってたから入ろうかと思ってたんだけど、生徒会に引きずり込まれちゃったからやめた。同じ高校の幼馴染がクソど天然野郎で、あいつの面倒見ながら生徒会やって部活もやるのは無理かと思って」
……情報量が多い。
「生徒会役員なの? 引きずり込まれたって……」
「うち、選挙で選ばれるの会長だけなんだ。あとは教師と会長の裁量で決定するんだけど、幼馴染が目立つ奴で、つるんでる俺まで巻き込まれちゃった」
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