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ニョキニョキニョッキ
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俺、宏斗は中学1年のバスケ男子だ。バスケは部活でやり始めた。ただ、一つ悩み事がある。それは背が低いことだ。バスケでは身長差でも有利不利が決まってしまうと言っても過言ではない。もちろん、身長が全てではないが、身長が高いほうが有利なのは間違いない。
宏斗はいつも、身長が大きくなれば良いのになぁと感じている。
ある日の放課後。今日は部活がないので、家に帰ってのんびりすると決めていた。
「はぁ……」
と、本日何度目かのため息をつく。
ふと横を見ると、見慣れない道がある。道とは言え、路地裏的な感じで狭く、人が2人並んで入れるくらいのスペースしかない。
その道の先はすごく輝いていて、すごく行きたくなってくる。
気づいたら宏斗は足を動かしていて、その道に入り込んでいた。
道を進み続けると、開けた場所に出て、目の前に何かのお店がある。
「不思議喫茶……? 何だそれ?」
学校からも「寄り道はするな」と何度も言われている。ただ、なぜか魅力を感じ、気づいたら店内に入っていた。
「喫茶」って書いてあったけど、駄菓子がいくつもおいてあり、まるで駄菓子屋だ。でも、端っこの方には、少し古びた椅子と机が置いてあり、イートインスペースとして使えるようになっている。
「幸運のお客様、いらっしゃいませ!」
その声の方を向くと、派手な格好をした女性がいた。
この人がこの店の店主なのだろうか?
「お客さんのお望みを叶える、不思議喫茶へようこそ~!」
お客さんの望みを叶えるってどういう意味だ?
「お客さん、なにか叶えたいことはないですか~? 何でも言ってください!」
「そ、それじゃあ、背を伸ばしたい! 俺、バスケやってるんだけど、背が低いからうまく活躍できなくて……」
「なるほど~ それじゃあこの【ニョキニョキニョッキ】をオススメするよ!」
そう言って店主らしき女性が箱をくれる。その箱には、「ニョキニョキニョッキ」と書いてある。
「これを食べればすぐに身長が大きくなるよ!」
「でもそれじゃあ親や友達とかにもバレちゃうよね?」
「実はこれ、他の人から見たら、身長が大きくなってるようには見えないんだよね~ もちろん、身長が大きくなった体験はできるから安心してね!」
そう言って安心した俺はそれを買うことに決めた。
「お題は500円で~す!」
そして俺は500円を払い、その駄菓子を購入したのだった。
……俺は何をしていたんだ?
気づいたら、自分の家の前に立っていた。俺、喫茶店で「ニョキニョキニョッキ」とやらを買っていたはずなんだけど……なんて思ったら、手にはその商品があった。
俺は喜び、家に駆け込んだ。すぐに自分の部屋に入りその箱を開ける。中には材料と思われるものが入っていた。説明書も入っており、俺はその説明書を読む。
『ニョキニョキニョッキ
背が大きくなりたい人にうってつけの商品。これを食べれば、たちまち背が大きくなるでしょう。でも、周りの人にはバレないように、見た目の身長は変わりません。ただ、身長が大きくなった効果は得られるので、背が低い人でも、色々活躍できるようになるでしょう……』
そんなことが書いてあった。その下には、調理方法が書いてある。それを読むと、どうやらレンジで数十秒温めて食べるだけで効果が現れるそうだ。
宏斗は説明書通りにレンジで加熱し、食べてみる。宏斗はこれまでにニョッキというものを食べたことはないが、このニョッキはモチモチとした食感がして美味しい。全て食べきると、なんとなく背が伸びていく感じがする。でも、鏡の前で見てみると見た目の身長は変わっていない。
次の日、宏斗は意気揚々と部活へ行く。案の定、試合で活躍できた。
「きっとあのニョキニョキニョッキの力だ! あれ、子供だましじゃなくて本当に効果があったんだ!」
そしてその次の日もさらに次の日も、バスケで活躍できた。
