シドの国

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人道主義自己防衛軍

第37話 新たなる仲間

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「おい見ろラデック!“なんでも人形ラボラトリー”だって!あははー変な名前ー」
「何をどうしたらそんな名前になるんだろうな……ハピネスは何か知っているか?」
「ん?ああ、知っているが……言っていいのか?」
「ダメに決まってるだろうバカちん!!ネタバレやめろ!!」
「……だそうだ。行って確かめればいい」
「行けばわかるタイプの理由なのか?」
「おっと……」
「あーっ!!なんで言っちゃうんだハピネスのぶぁーか!!」
「申し訳ない。ほら、ラデック君も謝って」
何故なぜ……ん?この“バルコス艦隊”って国名……どっかで聞いた気が……」
「バカバカバカバカバァーカ!!お前らもう喋るな!!」
 ラルバ達はハザクラが描いた簡略化かんりゃくかされた世界地図の前でワイワイと談笑をしている。その後ろではハザクラとジャハルが項垂うなだれ、それを心配そうにベルとイチルギが見つめている。
 ベルは微動だにしないハザクラの背中をで、気まずそうに声をかけた。
「ま、まあ良かったじゃないか。一番の心配事がなくなったんだ」
「……俺が使奴の性能を甘く見ていた。強いとは思っていたが、まさか“一匹狼の群れ”を単独で壊滅させられる程だとは。ベルは自分で気がつかなかったのか?」
「あ、いや、まあ。何となく勝てるかもしれないなとは考えていたが、下手にやぶを突いてわんさか蛇がいても敵わない。あの勢力は一筋では行かないと早合点はやがてんしていた節はある」
 ベルの隣でうなっていたイチルギも、申し訳なさそうにうつむいている。
「せめて笑顔の七人衆が壊滅したことぐらいは伝えたかったんだけど……どっかで漏れると世界情勢が狂っちゃうから……」
 死にかけた格闘家のように椅子いすにもたれかかるジャハルは、うなされるようにボソボソと呟く。
「……確かに。今の状況は一件落着のように見えますが、実の所問題だらけです。笑顔の七人衆と一匹狼の群れ。この二大勢力が拮抗きっこうして保たれていた裏社会の火種が、抑圧よくあつする敵がいなくなって暴れ出すのも時間の問題……今はまだ情報が漏れていないから今まで通りの様相ようそうを保っているのでしょうが、流石にコトが大き過ぎる……隠し通すのは不可能です」
 ハザクラは小さくうなずき、のっそりと椅子から立ち上がって会議室の扉に手をかける。
「……しばらく1人で考えたい。イチルギ達には申し訳ないが、一晩待ってくれ」
 ジャハルとベルもそれに続き、イチルギは小さく溜息を吐きながらラルバを引きずってラデック達と会議室を後にした。

