最強魔法剣士が行く異世界自由冒険譚

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第1章

1-6 強者と月閃刀

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とある一室の会話

「それでどう致しますか?」

眼鏡を掛けて痩せ細った理知的な男性はとある少女に問う

「そうですね、ここ最近のモンスターの活発化で四天騎士を城門の警護から外す訳にも行きませんしどうしましょうか?」

少女はここ最近のゴブリン事件や高いレベルのモンスターが王都の周りをウロつき始めた事を指摘し、困った顔を浮かべる

「畏れながら進言させて頂きます、彼等四天騎士程の腕前を持った者もおりますまい、やはり彼等1人でもよろしいので護衛に付いて貰いましょう」

しかし断固として四天騎士を護衛にする事を進める、しかし彼なりの譲歩も見てとれた

「うーん、確かにそうなんですがこの王都は民あってこそのアレスト王国ですし、やはり、もしもの事を考えて民に被害が出る事は避けたいです」

しかしこちらも頑として譲らない、そんな少女に代案を出す

「はっ!それではこれなんかはどうでしょうか?冒険者ギルドに護衛依頼を出すという事などは?」

少女はその言葉を待っていたかのように笑みを浮かべて言葉を発する

「ええ!ええ!それならばとても頼りになる人が、この前ギルドに入ったらしいのその人に指名の依頼を出しましょう!」

男は少女が興奮したように言うものだから驚きの表情を見せるがすぐに表情を戻し問いかける

「して、その者の名をお聞かせください」

「はい!名はアルヴィス、最高の冒険者です!」



「ハァクション!うう、なんだ良くないことが起こるような?」

いきなり寒気を感じくしゃみをする。今冒険者ギルドにてモンスター討伐依頼を選んでいるところだった。

「大丈夫?」

「大丈夫ですの?貴方が風邪だなんてイメージ的にあまり無いのですけれど」

「いやいや、別に風邪をひいた訳じゃ無いよ、なんかこう、そう!噂されてるんだろう」

「ふぅ、まぁ良いですわ、サッサと何のモンスターを狩るか決めましょう」

「早く選ぼう、そして私の魔法の出番!」

杖を掲げて決めポーズをとるリーナにそれを見て苦笑いのクレア、彼女達は当初に比べて格段に腕を上げている。指導の賜物でもある、クレアには格闘術と体捌きをまだまだだが教えて、リーナは司令役としてあらゆる状態でも対処出来るようにしている。そうなるとそこそこ強いモンスターでも行けるんじゃ無いかなぁと思う。なのでEランクに設定されているウォーバルウルフというモンスターを選ぶ

「ウォーバルウルフ、素早さと狡猾さではEランクモンスターの中でも上位に入る」

「リーナ、説明ありがとう」

「うーん」

何か悩んでいるクレアに尋ねる

「どうした?」

「いえ、素早いモンスターはやはり大剣と相性が悪いですからどうやって倒したものかと」

ふんふん、言っている事は分かる素早い奴には重くデカい武器は相性が悪い

「そう思うのは確かだが、戦い方さえちゃんと分かれば素早いモンスターでも遅れはとらないぞ」

「まっ、なるようになれ、ですわね」

じゃあこれを受付嬢に渡して受理してもらうか、ティータさんの列は相変わらず行列が出来ていたので隣の列に並ぶ、そして次が俺といった所で隣のティータさんから声を掛けられる

「2番目にお待ちしておられる方どうぞこちらへ」

はっ?嘘だろ間違いなくこちらの列より大量に居たはずの人が居なくなっていただが空いてる場所に並ばない訳にもいかないので並ぶ

「相変わらず早いですね」

「いえいえアルヴィスさんが他の列に並んでいるのが見えましたから調整しながら処理していましたよ」

「ん?調整?」

「いえ何でも無いですよ」

何食わぬ顔で誤魔化したティータさん。そして紙をティータさんに見せて何やらしみじみし始めた

「いやー今では懐かしく感じますねー、来た当初に喧嘩売られてそれを買ったアルヴィスがゲイズさんをボコボコにして果てはAランクパーティーでも苦戦するゴブリンロード率いるゴブリン軍団を退治して、ええ、懐かしいですね」

