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まんまるムーン

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6 全く性格の違う菜々子と夏子が入れ替わった! 会社は? 夫婦生活は? どうすればいいのよ~!

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 尚之と結婚する前、私は優斗と付き合っていた。別にそんなに好きでも無かったけど、押しが強かったし見た目も悪く無かったから付き合った。

 あいつは別に私が頼んでもいないのに、次から次に高額のプレゼントをしてきたり、豪華な旅行に連れて行ったりした。拒否するのも面倒だったら付き合ったけど、こんなに金遣いの荒い人間とは絶対に結婚なんてする気は無いと思っていた。

 しかしあいつは違った。私と結婚するつもりだったらしい。友達に紹介されるくらいまでは我慢していたけど、気を良くしたアイツは家族にも会ってくれと言ってきた。冗談じゃない。あんたとは結婚なんて考えたこともない。

 そう言うと、アイツの行動は狂ってきた。ストーカーじみたことをするようになった。怖くなった私は、優斗はもちろん優斗がらみの友人も一切連絡を絶って、向こうから連絡出来ないように全てブロックしてケータイ番号も変えて、引っ越しまでした。

 そしてアイツが完全に諦めるように結婚しようと思ったのだった。その時、知り合いから紹介してもらったのが尚之だった。

 尚之の事を好きになった訳では無かったけど、結婚相手として嫌な所が無かったので、絶対にこの人と結婚しようと思った。私なりに彼を分析して気に入ってもらえるように努力した。結果、実際の自分とは真逆な女を演じた訳だけど、それは成功して尚之と結婚出来た。

 結婚してからも自分とは真逆の女を演じるよう頑張ってきたけど、人間慣れない事をやっていると必ずほころびが出てくるのは当たり前。そのうち素の自分が出てくるようになって、半年後にはすっかり元の私に戻っていた。


 その頃だった。尚之が遥人を家に連れてきたのは。
「甥の遥人。今日からこの家に住むことになったから。」
いつもの無表情の顔で尚之は言った。

「は? 何考えてんの? そんなの聞いてない! 私がこの子の面倒見なきゃいけないわけ? 冗談じゃない! そんなの分かってたら結婚なんてしなかったわよ!」
私は遥人が見ている前で尚之に怒鳴り散らした。

「別に君に遥人の面倒を見てもらおうなんて思っていない。何もしなくていい。」
尚之は私を見下すように言った。

 今、思い出しても悔しい。こんな訳の分からない子いきなり連れてきて。妻の私に何の相談も無しに勝手に決めて…。もちろん面倒なんてみたくもないけど、君に面倒見てもらおうなんて思ってないなんて…。私の事、バカにし過ぎてる。それでも夫なの?

「この、詐欺師―!」
私がそう言った瞬間の尚之の顔…今でも覚えている。私を見るその顔は、何か汚い物でも見るかのような、ものすごい嫌悪感を露わにしていた。

 夫なのに、何で私の気持ちを察してくれないの? 
 どうして妻の私よりその子の方を優先しているの?

 今思うと…その時、私たちの関係は完全に終わったんだ…。

 それからしばらくして、優斗が私の現在の居場所を嗅ぎつけて、またストーキングしてきた。警察に通報しようと思ったけど、尚之にバレるのも嫌でどうしようか持て余していた。

 そんな時、私と菜々子は入れ替わった。菜々子には申し訳ないけど、私は今、あいつのいない平穏な世界で充実した毎日を送っている。

 菜々子…の事を想うと…少し胸が痛む…。
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