シドの国

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グリディアン神殿

第63話 貧すれば鈍する

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~グリディアン神殿 夕暮れの市民街裏通り~

「……さて、と」
 ハピネスはいまもやがかかる頭をゆっくりと左右にかたむけてストレッチをする。そして敵意に満ちあふれた男達へと目を向けた。住処すみかを荒らされた男達のうち1人が、鉄パイプをハピネスに突きつける。
「お、お前外国人だろ……ただじゃおかねぇぞ……!!今すぐにでもひんいて全員で犯し――――」
「手より口を先に出す時点でレイプに向いてないよ」
 ハピネスの冷静な指摘が男をひるませる。
「全く……華奢きゃしゃ淑女しゅくじょに向かって武器を突きつけるなんて、君らには良心ってものがないのかい?」
「ああ……?お前何わけわかんねぇこと言ってやがる……!」
「……ひょっとして“華奢”も“淑女”も意味理解してない?」
「悪りぃかよ!!」
「……いや、君達は悪くない。悪いのはこの国さ」
 ハピネスがニヤリと笑うと、男達はその不気味さに顔をしかめる。
「満足に学問をおさめる場もない。周りは誰も助けない。汚いくて危ない仕事を一日中やったところで、貰えるのは一日でなくなる小銭だけ」
 ハピネスは両手を広げて男達に近づき、集団の中心で歌うように演説をする。
「表を歩けば石を投げられ、路地で寝てればゴミをかけられ、恵まれた奴らが残した飯を、あさって食らうクソの日々。一体私が何をした?これは一体なんの罰?」
 透き通るような声は男達の心を優しく貫き、その優雅ゆうがたたずまいは目線を釘付けにした。男達は無意識の内に構えていた武器も下げて、放心してハピネスの演説に聞き入っている。
「教えてあげるよ。君達はね、一般市民が受けるべき罰を受けているんだ」
「なっ何のために!!何で!!何で俺らなんだ!!」
「弱いからさ。立場が弱いから、その分立場が上の者が感じなければならない苦痛を、無条件に君達が背負わされている。君達は虫を食べるし、ゴミを漁るだろう。そのせいで君達より立場が下の鳥や犬達は、住処もご飯もうばわれてひもじい思いをしているよ」
「知るかそんなの!!そんなの生きるために仕方ないだろ!!」
「そう、仕方ない。だって生きるためなんだ。可能な限り豊かに、安全に。でも腹が立たないかい?自分はこんなに頑張っているのに、今この路地を作っている家の中じゃ、子供が野菜を食べたくないと駄々をこねて排水口に捨てているんだ」
「……んなこと言われなくてもわかってる!!でも、俺達には何もできやしない……!!誰も助けちゃくれない……!!!」
「ほう、なぜ?」
「俺達男は女よりも弱い!!女の方が使奴の血が濃く出やすい……俺らは腕力でも魔力でも敵わない……!!数でも力でも負けたら、黙って従うしかないだろう!!声を上げるには人権が要る!!人権を得るには立場が要る!!立場を得るには金が要る!!金を……金を得るには、人権が……要るんだ……戦う力が……俺達には……ない……!!!」
 男が涙ながらに訴えると、周囲の男達も同情してうつむく。しかし、そこへハピネスはまたしても飄々ひょうひょうとした態度であおり始める。
「ふぅん。それは……違うね」
「……何だと?」
「君達は”戦えない“んじゃない。”戦いたくない“んだよ。傷つきたくない。面倒くさい。低い可能性に賭けたくない。だから戦わないんだ」
「なんっ……!!他人事なら幾らでも好き勝手言える!!何も知らない奴が知った口きくな!!」
「だってさっきも今も、私を襲わないじゃないか。敵わないから戦いたくない。敵う相手でも報復が来るかもしれないから戦いたくない。そうやって何かしらやらない理由を探して戦わないんだ。覚悟が決められないから足踏みが地団駄じだんだに変わっていく。恥ずかしいねぇ。弱いねぇ」
「このっ……クソ女が……!!!」
 男達は苛立いらだちが限界に達し、再び武器を構えてハピネスににじり寄る。
「いいかい?戦う覚悟っていうのは、こうやって示すんだ」
 男が大きく鉄パイプを振りかぶる、そしてハピネスは大きく息を吸うと――――



