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5 赤い月が昇る頃、オッドアイの瞳は見つめている。トンネルの向こうに開かれた世界で私を待っているのは誰?
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しおりを挟むF月2日 惑星日2
「もうF月か…。早いな。」
「こう毎日雨だと気持ちも沈んじゃうよね。梅雨だからしかたないけど。」
久しぶりに真子の実家に二人で行った。
空気の入れ替えと真子洋服を取り換えに来たのだ。
真子は自分の部屋に洋服を取りに行っていた。
その間、僕は盗聴器や盗撮機が隠されていないか隅々までチェックしていった。
一通り見たけど、それらしき物は見つからなかった。
真子は洋服の入れ替えを終え、リビングに降りてきた。
一息つこうと、彼女はコーヒーを淹れてくれた。
「全部見て回ったけど、大丈夫だったよ。」
「よかった。ありがとう。」
「うん…。あのさ…前から気になってたんだけど…」
「何?」
「聞いていいのかな…」
「いいよ。言って!」
「真子は…何で倉田と付き合ったの?」
「それは…わからないの!」
「え、どういうこと?」
「いつの間にか気づいたら付き合ってて…それが…自分でもよくわからないんだけど…記憶が無いの。」
「え、ちょっと待って。記憶が無いってどういうこと? 向こうから告白されたとか、真子が言った…とは思えないけど、何かしら始まりみたいな物ってあるでしょ?」
「自分でも本当に思い出せなくて歯がゆいんだけど、本当にわからないの。まるで催眠術にかけられたみたいで…。倉田君ってね、何か変な力があるって言うか、彼から何か言われるとそうしなきゃいけないような気がしてくるの。しないとすごく罪悪感感じてくるし。今思えば、あれはマインドコントロールみないな物だったんだと思う。」
「じゃ、俺と付き合って、マインドコントロールは解けたの?」
「うん、そうだと思う。」
そんな事を話している今も、真子のスマホにはメッセージの着信音が鳴り続けている。
「それ、倉田からだよね?」
「うん。倉田君のスマホは着信拒否にしてるけど、パソコンとか使って送ってくるの。なんかもうキリ無くて無視してる。」
「帰りにそれ、警察に見せに行こう。」
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