数日後。今日は次の試合のメンバー発表が行われる。もしかしたら俺もメンバーとして認められるかもしれないと思い、駆け足で部室へ行く。
「次の試合のメンバーを発表するぞ~ まずは男子から。
まず、悠人! そして陸!」
一人ずつメンバーが呼ばれていき、呼ばれたメンバーは嬉しそうに返事をする。
まだ俺の名前は呼ばれていない。残り数枠となったところで……
「宏斗!」
俺の名前が呼ばれた。夢のようにも思えたが、これは現実だ。周りのみんなも「文句なし」と言いたげに拍手をしてくれる。
ようやく実力が認められたんだと思うととても嬉しい。試合でも活躍しなければ。
バスケの試合当日。俺は会場へと向かう。
最初の対戦相手から、強豪と当たった。それでも関係ない。俺が活躍すれば良いだけの話だから。
しかし、結果はボロ負け。流石に強豪校には勝てなかったか。顧問の先生も、俺を責めることなく、励ましてくれている。
ただ、俺が決めたシュートはたった1本だった。いつもは何本も決めているのに、どうしてだ? ニョキニョキニョッキで内面的な背は高くなったはずだから試合でもバンバンシュートを決めるつもりだったのに。
俺は急いで帰って、ニョキニョキニョッキの説明書を読み返す。すると、初めて読んだときには気づかなかった注意書きが書かれていた。
『注意
ニョッキの効果は15日経つと消えてしまいます。効果を延長するには、牛乳と一緒にニョッキを食べること。それでも合計30日までしか効果は延長されないので、食べ方や食べるタイミングをよく考えてから食べること。』
「そんな~!」
俺はこのニョッキにそんな秘密があるとは思ってもいなかった。今日はニョッキを食べてから17日目。昨日はそもそも練習がなかったから気づかなかったんだ。
数日後。俺は元の背に戻ってもバスケを続けていた。今は自分で努力して、背を伸ばそうと決めた。でもそれだけではかなり長期になるだろうから、バスケの腕も上げられるよう頑張っている。いつかは自分の実力で試合に出場する夢を叶えるために……
宏斗はいつも、身長が大きくなれば良いのになぁと感じている。
ある日の放課後。今日は部活がないので、家に帰ってのんびりすると決めていた。
「はぁ……」
と、本日何度目かのため息をつく。
ふと横を見ると、見慣れない道がある。道とは言え、路地裏的な感じで狭く、人が2人並んで入れるくらいのスペースしかない。
その道の先はすごく輝いていて、すごく行きたくなってくる。
気づいたら宏斗は足を動かしていて、その道に入り込んでいた。
道を進み続けると、開けた場所に出て、目の前に何かのお店がある。
「不思議喫茶……? 何だそれ?」
学校からも「寄り道はするな」と何度も言われている。ただ、なぜか魅力を感じ、気づいたら店内に入っていた。
「喫茶」って書いてあったけど、駄菓子がいくつもおいてあり、まるで駄菓子屋だ。でも、端っこの方には、少し古びた椅子と机が置いてあり、イートインスペースとして使えるようになっている。
「幸運のお客様、いらっしゃいませ!」
その声の方を向くと、派手な格好をした女性がいた。
この人がこの店の店主なのだろうか?
「お客さんのお望みを叶える、不思議喫茶へようこそ~!」
お客さんの望みを叶えるってどういう意味だ?
「お客さん、なにか叶えたいことはないですか~? 何でも言ってください!」
「そ、それじゃあ、背を伸ばしたい! 俺、バスケやってるんだけど、背が低いからうまく活躍できなくて……」
「なるほど~ それじゃあこの【ニョキニョキニョッキ】をオススメするよ!」
そう言って店主らしき女性が箱をくれる。その箱には、「ニョキニョキニョッキ」と書いてある。
「これを食べればすぐに身長が大きくなるよ!」
「でもそれじゃあ親や友達とかにもバレちゃうよね?」
「実はこれ、他の人から見たら、身長が大きくなってるようには見えないんだよね~ もちろん、身長が大きくなった体験はできるから安心してね!」
そう言って安心した俺はそれを買うことに決めた。
「お題は500円で~す!」
そして俺は500円を払い、その駄菓子を購入したのだった。
……俺は何をしていたんだ?