「はぁ、どうしたんですか?」

「実は、アルヴィスさん達のパーティーにランクアップ試験が来ていますので報告をと思いまして」

「そうなんですか、それじゃ後で聞かせてください、それじゃ行ってきます」

「はい!行ってらっしゃい!」

「アルヴィス、私達遠くの方からしか見てなかったけど仲良さげな雰囲気」

「ティータさんですか、、、ギルド嬢の中でアイドルの様な存在らしいですわ」

「ん?確かに可愛いとは思うがクレアにリーナも大して変わらんだろ」

「「!!!!」」

なんだ顔が一瞬で真っ赤になったぞ!そして回復したリーナが一言

「天然」

さて今回は南門をくぐって草原へと出る森と言うほど木は無いが、全く無い訳では無い

「アーミレス草原、この広大な草原を利用して牛や豚などを放逐して育てている、それらを狙うモンスターがいるからこうして依頼が出る」

「成る程な」

「ウォーバルウルフは確か放逐してある牛や豚などの近くにいるか、巣を作っているんでしたわね」

「こりゃ、骨が折れそうだなそれで討伐数はいくらだったけ?」

「討伐数は無い、狩れば狩るだけお金になる」

へぇーじゃあ良い事思いついた。

「なぁ、俺に考えがある聞いてくれ」


そして現在、家畜の近くで隠れて張っていた

「来た、あそこにいる」

「見えましたわ」

「よし、じゃあ作戦通り行こう」

ウォーバルウルフが一頭の牛に襲いかかる。俺達はそれをただ見ているだけである、牛を仕留めたのか少し獲物を食べた後何処かへ行く。今だ

俺は追跡魔法を発動する

「理性なき獣よ、己が罪は永遠に」

標的追跡チェイサー

よし成功だ、気づかれない様ある程度距離を保ちながら追跡する。すると脳内でマーキングしたウォーバルウルフが止まる。気づかれては無い、という事はあれが巣か視認できる場所まで近づく、巧妙にわからない様巣を地面の下に作っていた。そこから約15頭程のウォーバルウルフが出て来る、そう俺達が狙ったのは家畜を襲う敵では無い。巣に戻るであろうと予想出来たのでそこを狙って一気に奇襲で叩く

「リーナ、今だ」

「了解。風よ我が全ての敵を切り刻め」

斬風の舞レミナスロンド

リーナが作り出した風の刃はウォーバルウルフ目掛けて進み、スパスパと敵を切っていく、全てと範囲設定しているので15頭全てを倒すまで破られない限り止まる事は無かった。

「ふぅ、終わったけど発動時間が長かったから魔力量が後少ししか無い」

そう、発動している間は魔力を吸われ続けるのでこの点も注意して使わないといけない、発動者が魔力を送るのを切るか潰されるかまたは発動者が倒されるかしない限りああ言った魔法は止まらない

「よし行こうか」

「わ、私の出番が無かったですわ」

「まぁまぁ、まだ巣に居るかもしれないしね、へこまないで、ほら出て来た!」

巣から3頭のウォーバルウルフが出て来た。クレアはそれを見ると喜んで剣を構えた

「何頭相手に出来る?」

「全部任せて下さいですわ!」

クレアは走って行く、気付いたウォーバルウルフ達は3頭共クレアに襲い掛かる走りながら大剣を一頭に振り抜き胴体を真っ二つにし、振り抜いた時に生じた遠心力を使い、裏回し蹴りをウォーバルウルフの顔面に叩き込む、残りの一頭は危機を察知して途中で止まっていた。

「よし!残り一頭ですわ」

グルルル

唸り声を上げながらクレアの周りを円を描く様にゆっくり歩き出し、そして走り始めた、トップギアになった所で背後からジグザグに襲いかかる

クレアは俺の教えた体捌きを使い反転して攻撃を躱す、隙が出来た所でクレアは大剣で叩き斬る

「やりましたわ!!」

「ナイスファイト」

「ウンウン、最初の頃とは大違いだな、格段に良くなってる」

「ふふん!修練の賜物ですわ」

胸を張るクレアを見て居ると、何か物凄い殺気を感じた。何か物凄い勢いでこちらに来る!

風邪を纏った様に銀色の毛並みをした綺麗な約5メートルくらいの狼が現れた。クレアやリーナからすれば突然現れた様に見えただろうそして驚く2人

「あっ、あっ、あれは銀狼ですの!」

「ヤバイ、アルヴィスあれは物凄く強い全モンスターの中でもスピードは1番で、膂力もかなり上位にいた名は銀狼、SSランクに区分される代表的なモンスター、こんな所に居るはずが無い」

だが先程からクレアやリーナを見ているとそんな恐ろしく無いんじゃ無いかって思うが違うな、恐らく恐れすら感じる事がおこがましいと思える敵なのだろう

「へぇー、つまり物凄く強いって事か!」

「ごめん、アルヴィス私達じゃ手も足も出ない何かする前にやられる」

「良いぞ、確かにあれは強い、俺でも感じるよ奴が強いって、だから俺も本気を出すから安全な場所まで逃げててくれ」

汝に問う、我が同胞を殺したのは貴様か?