 翌日、ハザクラに呼び出されたラルバ達は再び会議室におとずれていた。ラデックが窓の外を見ると、数百人の軍人達が一心不乱に訓練をしているのが目に入り、ふと、依然姿を見かけないバリア達のことが頭をよぎった。
「なあラルバ。そろそろバリアとラプーを探しに行った方がいいんじゃないのか?」
「んえあ?だいじょーぶだいじょーぶ。心配いらん」
「そうなのか?」
「そうなのだ」
 そこへハザクラが遅れて到着し、ジャハルも続いて入室する。しかし、そこに総統そうとうベルの姿はなかった。
「遅れてすまない。昨日の話の続きだが……」
「続きもクソもあるか。お前らが私にしたがえ。以上」
 ハザクラの言葉をさえぎって偉そうに鼻息を鳴らすラルバ。イチルギが呆れて大きく溜息を吐くも、ハザクラは毅然きぜんとした態度で首を縦に振った。
「わかった。お前達に従おう」
 意外過ぎるハザクラの承諾しょうだくに、ラルバ達全員が驚きの表情でハザクラを見つめる。
「おおっと……どーゆー風の吹き回し?」
 ハザクラがチラリとジャハルに目を向けると、ジャハルは静かに頷き深紅のひとみをラルバへ向ける。
「お前達の働きで、笑顔による文明保安協会、一匹狼の群れが壊滅したことはわかった。だがしかし、その残党は行方ゆくえくらませ、二大勢力のかげで抑圧されていた勢力が不可解な状況に鳴りをひそめている。故に我々は、君達の旅に同行してその悪党共を秘密裏に鎮圧ちんあつしていかなければならない」
 堂々とした態度で説明をするジャハルに、ラルバが首をかしげて口を挟む。
「別にいーけど、私らの旅って牛歩も牛歩よ?正直お前らの意見を参考にする気もないし、そっちはそっちで勝手にやれば?」
 ジャハルが大きく頷く。
「無論、私も当初はそう提案したし、実際、人道主義自己防衛軍は今後治安維持に世界ギルドと協力しあって取り組んでいく。だが、ハザクラやベル様の意見では……それだけでは足りないそうだ。早い話が、ラルバをおとりに使う」
「おおっとぉ?それ本人に言う?」
「言われて気にするのか?」
「うんにゃ?」
「効率的に各地を潰していきたいと言うのは本心だが、それでは他の勢力に気付かれる。だからラルバという快楽殺人鬼を槍玉やりだまにあげるわけだ。不穏ふおんな世界情勢に突如とつじょ現れた新進気鋭しんしんきえいの第三勢力。それを討ち取らんと後を追ってきた連中を、我が軍が待ち伏せして仕留める」
「はぇー……まあ好きにしたら?言っとくけど、その待ち伏せ失敗して助けてーって言われても手ェ貸さないからね?」
「はっ。要らぬ心配だ。他に何か聞きたいことは?」
「明日の天気は?」
 ジャハルはハザクラと共にイチルギの方へ向き直り、ロボットのように機械的な動きで敬礼の姿勢をとる。
「改めて、人道主義自己防衛軍“クサリ”総指揮官ジャハル。これからよろしく頼む」
「……人道主義自己防衛軍“ヒダネ”総指揮官ハザクラ。どうぞよろしく」

「んぇぇ……本当に来んのぉ……」
 不満そうなラルバを他所に、ラデック達は和やかにハザクラ達と握手を交わした。

【軍人 ジャハルが加入】
【元メインギア ハザクラが加入】

 ジャハルに差し伸べられた手を、ラデックが握ろうとした瞬間。
「ちょっと待ったぁーっ!!!」
 響いたラルバの物言いが、2人の結束を切り裂いた。ハザクラが長い前髪の奥からのぞいているであろう瞳を若干じゃっかん曇らせながら、ラルバの方に半分だけ顔を向ける。ジャハルも同じく顔をしかめるが、しかしラルバは大きく鼻息を鳴らして2人をにらみ、するどく尖った歯をギラリと輝かせる。
「気が変わった!!同行は拒否する!!」

【ジャハル、ハザクラが離脱】

「はぁ?お前は今更何を言っているんだ?」
 ジャハルが信じられないと言った様子で不満そうに首をひねる。
「いやあ、よく考えてみたら無条件で提案を飲むのはしゃくだなぁと思いまして」
 ラルバが何故か照れ臭そうに後頭部をく。その様子を見ていきどおりを吐き出しかけているジャハルを、ハザクラが制止しながらラルバと対峙たいじする。
「俺達2人がラルバ達にしたがうというのが条件だったはず。これ以上は不相応だ」
「不相応かどうかは取引相手が決めるんだよチビ助」
「これ以上何を望む」
「え、それは今から考えます」
 きびすを返したラルバがウンウンと唸りながらその場を歩き回る。あまりの剽軽ひょうきんさにあきれたハザクラとジャハルが、唯一話が通じそうなイチルギに目を向けるが、イチルギは何も聞こえませんと言わんばかりに両耳を塞いでそっぽを向いていた。
「そうだ!こうしよう!」
 ラルバが手をポンと叩いてイチルギの方を向く。
「おイチさんや、ちょっちおいで」
「え、嫌」
 イチルギはラルバに無理矢理引っ張られ部屋の外へ出ていく。
 暫くすると頭を抱えて部屋の外から顔を覗かせ、ハザクラ達に手招きをする。ハザクラとジャハルは互いに顔を見合わせて、不審に思いながらも大人しく部屋を出て行った。
 残されたラデックとハピネスは黙って会議室で呆然ぼうぜんと立ち尽くす。
「……なあハピネス」
「なんだいラデック君」
根拠こんきょはないが、なんだかろくでもないことを計画されている気がする」
奇遇きぐうだね。私もだ」
 結局ハザクラ達を同行させる話は一旦流れ、結論は後日に持ち越された。
 そして翌朝、ラデックとハピネスは自分達の予想が的中することを知る。