「グドラのうんこたれーっっっ!!!」



 もし、目の前で突然自分の指を噛みちぎる者がいたら、周囲の人間はどう思うだろうか。もし突然全裸になって歌い踊り始めたら、もし突然地面を舐め奇声を上げ始めたら。ただそのどれを行ったとしても、ハピネスの蛮行ばんこうには及ばないであろう。
 笑顔の国が誇る最強の戦士達、笑顔の七人衆の1人“逆鱗げきりんグドラ”。世界で最も危険で、世界で最も理不尽な男。もしその名前を気安く呼ぼうものなら、すぐさま八方から銃弾が飛んでくるだろう。それはグドラの刺客しかくではなく、グドラを恐れる無法者のよるものである。名前を呼ばれたことに激怒したグドラの八つ当たりを恐れるあまり、その名を声に出すだけで口封じのために殺される。この世で唯一その名を口にすることが禁忌きんきとされる男。
 その名を口にし、あまつさえ稚拙ちせつな暴言を混ぜようものなら、問答無用でここら一帯の人間は全員八つ裂きにされても不思議ではない。そうしなければ次の瞬間に命を失うのは自分かもしれないのだから。ハピネスの気が狂ったとしか思えない蛮行の極みに男達は一瞬魂が抜け、その直後大慌てでハピネスに詰め寄りその口を塞ごうと手を伸ばす。しかしハピネスは力の抜けた男達の杜撰ずさんな突進を数歩下がって避ける。
「はっはっは。心配しなくとも、誰も襲って来やしないよ。この辺りには逃亡よりも殺害を選べる狂犬は住んでいない」
「ばばばばばば馬っ鹿野郎……!!!も、もしそそそそそうじゃなかっかかたら」
「そうじゃないことが分かっているからやっているのさ。いいかい?覚悟と無計画は違う。覚悟ってのは、必要な情報を揃え終わった最後に無意味な不安を拭い去ることだ。我々人間は完璧じゃない。どれだけ行かねばならぬと分かっていても、先の見えぬ暗闇には踏み出せない臆病者だ。その行くべき暗闇に一歩踏み出す勇気。それこそが覚悟だ」
 ハピネスは呆然ぼうぜんと立ち尽くす男のうち、1人の首根っこをぐいっと引っ張る。その男に奇妙な微笑みを向けると、集団を横切り歩き出した。
「さあついて来な。”グリディアン神殿叛乱軍はんらんぐん参謀長さんぼうちょうカルゴロ“。こんなところでホームレスのフリする暇があったら、さっさと覚悟を決めろ」
 男達が驚いた顔で“カルゴロ”を見つめる。カルゴロは驚きと悔しさが入り混じった顔でうつむいた後、駆け足でハピネスの後ろを追いかけ始めた。

