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しおりを挟む二学期は気を引き締めてやるぞ!
そういう訳で、学校が始まってからは、出来る限り浜辺が視界に入ってこないよう彼女を避けまくった。
しかし偶然はあって、渡り廊下で彼女と会った。
こっちも友達何人かで歩いていて、向こうも友達と歩いてきた。
なるべく目を合わさないようにしよう、そう心がけていたにもかかわらず、気持ちに反して胸が高鳴っていた。
気持ちの弱い僕は、すれ違いざま彼女を見てしまった。
しかし彼女は僕になんか見向きもしなかった。
存在すら無かったかの如く完璧に無視された。
とても夏休みにたこ焼き屋で、しかもたこ焼き屋の兄ちゃんの目の前で濃厚なキスをした仲だとは思えなかった。
あれは欲求不満の男子高生の見た夢だったのか?
妄想だったのか?
そう思えるくらい彼女は僕の存在を否定した。
胸がチクっと痛んだ。
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