~人道主義自己防衛軍 第十八訓練場~

 地下に作られたコンクリートの無機質な大部屋。ハザクラとジャハルは真剣な表情でラルバを睨んでおり、上機嫌のラルバの隣ではイチルギが依然いぜん不貞腐ふてくされている。
 ラデックとハピネスは、これから起こることをぼんやりと予想しながらも若干能天気な気分を引きずったままでいた。しかし、その愚鈍ぐどんな考えはラルバの宣言により残酷ざんこくにも引き裂かれることとなる。
「それではまず一戦目!!ジャハル対ラデック!!どちらかが先に致命傷を与えた方の勝利となりまぁす!!」
 ラデックはギョッとしてラルバとジャハルを交互に見た。ヘラヘラと楽しそうに笑うラルバ、しかし微動だにせずこちらをにらむジャハルを見て、ラルバの宣言が冗談ではないことを察し後ずさる。
「タ、タイムだ。タイム。時間をくれ」
 ラデックはジャハルにてのひらを見せると、ジャハルは若干気の毒そうに頷きハザクラと共に遠ざかる。ラデックはハピネスと共に急いでラルバとイチルギに詰め寄る。
「おいラルバ。俺が彼女に勝てるはずないだろう。あと致命傷を与えた方の勝ちってなんだ。殺す気か?」
「ラ、ラルバ。まさか次は私とハザクラ君を戦わせる気じゃないだろうね。私は戦闘はからっきしだし、ましてやハザクラ君のことも実を言うとよく知らないんだ。天地がひっくり返ろうとヒヨコから卵がかえろうと私が彼に勝てることなど万一にもない」
 いつになく真剣な2人に詰め寄られてもケラケラと笑うラルバに、顔をそむけながら我関われかんせずを決め込むイチルギ。
「おいラルバ、聞いているのか。おい何とか言えラルバ」
 ラルバはラデックにガクガクと肩を強くさぶられながら、ニヤついた顔で答える。
「なあに簡単な話だ。私らについて来たくばちからを示せと言ったのだ。だが私やイチルギが参加するとコッチの勝ちが確定すると言われてなぁ。そこで君らに白羽しらはの矢が立った訳だよ」
「俺が死ぬ可能性を算段に入れるな」
「はっ。使奴の私とイチルギが審判しんぱんやるんだぞ?ああ、ちなみに後でベルも来る。当然勝敗が決した瞬間に回復魔法で即治療するさ。この3人が見ている中でラデックを殺せるとしたら、最早もはや私とて敵わん。無論そんなことはありえんだろう?だから心配するな」
 ラルバのとなりでハピネスが「私は?」とラルバのそでを引いているが、ラルバは構わずラデックの顔を覗き込む。
「というか……私はそもそもお前がジャハル程度に負けると思っていない」
「……それは思い違いだ。彼女は使奴に教育された軍人数十万人のトップだ。俺なんか人生のほとんどをデスクワークについやしてきた畜生ちくしょう同然の木偶でくぼうだぞ」
「それは私が最新モデルの“多目的バイオロイド“と知っての反駁はんばくか?ラデック。旧文明の知識技術思考全てを完璧に組み上げられた生きる机上きじょうの空論である使奴が言っているんだぞ?思い違いなどあるものかこの天然人間めが」
 ラルバはラデックの手をとり、ラデックの両手の指を交差させる形に握らせる。
「異能の“虚構拡張きょこうかくちょう”のやり方を教えてやろう。こうして指を組んでだな……まあ正直両手を握るだけでもいい。こう強く握ってから左右に強く引いて……一気に離す!ああ、今やるなよ?ジャハル達にバレるからな」
「おい、まさか今習得させるのか?そもそも虚構拡張について俺はあまりくわしくないんだが……」
「問題ない。ラデックが生まれた時から異能の使い方を知っているように、虚構拡張も使えば効果がわかる。問題はぶっつけ本番で成功するかだ。そうだな……イメージとしては、ぐぐぐぐ~っパァーン!!って感じだ!ワインのコルクを力ずくで引っこ抜くみたいな!」
