48 / 65
第五章 柔道の先生
2.試合開始
しおりを挟む
部屋に静けさが戻ると、花杉先生の提案が頭の中で反響する。
「柔道の試合...?」
僕が山谷先生を見上げる。
「あぁ、玉井さ、全国大会出るんだよ。あいつ、実はこっそり試合出まくってあちこちで優勝してんだぜ。」
「え、そうなの?知らなかった...」
「あいつシャイボーイだからさ、応援されるの嫌がるんだ。だから、いつも黙ってたんだけど。裕斗が元気になるならって、今回だけ、部員みんなで応援にきてもいいってさ。裕斗さ、玉井のかっこいいとこ、みたいだろ?」
玉井先生が全国大会に出るなんて、知らなかった。
胸の奥で何かがざわめく。応援したい。行きたい。
頭でそう思うのに、足がすくむような感覚が同時に襲ってくる。
学校に行くのだってまだ怖いのに、試合会場なんて、人がいっぱいで、知らない顔だらけで…。
でも、玉井先生の姿を、ちゃんと見たい。
お母さんがキッチンから戻ってきて、マグカップをテーブルに置く。
お母さんの目は、「行っておいで」って言ってる気がする。
「裕斗君、試合は来週の土曜日。場所は市内の体育館だから、遠くないよ。柔道部の子たちとも会えるよ…どうかな?私も引率するし」
花杉先生がノートを閉じながら、穏やかに聞く。
ペンのカチッとした音がまた響いて、なんかそれが僕を現実に引き戻す。
「…行きたい、です。玉井先生のこと、応援したい」
花杉先生がにっこり笑って、うなずく。
「じゃあ、柔道部の子たちと一緒に、応援の計画立ててみようか。誰か知ってる子、いるよね?」
山谷先生がソファの端で小さく咳払いして、口を開く。
「柔道部の連中、玉井のことめっちゃリスペクトしてるからな。応援、すげえ盛り上がるぞ。…一緒に行こうぜ」
「うん…行きます。先生も、行くんですか?」
思わず聞くと、山谷先生がふっと笑う。
「そりゃいくよ!玉井の試合だぞ、見逃すわけねえよ!」
お母さんが言う。
「裕斗、試合の日、お弁当作ろうか? 応援、張り切っていこうね」
お母さんの声には、いつもの心配が少し薄まって、応援してくれる気持ちが滲んでる。
ありがたくて、でもちょっと照れくさくて、「うん、ありがと」って小さく答えた。
翌日、学校の柔道部の部室の前を通る。
まだ授業復帰は完全じゃないけど、今日は花杉先生の提案で、応援の話を少し聞きにくることにした。
部室のドアが少し開いてて、中から笑い声と、畳の上で誰かが動く音が聞こえる。
玉井先生の声も、遠くで響いてる。「ほら、もっと腰落とせ!」って、いつもの元気な声。
心臓が少し速くなる。
ドアの隙間から覗くと、柔道着姿の部員たちが汗だくで練習してる。
玉井先生が真ん中で、誰かのフォームを直してる。
恰幅のいい体に、白い柔道着が、やっぱりカッコいい。
「おお!鈴木!なんだ、来てたのか?」
いきなり声がして、びくっと振り返る。
柔道部のキャプテン、遠藤先輩だ。
ニコニコしてて、額に汗が浮いてる。
「え、う、うん…あの、試合の、応援の話…」
言葉がもつれる。
「 あ、聞いた!?玉井先生の試合だって! 鈴木も来れる?」
って、なんの気負いもなく笑顔で言う。
「うん、行く…!」
「よし! じゃあ、応援の横断幕、作りたいって話出てんだ。玉井先生には内緒な!一緒にやんね? めっちゃ目立つやつ作ろうぜ!」
遠藤先輩のテンションに、ちょっとだけ気持ちが軽くなる。
横断幕か。
玉井先生が喜んでくれるかな、なんて考えると、胸が温かくなる。
試合当日。
体育館の空気は、汗と緊張と、なんか独特な熱気で満ちてる。
テレビカメラのレンズが光って、黒い機材がずらりと並ぶ。
