アホガカクオハナシ

ふるやん

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募金屋

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私は今、脱サラして募金活動をしています。
少しでも誰かの助けになりたいと思いはじめました。
寒い日も暑い日も雨の日も雪の日も毎日募金活動をしています。
しかし、いくら声をかけても誰も私の事を見てくれません。
どうして誰も私の声を聞いてくれないのでしょうか?
貧しい人や飢えてる人が世界中にいるのに…
捨て犬や捨て猫が毎日殺処分されていると言うのに…
この世界は腐ってる。
みんな自分の事ばかり。
私のような心を持った人が増えれば世界は変わるかもしれないのに…

「ここにお金を入れるとそのお金はどこへ行くんですか?」
とどこかの部族のように両耳に大きなリングをぶら下げた金髪の男が私の持つ募金箱を指差しながら問いかけてきた。

私「ここに集まったお金はうちの募金団体へ行きそのまま貧しい国や動物愛護などに分配されます」

男は手のひらに10円玉を出した
男「仮に僕が今このお金をその募金箱に入れたとしてどう分配されたか後日明細を見せてもらう事は可能ですか?」

私「…明細は出ません」

男「では、このお金がどこへ行くのかわかりませんね」

私「私どもの募金団体は信用第一で日々活動を行っております。責任を持って貧しい国や動物愛護に寄付させていただきます」

男「僕は毎日ここを通るのであなたの事はずっと前から知っていました。あなたは募金活動しながらどうやって生活しているのですか?」

私「それは、団体からお給料をもらって…」

男「その団体はどうやってお給料を払えるほどの利益を出しているのですか?」

私「…」

男「もしかして団体のトップの人がもの凄くお金持ちで資産からあなた達にお給料を払っているのですか?だとしたらいくつも経由なんかしてないで直接貧しい国や動物愛護などに寄付すればいいと思います」

男「募金団体が一体どういう形で成り立っているのか僕にはわからないのでこの募金拒否します」と言い男は10円玉を乗せた手のひらを握り去っていった。


「はい100円」

「え、こんなにいいの?」

「宿題頑張ったから駄菓子でも買ってきなさい」

「ありがとうお母さん」

女の子が私に気づき駆け寄ってくる
小学1年生ぐらいだろうか
「おじさんいつもお疲れさま」
とその女の子は私が持つ募金箱に100円玉を入れ去っていった

「ただいまー」

「早かったのね、あらお菓子は?」

「帰りながら食べてきた」
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