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第二話 龍の住まう川
16 難儀なことよのう
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夜の帳が引きちぎられた境内は、混沌としていた。
慌てて寝床から飛び出したと思われる人間たちが、着崩れた小袖姿で天狗に追われている。森の方角からは、調子外れなトラツグミの鳴き声が響き、どこからか、どろどろと不気味な太鼓の音が地面を震わせている。
やりすぎなほど、不気味な演出である。けれども恐慌状態に陥る人間らには、大袈裟ゆえの滑稽さを感じる余裕などない。
どうしたものかとしばし様子を窺う剛厚たちの背後から、じゃり、と砂を踏む音がした。振り返るとそこには、妙に達観した表情の雲景が立っていた。
「そなた」
剛厚は女人らと雲景の間に己の背中で壁を作り、背負っていた娘をなつめに託す。
「呪いを使い、南蒼川の水を封じたのか。いったい何のために。富か、権力か」
「呪い?」
雲景は意外そうに眉を上げ、何度か瞬きを繰り返す。やがて、じわじわと口元を歪ませたかと思えば、小刻みに肩を揺らし始めた。
「何とまあ、勇猛果敢で知られる狭瀬鬼十郎の末裔が、摩訶不思議な呪術を真面目に信じ込むなど! 水封じ、水封じ、笑止千万。そのような奇術が存在するものか」
「では南蒼川が涸れたのは何ゆえか」
雲景は嘲りを全身から滲ませたまま、乳白色の星の群れが漂う夜空の方へとゆらりと足を進めた。あの辺りは確か、崖になっていたはずだ。
「雲景殿」
「妖山殿、所領を治めるならば、治水を学ぶがいい。見えている部分だけが川の水ではないのじゃ」
治水には詳しくない。けれども狭瀬の三男として、最低限の学問にはたしなんできた。剛厚は眉根を寄せて思考を巡らせ、答えを導き出した。
「地下水か」
「ご名答」
川の地下には、豊富な水があるものだ。それゆえ、川水は地下に染み込みきってしまうことなく、地表を流れていく。つまり地下水が涸れれば川はやがて地底に消えてしまうのだ。
「もしや」
剛厚は思い至り、周囲に滾々と湧く泉に目を向けた。あやかし騒動の最中。あちらこちらから上がる悲鳴や物音により意識の外に追いやられていたが、今も変わらず大量の水が地下から噴き出す音が続いている。
剛厚は、月影に照らされて銀色に煌めく水面の波紋を見て、確信を抱いた。
「もしやこの寺が南蒼川の地下から水を汲み上げているのか? いいやしかし、大量の田畑があるわけでもないだろうに、なぜこのような無駄遣いを」
「わしらは水を使いたいわけではない」
「川を涸れさせることが目的ということか? いったい何のために。これは誰の意思だ」
雲景は怪訝そうに首を傾けた。
「書状を見たのではなかったか」
雲景は顎をしゃくり、雪音が握り締めている書状を示す。剛厚は首を横に振った。
「署名が消されていたのだ」
「……ほう?」
雲景は驚きに眉を上げる。どうやら演技ではないらしい。となれば、署名を消したのはいったい誰か。
「ふむ、そうか、これは面妖な」
雲景は俯き呟いた。やがて持ち上がったその顔には、狂気を帯びた嘲笑が張りついていた。
「狭瀬のお家は兄弟揃って難儀なことよのう。まあせいぜい悩み苦しむがいい」
雲景の足が、崖の端を踏む。
「おぬしらのせいで全てが水の泡。それどころか此度の大失態が元で抹殺されかねん。ゆえに、さらばじゃ妖山殿。もう会うこともなかろう」
「待て……」
制止の声も空しく、雲景の身体が星々の海に飛び込んだ。そのまま、重力に従い下方の森へと落下する。剛厚は岩場まで駆けつけて崖下を覗き込む。人影はすでに明け方の薄闇に溶けて消えていた。
「この高さではおそらく」
「いいえ、きっと大丈夫ですわ」
気づけば雪音が隣に立ち、眼下に広がる黒い森を冷ややかな目で見下ろしていた。
「あのお方は陰陽師崩れの山伏です。きっと、式神でも呼び出して無事逃げおおせたのでしょう」
「うむ、ならばよいが」
いいや、よいのだろうか。剛厚は一瞬、内心で首を傾けたが、あの様子では再び悪事を働こうとも思わぬだろう。それよりも気になることは。
