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第1章
1-7 指名依頼とギルド長
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とある一室の会話
「はい、しかしながら彼は表向きはまだFランク冒険者です、その彼等に指名依頼と言うのはどうかと」
柔和そうな男は指名依頼に関して否定的な意見をする
「だが彼等の実力は本物なのでしょう?この前は、SSランクの上位に位置する銀狼を討伐したのですから、それにこれはティアナ姫の要望でもあります。それに対して意を唱えるのはどうかと思いますよギルド長、姫様の命がかかっているのです、そこを無理に通してもらえませんか」
眼鏡の男はそれでも彼等を強く押す、ギルド長は困った顔で仕方なしに頷く
「分かりました、他でもない姫様の要望と命がかかっているのでしたら何とかしてみましょう。それで?貴方としてはどうなんですか?」
「私としましても姫様の意見に賛成ですよ、今回のこれは彼等のFランク冒険者というのが裏切り者を炙り出す良い鍵になると思っております。高ランク冒険者を近くに置けば裏切り者達は警戒して何もしてこない可能性があります、それは此方としても好ましくない状況ですしね。いつ彼等が牙を剥いてくるのか分からなくなります。ならば今のうちにに危険な芽は摘んでおくべきだと思っています」
「成る程、そう言う考えですか。心得ました彼等には申し訳ないですが手伝って貰いましょう」
「それではよろしくお願いします」
そうして眼鏡の男は部屋から出て行った
「さて、どうしたものかね」
今日はギルドから宿屋へ手紙が送られて来た、内容は今日中に来てくれ、重要な話がある、との事でクレアとリーナと合流してギルドへ行く。中へ入って、ティータさんの列へ並ぶ
「それにしても、ギルドからの重要な話ってなんでしょう?」
「分からない、けどかなり大切な話し、だと思う」
「そう言えばティータさんがランクアップ試験があるとか言ってたからそうじゃないのか?」
そんな話をしながら待っていると順番が回って来た
「おはようございますアルヴィスさん、今日はどの様な依頼を受けるんですか?」
ん?話が通ってないのか?そう思いながら懐から手紙を取り出す
「いや、実は今朝こんな手紙が届いたので冒険者ギルドに来ました」
そう言いながら手紙をティータさんに渡す
「手紙ですか?中身の確認をさせて貰いますね」
手紙の内容を読んで行くごとにティータさんの表情がどんどん固くなっていく。その後、溜め息をこぼす
「はぁ、成る程そう言う事ですか、アルヴィスさん達少し付いて来てもらえますか?」
受付から出てギルド職員専用のドアを開けその中に入って行く。意味も分からなかったのでティータさんに聞く
「えっと、これってどこに向かってるんですか?」
「先程出された手紙を書いたのはギルド長ですのでギルド長の職務室へと向かっています、こういった事は2つ程考えられます、まず1つ目が、違反者などに対しての注意や警告などがあります」
ふむふむ、ギルド長自らがちゃんと冒険者に話をするのか、そこら辺はしっかりしてるぽいな
「そして2つ目、おそらくアルヴィスさんが呼ばれた理由はこちらでしょう。指名依頼はご存知ですか?まぁその名の通り名指しで依頼される事です。こちらはそれこそ仲の良い方や貴族などの人が上位パーティーを護衛に頼む場合などに使われております。その際にギルド長からのお話や情報を直接言われます」
ふーん、けど仲の良い人なんていたっけ?俺達Fランク冒険者パーティーに指名依頼を出す貴族なんて居ないだろうし。うーん、と考えているとティータさんは、ドアの前で立ち止まる
「こちらがギルド長の職務室となってます。アルヴィスさん何かあったら直ぐに私の所に来て下さいね、心配です、、、、」
しおらしいティータに声を掛けようと思ったら後ろの2人が手を使い俺の動きを止める
「問題ありません、私達だけでなんとかしてみせます」
「同じく問題ない、アルヴィスには私が付いている、貴女の手を借りるまでもない」
なんだろう、今ティータに何か言うと2人からものすごい勢いで何か言われそうな気がする、怖い。なので俺は静観した
「ちっ、でもこう言った事はやはりギルド職員である私を頼った方がよろしいかと」
おいおい、今小さく舌打ちしましたよティータさん。ティータさんも少し怖い
「問題ない、ギルド長から根掘り葉掘り聞く、困る事はない」
「そうですわ、リーナの言う通りです」
何やら女の子達の応酬が始まった
「しかしながら、あれでも彼はギルド長、忙しいお方ですのでやはり不備がある際は私の方がよろしいかと」
おい!遂にはティータさん、ギルド長をあれ扱いしたぞ
「問題ない、どれだけお粗末なギルド長でも私が理解すれば良い」
リーナに至っては完全に残念な人扱いを受けてるしギルド長大丈夫か?