「喋るモンスター!」

「良いから行きますわよ!」

そう言ってクレアは、リーナを引っ張って離れていく。

もう一度問う、汝が我が同胞を殺したのか?

「あぁ、俺が殺したよ、お前の仲間を」

嘘を吐くな!貴様からは同胞の血の匂いがしない、逃げた片方のメスから同胞の血の匂いがした、仇は取らせてもらう

そう言って銀狼は全速力で俺の横を通り過ぎようとしたが、俺の方がまだ速い!蹴りを振り抜く、が空を切る。銀狼は俺の動きを察知して瞬時にバックステップを踏んで躱した。

「良いねぇ、あれを躱すか!」

汝、何者だ我の動きについて来られるとは!何もしなければあの女のみを殺して見逃してやったものを!まずは貴様から始末する、覚悟せよ人間!!

「俺はなぁ、この世界に来て大切なもんが沢山出来た、どれも向こうじゃ手に入らなかったもんだ、大切なもんを壊すなとはいわねぇ、俺らもお前の大切なもん壊しちまったしな、だがな、だからって指咥えて大切なもん壊れる瞬間眺められる程俺は優しくねぇんだよ!!だから全力で阻ませて貰うぜお前の仇!!」

汝、言い残す事はそれだけか。阻むだと?笑わせるな人間!貴様にこれから起こる事はただの死だ!!

銀狼はそう叫ぶと何と、分身を作るように、その数合計で6頭もの銀狼が現れた。

だが俺は冷静に物事を俯瞰する

(普通に考えれば、あのスピードだおそらく残像だろう、だが本当にそれだけか?わからねぇ、やり合って確かめるか!)

剣を抜き、地面に剣先を落とし前傾姿勢のまま突撃をする。6頭いる銀狼の中に突っ込む光景を普通の人が見れば発狂するだろう、だがスピードは最早人の領域を超えている、銀狼と言えど渡り合えるだろうそして何よりこの10年間鍛えた技を信じてアルヴィスは戦いを挑む

(っ!この人間、我を超えるかしかし、この分身を越えて来られるか!)

「うおぉぉぉ!!」

雄叫びを上げながら音速の領域にまで達する

神谷流剣術  乱れ桜

この技は、止まらずに斬る事に重きを置いている、必ず剣を振るえば振り抜いた瞬間にせよ返すにせよ一度動きを止める、しかしこれは剣の動きを止めず流れなるままに相手を斬る。それがプラスで音速もつく、いかに銀狼であろうとも躱す事は出来ない、そうして5体の銀狼を斬り伏せる、剣の切っ先を本体に向ける

「残るはお前だけだ」

人間、予想以上に強いな、だが貴様は勘違いしているあの分身は私の十分の一も力を出せていない、故にあの程度と勘違いしてくれるな!!

銀狼は瞬間移動をしたかの様に俺の背後に現れた、気付いた時には銀狼は既に腕を振り降ろそうとしていた。それを横っ跳びで躱す、振り下ろした地面はへこみそして亀裂が入っていた


(どう言う事だ!余りにも速すぎる)

人間、不思議か?スピードで上を行かれた事に、安心せよ汝の方が間違いなく速い、汝も気付いているのではないか?カラクリがあると、顔に書いてあるぞ。

恐らく瞬間移動の類で間違いないな、一撃食らえば致命傷、だが相手は瞬間移動を使い何処から攻撃が来るのか分からない、、

「全く、、流石異世界だ!こんな不利な状況でこんな強者と戦えるなんてな!」

不思議と口が釣り上がり笑みを作ってしまう、ああ、俺はこの状況を楽しんでいる、、、さぁ、覚悟を決めて行こうか!!

(この状況で、笑うか人間、余程強者に出くわした事が無かったのであろうな。)

「さぁ!行くぞ」

来ると良い人間!

そして圧倒的な速さの攻防が始まった。斬りかかっては瞬間移動で躱され、躱した銀狼は爪での攻撃を繰り出して来るそれ防ぎ、躱し、受け流すそんな攻防だった。
そして決着がつかず両者は距離を取る。

アルヴィスはある事を考えていた、剣だけで決着をつけたかったがこの際贅沢は無しだ魔法も織り交ぜて行くしかない、でないと奴の瞬間移動を破れない、両者はゆっくりと進みながらまた攻防を始める
「くっそ!いくぞ!この身を纏え、光の波動よ、その全ては時を止めん」

光の超加速ヴァリアント・アクセル

自分の身体に光の加速の加護がついた事を認識すると現状からさらにギアを上げていく、そうしていると動きについて来れなくなった銀狼に剣が届き始める

小賢しい魔法で強化したか人間!!ぐっ!ぐあぁ!