気づいたら、自分の家の前に立っていた。俺、喫茶店で「ニョキニョキニョッキ」とやらを買っていたはずなんだけど……なんて思ったら、手にはその商品があった。
俺は喜び、家に駆け込んだ。すぐに自分の部屋に入りその箱を開ける。中には材料と思われるものが入っていた。説明書も入っており、俺はその説明書を読む。
『ニョキニョキニョッキ
背が大きくなりたい人にうってつけの商品。これを食べれば、たちまち背が大きくなるでしょう。でも、周りの人にはバレないように、見た目の身長は変わりません。ただ、身長が大きくなった効果は得られるので、背が低い人でも、色々活躍できるようになるでしょう……』
そんなことが書いてあった。その下には、調理方法が書いてある。それを読むと、どうやらレンジで数十秒温めて食べるだけで効果が現れるそうだ。
宏斗は説明書通りにレンジで加熱し、食べてみる。宏斗はこれまでにニョッキというものを食べたことはないが、このニョッキはモチモチとした食感がして美味しい。全て食べきると、なんとなく背が伸びていく感じがする。でも、鏡の前で見てみると見た目の身長は変わっていない。
次の日、宏斗は意気揚々と部活へ行く。案の定、試合で活躍できた。
「きっとあのニョキニョキニョッキの力だ! あれ、子供だましじゃなくて本当に効果があったんだ!」
そしてその次の日もさらに次の日も、バスケで活躍できた。
数日後。今日は次の試合のメンバー発表が行われる。もしかしたら俺もメンバーとして認められるかもしれないと思い、駆け足で部室へ行く。
「次の試合のメンバーを発表するぞ~ まずは男子から。
まず、悠人! そして陸!」
一人ずつメンバーが呼ばれていき、呼ばれたメンバーは嬉しそうに返事をする。
まだ俺の名前は呼ばれていない。残り数枠となったところで……
「宏斗!」
俺の名前が呼ばれた。夢のようにも思えたが、これは現実だ。周りのみんなも「文句なし」と言いたげに拍手をしてくれる。
ようやく実力が認められたんだと思うととても嬉しい。試合でも活躍しなければ。
バスケの試合当日。俺は会場へと向かう。
最初の対戦相手から、強豪と当たった。それでも関係ない。俺が活躍すれば良いだけの話だから。
しかし、結果はボロ負け。流石に強豪校には勝てなかったか。顧問の先生も、俺を責めることなく、励ましてくれている。
ただ、俺が決めたシュートはたった1本だった。いつもは何本も決めているのに、どうしてだ? ニョキニョキニョッキで内面的な背は高くなったはずだから試合でもバンバンシュートを決めるつもりだったのに。
俺は急いで帰って、ニョキニョキニョッキの説明書を読み返す。すると、初めて読んだときには気づかなかった注意書きが書かれていた。
『注意
ニョッキの効果は15日経つと消えてしまいます。効果を延長するには、牛乳と一緒にニョッキを食べること。それでも合計30日までしか効果は延長されないので、食べ方や食べるタイミングをよく考えてから食べること。』
「そんな~!」
俺はこのニョッキにそんな秘密があるとは思ってもいなかった。今日はニョッキを食べてから17日目。昨日はそもそも練習がなかったから気づかなかったんだ。
数日後。俺は元の背に戻ってもバスケを続けていた。今は自分で努力して、背を伸ばそうと決めた。でもそれだけではかなり長期になるだろうから、バスケの腕も上げられるよう頑張っている。いつかは自分の実力で試合に出場する夢を叶えるために……
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