「いやそんなフワッとしたイメージで言われても……具体的に説明してくれ」
「ええ……この方が分かりやすい筈なんだがな……えっとー、各関節を可動域かどういきの半分程度内側に曲げて可能な限り力を込め、小指第二関節から順番に6~9%ずつ力を抜いて中指の第一関節まで抜いたら重心を前に2センチ移動させつつ……」
「すまない。悪かった。さっきのでいい」
「だぁから言ったじゃない。大丈夫大丈夫これで絶対できるから!!ぐぐぐぐ~っパァーン!!だよ!パイナップルのヘタを引っこ抜く感じで!」
「さっきと言ってること違くないか?」
「あ、そうだ。もう一個おまじない」
「なんだ?」
 ラルバはラデックの左脇腹をさすると、目にも止まらぬ速さで掌底しょうていを打ち込んだ。
「ぐおっ……!!!な、何故……!!!」
「声こらえろ。あっちに怪我がバレるぞ」
「な……ぜ……おぉ……これ、折れたんじゃないのか……」
「折れてはないだろうけど、多分もう一発もらったら折れるね。あと……今雷魔法をかけた」
 ラルバがラデックにデコピンを食らわせると、ラデックは歯を食いしばってひたいを抑える。
「ぐあっ……!!!痛っ……!!!」
「物理的に弱くなった訳じゃないけど、神経がめちゃくちゃ敏感になってるよ。ちょっとした痛みでもだえ苦しむだろうから、ノーダメクリア頑張ってね!」
「……それは試練か?」
「だから勝つためのおまじないだってば。信じて欲しいなぁ~仲間なんだし」
「……仲間は試合開始前にあばらを折ったりはしないと思う」
「折ってないってば。折れるより痛いのは確かだけど。折ってはいない」
 ラルバが「行ってこい」と背中を押すと、首をかしげながらも手元で何度か虚構拡張の練習をしてジャハルの方へ歩き出したラデック。ジャハルもそれを見ると、ハザクラに手を振って訓練場の中心へ歩き出す。ラルバはそれをニヤニヤと不敵な笑みで見送ると、イチルギとハピネスと共に壁際へと移動する。
「いやあ楽しみですねぇ……なんだかんだ誰かのたたかいを見るのは初めてだからな!私からすると人間は全員クソ雑魚だし、こうでもしないと戦力の違いが分からないからねぇ」
 ラルバの独り言に誰も返事はせず、イチルギは相変わらず不機嫌に目線をそららしながら壁際のパイプ椅子に腰掛ける。
「んもうチル坊いつまでねてんのさ。審判そんな嫌?」
「全部が嫌」
「あらま」
 イチルギの横へ腰掛けるラルバとハピネス。そしてハピネスは再びラルバの袖を引いて不安そうに問いかける。
「な、なあラルバ。私にはさっきみたいな助言ないのか?私もこの後ハザクラ君と闘うんだろう?なにか勝ち筋とかって」
「ガッツ!」
「……それで勝てるのか?」
「無理じゃない?」

 訓練場の中心でにらみ合うラデックとジャハル。もう既に互いに間合いに入っており、後はラルバの開始の合図を待つのみとなっている。
「……ラデック、だったな。一応言っておくが、今後同行するからと言って手加減などはするつもりはない。すきあらば一瞬でその身体を三等分にするつもりだ。元研究員だと聞いたが……戦闘は苦手とかの言い訳は一切通用しないからな」
「さっき足をひねったから手加減をして欲しいんだが」
「ならばまず足を切り落としてやろう」
「……治った気がする。大丈夫だ」
 ジャハルは背負った姿見のように太い大剣を構え、ラデックに突きつける。その威圧感からラデックは何か返さなければという謎の義務感を覚え、両拳を頭の高さでそろえた素人感丸出しのファイティングポーズを取る。





「2人とも準備いい感じぃ~?それでは勝負ぅ~………………開始っ!!!」
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