玉井先生や山谷先生みたいに、大きい体をした人達も沢山見に来てる。
柔道部のメンバーがぞろぞろ集まって、遠藤先輩がでっかい横断幕を広げる。
『玉井先生 全国制覇!』って、でかでかと書かれた文字。
僕も、昨日、ペンキで文字の縁取りを手伝った。
指にまだ少し青いペンキが残ってる。
観客席に座ると、隣に山谷先生がドサッと座る。
「玉井、お前が応援来てるって言ったら喜んでたぞ。まあ、相変わらずだけどさ」
先生の声に、なんか力が湧いてくる。
「うん…楽しみです」
本当だ。怖いけど、楽しみだ。
「鈴木!!」
山田が興奮気味に僕に駆け寄る。
「玉井先生だ、あれ!ほら!でかいの!鈴木行こ!」
「う、うん!」
玉井先生の姿、ちゃんと目に焼き付けたい。
試合開始のブザーが鳴って、畳の上に玉井先生が立つ。
相手は前々回の全国チャンピオン、熊谷っていう巨漢。
まだトーナメントの予選なのに、こんな怪物みたいな選手がゴロゴロいる。
柔道着の裾が揺れて、先生の目がキッと鋭い。
いつもの先生とは別人みたいだ。
会場が一瞬静まって、すぐ柔道部の応援がドカンと響く。
「玉井先生、行けー!」
山田君や遠藤先輩、部員みんなの声に、僕も思わず「頑張れ!」って叫んでた。
声が出た自分に、ちょっとびっくりする。
玉井先生の試合が始まる。
相手もガタイのいい選手だけど、先生の動きは速くて、力強い。投げ技が決まりそうになるたび、会場が沸く。
僕の心臓も、どんどん高鳴る。
「すげえ…」
隣で山谷先生が呟く。
僕も、目が離せない。玉井先生、こんなに強かったんだ。
試合が進むにつれて、応援の声もどんどん大きくなる。
目の前には、ただ玉井先生の戦う姿だけ。
玉井先生の笑顔、かけられた言葉、一緒にトレーニングした日々、全部が頭の中で繋がって、なんか…涙が出そうになる。
「今だ!大外刈り!」
山谷先生が叫ぶ瞬間、玉井先生の体がグッと回転する。
ズダン!
相手の巨体が畳に叩きつけられる。
『技あり!』審判の声が響く。
会場が「ウォオオオ!」って、まるで雷が落ちたみたいに沸く。
「やったぞ、玉井!」
山谷先生が拳を握りしめる。
「くませんせー!」「そのまま行けー!」部員みんなと一緒に、僕も必死に叫ぶ。
「玉井先生頑張れー!!」
「でも、熊谷もタフだ。全国で2番目に投げにくいって言われてる。あいつの寝技、油断したら一発で持ってかれるぞ!」
山谷先生の声に、興奮とハラハラが混じる。
玉井先生の額から、汗がポタポタ落ちる。
鋭い目で熊谷を睨むけど、熊谷も負けてない。
ゴロリと起き上がった熊谷の目、まるで火花が散ってる。
次の瞬間、熊谷がガッと先生の袖を掴んで、グイッと引きずる。
「寝技だ!」
山谷先生が身を乗り出す。
畳にドスン!と重い音が響く。
熊谷が玉井先生の巨体を押し込む。
「うわ、ヤバい!」
山田が叫び、応援席が「玉井先生、起きろ!」と叫ぶ。
玉井先生が応援に反応するように、全力で寝技を抜けようとする。でも熊谷の腕が先生の胴をガッチリ締め、足が絡みついて動けない。
「横四方固めだ!」
山谷先生の声が響く。
応援の声も「玉井先生!負けるなー!」って、どんどん焦る。
見ると、先生の腰がクイッと浮いて、熊谷の重さを少しずつずらす。
熊谷がさらにググッと力を入れる。
畳がミシッと悲鳴を上げる。
「諦めるな!玉井!!」
山谷先生の声援にも熱が入る。
一瞬、先生がズルッと体をずらし、熊谷の押さえ込みから一気にスライドする。
「すげえ、抜けた!」
遠藤先輩が思わず立ち上がる。
次の瞬間、玉井先生がガバッと体を起こし、熊谷の腕をガッチリ掴む。
「内股来るぞ!」
山谷先生の声と同時に、先生の足が熊谷の足に素早く滑り込む。
ドン!
