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第1章 異世界転生から、店を建てるまで
8話 ケイ
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次の日の午前
「ふーん。ふふふーん」
「旦那、楽しそうですね」
「そりゃあね。いやぁ、この機材のおかげ前のよりもずっと作りやすいな。ここをこうして。もう寝かせてあるから、魔力を込めれば。よっし! 完成」
「お、ポーションできたんですか?」
「うん、飲む? 疲労回復のポーションですよ」
「お、そうですか。じゃあ、ちょっと飲ませてください」
「飲んでいいよ」
「よっし、じゃあ飲みます。ックン……」
ドンと鈍い音がした
「え、ナーグ。倒れた?」
「……ま、不味い」
「えぇ、嘘だぁ。だって……あ、つい楽しんで味を改善する工程入れ忘れた。ごめん」
「そう、ですか。これが、完成品ではなくて。本当に。よかった、です」
「ナーーーーーグーーーーーーー」
「まあ、生きてるんですが」
「まあ、ちゃんとこれからは味を改善するようにするよ」
「旦那、時間」
「ナーグありがとう。それじゃあ出発しようか」
「了解だ、旦那」
~~~
求人ギルド、面接室
「もう少々お待ちください。そろそろ来ると思いますので」
「犬にかまれて、バナナの皮で転んで、花瓶が落ちてきて遅れてしまいました。申し訳ございません」
へ!?
この人運悪くない?
「ケイさん、まだ12:00になってませんから大丈夫ですよ」
「へ。た、たしかに、よかったぁ、遅刻したんじゃなくて」
「こちらが、私共が紹介する方でございます」
「えっと、ケイと申します。よろしくお願いします」
「じゃあ、1回座りましょうか」
「そ、そうですね。って痛っ! あ、足がぁ」
「だ、大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫です。えっとあなたが面接官ですか?」
「面接官というか。店長です」
「あ、そうですか。えっと、よろしくお願いします。それで、後ろの方は」
「俺か? ナーグだ、旦那のボディーガードをやらせてもらってる」
「そうですか」
「じゃあ、面接に入りますか。まずですが、どうしてうちに入ろうと思ったんですか」
「えーと、それはですね。ほかのところが受からなかったからです」
「それはどうしてですか?」
「いやぁ、いつも何かアクシデントが起こって時間に間に合わずに落とされてしまうんですよね」
「そ、そうですか。一回、お祓いとかに行ったほうがいいのでは?」
「いやぁ、毎月行ってるんですが、まったく効果がなくて」
「ええ……」
この人、どんだけ運悪いんだよ
「ま、まあ、そんな感じです」
「う、うーんとアピールポイントとかってある?」
「えっと、はきはきした声を出せるのと、物の整理が得意です」
「なるほどね。ところで、ポーションとかって好きかな?」
「もちろんですよ! 人類の英知そのものです! 美しい!」
「採用!」
ポーション好きに悪い人はいない! 昔から決まっているのだ!
