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第1章
1-9 三位一体
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「さて、それでは、3、2、1、始め!!」
ヴィンセントさんの合図で勝負が始まる
俺はすぐ様、抜刀をして刀を正眼に構えるが向こうは直ぐに襲って来なかった。それどころか今更になって四天騎士達は話し始めた
「アルヴィス!言い忘れていた事があった!!俺はまだ勝負に参加しない、カイル、レイナ、ゼノの3人を倒す事が出来たら戦ってやる!!」
ガルクはそう大声で俺に伝えて来る。何のつもりだ?ハンデを与えていると言う事か?そう思うと無性に腹が立つ、俺は武術を習う端くれとして手を抜かれるのがどうやら嫌だった
「どう言う事だ!ハンデのつもりか!!」
怒気の孕んだ視線をガルクに向ける
「いや!決してそう言うつもりは無いが俺は単体火力が強すぎてな他の奴を巻き込んでしまうから、他の奴が居るとどうしても本気を出せないのだ!!分かってくれ!」
その言葉を聞き少し溜飲が下がる
「分かった、なら3人を倒せばアンタと戦えるんだな!」
「ああ!そうだ。そう言うわけだ3人共頼んだぞ、手を抜くな手を抜けば即刻やられるぞ」
「あいよ!了解!」
「勿論そのつもりです。本当は1人で手合わせをする約束をしていましたが。それでも手を抜くつもりはありません!」
「ほっほっ!それではお手並み拝見と行こうかの!」
そろそろ来るみたいだ、俺もミリナから身体強化を授かってはいるが本気で行かないと厄介そうだな。もう一度刀を正眼に構え本気の殺気を放つ
「「「っ!!!!」」」
「ほう」
「おいおい、あれが坊主の放つ殺気かよ!なんて濃密な殺気だ!!」
「これは、、、危険ですね!!」
「ふぅ、久方振りにビビったわい」
「一番槍は俺が行く!!レイナは後ろから追撃の準備をしてくれ!ゼノジイちゃんは援護頼むぞ!!」
「了解!」
「分かったわい、それと儂が合図を送ったら全力であの子から離れるんじゃ!いいな!!」
「「おう!」」
そして2人はアルヴィスに突っ込んで行く
「「「っっ!!!」」」
「ひぃ!」
「あんなアルヴィス始めて、なんだか怖い、、、」
「クレアとリーナも見た事無いんですか?」
ティアルは2人の驚き様についつい聞いてみた
「ヴィンセント、貴方の意見が聞きたいわ、貴方はどちらが勝つと思います?」
「そうですね、勝敗に関しては、はっきりと申し上げませんが、四天騎士の実力と数の差で言えばアルヴィス君は苦戦させられるでしょうが、、、、、」
「が?」
「いえ、何でも御座いません」
「それにしても、末恐ろしいのアルヴィス君は、確かティアルと歳が近いんじゃなかったかの?」
「ええお父様、1つ下ですよ」
「と言うことは、16か、それであの殺気は普通では無いのぅ、一体どう言った鍛錬を積んだらああなるのやら、ヴィンセント、同類のお主に聞いてもいいかの?」
「勿論、基礎訓練を普通の者が嫌がる程何度も何度も何度もして技を身に付け自分より格上の相手と何度も戦って身に付けた物では無いかと思っております」
「ほっほっ!これはまたお主を継ぐ逸材が現れたのかもしれんの」
ヴィンセントの話に耳を傾けていたクレアとリーナは嫌な修行を逃げもせず直向きに向き合ったのが今のアルヴィスである事に胸を打つ、視線を模擬戦へと戻す。そして3人がアルヴィスに向かって走り出した
「ぶつかります!!」
来た!一番手はカイルさんか、その少し背後にレイナさんが居て、一番後ろにゼノさんが居る
カイルさんに意識を向け迎え撃とうして両サイドから火の玉が俺に目掛けてやって来た。
「くっ!!」
この魔法を迎撃するか?いや!それをすれば10Mの距離まで縮めているカイルさんに隙を見せる事になってしまう、後ろへ下がるしか無い!そしてバックステップで後ろへ下がる。火の玉は目の前でぶつかりあい爆発し、炎の壁を作る。
「これは!しまっ!!」
「うおぉぉぉらぁぁ!!」
炎の壁を槍で貫き突破して、突破した槍がそのまま俺の心臓部を狙って来る!
刀を槍に合わせ右へといなすがそれでもカイルの連続攻撃は止まらなかった。いなされた槍を引き戻し、次の突きへと移る、こうなったら!放たれた突きを半身で躱し槍を掴もうとするが
「あめぇぜ、坊主!」
先程の攻防で追い付いたレイナがカイルの上を飛び越えレイピアを構えていた
「行きます!四尖突き」
殆どタイムラグがない程同時に4回の突きが来る。
槍を止めようと掴む体勢だったので反応が出来ない!!
「うおぉぉぉぉ!!」
躱すのは無理だと判断して、敢えてカイルの方へスライディングする、ギリギリ下に潜り込んで鼻先1つで躱す、レイナが飛んでいたお陰で下に隙間が出来ていたので何とか助かった、スライディングの体勢のまま攻撃する事が出来ないのでそのままカイルとリーナから距離を取る。
「はぁはぁ」
「ちっ!今ので決めるつもりだったんだけどなぁ、流石にそんな甘くねぇか」
「まさか、下の隙間に飛び込むとは思いませんでしたね」
「ほれ、2人とも何をしておる、攻撃を叩き込まんか!火よ、集いて、敵を撃て」
「火球」
躱した後も、ゼノさんが牽制用の魔法ををバンバン撃ってくる、それを更に躱して行く
「アルヴィスが押されていますわ、、、」
「あんなアルヴィス始めて、、、」
「やはり、アルヴィスさんとは言えあの3人を同時に相手どるのはキツイですか、、、」
「ふふふ」
「どうしたのヴィンセント?急に笑い始めて」
「珍しいのぉ、お主がそんな目で笑うのは」
「すみませんでした陛下、姫様、彼等のあの連撃を躱すとは思わなかったのでついつい笑ってしまいました」
「ほう、それはどう言う事かの?」
「1つ、彼は失敗しました、それはカイル君の槍を止める為に槍を掴もうとした事です、これにより片側に槍があり動きが制限されます、いえ、彼との一対一ならば間違いの無い動きなのですが今回は3人いますうち2人は前衛ですそれを想定していたのならば動きが制限される場所にわざわざ突っ込まなくて良いんです」
「それで?」
「そんな状況でレイナ君の上空からの四尖突きが来ました。彼女は神速と呼ばれた子です。狙いは外さないでしょう。私なら遮っている槍を蹴り上げてレイナ君にぶつけるか、そのまま迎撃しますが、まさか躱すとは思わなかったのです。あの連撃は躱そうとしてかわせるものでは無いんです、ならば何故彼は、わざわざ迎撃せずに躱すと選択したのでしょうか?」
「相手の動きや連携の練度を見る為か相手の実力を見ようとしているのかのぅ?」
「そうです、そして尚且つアルヴィス君は手の内がバレないようにいなしている、と私は考えております」
「成る程のぅ」
ヴィンセントと陛下の話を3人は聞いて少し安心する、それにしてもヴィンセントは先程からこうして説明などをしてくれるが一体何者なのか気になって来る2人だった
「ふぅ、やれやれ恐ろしい程の連携だな、隙がない」
全く、こんなにひやひやしたのは、祖父ちゃんと本気で試合した時ぐらいだな、
中2の時に手加減してもらっていたとは言え掌底を肋骨にモロにくらいヒビがはいったくらいだった。とはいえ子供の俺には厳しかった。思い出しただけで肋骨が痛くなって来た
「まずは前衛2人を出し抜いてゼノさんを倒して止めないといけないな。さてどうするか」
実際、凄腕2人が立ちはだかる為に抜く隙がまったくない本当にどうしたものか、、、、他の事に視野を割きながら目の前の達人の相手をする、言うのは容易いがやるとなればこれが物凄くめんどくさい。だがやらなければならない、そしてカイル、レイナへと突っ込んで行く
「来たぜ、レイナの姐さん俺が対応するから隙を突いてもう一回頼みますぜ」
「その姐さんはやめてくれ、まぁやってみるだけやってみるさ」
「さぁさぁ、もう一度打ち合いと行こうか!!坊主!!」
「はあぁぁぁ!!」
凶暴な笑みを浮かべたカイルの槍の狙いは足元だった、これなら!
「うおお!!」
槍の上に飛び乗って一気に走る、だが狙いはカイルじゃない!! 後ろにいたレイナ目掛けてお返しとばかりに飛びかかる
「マジかよ!!」
「くっ!!だけど舐めないで下さい」
レイナは四尖突きの構えを取る、今度ばかりは宙に浮いてるので躱せない、元より打ち合うつもりだ!!
「はぁぁ!!四尖突き!!」
「神谷流剣術 霞」
霞などと名前が付いているが只の速い連続の突き技でしかない、それをレイナが放った突きの剣先とぶつけるそして四尖突きと相殺して着地した体勢からの斬り上げを行う
「なっ!!」
驚いたレイナは急いでバックし斬り上げを躱す。だがまだ終わりじゃない!!
そこから一気に踏み込んで距離を縮める、あらゆる角度からの斬り込みをレイナはなんとか捌く。
「俺っちのこと忘れんじゃねーぞ!!」
背後から迫る突きを左に避けて躱す、そしてその槍は躱した俺を追うように左へ振られる。そこに刀を構え防ぎ弾き返す、そこでレイナは前方でこちらにレイピアを振り攻撃してくる。完全に挟まれた状況だが問題ない、レイナの攻撃をいなしてバランスが崩れた所でクルッとターンしながら突いてきた槍の下側から刀を滑らしてカイルに突撃する
「っとぉ!今度は俺か!望むところだ」
横一閃を引き戻した槍でガードする、長物は近接戦闘では分が悪いある程度の距離を保たないと思う存分振れないからだ
「ふむぅ、そろそろかの、2人とも下がっておれ!!」
「あいよ!!」
「心得ました!」
何をするつもりだ?魔法攻撃をするのは目に見えているがどんな魔法を撃つつもりだ、ヤバイ気がする、、、
「宙の果てを旅する者よ、我が願い聞き届けよ、我が敵に、大いなる災いを、災禍の嵐を与えよ」
ヤバイ、ヤバイ、ゼノさん一体俺に対してなんて魔法を放とうとしてやがる!!魔力の高ぶり方が半端無い!こっちもなんとかしないと
「生け年生きる全てを成立させし元素達よ、今私に降りかかる災禍をお前達の力で防いで見せよ」
「流星雨!」
「元素の加護!」
空中に大きな大きな魔法陣が現れる、そこから隕石が無数に出現して俺に目掛けて襲って来る、それに対して俺の魔法は訓練所の土が巨大な手の形をとって迎撃したり空気中の水分が凝縮し氷柱になって隕石を貫いて行き、砕かれた隕石の破片が周りに散らばって地面を抉っていった
「きゃあぁー!な、なんて魔法を放つんですの!!」
「少し危険、でもあの魔法をアルヴィス、防いでる」
「ちょっと危ないですね、ヴィンセント!」
「はい、承知しております、私達を護りなさい、精霊の守護」
「ほっほっ!取り敢えずは安全じゃの」
「はい、陛下。御安心下さい護りは完璧で御座います。それにしてもなんともまぁ派手にやらかしますねぇ」
「全く、ゼノもちと気合いが入り過ぎじゃな、年甲斐もないのぉ」
何分くらい続いただろうか、隕石が止んだ
「たっく、、ゼノ爺さんあの魔法使いやがってコッチも危なかったぜ」
「そうですね、今回は場所が狭いので、もう少し距離を置きたかったですね」
「それによぉ~、見てみなレイナの姉御あのヤローあの魔法防いてやがるぜ、マジかよ」
「今度は姉御ですか、それもやめて下さい。本当に末恐ろしいですねあの距離で真っ向から勝負を挑んだのは彼が初めてなのでは?」
「あったりまえだ!そもそもあの魔法は大軍に対して放つ魔法だぞ。そんな奴らが真っ向から勝負挑む訳無いだろ!だから驚きだぜ」
「しかし困りましたね、あの魔法を使ったって事はゼノさんはもう魔力が残って無いかもしれませんね」
「そうですねぇ、ありゃ威力が馬鹿げてる分、魔力の消耗がアホみたいに高いですからね、あれだけ撃てただけでもゼノ爺さん凄いですよ」
「取り敢えず戦線に戻りましょうか」
「そうっすね」
「ホッホッ、全くやりおるわい、儂の最強の魔法をああも簡単に防がれるとは、、お主何者じゃ?」
「何言ってるんですか、焦りましたよ。あんな馬鹿げた魔法を撃って来るなんて、ただの冒険者には荷が重いですよ」
「ふぅ、お主、、、、何者からか加護を受けておるな、儂には判らんが何やら上位の存在に力を借りている、、、としか判らんがの、全く身近に、化け物が2人もおるとは世界は狭いのぉ」
この人何か見えて居るのか?加護を貰っている事を言い当てる。一応ミリアの事は誤魔化しておくか
「化け物では無く只の冒険者ですよゼノさん。それにしてももう1人居るんですか?」
「カッカッ!おるわいお主と引けを取らん最強と言っても過言で無い奴がな、いずれ分かるわい。そして儂の負けじゃ、魔力ももう空っぽじゃわい、あぁ、疲れたのぉ」
「分かりました、では俺の勝ちという事で」
「おぉ」
そしてゼノさんは陛下達の方へと歩いていった。これでゼノさんは脱落と、後はカイルとレイナだこれで思う存分2人に集中出来る
「あっちゃー、やっぱりゼノ爺さんやられちまったかー」
「そうですね、かなり苦しくなると思います。覚悟して下さいよ、カイル」
「分かってやすぜ」
2人共見つけたので声をかける
「いた!全くどこに逃げてたんですか!」
「いや、あんなの普通逃げるだろ」
「逃げますね」
「残りは、カイルさんとレイナさんだけですよ。本気で行くので覚悟して下さい」
「かぁ~、怖いねぇあれ防いだ後で聞かされると怖さ倍増だぜ」
「まだ全力じゃなかったのですか?」
「まぁ、ゼノさんのせいで思った様に動けなかったですからね」
「だ、そうですよ。カイル」
「いやはや本当に怖いねえ!!」
カイルさんが俺の両肩目掛けて槍を放って来た、それを刀でいなす、そのまま前に踏み込む。踏み込んで来んだ事によりカイルさんが槍を引き戻し。変幻自在の槍捌きを見せ始めた
「ちっ!やっぱり、食えない人だ、、、」
「まぁな、そろそろ真剣でやっとかねぇとヤベェだろ」
流石に近接戦闘だからと言っても相手は凄腕だ。近接戦闘の心得もしっかりしてる。だが狙いはあなたじゃ無い、隙が出来た事によって襲って来たレイナさんだ
「はぁぁ!」
「うぉぉ!」
そしてレイナさんとの剣戟の応酬が始まった、レイナさんは強い、剣の冴え、速さ、どこにどう斬りこめば防ぎ辛いか見極める冷静さ、どれをとっても超一流だ、あっちの俺なら手も足も出なかったが今の俺には、ミリアから貰った加護がある。ならば勝機はある!!
「これで、決めます!」
「遂に来ますか、、ならば私も、、レイビエント・ソニック」
何連突きか分からなかった、速く、鋭く、身体の限界を超えた無数の突き放って来たけど、ごめん、俺には当たらないんだ。その突きを躱し、前へ進む
「神谷流剣術 秘伝 陽炎」
陽炎とは、相手の呼吸、筋肉の動きを見て体捌きのみで躱して斬る事から来ている、揺らめくかげろうは誰にも止められない、これは相手の動きを完璧に把握して初めて使う事が出来る剣技、その刀はレイナの腹を綺麗に斬った、実際はヴィンセントさんの付与魔法で傷はついてないが
「レイナ・エルレイド!君の敗北だ!」
ヴィンセントさんの声が聞こえた、どうやら俺の勝ちでいいらしい
「参りました、まさかあれを正面から全て躱して来るとは思いませんでした、惨敗ですね、ですが逆に清々しいですよ、貴方の健闘を祈ってます」
「ええ」
そして残るカイルさんを見据える。彼は槍を構えたままこちらを見ていた
「はぁ、レイナさんまでやられちまったか、坊主本当にデタラメだな」
「いや、、、何とか勝てた、と言った感じですね」
「ハハハハハ!坊主、結果としては坊主が勝ったんだ、偶然で勝てるような奴は四天騎士にはいねぇよ、間違いなく坊主の実力だ!」
「そうですか。ありがとうございます。では貴方を倒してガルクさんに挑ませて貰いますよ」
「おお~、言うじゃねぇか、なら悪足掻きさせて貰うぜ」
「では行きます!」
先程と同じ様に足元に槍を突いて来るかと思えば途中で跳ね上げ穂先きで切り裂こうとして来る、それを反転して躱すが突然カイルさんが前に走って蹴りを繰り出して来た、慌ててガードすると次は槍を回転させ持ち直し四連続の突きを出してきた。悪足掻きなんてもんじゃないこの人の連続攻撃、どれが来るか分かりづらい
「はは!あの攻撃を躱すかー、やるじゃねぇか!!」
「全く何が悪足掻きですか!攻撃させないようにするなんて」
「まぁな、攻撃は最大の防御なんつってな!!」
「はぁ、ですが!!」
槍を突いて来た瞬間に狙いを定める、そこを狙って斬る
「はは、どんな技だよ、、、槍を持った手首を斬るなんて、、、、」
「まぁ、ありがちなんです、武器を持っている手首の油断って奴は」
「本当に何もんだよ、、、いいぜ俺の負けでいい、今日は働き過ぎたぜ、夜に一杯飲みにいくかぁ」
そこでヴィンセントさんのコールが入る
「そこまで!!勝者アルヴィス!!」
「勝ちましたわ!!アルヴィス勝ったんですの!!」
「祝福、旨 胸のドキドキが止まらない」
「まぁ、手に汗握る展開ばかりでしたからね、さすが私のアルヴィス様」
「やっぱりか、、、のうヴィンセント、ティアルの奴やはり」
「陛下、それは言わぬが花ですよ、やぶ蛇になりかねませんので」
「お、おう、そうじゃの、、、、」
陛下はティアルの反応を見て確信に近いものを感じるがヴィンセントのに言われて、先程本気で蹴られたお腹をさするのだった
「全く、ギルゼス、お主のその悪癖いつになったら治るのかのう」
「うるさいわい!ゼノ!お主も年甲斐も無くハッスルしおって、歳を考えんかい歳を!」
「ホッホッ!お主には分からんだろうがな、強者と戦える事に昂ぶりを感じることは至って普通!歳なんぞ関係ないわい!それに比べて余計な藪を突いて毎回蛇に噛み付かれとるどこぞの間抜けとは格が違うわい!!」
「ぐむむ、黙らんか!こんのジジィ!!」
「お主もジジィじゃろうが!!」
「「ああ?やるんかこのくされジジィが!!」」
「陛下にゼノ様まだ試合は終わっておりませんよ」
「な、仲がとてもよ、よろしいんですのね、、、、、」
「、、、ケンカする程仲が良い?」
「ああは言ってますが普段はとっても仲がよろしいんですよ?」
「おいおい、人が負けて帰って来たと思ったら何遊んでんだ?レイナさん、一体何があったんですかい?」
「私に聞かないで下さい、、、」
「全く、、アイツが来てから楽しいことだらけだぜ」
そんなカイルの小さな声は誰に聞こえるでも無く喧騒の中に消えていくのだった
「見事だ!あの3人を単騎撃破するとは姫様の目に狂いは無かったようだ」
どうやらティアルの評価が良くなった様だ。安心安心
「そりゃどーも、それでガルクさん約束守ってくれるんですよね?」
「うむ!正直あの3人を倒しただけでも充分と言えて、俺と戦わなくても良いのだが約束は守る、それに、、、、」
「、、、、、、」
「俺自身が今この胸の内にある興奮を爆発させたい!!正直に言おうアルヴィス!お前と、俺は戦いたい!!」
そう言って黒い巨大な大剣を片手で振り回し、もう片手は大剣とセットになっているのか大きな黒盾がある、そしてそこから生み出されるプレッシャーが俺に圧し掛かる
「っつ!!え、ええこちらがお願いしたいくらいですよ!!」
「ふっ!そう来なくてはな!ヴィンセントさん、試合の合図を!!」
ストッとそこにいきなり現れるヴィンセントさんは両者の顔を見てカウントを始める
「それでは両者構えて、3、2、1、始めっ!!!」
ズドンッ、先制攻撃を仕掛けたガルクの攻撃を躱す、刃の長さと開始地点からでは絶対届かない筈であったのに体が勝手に動いた、そして俺は見た、先程までいた所から後ろに10m全ての長さを合わせて、約20mに渡って地面に深い深い斬撃の後があった
「おいおい、冗談だろ、見えない刃かよ」
アルヴィスは苦戦を強いられる事を予想しながらもガルクに戦いを挑む
ーーーーーーーーーー
あとがき
これを書いた後に誤字脱字がないかチェックしていた所なんとFランクの筈がいつのまにかEランクになっていた件、いや~いつの間にランクアップしたのか気になりますねぇ、まぁそんな事はさて置き、ちゃんと修正入れときました!!
今回は凄腕のコンビネーションとそれを支援する四天騎士、それに対して攻めあぐねる主人公って感じです、、
キャラの個人的感想では、陛下とゼノが大好きですね、本当に喧嘩する程仲が良い感じがほのぼのします
ヴィンセントさんの合図で勝負が始まる
俺はすぐ様、抜刀をして刀を正眼に構えるが向こうは直ぐに襲って来なかった。それどころか今更になって四天騎士達は話し始めた
「アルヴィス!言い忘れていた事があった!!俺はまだ勝負に参加しない、カイル、レイナ、ゼノの3人を倒す事が出来たら戦ってやる!!」
ガルクはそう大声で俺に伝えて来る。何のつもりだ?ハンデを与えていると言う事か?そう思うと無性に腹が立つ、俺は武術を習う端くれとして手を抜かれるのがどうやら嫌だった
「どう言う事だ!ハンデのつもりか!!」
怒気の孕んだ視線をガルクに向ける
「いや!決してそう言うつもりは無いが俺は単体火力が強すぎてな他の奴を巻き込んでしまうから、他の奴が居るとどうしても本気を出せないのだ!!分かってくれ!」
その言葉を聞き少し溜飲が下がる
「分かった、なら3人を倒せばアンタと戦えるんだな!」
「ああ!そうだ。そう言うわけだ3人共頼んだぞ、手を抜くな手を抜けば即刻やられるぞ」
「あいよ!了解!」
「勿論そのつもりです。本当は1人で手合わせをする約束をしていましたが。それでも手を抜くつもりはありません!」
「ほっほっ!それではお手並み拝見と行こうかの!」
そろそろ来るみたいだ、俺もミリナから身体強化を授かってはいるが本気で行かないと厄介そうだな。もう一度刀を正眼に構え本気の殺気を放つ
「「「っ!!!!」」」
「ほう」
「おいおい、あれが坊主の放つ殺気かよ!なんて濃密な殺気だ!!」
「これは、、、危険ですね!!」
「ふぅ、久方振りにビビったわい」
「一番槍は俺が行く!!レイナは後ろから追撃の準備をしてくれ!ゼノジイちゃんは援護頼むぞ!!」
「了解!」
「分かったわい、それと儂が合図を送ったら全力であの子から離れるんじゃ!いいな!!」
「「おう!」」
そして2人はアルヴィスに突っ込んで行く
「「「っっ!!!」」」
「ひぃ!」
「あんなアルヴィス始めて、なんだか怖い、、、」
「クレアとリーナも見た事無いんですか?」
ティアルは2人の驚き様についつい聞いてみた
「ヴィンセント、貴方の意見が聞きたいわ、貴方はどちらが勝つと思います?」
「そうですね、勝敗に関しては、はっきりと申し上げませんが、四天騎士の実力と数の差で言えばアルヴィス君は苦戦させられるでしょうが、、、、、」
「が?」
「いえ、何でも御座いません」
「それにしても、末恐ろしいのアルヴィス君は、確かティアルと歳が近いんじゃなかったかの?」
「ええお父様、1つ下ですよ」
「と言うことは、16か、それであの殺気は普通では無いのぅ、一体どう言った鍛錬を積んだらああなるのやら、ヴィンセント、同類のお主に聞いてもいいかの?」
「勿論、基礎訓練を普通の者が嫌がる程何度も何度も何度もして技を身に付け自分より格上の相手と何度も戦って身に付けた物では無いかと思っております」
「ほっほっ!これはまたお主を継ぐ逸材が現れたのかもしれんの」
ヴィンセントの話に耳を傾けていたクレアとリーナは嫌な修行を逃げもせず直向きに向き合ったのが今のアルヴィスである事に胸を打つ、視線を模擬戦へと戻す。そして3人がアルヴィスに向かって走り出した
「ぶつかります!!」
来た!一番手はカイルさんか、その少し背後にレイナさんが居て、一番後ろにゼノさんが居る
カイルさんに意識を向け迎え撃とうして両サイドから火の玉が俺に目掛けてやって来た。
「くっ!!」
この魔法を迎撃するか?いや!それをすれば10Mの距離まで縮めているカイルさんに隙を見せる事になってしまう、後ろへ下がるしか無い!そしてバックステップで後ろへ下がる。火の玉は目の前でぶつかりあい爆発し、炎の壁を作る。
「これは!しまっ!!」
「うおぉぉぉらぁぁ!!」
炎の壁を槍で貫き突破して、突破した槍がそのまま俺の心臓部を狙って来る!
刀を槍に合わせ右へといなすがそれでもカイルの連続攻撃は止まらなかった。いなされた槍を引き戻し、次の突きへと移る、こうなったら!放たれた突きを半身で躱し槍を掴もうとするが
「あめぇぜ、坊主!」
先程の攻防で追い付いたレイナがカイルの上を飛び越えレイピアを構えていた
「行きます!四尖突き」
殆どタイムラグがない程同時に4回の突きが来る。
槍を止めようと掴む体勢だったので反応が出来ない!!
「うおぉぉぉぉ!!」
躱すのは無理だと判断して、敢えてカイルの方へスライディングする、ギリギリ下に潜り込んで鼻先1つで躱す、レイナが飛んでいたお陰で下に隙間が出来ていたので何とか助かった、スライディングの体勢のまま攻撃する事が出来ないのでそのままカイルとリーナから距離を取る。
「はぁはぁ」
「ちっ!今ので決めるつもりだったんだけどなぁ、流石にそんな甘くねぇか」
「まさか、下の隙間に飛び込むとは思いませんでしたね」
「ほれ、2人とも何をしておる、攻撃を叩き込まんか!火よ、集いて、敵を撃て」
「火球」
躱した後も、ゼノさんが牽制用の魔法ををバンバン撃ってくる、それを更に躱して行く
「アルヴィスが押されていますわ、、、」
「あんなアルヴィス始めて、、、」
「やはり、アルヴィスさんとは言えあの3人を同時に相手どるのはキツイですか、、、」
「ふふふ」
「どうしたのヴィンセント?急に笑い始めて」
「珍しいのぉ、お主がそんな目で笑うのは」
「すみませんでした陛下、姫様、彼等のあの連撃を躱すとは思わなかったのでついつい笑ってしまいました」
「ほう、それはどう言う事かの?」
「1つ、彼は失敗しました、それはカイル君の槍を止める為に槍を掴もうとした事です、これにより片側に槍があり動きが制限されます、いえ、彼との一対一ならば間違いの無い動きなのですが今回は3人いますうち2人は前衛ですそれを想定していたのならば動きが制限される場所にわざわざ突っ込まなくて良いんです」
「それで?」
「そんな状況でレイナ君の上空からの四尖突きが来ました。彼女は神速と呼ばれた子です。狙いは外さないでしょう。私なら遮っている槍を蹴り上げてレイナ君にぶつけるか、そのまま迎撃しますが、まさか躱すとは思わなかったのです。あの連撃は躱そうとしてかわせるものでは無いんです、ならば何故彼は、わざわざ迎撃せずに躱すと選択したのでしょうか?」
「相手の動きや連携の練度を見る為か相手の実力を見ようとしているのかのぅ?」
「そうです、そして尚且つアルヴィス君は手の内がバレないようにいなしている、と私は考えております」
「成る程のぅ」
ヴィンセントと陛下の話を3人は聞いて少し安心する、それにしてもヴィンセントは先程からこうして説明などをしてくれるが一体何者なのか気になって来る2人だった
「ふぅ、やれやれ恐ろしい程の連携だな、隙がない」
全く、こんなにひやひやしたのは、祖父ちゃんと本気で試合した時ぐらいだな、
中2の時に手加減してもらっていたとは言え掌底を肋骨にモロにくらいヒビがはいったくらいだった。とはいえ子供の俺には厳しかった。思い出しただけで肋骨が痛くなって来た
「まずは前衛2人を出し抜いてゼノさんを倒して止めないといけないな。さてどうするか」
実際、凄腕2人が立ちはだかる為に抜く隙がまったくない本当にどうしたものか、、、、他の事に視野を割きながら目の前の達人の相手をする、言うのは容易いがやるとなればこれが物凄くめんどくさい。だがやらなければならない、そしてカイル、レイナへと突っ込んで行く
「来たぜ、レイナの姐さん俺が対応するから隙を突いてもう一回頼みますぜ」
「その姐さんはやめてくれ、まぁやってみるだけやってみるさ」
「さぁさぁ、もう一度打ち合いと行こうか!!坊主!!」
「はあぁぁぁ!!」
凶暴な笑みを浮かべたカイルの槍の狙いは足元だった、これなら!
「うおお!!」
槍の上に飛び乗って一気に走る、だが狙いはカイルじゃない!! 後ろにいたレイナ目掛けてお返しとばかりに飛びかかる
「マジかよ!!」
「くっ!!だけど舐めないで下さい」
レイナは四尖突きの構えを取る、今度ばかりは宙に浮いてるので躱せない、元より打ち合うつもりだ!!
「はぁぁ!!四尖突き!!」
「神谷流剣術 霞」
霞などと名前が付いているが只の速い連続の突き技でしかない、それをレイナが放った突きの剣先とぶつけるそして四尖突きと相殺して着地した体勢からの斬り上げを行う
「なっ!!」
驚いたレイナは急いでバックし斬り上げを躱す。だがまだ終わりじゃない!!
そこから一気に踏み込んで距離を縮める、あらゆる角度からの斬り込みをレイナはなんとか捌く。
「俺っちのこと忘れんじゃねーぞ!!」
背後から迫る突きを左に避けて躱す、そしてその槍は躱した俺を追うように左へ振られる。そこに刀を構え防ぎ弾き返す、そこでレイナは前方でこちらにレイピアを振り攻撃してくる。完全に挟まれた状況だが問題ない、レイナの攻撃をいなしてバランスが崩れた所でクルッとターンしながら突いてきた槍の下側から刀を滑らしてカイルに突撃する
「っとぉ!今度は俺か!望むところだ」
横一閃を引き戻した槍でガードする、長物は近接戦闘では分が悪いある程度の距離を保たないと思う存分振れないからだ
「ふむぅ、そろそろかの、2人とも下がっておれ!!」