熊谷の巨体がまた畳に落ちる。
『一本!』審判の声が体育館に響く。
部員みんなが「やったー!!」と飛び跳ね、応援席がドカンと揺れる。
会場が拍手と歓声で揺れる。
先生が肩で息をしながら畳の上で一礼して、こっちを向く。
目が合った気がして、ドキッとする。
「裕斗、玉井やべぇだろ。強いんだよあいつ...」
山谷先生が肩に手を置く。
「うん!」
胸のモヤモヤが、ほんの一瞬、晴れた気がした。
みんなが憧れの眼差しで玉井先生を応援してる。
あんな選手になりたい...。
試合後、体育館の外で柔道部の皆と話してる。
遠藤先輩が「鈴木、お前、めっちゃ声出てたじゃん!」って笑う。なんか、照れくさい。
玉井先生がこっちに歩いてくる。
柔道着のままの姿。厚い胸筋が汗で光ってる。
タオルを首にかけてて、僕の持ってるあのタオルと同じやつだ。
「鈴木、応援ありがとな。…お前の声、ちゃんと聞こえたぞ」
先生の声に、顔が熱くなる。
「…先生、かっこよかったです」
やっと言えた。先生が笑って、頭を軽く撫でる。
「へ、サンキュ、次も勝つからな」
その言葉に、先生に抱きしめられたくなった。
先生にそれが伝わったのか、僕を引き寄せて、一瞬だけだけど、肩を寄せてくれた。
今は、タオルがなくても、なんか大丈夫な気がする。
「柔道の試合...?」
僕が山谷先生を見上げる。
「あぁ、玉井さ、全国大会出るんだよ。あいつ、実はこっそり試合出まくってあちこちで優勝してんだぜ。」
「え、そうなの?知らなかった...」
「あいつシャイボーイだからさ、応援されるの嫌がるんだ。だから、いつも黙ってたんだけど。裕斗が元気になるならって、今回だけ、部員みんなで応援にきてもいいってさ。裕斗さ、玉井のかっこいいとこ、みたいだろ?」
玉井先生が全国大会に出るなんて、知らなかった。
胸の奥で何かがざわめく。応援したい。行きたい。
頭でそう思うのに、足がすくむような感覚が同時に襲ってくる。
学校に行くのだってまだ怖いのに、試合会場なんて、人がいっぱいで、知らない顔だらけで…。
でも、玉井先生の姿を、ちゃんと見たい。
お母さんがキッチンから戻ってきて、マグカップをテーブルに置く。
お母さんの目は、「行っておいで」って言ってる気がする。
「裕斗君、試合は来週の土曜日。場所は市内の体育館だから、遠くないよ。柔道部の子たちとも会えるよ…どうかな?私も引率するし」
花杉先生がノートを閉じながら、穏やかに聞く。
ペンのカチッとした音がまた響いて、なんかそれが僕を現実に引き戻す。
「…行きたい、です。玉井先生のこと、応援したい」
花杉先生がにっこり笑って、うなずく。
「じゃあ、柔道部の子たちと一緒に、応援の計画立ててみようか。誰か知ってる子、いるよね?」
山谷先生がソファの端で小さく咳払いして、口を開く。
「柔道部の連中、玉井のことめっちゃリスペクトしてるからな。応援、すげえ盛り上がるぞ。…一緒に行こうぜ」
「うん…行きます。先生も、行くんですか?」
思わず聞くと、山谷先生がふっと笑う。
「そりゃいくよ!玉井の試合だぞ、見逃すわけねえよ!」
お母さんが言う。
「裕斗、試合の日、お弁当作ろうか? 応援、張り切っていこうね」
お母さんの声には、いつもの心配が少し薄まって、応援してくれる気持ちが滲んでる。
ありがたくて、でもちょっと照れくさくて、「うん、ありがと」って小さく答えた。