~グリディアン神殿 宵闇よいやみのスラム街~

 残忍な反社会組織と常識知らずの破落戸ならずものひしめき合うスラム街。ハピネスはその一角へと迷いなく歩き続ける。その後ろを市民街から着いてきた男達は、まるで迷子の幼児の様なおどおどとした挙動で忍び足を進める。そこへ、先程カルゴロと呼ばれた男がハピネスへ近づき、なか喧嘩腰けんかごしに小声で文句を言う。
「おい……!おい……!!どこ行くんだよ……!!これ以上は危険すぎる……!!!」
「覚悟を決めろと言っただろう参謀長。股間に生えた“汚茸オタケ”に脳味噌のうみそまで吸われたか?」
「まだ何も分かっていないのに覚悟もクソもあるか……!!俺はみんなの身を案じて――――」
「情報ならあるだろう。お前達には進むしかないという情報がな。今まで毎日ゴミを漁り糞尿をんでいて気付かなかったのか?まさか私よりも目の悪い奴がいるとは知らなかったな」
「私よりもって、お前まさか盲目もうもくか……!?」
「そんな目で見るな昼行燈ひるあんどん。お前よりよっぽど“見えてる”よ」
 そしてハピネスは真っ暗な路地を出て、宵闇を爛々らんらんと照らす街頭の真下へと足を踏み入れた。無論男達は自らの姿をさらす事を嫌って身をひそめる。そんな男達を気にも留めず歩き続けるハピネスを、男達は助けをうような眼差しで見つめる。
 ハピネスはそのまま歩みを進め、少し離れたところで建物の見張りをしていた女性に話しかける。
「ちょっくら中を見させて貰うよ」
「は、はあ?ダメに決まってるだろ!!……ってお前は!!」
 見張りの女はハピネスの顔を見るなりギョッとする。
「昨日はどうも。ダメならもう一度ラルバを呼んでこようか?」
「いっいやっ!!結構だ!!」
 見張りの女は、昨日スラム街でラルバが起こした惨事さんじを思い出し一歩下がる。ハピネスは満足そうに笑うと、いまだ物陰に身を潜めている男達に向かって手招てまねきをする。
「お~い!!いつまでもそんな所にいないで、さっさと来い!!」
 男達は自分達の存在を見張りに知られた事に恐怖したが、見張りの女が顔をそむけたまま微動だにしていないのを確認すると、恐る恐る明かりのもとにい出て建物へと駆け寄る。
「遅いぞ全く。ほら、入った入った」
 ハピネスが男達を建物の中へと押し込み最後尾につこうとすると、見張りの女がハピネスの肩を叩く。
「……おい。今の“オタケ”共はなんだ?お前何をするつもりだ?」
 するとハピネスは数秒硬直した後、不気味に満面の笑みを作ってみせた。見張りの女は得体の知れぬ恐怖を感じ、半歩下がる。
「そうだね……見張り君。ボスは死んだ。てことは、君が何かしでかしたときの処遇しょぐうは親分さんに一任されているわけだが……その親分さんも今はラルバを恐れて引きもっている。つまり君をしばくさりゆるみ切っているわけだ」
「……何が言いたい?」
「君は男と女。どっちに着く?」
 その言葉に、見張りの女は一瞬嘲笑ちょうしょうにも似た疑問が浮かんだが、ハピネスの不気味な笑みに重苦しい生々しさを感じ背を向ける。
「一択だと思っているなら考え直したほうがいい。死にたくなければね」
 そう言ってハピネスは見張りの女を置き去りに建物へと姿を消した。