――兄弟揃って難儀なことよのう。
(あの含みのある言葉。まさかこの事件には、大兄者か小兄者が関わっているのか? あやかしを害する策ならばもしや、人間贔屓の小兄者が……)
「妖山様、お雪様! 書状を持っていた女の人が目を覚ましました」
なつめが裏返った声で叫んだ。見れば、地面に座り込む格好でなつめに寄りかかった村娘が、きょとんとしながら周囲を見回している。剛厚と雪音は顔を見合わせてから、彼女らの方へと戻る。
「おぬし、身体は大事ないか。いったい何があった。この書状はいかがしたのか」
勢いが抑えきれずに、思わず詰問する剛厚。ぼんやり眼のまま声の主に視線を向けた村娘の表情が、恐怖に凍る。大柄強面の悲しき宿命である。
「ひっ⁉」
「あ、いいや、すまぬ。別に咎めているわけでは」
「娘さん」
雪音がのんびりとした声音で言いながら、砂に膝を突いて村娘と視線を合わせた。
「このお方は妖山城主白澤源三郎様ですわ。私は妻の雪音。悪いようにはいたしません。どうか、知っていることをお話していただけませんこと?」
「し、白澤様」
眼前の強面が鬼ではなく人間、しかも己の住まう地域の領主だと知った娘はごくりと唾を呑む。やがて、害意の欠片もなく柔和な微笑みを浮かべて言葉を待つ雪音に向けて、小さく答えた。
「あたしも、いったい何が起こったのか」
「気を失う前に何を見ましたの?」
「何も。あたし、山に草を採りに来たんですが、急なひどい雨で帰れなくなってしまって。このお寺に一晩の宿をお借りして、普通に客間で眠っていたんです。で、次に気づいたらここに」
「まあ。ではただ、寝ていただけなの?」
「はい」
「この文に見覚えはない?」
「ないです。あれれ、何かあたし、手が汚れてる」
雪音が差し出した書状に手を伸ばして初めて、己の手のひらが墨だらけであることに気づいたらしい。その動作に不自然な点はなく、彼女はただ真実を述べているだけのように見える。
「本当に何もわからないのね」
「はい。まるで、狐狸にでも化かされた気分です」
村娘からは、これ以上得られる情報はないだろう。
剛厚は戸喜左衛門に頼み、天狗らに周囲を探らせることにした。けれども結局わかったのは、何ら手がかりが残されていないということだけだった。
慌てて寝床から飛び出したと思われる人間たちが、着崩れた小袖姿で天狗に追われている。森の方角からは、調子外れなトラツグミの鳴き声が響き、どこからか、どろどろと不気味な太鼓の音が地面を震わせている。
やりすぎなほど、不気味な演出である。けれども恐慌状態に陥る人間らには、大袈裟ゆえの滑稽さを感じる余裕などない。
どうしたものかとしばし様子を窺う剛厚たちの背後から、じゃり、と砂を踏む音がした。振り返るとそこには、妙に達観した表情の雲景が立っていた。
「そなた」
剛厚は女人らと雲景の間に己の背中で壁を作り、背負っていた娘をなつめに託す。
「呪いを使い、南蒼川の水を封じたのか。いったい何のために。富か、権力か」
「呪い?」
雲景は意外そうに眉を上げ、何度か瞬きを繰り返す。やがて、じわじわと口元を歪ませたかと思えば、小刻みに肩を揺らし始めた。
「何とまあ、勇猛果敢で知られる狭瀬鬼十郎の末裔が、摩訶不思議な呪術を真面目に信じ込むなど! 水封じ、水封じ、笑止千万。そのような奇術が存在するものか」
「では南蒼川が涸れたのは何ゆえか」
雲景は嘲りを全身から滲ませたまま、乳白色の星の群れが漂う夜空の方へとゆらりと足を進めた。あの辺りは確か、崖になっていたはずだ。
「雲景殿」
「妖山殿、所領を治めるならば、治水を学ぶがいい。見えている部分だけが川の水ではないのじゃ」
治水には詳しくない。けれども狭瀬の三男として、最低限の学問にはたしなんできた。剛厚は眉根を寄せて思考を巡らせ、答えを導き出した。
「地下水か」
「ご名答」
川の地下には、豊富な水があるものだ。それゆえ、川水は地下に染み込みきってしまうことなく、地表を流れていく。つまり地下水が涸れれば川はやがて地底に消えてしまうのだ。
「もしや」