翌日、学校の柔道部の部室の前を通る。
まだ授業復帰は完全じゃないけど、今日は花杉先生の提案で、応援の話を少し聞きにくることにした。
部室のドアが少し開いてて、中から笑い声と、畳の上で誰かが動く音が聞こえる。
玉井先生の声も、遠くで響いてる。「ほら、もっと腰落とせ!」って、いつもの元気な声。
心臓が少し速くなる。
ドアの隙間から覗くと、柔道着姿の部員たちが汗だくで練習してる。
玉井先生が真ん中で、誰かのフォームを直してる。
恰幅のいい体に、白い柔道着が、やっぱりカッコいい。
「おお!鈴木!なんだ、来てたのか?」
いきなり声がして、びくっと振り返る。
柔道部のキャプテン、遠藤先輩だ。
ニコニコしてて、額に汗が浮いてる。
「え、う、うん…あの、試合の、応援の話…」
言葉がもつれる。
「 あ、聞いた!?玉井先生の試合だって! 鈴木も来れる?」
って、なんの気負いもなく笑顔で言う。
「うん、行く…!」
「よし! じゃあ、応援の横断幕、作りたいって話出てんだ。玉井先生には内緒な!一緒にやんね? めっちゃ目立つやつ作ろうぜ!」
遠藤先輩のテンションに、ちょっとだけ気持ちが軽くなる。
横断幕か。
玉井先生が喜んでくれるかな、なんて考えると、胸が温かくなる。
試合当日。
体育館の空気は、汗と緊張と、なんか独特な熱気で満ちてる。
テレビカメラのレンズが光って、黒い機材がずらりと並ぶ。
玉井先生や山谷先生みたいに、大きい体をした人達も沢山見に来てる。
柔道部のメンバーがぞろぞろ集まって、遠藤先輩がでっかい横断幕を広げる。
『玉井先生 全国制覇!』って、でかでかと書かれた文字。
僕も、昨日、ペンキで文字の縁取りを手伝った。
指にまだ少し青いペンキが残ってる。
観客席に座ると、隣に山谷先生がドサッと座る。
「玉井、お前が応援来てるって言ったら喜んでたぞ。まあ、相変わらずだけどさ」
先生の声に、なんか力が湧いてくる。
「うん…楽しみです」
本当だ。怖いけど、楽しみだ。
「鈴木!!」
山田が興奮気味に僕に駆け寄る。
「玉井先生だ、あれ!ほら!でかいの!鈴木行こ!」
「う、うん!」
玉井先生の姿、ちゃんと目に焼き付けたい。
試合開始のブザーが鳴って、畳の上に玉井先生が立つ。
相手は前々回の全国チャンピオン、熊谷っていう巨漢。
まだトーナメントの予選なのに、こんな怪物みたいな選手がゴロゴロいる。
柔道着の裾が揺れて、先生の目がキッと鋭い。
いつもの先生とは別人みたいだ。
会場が一瞬静まって、すぐ柔道部の応援がドカンと響く。
「玉井先生、行けー!」
山田君や遠藤先輩、部員みんなの声に、僕も思わず「頑張れ!」って叫んでた。
声が出た自分に、ちょっとびっくりする。
玉井先生の試合が始まる。
相手もガタイのいい選手だけど、先生の動きは速くて、力強い。投げ技が決まりそうになるたび、会場が沸く。
僕の心臓も、どんどん高鳴る。
「すげえ…」
隣で山谷先生が呟く。
僕も、目が離せない。玉井先生、こんなに強かったんだ。
試合が進むにつれて、応援の声もどんどん大きくなる。
目の前には、ただ玉井先生の戦う姿だけ。
玉井先生の笑顔、かけられた言葉、一緒にトレーニングした日々、全部が頭の中で繋がって、なんか…涙が出そうになる。
「今だ!大外刈り!」
山谷先生が叫ぶ瞬間、玉井先生の体がグッと回転する。
ズダン!
