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そろそろ
リッキーは、なかなか告白をする機会を掴めずに、苦悩していた。
「え?お前、まだ気持ちを伝えていないのかよ。知らない奴に、搔っ攫われてしまうぜ」
剣の稽古をしながら、同僚から呆れられていたのである。
「なんていうか、タイミングが、うまく掴めなくて」
「そんなもの、いい雰囲気の店に連れて行って、指輪を見せりゃオッケーに決まってんだろ」
「分かっては、いるんだ。もう指輪も買って、若い女の子から、人気のある店にも連れて行ったんだよ」
「は?そこまで行って、告白出来なかったのか?」
「なんというか…マリーの、話しの腰を折る事が出来なくて…」
リッキーは、困った様に眉を八の字にしていた。
「おいおい。しっかりしろよ。それでも、我が侯爵家ご自慢の騎士様か?剣の腕は立つが、恋愛はからっきしとは、面白い男だな」
わはははと、周りで聞いていた同僚たちからも洗礼を受けたリッキーは、苦笑いを浮かべる事しか出来なかった。
そうなのである。
何度もマリーに告白しようと、勇気を振り絞って誘ってはいるのだが…
リッキーに会えている時間が嬉し過ぎるマリーは、身体いっぱいで喜びを表現しており、割り込む隙すら与えていなかったのである。
そんなマリーを見ていると、リッキーは申し訳なくなってしまい、なかなか告白のタイミングを掴めずにいたのである。
そして今日も、公園に来て仲良くベンチに腰掛けたところで、ポケットに手を突っ込んだまま笑顔をマリーに向けていた。
「それでね、ベラったらね。賄を三人前も食べているのに、デザートまでぺろりと食べてしまうのよ。私も、前は結構食べていたけれど、ベラはそれ以上に食べていると思うの。なのに、どうして太らないのかしら?不思議だと思わない?」
「それは、不思議だね。俺も、三人前にデザートまで食べていたら、間違いなく太ると思うよ…」
リッキーは、今がチャンスなのではないかと、マリーを見つめると…
マリーもリッキーを見つめており、嬉しくてしかたがないと、満面の笑みを向けてくるのである。
リッキーは、思わず見惚れてしまい、何も言えなくなるのだった。
暫く見つめ合っていると、マリーがまた話し出す。
「あ!馬当番のハリーがね、仔馬が産まれたって教えてくれたから、皆で見てきたのよ。産まれたての仔馬って、思っていたよりも大きくて驚いたわ。リッキーは、仔馬を見た事はある?」
「え?ああ…うん。どうだったかな?」
リッキーにとって、仔馬なんて珍しくもないのだが、マリーが余りにも目を輝かせて聞いてくるものだから本当の事を言いそびれてしまったのだった。
「とっても可愛いのよ!大人の馬は大きくて怖いけれど…仔馬は、一生懸命母馬のお乳を飲んでいてね、それでね!歩く時も、ずっと母馬にくっついているのよ。それからね…」
結局この日も、リッキーは告白のタイミングが掴めずに終わってしまったのである。
イザベラは、マリーがデートから帰ってくる度に、首を長くして待っていた。
「お帰り、マリー。今日のデートは、どうだった?」
マリーは、楽しそうにリッキーの話しをするのだが、イザベラの表情は曇っていくのだった。
「ねえ、マリー。ちゃんと、リッキーの話しも聞いてあげているの?」
「聞いているよ。仔馬は、見た事あるか忘れちゃったって、言っていたもの。だからね、凄く可愛い事を、教えてあげたの。とても喜んで、私の話しを聞いてくれていたわ」
「そうじゃなくて…リッキーが、マリーに言いたい事があっても、言えずにいるんじゃないのかって聞いているのよ。貴方、喋りだしたら止まらないんだもの」
「そんな事ないよ。リッキーは、私の話しを楽しそうに聞いてくれているし、相槌もうってくれているわ」
イザベラは、初めての友達デートの様子しかしらないのである。
あの日は、リッキーが積極的に話しかけていたので、マリーが告白のタイミングを邪魔している様に思えて仕方がなかったのだった。
ここは、愛のキューピッド役を買って出るしかないと考えたのは、当然の流れだったのかもしれない。
そうと決まれば、善は急げである。
