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しおりを挟むその時は、何の疑いも無く、ただ普通に「この日傘、誰の?」と聞いた。
そう言うと、彼は態度が一変した。
彼は真子を怒鳴りあげた。
真子は彼に女がいる事がやっとわかった。
それ以来、家に一人でいる時、彼が自分の知らない女と一緒にいる妄想が頭から離れなくなった。
気が狂いそうになった。
不安でどうしようもなくなって、彼に女の事を聞いてみた。
すると彼はいきなり真子を殴りだした。
挙句の果てに言われた。
「誰のおかげで贅沢な生活が出来てると思ってるんだ!」
悔しくて堪らなくなった。
今になって結婚を後悔した。
そして鬱病を発症した。その後病院にも通ったが、一向に良くならず、それどころかますます鬱が酷くなって、家からほとんど出なくなっていった。
外見をかまう気力もなくなって、しまいには風呂に入るのも億劫になった。
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