剛厚は思い至り、周囲に滾々と湧く泉に目を向けた。あやかし騒動の最中。あちらこちらから上がる悲鳴や物音により意識の外に追いやられていたが、今も変わらず大量の水が地下から噴き出す音が続いている。
剛厚は、月影に照らされて銀色に煌めく水面の波紋を見て、確信を抱いた。
「もしやこの寺が南蒼川の地下から水を汲み上げているのか? いいやしかし、大量の田畑があるわけでもないだろうに、なぜこのような無駄遣いを」
「わしらは水を使いたいわけではない」
「川を涸れさせることが目的ということか? いったい何のために。これは誰の意思だ」
雲景は怪訝そうに首を傾けた。
「書状を見たのではなかったか」
雲景は顎をしゃくり、雪音が握り締めている書状を示す。剛厚は首を横に振った。
「署名が消されていたのだ」
「……ほう?」
雲景は驚きに眉を上げる。どうやら演技ではないらしい。となれば、署名を消したのはいったい誰か。
「ふむ、そうか、これは面妖な」
雲景は俯き呟いた。やがて持ち上がったその顔には、狂気を帯びた嘲笑が張りついていた。
「狭瀬のお家は兄弟揃って難儀なことよのう。まあせいぜい悩み苦しむがいい」
雲景の足が、崖の端を踏む。
「おぬしらのせいで全てが水の泡。それどころか此度の大失態が元で抹殺されかねん。ゆえに、さらばじゃ妖山殿。もう会うこともなかろう」
「待て……」
制止の声も空しく、雲景の身体が星々の海に飛び込んだ。そのまま、重力に従い下方の森へと落下する。剛厚は岩場まで駆けつけて崖下を覗き込む。人影はすでに明け方の薄闇に溶けて消えていた。
「この高さではおそらく」
「いいえ、きっと大丈夫ですわ」
気づけば雪音が隣に立ち、眼下に広がる黒い森を冷ややかな目で見下ろしていた。
「あのお方は陰陽師崩れの山伏です。きっと、式神でも呼び出して無事逃げおおせたのでしょう」
「うむ、ならばよいが」
いいや、よいのだろうか。剛厚は一瞬、内心で首を傾けたが、あの様子では再び悪事を働こうとも思わぬだろう。それよりも気になることは。
――兄弟揃って難儀なことよのう。
(あの含みのある言葉。まさかこの事件には、大兄者か小兄者が関わっているのか? あやかしを害する策ならばもしや、人間贔屓の小兄者が……)
「妖山様、お雪様! 書状を持っていた女の人が目を覚ましました」
なつめが裏返った声で叫んだ。見れば、地面に座り込む格好でなつめに寄りかかった村娘が、きょとんとしながら周囲を見回している。剛厚と雪音は顔を見合わせてから、彼女らの方へと戻る。
「おぬし、身体は大事ないか。いったい何があった。この書状はいかがしたのか」
勢いが抑えきれずに、思わず詰問する剛厚。ぼんやり眼のまま声の主に視線を向けた村娘の表情が、恐怖に凍る。大柄強面の悲しき宿命である。
「ひっ⁉」
「あ、いいや、すまぬ。別に咎めているわけでは」
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雪音がのんびりとした声音で言いながら、砂に膝を突いて村娘と視線を合わせた。
「このお方は妖山城主白澤源三郎様ですわ。私は妻の雪音。悪いようにはいたしません。どうか、知っていることをお話していただけませんこと?」
「し、白澤様」
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「あたしも、いったい何が起こったのか」
「気を失う前に何を見ましたの?」
「何も。あたし、山に草を採りに来たんですが、急なひどい雨で帰れなくなってしまって。このお寺に一晩の宿をお借りして、普通に客間で眠っていたんです。で、次に気づいたらここに」
「まあ。ではただ、寝ていただけなの?」
「はい」
「この文に見覚えはない?」
「ないです。あれれ、何かあたし、手が汚れてる」
雪音が差し出した書状に手を伸ばして初めて、己の手のひらが墨だらけであることに気づいたらしい。その動作に不自然な点はなく、彼女はただ真実を述べているだけのように見える。
「本当に何もわからないのね」
「はい。まるで、狐狸にでも化かされた気分です」
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