~グリディアン神殿 自警団“光嵐こうらんの会“武器庫~

 3階建ての煉瓦倉庫れんがそうこには所狭しと重火器が並べられており、辺り一体に真新しい木箱や油の臭いが充満している。男達はなかば興奮気味に辺りを見回し、近くにあったマシンガンを恐る恐る手に取る。
「し、すげぇ……これ全部本物――――」
「ダララララララララッ!!!」
「うぎゃぁあ!!!」
 マシンガンを手にした直後、後ろからハピネスが大声を上げて男をビビらせる。
「な、何すんだ!!つーかバレたらどうするっ……!!!」
「あっはっは。ここまでバレずに来れたのは誰のおかげだと思っているんだい?そんな簡単にバレるものか」
 ハピネスは積み重なった木箱のふたをずらし、中にあった拳銃けんじゅうに弾を込め始める。
「これだけ貰って行くね。あとは好きにしたらいい……これ反動大きそうだな。やっぱ別のにしよう」
 すると1人が小さな拳銃をハピネスへ手渡す。
「初心者ならコレをすすめる」
「おや、カルゴロ。どう?覚悟はできた?」
 叛乱軍参謀長のカルゴロは、辺りを見回した後ゆっくりとうなずいた。
「ああ。これだけの武器があれば今月……いや、来週にでも叛乱を起こせる。本当に感謝する」
「馬鹿だね」
 カルゴロがハピネスの方を向くと、先程渡した銃を自分に向け構えているハピネスと目があった。
「今月?来週?何を悠長ゆうちょうな事を言っているんだか。今以外に叛乱の機会などない」
「なっ何を無茶な事を……!いいか!?ここにいるのは私以外ただのホームレスだ!銃のあつかいどころかこの国の地図だって知らないんだぞ!」
「だから?そもそも君達、これだけの武器をどうやって外に持ち出そうと思ってるの?」
「1人が可能な限り装備して……」
「悠長。バーゲンセールに来てるんじゃないんだよ?あ、ホームレスにバーゲンセールとか言うの、結構なブラックジョークだったね。ごめんごめん」
 ハピネスはゆっくりと立ち上がり、突然銃を天井に向けて発砲した。
「あちゃー。外した。そりゃそうか」
 弾痕だんこんの横には、黒いひび割れのような隙間が空いており、それを見たカルゴロは背筋を凍らせた。
「かっ監視カメラ……!?」
「あるに決まっているだろう。ラルバ……諸事情により、今はそこまで厳重な警備ではないだろうが、あと30分もすれば倉庫の持ち主が駆けつけるだろうね」
「ぜっ……全員武器を!!」
 カルゴロの合図で男達はあわてて武器を取る。しかし、初めて触った武器の使い方など当然分かるはずもなく、弾倉が空のままのマシンガンを入り口に向けてガチガチと歯を打ち鳴らす。
「あっはっは。そのまま打つと多分鼻の骨折れるよ。ていうか弾入ってないよ」
 ハピネスの嘲笑は男達の動揺どうようき消され、武器庫には焦燥しょうそうと混乱が交錯こうさくする。そんな慌てふためく男達に向け、ハピネスは大きく溜息を吐いて俯く。
「はぁ~あ。分かってたけど、これは見事な烏合うごうしゅうだね」
 ハピネスが小走りで階段を登り、全員の視界に入る場所で手を叩く。
「はぁーい静かにぃー!」
 すると男達は一瞬でしずまり、懇願こんがんするような青褪あおざめた眼差しでハピネスの方を向く。
「……意外に統率とうそつが取れる。これはびっくり」
 つぶやきに対して男のうち1人が声を上げる。
「こっこれからどうしたらいい!?まさか戦うんじゃないだろうな!!」
「はっ!弱い奴らは正面突破しか頭にないのかね。お前達雑魚ざこが反社組織相手に勝てるはずないだろう」
「じゃ、じゃあどうしたら!!」
「各自銃と弾を3丁分、手投げ弾を5個だけ持ったら裏口から走って逃げろ」
 カルゴロが階段の下でハピネスに向かって叫ぶ。
「その後はどうする!!彼等は地図も何も――――」
「君がなんとかするんだよ。参謀長」
 ハピネスはカルゴロを指差す。
「ここに火でも放てばいいじゃないか。ここは”光嵐の会“の武器倉庫。そこが燃えてたら、君らを探すどころじゃないだろうよ」
「火を、放つ……!?」
 未だ状況を理解できていないカルゴロに、ハピネスは頭を抱えて天を仰ぐ。
「君参謀なんだからもう少し頑張りなよ……光嵐の会の武器を根刮ねこそぎ燃やす。まあ他にも武器倉庫はあるけど……そんな”おいしい瞬間“、他の勢力が見逃すはずがないでしょうよ」
 カルゴロはようやく理解が追いつき、口元に手を当て思考をめぐらせる。
「そうか……!!”土竜叩もぐらたたき“は間違いなくこれを機に“光嵐の会”を襲撃するし、漁夫の利を狙って”ゲッコー団“も……“バリジニア一家”も来るかも知れない……!そも“光嵐の会”が一目散に逃げる可能性だってある……!!」
 ブツブツと独り言をこぼし始めると、ハピネスは「やっとか」と呟いて階段を降り、カルゴロに目線を合わせる。
「平和ボケは治ったかい?参謀長」
 カルゴロは、今までとは違う決意に満ち溢れた眼差しをハピネスへ向ける。
「ああ、お陰様で。漸く覚悟が決まった。感謝する」
「そう。じゃ、私はこれにて……」
 ハピネスは手を振って正面入り口へと歩き出す。
「ま、待ってくれ!最後に!」
 カルゴロがハピネスを呼び止めると、ハピネスはピタリと歩みを止める。
「あんた……一体何者なんだ!?」
 そしてハピネスは、言いたくて仕方なかったという高揚こうように満ちた表情を必死におさえ、カルゴロ達へ振り向く。
「……笑顔による文明保安教会“先導せんどう審神者さにわ”ハピネス・れっしぇん……ハピネス・レッセンベルク」
 そのままハピネスはカルゴロ達の表情を確認する事なく、足早にその場を後にした。
「…………クソッ。ちょっと噛んだ……」
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