「あいよ!!」
「心得ました!」
何をするつもりだ?魔法攻撃をするのは目に見えているがどんな魔法を撃つつもりだ、ヤバイ気がする、、、
「宙の果てを旅する者よ、我が願い聞き届けよ、我が敵に、大いなる災いを、災禍の嵐を与えよ」
ヤバイ、ヤバイ、ゼノさん一体俺に対してなんて魔法を放とうとしてやがる!!魔力の高ぶり方が半端無い!こっちもなんとかしないと
「生け年生きる全てを成立させし元素達よ、今私に降りかかる災禍をお前達の力で防いで見せよ」
「流星雨!」
「元素の加護!」
空中に大きな大きな魔法陣が現れる、そこから隕石が無数に出現して俺に目掛けて襲って来る、それに対して俺の魔法は訓練所の土が巨大な手の形をとって迎撃したり空気中の水分が凝縮し氷柱になって隕石を貫いて行き、砕かれた隕石の破片が周りに散らばって地面を抉っていった
「きゃあぁー!な、なんて魔法を放つんですの!!」
「少し危険、でもあの魔法をアルヴィス、防いでる」
「ちょっと危ないですね、ヴィンセント!」
「はい、承知しております、私達を護りなさい、精霊の守護」
「ほっほっ!取り敢えずは安全じゃの」
「はい、陛下。御安心下さい護りは完璧で御座います。それにしてもなんともまぁ派手にやらかしますねぇ」
「全く、ゼノもちと気合いが入り過ぎじゃな、年甲斐もないのぉ」
何分くらい続いただろうか、隕石が止んだ
「たっく、、ゼノ爺さんあの魔法使いやがってコッチも危なかったぜ」
「そうですね、今回は場所が狭いので、もう少し距離を置きたかったですね」
「それによぉ~、見てみなレイナの姉御あのヤローあの魔法防いてやがるぜ、マジかよ」
「今度は姉御ですか、それもやめて下さい。本当に末恐ろしいですねあの距離で真っ向から勝負を挑んだのは彼が初めてなのでは?」
「あったりまえだ!そもそもあの魔法は大軍に対して放つ魔法だぞ。そんな奴らが真っ向から勝負挑む訳無いだろ!だから驚きだぜ」
「しかし困りましたね、あの魔法を使ったって事はゼノさんはもう魔力が残って無いかもしれませんね」
「そうですねぇ、ありゃ威力が馬鹿げてる分、魔力の消耗がアホみたいに高いですからね、あれだけ撃てただけでもゼノ爺さん凄いですよ」
「取り敢えず戦線に戻りましょうか」
「そうっすね」
「ホッホッ、全くやりおるわい、儂の最強の魔法をああも簡単に防がれるとは、、お主何者じゃ?」
「何言ってるんですか、焦りましたよ。あんな馬鹿げた魔法を撃って来るなんて、ただの冒険者には荷が重いですよ」
「ふぅ、お主、、、、何者からか加護を受けておるな、儂には判らんが何やら上位の存在に力を借りている、、、としか判らんがの、全く身近に、化け物が2人もおるとは世界は狭いのぉ」
この人何か見えて居るのか?加護を貰っている事を言い当てる。一応ミリアの事は誤魔化しておくか
「化け物では無く只の冒険者ですよゼノさん。それにしてももう1人居るんですか?」
「カッカッ!おるわいお主と引けを取らん最強と言っても過言で無い奴がな、いずれ分かるわい。そして儂の負けじゃ、魔力ももう空っぽじゃわい、あぁ、疲れたのぉ」
「分かりました、では俺の勝ちという事で」
「おぉ」
そしてゼノさんは陛下達の方へと歩いていった。これでゼノさんは脱落と、後はカイルとレイナだこれで思う存分2人に集中出来る
「あっちゃー、やっぱりゼノ爺さんやられちまったかー」
「そうですね、かなり苦しくなると思います。覚悟して下さいよ、カイル」
「分かってやすぜ」
2人共見つけたので声をかける
「いた!全くどこに逃げてたんですか!」
「いや、あんなの普通逃げるだろ」
「逃げますね」
「残りは、カイルさんとレイナさんだけですよ。本気で行くので覚悟して下さい」
「かぁ~、怖いねぇあれ防いだ後で聞かされると怖さ倍増だぜ」
「まだ全力じゃなかったのですか?」
「まぁ、ゼノさんのせいで思った様に動けなかったですからね」
「だ、そうですよ。カイル」
「いやはや本当に怖いねえ!!」
カイルさんが俺の両肩目掛けて槍を放って来た、それを刀でいなす、そのまま前に踏み込む。踏み込んで来んだ事によりカイルさんが槍を引き戻し。変幻自在の槍捌きを見せ始めた
「ちっ!やっぱり、食えない人だ、、、」
「まぁな、そろそろ真剣でやっとかねぇとヤベェだろ」
流石に近接戦闘だからと言っても相手は凄腕だ。近接戦闘の心得もしっかりしてる。だが狙いはあなたじゃ無い、隙が出来た事によって襲って来たレイナさんだ
「はぁぁ!」
「うぉぉ!」
そしてレイナさんとの剣戟の応酬が始まった、レイナさんは強い、剣の冴え、速さ、どこにどう斬りこめば防ぎ辛いか見極める冷静さ、どれをとっても超一流だ、あっちの俺なら手も足も出なかったが今の俺には、ミリアから貰った加護がある。ならば勝機はある!!
