朧咲夜-番外編-【完】

桜月真澄

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16 咲桜と流夜の結婚①

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「母さん、咲桜ちゃんのお式がまだ先だって知って、なら自分が作るって言いだしたのよ。在義兄さんや流夜さんに、いくつも型紙見せて、どれがいいかって」

「夜々子!」

「ちゃんと言って置かないとまた誤解が生まれるわよ? さっきも薙刀でヘンな方向に話行きそうだったじゃない」

「っ……」

夜々子に言い負けた箏子。咲桜は隣の流夜を見上げた。

「うん。咲桜には、出来るまで秘密って念押されて。箏子さんなら、咲桜に一番似合うものを作ってくれると思ったから」

「~~~またはめられた~」

「咲桜、泣く前に言うこと、あるだろ?」

流夜に言われて、咲桜は箏子に向き直った。

「せん――
「ちょっと待って、咲桜ちゃん」

ストップをかけたのは夜々子で、そっと耳打ちをされた。

咲桜はその言葉を疑ったが、夜々子が咲桜に嘘を言うとも思えない。夜々子はにっこりしている。

「あの……おばあちゃん……?」

「! な、なんですかっ」

答えた。

ちょっと怒ったように聞こえるのは、これが『照れ隠し』なのかもしれない。

実は箏子は、咲桜に『おばあちゃん』と呼んでほしかったようだ。

咲桜は習慣でずっと『師匠』と呼んでいたから――

「ありがとう、ございます。おばあちゃんのおかげで、私、お嫁に行けます」

「――――、き、着てみなさい。直すところがあるなら、早い方がいいです」

「はいっ」

咲桜は笑顔で肯いた。

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