「あの~、そろそろやめてくれないかな?僕のガラスのハートが耐えられないよ!」
ドアから恐る恐る顔を出し、2人の女の子から言葉の暴力を受けたその人物は、泣きそうな顔をして懇願する
「あら?ギルド長居たんですか?影が薄いから分かりませんでした」
「これがお粗末で残念なギルド長?初めまして」
さらに2人からの追撃で膝を折り泣き崩れるギルド長、可哀想だなぁ本人目の前にしてもこれか
「そりゃ、部屋の目の前で僕を馬鹿にしていたら聞こえてくるさぁ~、止めようと思ったのに何故2人とも口撃してくるのさぁ~」
わぁんわぁん泣きながら崩れ落ちるギルド長を見て頑張れとしかエールが送れないがこのままだと一向に話が進みそうに無いので助けることにした
「リーナ、ティータさん、話が進まないから取り敢えずやめようか」
「うーん、仕方ありませんね。このくらいにしておきますか」
「わかった」
「はぁ、それじゃギルド長、そこに泣き崩れてばかりいないで立って下さい」
「グスッ、アルヴィス君は良い子なんだねぇ、うぅ、君の優しさが身に染みるよ」
グズっていたギルド長を起こして部屋の中へと入る。ここでティータさんは業務に戻っていった。
「いやぁ~、情け無い所を見せたねアルヴィス君ほんと~にありがとう!そして、初めまして僕が王都冒険者ギルドの長を務めさせて貰ってるルイン・ケリアルだよ、よろしくね」
「はぁ、本当に情けなかったですわ」
「同意」
「こら、リーナは加害者側だったでしょ」
「ごめん」
「あ~、いつもの事だからあまり気にしないで」
いつも泣き崩れているのか、、、、
「よし!単刀直入に言おうか。君達にティアル・アレスト第一王女様から護衛の依頼が来てるんだ」
「えっ?」
「「は?はあぁぁぁぁぁ!!!」」
「どっどっどっ、どうゆう事ですの!?」
「い、意味不明」
「それはコッチが聞きたいくらいだよ~」
やばい、多分盗賊の件で知り合ったからか、まさか俺に依頼を出してくるとは思わなかった。ここで名乗り出す勇気が出ないなぁ
「又聞きなんだけどね、アルヴィス君が関係してるらしいね」
あっ!おい!、そう思った直後2人が俺に視線をターゲットロックオン
「どうゆう事ですの?」
「説明して」
ひぃぃ!怖い、なんか一段と怖い、俺があたふたしているとルインギルド長が追撃して来た
「何でも国交の帰り道に、盗賊に襲われたらしくてね、ピンチの所をアルヴィス君が助けてくれたらしいよ。多分それの繋がりで指名依頼が来たんじゃないかな?」
「リーナ、これはもしかすると」
「分かっている、多分もしかする、大ピンチ」
「待ってくれ、人が襲われていたんだ、一般人だろうと姫だろうと関係ないだろ、偶々それが国の姫様のティアルなだけだったんだ!」
「てぃ、ティアル、、、」
「呼び捨て」
「あっ!ちがっ、これは」
やばいこれだと、どんどん墓穴を掘って行く。誰か何とかしてくれ!!