相手の巨体が畳に叩きつけられる。
『技あり!』審判の声が響く。
会場が「ウォオオオ!」って、まるで雷が落ちたみたいに沸く。
「やったぞ、玉井!」
山谷先生が拳を握りしめる。
「くませんせー!」「そのまま行けー!」部員みんなと一緒に、僕も必死に叫ぶ。
「玉井先生頑張れー!!」
「でも、熊谷もタフだ。全国で2番目に投げにくいって言われてる。あいつの寝技、油断したら一発で持ってかれるぞ!」
山谷先生の声に、興奮とハラハラが混じる。
玉井先生の額から、汗がポタポタ落ちる。
鋭い目で熊谷を睨むけど、熊谷も負けてない。
ゴロリと起き上がった熊谷の目、まるで火花が散ってる。
次の瞬間、熊谷がガッと先生の袖を掴んで、グイッと引きずる。
「寝技だ!」
山谷先生が身を乗り出す。
畳にドスン!と重い音が響く。
熊谷が玉井先生の巨体を押し込む。
「うわ、ヤバい!」
山田が叫び、応援席が「玉井先生、起きろ!」と叫ぶ。
玉井先生が応援に反応するように、全力で寝技を抜けようとする。でも熊谷の腕が先生の胴をガッチリ締め、足が絡みついて動けない。
「横四方固めだ!」
山谷先生の声が響く。
応援の声も「玉井先生!負けるなー!」って、どんどん焦る。
見ると、先生の腰がクイッと浮いて、熊谷の重さを少しずつずらす。
熊谷がさらにググッと力を入れる。
畳がミシッと悲鳴を上げる。
「諦めるな!玉井!!」
山谷先生の声援にも熱が入る。
一瞬、先生がズルッと体をずらし、熊谷の押さえ込みから一気にスライドする。
「すげえ、抜けた!」
遠藤先輩が思わず立ち上がる。
次の瞬間、玉井先生がガバッと体を起こし、熊谷の腕をガッチリ掴む。
「内股来るぞ!」
山谷先生の声と同時に、先生の足が熊谷の足に素早く滑り込む。
ドン!
熊谷の巨体がまた畳に落ちる。
『一本!』審判の声が体育館に響く。
部員みんなが「やったー!!」と飛び跳ね、応援席がドカンと揺れる。
会場が拍手と歓声で揺れる。
先生が肩で息をしながら畳の上で一礼して、こっちを向く。
目が合った気がして、ドキッとする。
「裕斗、玉井やべぇだろ。強いんだよあいつ...」
山谷先生が肩に手を置く。
「うん!」
胸のモヤモヤが、ほんの一瞬、晴れた気がした。
みんなが憧れの眼差しで玉井先生を応援してる。
あんな選手になりたい...。
試合後、体育館の外で柔道部の皆と話してる。
遠藤先輩が「鈴木、お前、めっちゃ声出てたじゃん!」って笑う。なんか、照れくさい。
玉井先生がこっちに歩いてくる。
柔道着のままの姿。厚い胸筋が汗で光ってる。
タオルを首にかけてて、僕の持ってるあのタオルと同じやつだ。
「鈴木、応援ありがとな。…お前の声、ちゃんと聞こえたぞ」
先生の声に、顔が熱くなる。
「…先生、かっこよかったです」
やっと言えた。先生が笑って、頭を軽く撫でる。
「へ、サンキュ、次も勝つからな」
その言葉に、先生に抱きしめられたくなった。
先生にそれが伝わったのか、僕を引き寄せて、一瞬だけだけど、肩を寄せてくれた。
今は、タオルがなくても、なんか大丈夫な気がする。
10
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
寮生活のイジメ【社会人版】
ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説
【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】
全四話
毎週日曜日の正午に一話ずつ公開
男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる