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E1:知らない場所
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見覚えのない景色。
天井、壁といったものは無く、優しく照らされた何処までも続く白い空間。
一見すると、神秘的ともいえる空間に俺は立っていた。
何が起こったのか理解が追いつかず、半ば呆然としながら辺りを見回すが、辺りには人一人見当たらず、それどころか見慣れた物すら何一つ・・・あった・・・
真っ白な空間の中、溶け込む様な白い台座に所狭しと並べられている物・・・中世の城や砦、街をかたどった模型の数々。
取り敢えず近づいて見てみると、模型の様に見えたそれらは、すべて「ブロック」によって形作られた物だった。
俺は、この「ブロック」に見覚えがあった。
北欧の国で生まれ、老若男女問わず世界中で愛され親しまれている知育玩具、想像力次第で何でも作る事の出来る、まさに「無限の可能性を秘めた玩具」。
何を隠そう、俺もその魅力に取り憑かれ、それ程多くない給料から色んな物を切り詰めて、費用を捻出し収集していた。
そんな俺が心から愛してやまない「ブロレゴック」の数々・・・
なぜそんなものが此処に?
というか此処は何処なんだ?
本来、一番最初に浮かぶべき疑問点を今更ながら思い出した所で、不意に俺の後ろから声が聞こえた。
「あのさ、そろそろ退いて貰って良いかな?、邪魔んだけど」
びっくりして振り返ると、パーカーのフードを目深に被った背の低い人物が俺の後ろに立っていた。
「とはいえ、驚くのも仕方ないよねぇ、浮かれてたとは言え僕も不注意だったよ、ごめんねぇ」
俺が驚いて其の場から飛び退くと、「そいつ」はそんな事を言いながらブロック模型の近くに行き、手に持っていた紙袋を置いた。
「まぁ、立ち話も何だし座って話そうか」
そう言って、「そいつ」が片手を軽く上げると、
その手の動きに連動するかの様に、何も無かった筈の白い床から、二本の突起がせり上がり椅子の形に変化する。
片方に座りながら、「そいつ」は、俺にも座るように勧めてくる。
おっかなびっくり腰下てみると、意外としっかりしていてる。
未だに何一つ状況は飲み込めていないものの、「そいつ」の雰囲気や態度から、何故か直ぐにどうこうされる様な事は無い気がした。
そうなると、少しづつ状況を把握する余裕が生まれてくる。
俺は、改めて目の前の「そいつ」を観察してみた。
背はそれ程高く無く、例えるなら小学校の高学年位だろうか・・・服装はパーカーに膝丈のズボン、スニーカー・・・この場にそぐわない程のカジュアルな服装だ。
それと、さっきは気づかなかったが、先程「そいつ」が置いた大きな紙袋には中央に目立つ様に(ブロレゴック)のロゴがプリントされている。
そして、実は俺の手にも同じ紙袋が二つ握られていた。
紙袋を見ながら、少しづつではあるが、今この状況に至る迄の経緯が思い出せて来た。
確かあれは・・・
天井、壁といったものは無く、優しく照らされた何処までも続く白い空間。
一見すると、神秘的ともいえる空間に俺は立っていた。
何が起こったのか理解が追いつかず、半ば呆然としながら辺りを見回すが、辺りには人一人見当たらず、それどころか見慣れた物すら何一つ・・・あった・・・
真っ白な空間の中、溶け込む様な白い台座に所狭しと並べられている物・・・中世の城や砦、街をかたどった模型の数々。
取り敢えず近づいて見てみると、模型の様に見えたそれらは、すべて「ブロック」によって形作られた物だった。
俺は、この「ブロック」に見覚えがあった。
北欧の国で生まれ、老若男女問わず世界中で愛され親しまれている知育玩具、想像力次第で何でも作る事の出来る、まさに「無限の可能性を秘めた玩具」。
何を隠そう、俺もその魅力に取り憑かれ、それ程多くない給料から色んな物を切り詰めて、費用を捻出し収集していた。
そんな俺が心から愛してやまない「ブロレゴック」の数々・・・
なぜそんなものが此処に?
というか此処は何処なんだ?
本来、一番最初に浮かぶべき疑問点を今更ながら思い出した所で、不意に俺の後ろから声が聞こえた。
「あのさ、そろそろ退いて貰って良いかな?、邪魔んだけど」
びっくりして振り返ると、パーカーのフードを目深に被った背の低い人物が俺の後ろに立っていた。
「とはいえ、驚くのも仕方ないよねぇ、浮かれてたとは言え僕も不注意だったよ、ごめんねぇ」
俺が驚いて其の場から飛び退くと、「そいつ」はそんな事を言いながらブロック模型の近くに行き、手に持っていた紙袋を置いた。
「まぁ、立ち話も何だし座って話そうか」
そう言って、「そいつ」が片手を軽く上げると、
その手の動きに連動するかの様に、何も無かった筈の白い床から、二本の突起がせり上がり椅子の形に変化する。
片方に座りながら、「そいつ」は、俺にも座るように勧めてくる。
おっかなびっくり腰下てみると、意外としっかりしていてる。
未だに何一つ状況は飲み込めていないものの、「そいつ」の雰囲気や態度から、何故か直ぐにどうこうされる様な事は無い気がした。
そうなると、少しづつ状況を把握する余裕が生まれてくる。
俺は、改めて目の前の「そいつ」を観察してみた。
背はそれ程高く無く、例えるなら小学校の高学年位だろうか・・・服装はパーカーに膝丈のズボン、スニーカー・・・この場にそぐわない程のカジュアルな服装だ。
それと、さっきは気づかなかったが、先程「そいつ」が置いた大きな紙袋には中央に目立つ様に(ブロレゴック)のロゴがプリントされている。
そして、実は俺の手にも同じ紙袋が二つ握られていた。
紙袋を見ながら、少しづつではあるが、今この状況に至る迄の経緯が思い出せて来た。
確かあれは・・・
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