「まぁまぁ、そんな訳で君達には依頼が来てるわけだが受けるのかい?受けるのであれば理由と内容を教えるよ。まぁ何しろ国直々の依頼だしね」
「り、リーナ」
「クレア、取り敢えず会ってみるしかない」
「じゃ、受けるって事だね」
「はぁ、お願いします」
「じゃあ話すよ、まず理由から話そうか。これなんだがねどうやら国の貴族に裏切り者が居てねティアル姫の暗殺を企てている輩が居るみたいなんだ」
「それは本当か!?」
「なんて奴ですの!」
「ティアル姫は、内政外政共に優秀、民からの信頼も厚い、暗殺するメリットがわからない」
「うん、リーナ君の言う通りだね、だがどうやら優秀である事が問題の様だよ、姫様は今、内政外政共に任されていてね、姫様を暗殺すれば自分が大きく内政外政に参加できるとでも思っているんじゃないかな?」
「そんな簡単な話じゃない」
「そうですわ!姫様が暗殺されれば、王様に政治が回って来るだけですわ!それとも王族全てを暗殺するつもりですの!」
「まぁまぁ、そうだねどうやらその裏切り者はそう言った考えしか無い低脳な貴族だと思うよ」
「そんな!」
はぁ、なんか思ったより大事になってるな、正直只の高校生だった自分に政治の仕組みなんて理解出来ない
「それで、内容なんだけど先程言った通り姫様の護衛をお願いしたい、正直先方がこの話を持ってきた時は君達には荷が重いと思ってね、だから断ったんだが、どうしてもと言うからこうして君達に話をしているんだが。まぁ姫様も信用が置ける人に守って貰った方が安心できるだろう」
んー気になる点が何個かあるな
「まず1つ聞いて良いですか?」
「うんうん、何個か質問があるみたいだね。良いよ答えられる事なら」
「では、この国には四天騎士がいたと思うのですが彼等に護衛を任せないのは何故ですか?」
「うん、そうだねそれについては先方から僕も聞いてるよ。どうやら姫様が断ったらしい、なんでも最近高ランクのモンスターが王都周辺をうろついていてね四天騎士を外して民に被害が出る事を拒んだかららしいよ」
成る程、この国が掲げるものは確か民あっての王国だったか、四天騎士が抜ける事で民への被害を考えてか自分の護衛には付かせなかったのか
「2つ目です、裏切り者の断定まで出来なくてもある程度までは絞れているんですか?」
「それについては、ごめん僕も聞いてなくてね」
「分かりました」
「これは護衛に関係無いのですが3つ目、何故高ランクモンスターが最近王都周辺をうろついているのですか?」
「そうだね、なんでも魔王の後継者が出て来たらしいよ」
「ま、魔王!?」
「それは本当の話ですの!」
マジかー、魔王かぁー実在すんのか、やっべ楽しみだな魔王が居るって事は勇者もいるんだろうな
「それによってモンスター達が魔王の存在を知らしめる為に人の街の近くをうろついて居るらしい。でもこれは時間の問題だね、勇者が居るから彼等が倒してくれるよ」
へえ、やっぱり勇者とか居るんだな、どんな奴だろうか
「じゃあ4つ目です、 何故この依頼をこのタイミングで出したんでしょうか?」
「ああ、実はねこの王都で周辺の貴族達が集まり今後の国の方針や外交で得た他国の情報を話し合う為の会議があるんだよ。で、その会議の間は近くに寝泊まりするらしいし暗殺の機会が裏切り者には巡って来るからだね」
「それで他には、質問あるかな?アルヴィス君」
「いえありません」
「よし!それじゃあ頼むよ、依頼期間は
4日間だあらゆる状態に対処して姫様の暗殺を阻止してくれ、王城の門兵にこれを渡してくれ」
そう言って机の上に置いてある手紙を手渡す
「これは?」
「一種の通行証みたいな物だよ、今回は依頼と僕からの紹介でって内容を書いてるからそれを見せれば中に通してくれるよ。おそらく君達を待っている人が居ると思うからその人について行って下さい」
「分かりました」
「よし、頼むよ」
「質問」
「えっとリーナ君?何かな」
先ほどの印象が強いせいかビクビクした様子で聞くルインギルド長
「何でギルド長はギルド長になれたの正直、頼りない、残念な人、メンタル弱い、こんなんでなれるものなの?」
「ぐっば!」
ああ!立ち去る前にリーナがトドメを刺しに行った。ギルド長は耐え切れず吐血していた
「うぅ~、僕だってこのじごとにはぁ誇りを持ってるんだよぉ~、それを何でみんなぁ虐めるんだ!うあぁん!」
ああ、号泣し始めた
「子供、泣けば良いって問題じゃない、
だから貴方は駄目駄目な人」
「ふぅ」
ドサリ、ギルド長は耐えられなくなりそのまま倒れた、その姿は余りにも可哀想であった
「ギルド長ぉーーー!」
リーナはやってやったとドヤ顔をしていた、リーナってSッけがあるのかも知れないと仲間のどうでも良い情報を得たのだった
「リーナ、駄目だよギルド長いじめちゃ」
「そうですわ、そ、その余りにも惨めでしたわ」
「愉悦、楽しかった」
「「はぁ、、」」
あれから俺達は王城へ向かっている途中だった
「ん?あれ?アルヴィス」
「ん?どうしたんだリーナ」
「武器変えたんですのね、見た事無い形ですわね?サーベルとかみたいに曲がって居ますけどちょっと細いですし、何の武器ですの?」
「これは剣の一種で刀と呼ばれる代物だよ、俺の故郷で使われていた武器だよ、まぁ性能の程はいずれ見れるしまた今度な」
「その方面は分からない、魔法だけで事足りた」
「ほら着いたよ」
門兵の所まで歩いて行き手紙を出そうとした時だった
「あの~、すみませんこれを「あ、貴方様は!!」
「アルヴィス様でいらっしゃいますね、ティアル姫から御聞きしております!姫様の命を救っていただき有難うございます。アルヴィス様の噂は兵士全員が知っております。どうぞ御通りして下さい!」
「あっ、ああ」
「何ですの?」
「ギルド長の手紙役に立たなかった、やはりギルド長役立たず」
リーナがボソッと酷い事を漏らして城内へと入って行くのだった。
ーーーーーーーーーーー
気弱なガラスのハート?のギルド長
ルイン・ケリアル 32歳
ギルド長歴 3年
特技 印象操作 魔法
嫌いな事 特に無し
「はい、しかしながら彼は表向きはまだFランク冒険者です、その彼等に指名依頼と言うのはどうかと」
柔和そうな男は指名依頼に関して否定的な意見をする
「だが彼等の実力は本物なのでしょう?この前は、SSランクの上位に位置する銀狼を討伐したのですから、それにこれはティアナ姫の要望でもあります。それに対して意を唱えるのはどうかと思いますよギルド長、姫様の命がかかっているのです、そこを無理に通してもらえませんか」
眼鏡の男はそれでも彼等を強く押す、ギルド長は困った顔で仕方なしに頷く
「分かりました、他でもない姫様の要望と命がかかっているのでしたら何とかしてみましょう。それで?貴方としてはどうなんですか?」
「私としましても姫様の意見に賛成ですよ、今回のこれは彼等のFランク冒険者というのが裏切り者を炙り出す良い鍵になると思っております。高ランク冒険者を近くに置けば裏切り者達は警戒して何もしてこない可能性があります、それは此方としても好ましくない状況ですしね。いつ彼等が牙を剥いてくるのか分からなくなります。ならば今のうちにに危険な芽は摘んでおくべきだと思っています」
「成る程、そう言う考えですか。心得ました彼等には申し訳ないですが手伝って貰いましょう」
「それではよろしくお願いします」
そうして眼鏡の男は部屋から出て行った
「さて、どうしたものかね」
今日はギルドから宿屋へ手紙が送られて来た、内容は今日中に来てくれ、重要な話がある、との事でクレアとリーナと合流してギルドへ行く。中へ入って、ティータさんの列へ並ぶ
「それにしても、ギルドからの重要な話ってなんでしょう?」
「分からない、けどかなり大切な話し、だと思う」
「そう言えばティータさんがランクアップ試験があるとか言ってたからそうじゃないのか?」
そんな話をしながら待っていると順番が回って来た
「おはようございますアルヴィスさん、今日はどの様な依頼を受けるんですか?」
ん?話が通ってないのか?そう思いながら懐から手紙を取り出す