「すまねぇな、俺は純粋な剣士じゃなくて魔法も使う魔法剣士なんでな!これでおわりだぁぁぁー!!」

そうして銀狼の首を斬り落とす、戦いが終わった事によって身体から力が抜ける
体力的な問題ではなく、強者と戦い精神的疲労が襲って来た。
終わった事により、クレアとリーナが走って寄って来た、そして前回同様タックルをかまして来る、ぐっ!前回は役得だと思ったが今回だけは勘弁してくれ!

「全く、心配させるんじゃないですわ!まぁ、私は勝つと思っていましたが!!」

「私は、クレアと違って普通に心配したんだから~~びぇ~~アルヴィスが死んだがど思っだよ~~~」

あーあ、クレアは目尻に涙を浮かべ、リーナなんかキャラ崩壊するぐらい泣いちゃって全く仕方ない、2人の頭をゆっくり撫でながら優しく声を出す

「大丈夫だよ、俺は絶対に死なない、俺の為に悲しんでくれる人が居るなら死ぬなんて事はしない、例え絶望的な状況だとしても何がなんでも希望を掴むよ、だから泣かないで」

そう言って優しく優しく言い聞かせるのであった

その日ギルドへ行き事の顛末を話し証拠などを見せるとギルドは大混乱になり、アルヴィスの伝説への1ページとなるのだった

宿屋へ帰っている途中だった。おーい!っと呼ばれたような気がして振り返ると鍛治師のガルアがやつれた姿でコッチに走って来た

「どうしたんだガルア?」

「やっと見つけたぜ、これが完成したからなアルヴィスに届けに来たんだよ」

紫色の布に包まれた物を見て、徐々に興奮し始める

「これって、まさか!」

「おう!そのまさかだ、刀完成したぜ!見て見てくれよ」

紫の布から中の武器を取り出す、漆黒の鞘に漆黒の柄そして鞘から抜いた刀身には綺麗な波紋が妖しく光る、月に向け反射したそれを見た俺はこれが間違いなく名刀である事が分かった。はは凄いなこれ

「どうだ?」

「一言で言うなら名刀だよ、これ」

「!!あったぼうよ、俺の総てを賭けて作ったんだからな!」

刀身を鞘に納め頭を下げる

「ありがとうガルア、貴方が居てくれたお陰でこうしてまた刀を触る事が出来た本当にありがとう」

「照れクセェ、良いぜお前さんのお陰でもあるんだ勿論、料金もいらねぇ、せいぜいそれで派手に暴れて名を売ってくれ、その時はガルア鍛治店を宜しく言ってくれ」

「ああ、分かった約束するよ」

「おう!」

「それとガルア、名前を付けても良いだろうか?」

「良いぜ、それはお前さんのだお前さんが付けな!」

月にかざし光るそれを見て、そしてそんな月すらも切ってしまいそうだ、そうだなぁ

月閃刀げっせんとうなんかどうだろう?」

「良いと思うぜ、んじゃ俺は家に帰って飯でも食うとするわ、じゃあな!」

「ああ、じゃあな!ガルア!」

遠ざかって行くガルアを見て腰に滞納した刀を見て話しかける

「これからよろしくな月閃刀」

そうして新たな武器と共に宿屋へ帰るのだった








~~~~~~~~

とある一室の会話

「はい、そうですどうやら彼の実力は下層冒険者の実力を遥かに上回り彼のみでSSランク冒険者に匹敵するどころかそれよりも上に位置すると思われます」

眼鏡を掛けた男は冒険者ギルドから聞いた報告書を読みながら説明をするが未だに読んでいる本人自身が受け止めきれていない

「そうでしょ!そうでしょ!やはりあの方は物凄くお強いと思っておりました。がまさか、Sランク冒険者パーティーに匹敵するゴブリンロードの率いる軍勢を単独でこれを撃破、更にはSSランクの上位に位置する銀狼をと来ましたか。これは想像出来ませんでした。全く、優しくもあり強くもありますか、ふふふ、だぁいすきですよアルヴィスさん」

「それでは、彼に当てて指名依頼を出しておきます。彼のパーティーメンバーも一緒でよろしいですか?」

「えぇ、構いませんお願いします」

「はっ!かしこまりましたそれでは失礼致します。ティアル姫」

男は恭しく礼をして室内を出て行く

「ああ!待ち遠しく思いますアルヴィス様」









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