それでもしもポーション好きで悪い人がいたら、そいつはポーションが嫌いだったんだ。
「え。いいんですか?」
「あれ? 君ってうちがどういうお店かご存じじゃない?」
「あ、我々はそういうのは伝えてないんですよ」
「へー。そうなんですねぇ。そいじゃあ、手続きお願いできますか?」
「はい、わかりました」
「それじゃあ、これからよろしくね。それで、ポーションを作れる?」
「はい、趣味の範囲ですが」
「お、じゃあ、ちょっと手伝いしてくれる? 給料3割ましするから」
「えっと、給料っていくらですか?」
「金貨20枚だよ」
「えぇ! そんなにですか! 銅貨1枚で朝食が食べれるから。1万食も食べれるじゃないですか! すごいですね」
「まあ、そうだね」
確かにそうだけど別のたとえ方できなかったかなぁ。わかりづらいでしょ。それにそれって大分質素な食事でしょ。
円換算すると銅貨1枚で100円くらいで、100枚で次のランクに挙がるから、お給料は円換算すると、200万円くらいだよ。確かに接客担当だと高給料だけどさ。
「あ、それよりも店長に目標とかってあるんですか?」
「え、そ、そうだね。うーん、やっぱり、エリクサーを作ること。それとそれをやりやすくするために、薬草を効率的に栽培できるようにしたいね」
「いい夢ですね」
「でしょ。まあ、エリクサーに必要な素材がレアすぎてまだ1個しか集まってないけどね。ただこれから本格的に集めていくからいつかは完成すると思うよ」
「へぇ、旦那はエリクサーを作りたいのか」
「そうだね」
「うーん、エリクサーの素材の一つだが、俺の地元にあった気がすんだよな。うーんとサラマンダーの舌だったか?」
「え! あるの? 1個金貨1000枚くらいする上に、めったに出回らないんだよ」
「まあ、そうですね、ただ、俺が地元を出た50年前の話だからなぁ。それにここから地元に行くまではだいぶ時間がかかるからなぁ」
「そういえばだけど、ナーグの地元ってどこなの?」
「ん? 火山地帯ですよ、火山地帯。まあ、サラマンダーいるってとこからわかるでしょうがね」
「まあね。今俺が持っているのが月見草だろ」
「旦那、月見草持ってるんですかい!? エリクサーの素材の中でも群を抜いて希少度が高いんですぜ!」
「まあ、そうだね。旅をしてた時に、たまたま売っててね、大金をはたいて買ったんだ。まちがいなく本物だよ」
「それならだいぶエリクサー完成も現実的ですね」
「おう、そうだな」
「あのー、皆さんで盛り上がっているところ悪いんですが、次の方が来ますので……」
「あ、すいません、分かりました」
「あ、手続きは終わりましたから、ご心配なく。それでは」
「はい、それでは」
いやぁ、エリクサーに必要な素材は20個、そのうちの1つが俺の手元にあって、もう1つはナーグの地元にあるかもしれないのか。いやぁ、いい情報だな
それと、接客担当も来たし、そろそろ開店の準備も始めなきゃだな
来週末までには開店したいなぁ
無理かなぁ
ま、何とかなるか
「ふーん。ふふふーん」
「旦那、楽しそうですね」
「そりゃあね。いやぁ、この機材のおかげ前のよりもずっと作りやすいな。ここをこうして。もう寝かせてあるから、魔力を込めれば。よっし! 完成」
「お、ポーションできたんですか?」
「うん、飲む? 疲労回復のポーションですよ」
「お、そうですか。じゃあ、ちょっと飲ませてください」
「飲んでいいよ」
「よっし、じゃあ飲みます。ックン……」
ドンと鈍い音がした
「え、ナーグ。倒れた?」
「……ま、不味い」
「えぇ、嘘だぁ。だって……あ、つい楽しんで味を改善する工程入れ忘れた。ごめん」
「そう、ですか。これが、完成品ではなくて。本当に。よかった、です」
「ナーーーーーグーーーーーーー」
「まあ、生きてるんですが」
「まあ、ちゃんとこれからは味を改善するようにするよ」
「旦那、時間」
「ナーグありがとう。それじゃあ出発しようか」
「了解だ、旦那」
~~~
求人ギルド、面接室
「もう少々お待ちください。そろそろ来ると思いますので」
「犬にかまれて、バナナの皮で転んで、花瓶が落ちてきて遅れてしまいました。申し訳ございません」
へ!?
この人運悪くない?