「いや、実は今朝こんな手紙が届いたので冒険者ギルドに来ました」
そう言いながら手紙をティータさんに渡す
「手紙ですか?中身の確認をさせて貰いますね」
手紙の内容を読んで行くごとにティータさんの表情がどんどん固くなっていく。その後、溜め息をこぼす
「はぁ、成る程そう言う事ですか、アルヴィスさん達少し付いて来てもらえますか?」
受付から出てギルド職員専用のドアを開けその中に入って行く。意味も分からなかったのでティータさんに聞く
「えっと、これってどこに向かってるんですか?」
「先程出された手紙を書いたのはギルド長ですのでギルド長の職務室へと向かっています、こういった事は2つ程考えられます、まず1つ目が、違反者などに対しての注意や警告などがあります」
ふむふむ、ギルド長自らがちゃんと冒険者に話をするのか、そこら辺はしっかりしてるぽいな
「そして2つ目、おそらくアルヴィスさんが呼ばれた理由はこちらでしょう。指名依頼はご存知ですか?まぁその名の通り名指しで依頼される事です。こちらはそれこそ仲の良い方や貴族などの人が上位パーティーを護衛に頼む場合などに使われております。その際にギルド長からのお話や情報を直接言われます」
ふーん、けど仲の良い人なんていたっけ?俺達Fランク冒険者パーティーに指名依頼を出す貴族なんて居ないだろうし。うーん、と考えているとティータさんは、ドアの前で立ち止まる
「こちらがギルド長の職務室となってます。アルヴィスさん何かあったら直ぐに私の所に来て下さいね、心配です、、、、」
しおらしいティータに声を掛けようと思ったら後ろの2人が手を使い俺の動きを止める
「問題ありません、私達だけでなんとかしてみせます」
「同じく問題ない、アルヴィスには私が付いている、貴女の手を借りるまでもない」
なんだろう、今ティータに何か言うと2人からものすごい勢いで何か言われそうな気がする、怖い。なので俺は静観した
「ちっ、でもこう言った事はやはりギルド職員である私を頼った方がよろしいかと」
おいおい、今小さく舌打ちしましたよティータさん。ティータさんも少し怖い
「問題ない、ギルド長から根掘り葉掘り聞く、困る事はない」
「そうですわ、リーナの言う通りです」
何やら女の子達の応酬が始まった
「しかしながら、あれでも彼はギルド長、忙しいお方ですのでやはり不備がある際は私の方がよろしいかと」
おい!遂にはティータさん、ギルド長をあれ扱いしたぞ
「問題ない、どれだけお粗末なギルド長でも私が理解すれば良い」
リーナに至っては完全に残念な人扱いを受けてるしギルド長大丈夫か?
「あの~、そろそろやめてくれないかな?僕のガラスのハートが耐えられないよ!」
ドアから恐る恐る顔を出し、2人の女の子から言葉の暴力を受けたその人物は、泣きそうな顔をして懇願する
「あら?ギルド長居たんですか?影が薄いから分かりませんでした」
「これがお粗末で残念なギルド長?初めまして」
さらに2人からの追撃で膝を折り泣き崩れるギルド長、可哀想だなぁ本人目の前にしてもこれか
「そりゃ、部屋の目の前で僕を馬鹿にしていたら聞こえてくるさぁ~、止めようと思ったのに何故2人とも口撃してくるのさぁ~」
わぁんわぁん泣きながら崩れ落ちるギルド長を見て頑張れとしかエールが送れないがこのままだと一向に話が進みそうに無いので助けることにした
「リーナ、ティータさん、話が進まないから取り敢えずやめようか」
「うーん、仕方ありませんね。このくらいにしておきますか」
「わかった」
「はぁ、それじゃギルド長、そこに泣き崩れてばかりいないで立って下さい」
「グスッ、アルヴィス君は良い子なんだねぇ、うぅ、君の優しさが身に染みるよ」
グズっていたギルド長を起こして部屋の中へと入る。ここでティータさんは業務に戻っていった。
「いやぁ~、情け無い所を見せたねアルヴィス君ほんと~にありがとう!そして、初めまして僕が王都冒険者ギルドの長を務めさせて貰ってるルイン・ケリアルだよ、よろしくね」
「はぁ、本当に情けなかったですわ」
「同意」