「これで、決めます!」
「遂に来ますか、、ならば私も、、レイビエント・ソニック」
何連突きか分からなかった、速く、鋭く、身体の限界を超えた無数の突き放って来たけど、ごめん、俺には当たらないんだ。その突きを躱し、前へ進む
「神谷流剣術 秘伝 陽炎」
陽炎とは、相手の呼吸、筋肉の動きを見て体捌きのみで躱して斬る事から来ている、揺らめくかげろうは誰にも止められない、これは相手の動きを完璧に把握して初めて使う事が出来る剣技、その刀はレイナの腹を綺麗に斬った、実際はヴィンセントさんの付与魔法で傷はついてないが
「レイナ・エルレイド!君の敗北だ!」
ヴィンセントさんの声が聞こえた、どうやら俺の勝ちでいいらしい
「参りました、まさかあれを正面から全て躱して来るとは思いませんでした、惨敗ですね、ですが逆に清々しいですよ、貴方の健闘を祈ってます」
「ええ」
そして残るカイルさんを見据える。彼は槍を構えたままこちらを見ていた
「はぁ、レイナさんまでやられちまったか、坊主本当にデタラメだな」
「いや、、、何とか勝てた、と言った感じですね」
「ハハハハハ!坊主、結果としては坊主が勝ったんだ、偶然で勝てるような奴は四天騎士にはいねぇよ、間違いなく坊主の実力だ!」
「そうですか。ありがとうございます。では貴方を倒してガルクさんに挑ませて貰いますよ」
「おお~、言うじゃねぇか、なら悪足掻きさせて貰うぜ」
「では行きます!」
先程と同じ様に足元に槍を突いて来るかと思えば途中で跳ね上げ穂先きで切り裂こうとして来る、それを反転して躱すが突然カイルさんが前に走って蹴りを繰り出して来た、慌ててガードすると次は槍を回転させ持ち直し四連続の突きを出してきた。悪足掻きなんてもんじゃないこの人の連続攻撃、どれが来るか分かりづらい
「はは!あの攻撃を躱すかー、やるじゃねぇか!!」
「全く何が悪足掻きですか!攻撃させないようにするなんて」
「まぁな、攻撃は最大の防御なんつってな!!」
「はぁ、ですが!!」
槍を突いて来た瞬間に狙いを定める、そこを狙って斬る
「はは、どんな技だよ、、、槍を持った手首を斬るなんて、、、、」
「まぁ、ありがちなんです、武器を持っている手首の油断って奴は」
「本当に何もんだよ、、、いいぜ俺の負けでいい、今日は働き過ぎたぜ、夜に一杯飲みにいくかぁ」
そこでヴィンセントさんのコールが入る
「そこまで!!勝者アルヴィス!!」
「勝ちましたわ!!アルヴィス勝ったんですの!!」
「祝福、旨 胸のドキドキが止まらない」
「まぁ、手に汗握る展開ばかりでしたからね、さすが私のアルヴィス様」
「やっぱりか、、、のうヴィンセント、ティアルの奴やはり」
「陛下、それは言わぬが花ですよ、やぶ蛇になりかねませんので」
「お、おう、そうじゃの、、、、」
陛下はティアルの反応を見て確信に近いものを感じるがヴィンセントのに言われて、先程本気で蹴られたお腹をさするのだった
「全く、ギルゼス、お主のその悪癖いつになったら治るのかのう」
「うるさいわい!ゼノ!お主も年甲斐も無くハッスルしおって、歳を考えんかい歳を!」
「ホッホッ!お主には分からんだろうがな、強者と戦える事に昂ぶりを感じることは至って普通!歳なんぞ関係ないわい!それに比べて余計な藪を突いて毎回蛇に噛み付かれとるどこぞの間抜けとは格が違うわい!!」
「ぐむむ、黙らんか!こんのジジィ!!」
「お主もジジィじゃろうが!!」
「「ああ?やるんかこのくされジジィが!!」」
「陛下にゼノ様まだ試合は終わっておりませんよ」
「な、仲がとてもよ、よろしいんですのね、、、、、」
「、、、ケンカする程仲が良い?」
「ああは言ってますが普段はとっても仲がよろしいんですよ?」
「おいおい、人が負けて帰って来たと思ったら何遊んでんだ?レイナさん、一体何があったんですかい?」
「私に聞かないで下さい、、、」
「全く、、アイツが来てから楽しいことだらけだぜ」
そんなカイルの小さな声は誰に聞こえるでも無く喧騒の中に消えていくのだった
「見事だ!あの3人を単騎撃破するとは姫様の目に狂いは無かったようだ」
どうやらティアルの評価が良くなった様だ。安心安心
「そりゃどーも、それでガルクさん約束守ってくれるんですよね?」
「うむ!正直あの3人を倒しただけでも充分と言えて、俺と戦わなくても良いのだが約束は守る、それに、、、、」
「、、、、、、」
「俺自身が今この胸の内にある興奮を爆発させたい!!正直に言おうアルヴィス!お前と、俺は戦いたい!!」
そう言って黒い巨大な大剣を片手で振り回し、もう片手は大剣とセットになっているのか大きな黒盾がある、そしてそこから生み出されるプレッシャーが俺に圧し掛かる
「っつ!!え、ええこちらがお願いしたいくらいですよ!!」
「ふっ!そう来なくてはな!ヴィンセントさん、試合の合図を!!」
ストッとそこにいきなり現れるヴィンセントさんは両者の顔を見てカウントを始める
「それでは両者構えて、3、2、1、始めっ!!!」
ズドンッ、先制攻撃を仕掛けたガルクの攻撃を躱す、刃の長さと開始地点からでは絶対届かない筈であったのに体が勝手に動いた、そして俺は見た、先程までいた所から後ろに10m全ての長さを合わせて、約20mに渡って地面に深い深い斬撃の後があった
「おいおい、冗談だろ、見えない刃かよ」
アルヴィスは苦戦を強いられる事を予想しながらもガルクに戦いを挑む
ーーーーーーーーーー
あとがき
これを書いた後に誤字脱字がないかチェックしていた所なんとFランクの筈がいつのまにかEランクになっていた件、いや~いつの間にランクアップしたのか気になりますねぇ、まぁそんな事はさて置き、ちゃんと修正入れときました!!
今回は凄腕のコンビネーションとそれを支援する四天騎士、それに対して攻めあぐねる主人公って感じです、、
キャラの個人的感想では、陛下とゼノが大好きですね、本当に喧嘩する程仲が良い感じがほのぼのします
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