朧咲夜4-朧なはなの咲いた夜-【完】

桜月真澄

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五 あの、人……だれ……?

side咲桜2

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いや、女性というべきか。絆さんではない。

背が高くスタイルのいい美人さんだ。

小さな顔に、長い黒髪は高い位置で結っている。

マナさんや夜々さんや、美人や可愛いと言われる人は何人か知っているけど、その人には『美形』という言葉が一番似合う。

――そんな女性が、流夜くんと真面目な顔で会話している。

……あれ? 流夜くんに、こんなに親しい女性がいるとは聞いたことないけど……。

足は反転した。歩いて来た道を戻ってしまう。

見てはいけないものだったかもしれない。

流夜くんは、高校時代は周囲と幼馴染の誤解から適当な女性関係があったらしい。

二股浮気はしない。けれど来るもの拒まず、去る者追わず。そんな。

そんな流夜くんが、とびっきりの美形女性と――密会、している。

目を逸らしたのは、流夜くんの手がその女性の頭に伸びたところを見てしまったからだ。

まるで撫でるように。

……えーと。

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