「こら、リーナは加害者側だったでしょ」
「ごめん」
「あ~、いつもの事だからあまり気にしないで」
いつも泣き崩れているのか、、、、
「よし!単刀直入に言おうか。君達にティアル・アレスト第一王女様から護衛の依頼が来てるんだ」
「えっ?」
「「は?はあぁぁぁぁぁ!!!」」
「どっどっどっ、どうゆう事ですの!?」
「い、意味不明」
「それはコッチが聞きたいくらいだよ~」
やばい、多分盗賊の件で知り合ったからか、まさか俺に依頼を出してくるとは思わなかった。ここで名乗り出す勇気が出ないなぁ
「又聞きなんだけどね、アルヴィス君が関係してるらしいね」
あっ!おい!、そう思った直後2人が俺に視線をターゲットロックオン
「どうゆう事ですの?」
「説明して」
ひぃぃ!怖い、なんか一段と怖い、俺があたふたしているとルインギルド長が追撃して来た
「何でも国交の帰り道に、盗賊に襲われたらしくてね、ピンチの所をアルヴィス君が助けてくれたらしいよ。多分それの繋がりで指名依頼が来たんじゃないかな?」
「リーナ、これはもしかすると」
「分かっている、多分もしかする、大ピンチ」
「待ってくれ、人が襲われていたんだ、一般人だろうと姫だろうと関係ないだろ、偶々それが国の姫様のティアルなだけだったんだ!」
「てぃ、ティアル、、、」
「呼び捨て」
「あっ!ちがっ、これは」
やばいこれだと、どんどん墓穴を掘って行く。誰か何とかしてくれ!!
「まぁまぁ、そんな訳で君達には依頼が来てるわけだが受けるのかい?受けるのであれば理由と内容を教えるよ。まぁ何しろ国直々の依頼だしね」
「り、リーナ」
「クレア、取り敢えず会ってみるしかない」
「じゃ、受けるって事だね」
「はぁ、お願いします」
「じゃあ話すよ、まず理由から話そうか。これなんだがねどうやら国の貴族に裏切り者が居てねティアル姫の暗殺を企てている輩が居るみたいなんだ」
「それは本当か!?」
「なんて奴ですの!」
「ティアル姫は、内政外政共に優秀、民からの信頼も厚い、暗殺するメリットがわからない」
「うん、リーナ君の言う通りだね、だがどうやら優秀である事が問題の様だよ、姫様は今、内政外政共に任されていてね、姫様を暗殺すれば自分が大きく内政外政に参加できるとでも思っているんじゃないかな?」
「そんな簡単な話じゃない」
「そうですわ!姫様が暗殺されれば、王様に政治が回って来るだけですわ!それとも王族全てを暗殺するつもりですの!」
「まぁまぁ、そうだねどうやらその裏切り者はそう言った考えしか無い低脳な貴族だと思うよ」
「そんな!」
はぁ、なんか思ったより大事になってるな、正直只の高校生だった自分に政治の仕組みなんて理解出来ない
「それで、内容なんだけど先程言った通り姫様の護衛をお願いしたい、正直先方がこの話を持ってきた時は君達には荷が重いと思ってね、だから断ったんだが、どうしてもと言うからこうして君達に話をしているんだが。まぁ姫様も信用が置ける人に守って貰った方が安心できるだろう」
んー気になる点が何個かあるな
「まず1つ聞いて良いですか?」
「うんうん、何個か質問があるみたいだね。良いよ答えられる事なら」
「では、この国には四天騎士がいたと思うのですが彼等に護衛を任せないのは何故ですか?」
「うん、そうだねそれについては先方から僕も聞いてるよ。どうやら姫様が断ったらしい、なんでも最近高ランクのモンスターが王都周辺をうろついていてね四天騎士を外して民に被害が出る事を拒んだかららしいよ」
成る程、この国が掲げるものは確か民あっての王国だったか、四天騎士が抜ける事で民への被害を考えてか自分の護衛には付かせなかったのか
「2つ目です、裏切り者の断定まで出来なくてもある程度までは絞れているんですか?」
「それについては、ごめん僕も聞いてなくてね」
「分かりました」
「これは護衛に関係無いのですが3つ目、何故高ランクモンスターが最近王都周辺をうろついているのですか?」
「そうだね、なんでも魔王の後継者が出て来たらしいよ」
「ま、魔王!?」
「それは本当の話ですの!」