イザベラは、近衛騎士のエストニアンの元へと、急ぐのであった。
「え?お前、まだ気持ちを伝えていないのかよ。知らない奴に、搔っ攫われてしまうぜ」
剣の稽古をしながら、同僚から呆れられていたのである。
「なんていうか、タイミングが、うまく掴めなくて」
「そんなもの、いい雰囲気の店に連れて行って、指輪を見せりゃオッケーに決まってんだろ」
「分かっては、いるんだ。もう指輪も買って、若い女の子から、人気のある店にも連れて行ったんだよ」
「は?そこまで行って、告白出来なかったのか?」
「なんというか…マリーの、話しの腰を折る事が出来なくて…」
リッキーは、困った様に眉を八の字にしていた。
「おいおい。しっかりしろよ。それでも、我が侯爵家ご自慢の騎士様か?剣の腕は立つが、恋愛はからっきしとは、面白い男だな」
わはははと、周りで聞いていた同僚たちからも洗礼を受けたリッキーは、苦笑いを浮かべる事しか出来なかった。
そうなのである。
何度もマリーに告白しようと、勇気を振り絞って誘ってはいるのだが…
リッキーに会えている時間が嬉し過ぎるマリーは、身体いっぱいで喜びを表現しており、割り込む隙すら与えていなかったのである。
そんなマリーを見ていると、リッキーは申し訳なくなってしまい、なかなか告白のタイミングを掴めずにいたのである。
そして今日も、公園に来て仲良くベンチに腰掛けたところで、ポケットに手を突っ込んだまま笑顔をマリーに向けていた。
「それでね、ベラったらね。賄を三人前も食べているのに、デザートまでぺろりと食べてしまうのよ。私も、前は結構食べていたけれど、ベラはそれ以上に食べていると思うの。なのに、どうして太らないのかしら?不思議だと思わない?」
「それは、不思議だね。俺も、三人前にデザートまで食べていたら、間違いなく太ると思うよ…」
リッキーは、今がチャンスなのではないかと、マリーを見つめると…
マリーもリッキーを見つめており、嬉しくてしかたがないと、満面の笑みを向けてくるのである。
リッキーは、思わず見惚れてしまい、何も言えなくなるのだった。
暫く見つめ合っていると、マリーがまた話し出す。
「あ!馬当番のハリーがね、仔馬が産まれたって教えてくれたから、皆で見てきたのよ。産まれたての仔馬って、思っていたよりも大きくて驚いたわ。リッキーは、仔馬を見た事はある?」
「え?ああ…うん。どうだったかな?」
リッキーにとって、仔馬なんて珍しくもないのだが、マリーが余りにも目を輝かせて聞いてくるものだから本当の事を言いそびれてしまったのだった。
「とっても可愛いのよ!大人の馬は大きくて怖いけれど…仔馬は、一生懸命母馬のお乳を飲んでいてね、それでね!歩く時も、ずっと母馬にくっついているのよ。それからね…」
結局この日も、リッキーは告白のタイミングが掴めずに終わってしまったのである。
イザベラは、マリーがデートから帰ってくる度に、首を長くして待っていた。
「お帰り、マリー。今日のデートは、どうだった?」
マリーは、楽しそうにリッキーの話しをするのだが、イザベラの表情は曇っていくのだった。
「ねえ、マリー。ちゃんと、リッキーの話しも聞いてあげているの?」
「聞いているよ。仔馬は、見た事あるか忘れちゃったって、言っていたもの。だからね、凄く可愛い事を、教えてあげたの。とても喜んで、私の話しを聞いてくれていたわ」
「そうじゃなくて…リッキーが、マリーに言いたい事があっても、言えずにいるんじゃないのかって聞いているのよ。貴方、喋りだしたら止まらないんだもの」
「そんな事ないよ。リッキーは、私の話しを楽しそうに聞いてくれているし、相槌もうってくれているわ」
イザベラは、初めての友達デートの様子しかしらないのである。
あの日は、リッキーが積極的に話しかけていたので、マリーが告白のタイミングを邪魔している様に思えて仕方がなかったのだった。
ここは、愛のキューピッド役を買って出るしかないと考えたのは、当然の流れだったのかもしれない。
そうと決まれば、善は急げである。
イザベラは、近衛騎士のエストニアンの元へと、急ぐのであった。
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