「ケイさん、まだ12:00になってませんから大丈夫ですよ」
「へ。た、たしかに、よかったぁ、遅刻したんじゃなくて」
「こちらが、私共が紹介する方でございます」
「えっと、ケイと申します。よろしくお願いします」
「じゃあ、1回座りましょうか」
「そ、そうですね。って痛っ! あ、足がぁ」
「だ、大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫です。えっとあなたが面接官ですか?」
「面接官というか。店長です」
「あ、そうですか。えっと、よろしくお願いします。それで、後ろの方は」
「俺か? ナーグだ、旦那のボディーガードをやらせてもらってる」
「そうですか」
「じゃあ、面接に入りますか。まずですが、どうしてうちに入ろうと思ったんですか」
「えーと、それはですね。ほかのところが受からなかったからです」
「それはどうしてですか?」
「いやぁ、いつも何かアクシデントが起こって時間に間に合わずに落とされてしまうんですよね」
「そ、そうですか。一回、お祓いとかに行ったほうがいいのでは?」
「いやぁ、毎月行ってるんですが、まったく効果がなくて」
「ええ……」
この人、どんだけ運悪いんだよ
「ま、まあ、そんな感じです」
「う、うーんとアピールポイントとかってある?」
「えっと、はきはきした声を出せるのと、物の整理が得意です」
「なるほどね。ところで、ポーションとかって好きかな?」
「もちろんですよ! 人類の英知そのものです! 美しい!」
「採用!」
ポーション好きに悪い人はいない! 昔から決まっているのだ!
それでもしもポーション好きで悪い人がいたら、そいつはポーションが嫌いだったんだ。
「え。いいんですか?」
「あれ? 君ってうちがどういうお店かご存じじゃない?」
「あ、我々はそういうのは伝えてないんですよ」
「へー。そうなんですねぇ。そいじゃあ、手続きお願いできますか?」
「はい、わかりました」
「それじゃあ、これからよろしくね。それで、ポーションを作れる?」
「はい、趣味の範囲ですが」
「お、じゃあ、ちょっと手伝いしてくれる? 給料3割ましするから」
「えっと、給料っていくらですか?」
「金貨20枚だよ」
「えぇ! そんなにですか! 銅貨1枚で朝食が食べれるから。1万食も食べれるじゃないですか! すごいですね」
「まあ、そうだね」
確かにそうだけど別のたとえ方できなかったかなぁ。わかりづらいでしょ。それにそれって大分質素な食事でしょ。
円換算すると銅貨1枚で100円くらいで、100枚で次のランクに挙がるから、お給料は円換算すると、200万円くらいだよ。確かに接客担当だと高給料だけどさ。
「あ、それよりも店長に目標とかってあるんですか?」
「え、そ、そうだね。うーん、やっぱり、エリクサーを作ること。それとそれをやりやすくするために、薬草を効率的に栽培できるようにしたいね」
「いい夢ですね」
「でしょ。まあ、エリクサーに必要な素材がレアすぎてまだ1個しか集まってないけどね。ただこれから本格的に集めていくからいつかは完成すると思うよ」
「へぇ、旦那はエリクサーを作りたいのか」
「そうだね」
「うーん、エリクサーの素材の一つだが、俺の地元にあった気がすんだよな。うーんとサラマンダーの舌だったか?」
「え! あるの? 1個金貨1000枚くらいする上に、めったに出回らないんだよ」
「まあ、そうですね、ただ、俺が地元を出た50年前の話だからなぁ。それにここから地元に行くまではだいぶ時間がかかるからなぁ」
「そういえばだけど、ナーグの地元ってどこなの?」
「ん? 火山地帯ですよ、火山地帯。まあ、サラマンダーいるってとこからわかるでしょうがね」
「まあね。今俺が持っているのが月見草だろ」
「旦那、月見草持ってるんですかい!? エリクサーの素材の中でも群を抜いて希少度が高いんですぜ!」
「まあ、そうだね。旅をしてた時に、たまたま売っててね、大金をはたいて買ったんだ。まちがいなく本物だよ」
「それならだいぶエリクサー完成も現実的ですね」
「おう、そうだな」
「あのー、皆さんで盛り上がっているところ悪いんですが、次の方が来ますので……」
「あ、すいません、分かりました」
「あ、手続きは終わりましたから、ご心配なく。それでは」
「はい、それでは」
いやぁ、エリクサーに必要な素材は20個、そのうちの1つが俺の手元にあって、もう1つはナーグの地元にあるかもしれないのか。いやぁ、いい情報だな
それと、接客担当も来たし、そろそろ開店の準備も始めなきゃだな
来週末までには開店したいなぁ
無理かなぁ
ま、何とかなるか
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