マジかー、魔王かぁー実在すんのか、やっべ楽しみだな魔王が居るって事は勇者もいるんだろうな
「それによってモンスター達が魔王の存在を知らしめる為に人の街の近くをうろついて居るらしい。でもこれは時間の問題だね、勇者が居るから彼等が倒してくれるよ」
へえ、やっぱり勇者とか居るんだな、どんな奴だろうか
「じゃあ4つ目です、 何故この依頼をこのタイミングで出したんでしょうか?」
「ああ、実はねこの王都で周辺の貴族達が集まり今後の国の方針や外交で得た他国の情報を話し合う為の会議があるんだよ。で、その会議の間は近くに寝泊まりするらしいし暗殺の機会が裏切り者には巡って来るからだね」
「それで他には、質問あるかな?アルヴィス君」
「いえありません」
「よし!それじゃあ頼むよ、依頼期間は
4日間だあらゆる状態に対処して姫様の暗殺を阻止してくれ、王城の門兵にこれを渡してくれ」
そう言って机の上に置いてある手紙を手渡す
「これは?」
「一種の通行証みたいな物だよ、今回は依頼と僕からの紹介でって内容を書いてるからそれを見せれば中に通してくれるよ。おそらく君達を待っている人が居ると思うからその人について行って下さい」
「分かりました」
「よし、頼むよ」
「質問」
「えっとリーナ君?何かな」
先ほどの印象が強いせいかビクビクした様子で聞くルインギルド長
「何でギルド長はギルド長になれたの正直、頼りない、残念な人、メンタル弱い、こんなんでなれるものなの?」
「ぐっば!」
ああ!立ち去る前にリーナがトドメを刺しに行った。ギルド長は耐え切れず吐血していた
「うぅ~、僕だってこのじごとにはぁ誇りを持ってるんだよぉ~、それを何でみんなぁ虐めるんだ!うあぁん!」
ああ、号泣し始めた
「子供、泣けば良いって問題じゃない、
だから貴方は駄目駄目な人」
「ふぅ」
ドサリ、ギルド長は耐えられなくなりそのまま倒れた、その姿は余りにも可哀想であった
「ギルド長ぉーーー!」
リーナはやってやったとドヤ顔をしていた、リーナってSッけがあるのかも知れないと仲間のどうでも良い情報を得たのだった
「リーナ、駄目だよギルド長いじめちゃ」
「そうですわ、そ、その余りにも惨めでしたわ」
「愉悦、楽しかった」
「「はぁ、、」」
あれから俺達は王城へ向かっている途中だった
「ん?あれ?アルヴィス」
「ん?どうしたんだリーナ」
「武器変えたんですのね、見た事無い形ですわね?サーベルとかみたいに曲がって居ますけどちょっと細いですし、何の武器ですの?」
「これは剣の一種で刀と呼ばれる代物だよ、俺の故郷で使われていた武器だよ、まぁ性能の程はいずれ見れるしまた今度な」
「その方面は分からない、魔法だけで事足りた」
「ほら着いたよ」
門兵の所まで歩いて行き手紙を出そうとした時だった
「あの~、すみませんこれを「あ、貴方様は!!」
「アルヴィス様でいらっしゃいますね、ティアル姫から御聞きしております!姫様の命を救っていただき有難うございます。アルヴィス様の噂は兵士全員が知っております。どうぞ御通りして下さい!」
「あっ、ああ」
「何ですの?」
「ギルド長の手紙役に立たなかった、やはりギルド長役立たず」
リーナがボソッと酷い事を漏らして城内へと入って行くのだった。
ーーーーーーーーーーー
気弱なガラスのハート?のギルド長
ルイン・ケリアル 32歳
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特技 印象操作 魔法
嫌いな事 特に無し
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リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。
これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
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