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第一章 Side A
3 エリーと白い犬
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海馬の使役のためには、毎日のように海馬の生息域に通う必要がある。海馬は基本おとなしい生き物なので、生息域に通っても海馬を刺激しなければ危険はない。
海馬部隊で海馬を使役する軍人にはアーチボルト侯爵家の血縁が多いが、近年の海馬無敵神話によって外部からの志願者も多く集まっている。
今、海馬部隊の見習いの数はどんどん増えて、20人ほどいるらしい。通常はこの半分ほどだ。
使役に成功するのは外部志願者では20人に1人という程度らしいが、侯爵家の嫡流であればほぼ100%が使役できる。
今日も出かけるエリーに対して兄たちは『使役できなければアーチボルト家の恥だ』と朝からうるさかった。
「でも…、使役できる気がしないんだよな…。」
エリーは野生の海馬が好んで集まる入り江に向かいながらため息をついた。エリーが入り江に通いだして三日だが、気にするようによってきた海馬すらいなかった。
なついてくれる気配なんて全くないのだ。
この入り江には、小さい頃から何度も家族とやってきていた。父にはうっとうしいほど海馬が集まってきて匂いを嗅いでいく。兄や姉は父ほどではないが、一定の興味を海馬が示していく。
しかし、エリーと今は亡き母には全く海馬が興味を示さなかったのだ。
五年前に流行り病で亡くなった母は、いつも心配していた。『私に似てしまって、海馬とあわないのではないか』と。
母が生きていたころは、エリーはフェイビアンの婚約者になるかもしれなかった。さる伯爵家のご令嬢であった母はエリーに礼儀作法のすべてを叩き込んでくれた。
母の教えてくれたことは、もしかしたら海軍では無駄になってしまうのかもしれない。そう思うとエリーはやりきれない気持ちでいっぱいになるのだ。
たどり着いた入り江はいつもと様子が違っていた。
海馬が陸地に乗り出して、とある一点に興味津々なのだ。白い砂浜の上に、身を乗り出して匂いを嗅ぐような仕草をする灰色がかった体色の海馬たち。集まっている数はエリーの知る中で最も海馬になつかれやすい父と比べても多い。
思わずエリーも砂浜をかけていく。もしかしたら人がいるのかもしれない。部外者が海馬を刺激したら大変だ。
駆け寄ったエリーの目に映ったのは、ずぶぬれで薄汚れて、今にも力尽きそうな……犬だった。
ーーーー
『海馬を使役しに行ったはずのお嬢様が犬を担いで帰ってきた!』とアーチボルト侯爵家とその隣の海軍基地はちょっとした騒ぎになった。
冷え切った犬の体を用意してもらった使い古しのタオルや毛布で温めながら、エリーは犬の頭を優しくなでた。
「お前はなんであんなに海馬に興味を持たれてたのかしら?きっと怖かったよね?」
エリーの予想では、この子はきっと飼い犬だ。肉付きは程よいし、乾かしてみれば毛はふさふさと長い。お世話されていただろうし、手入れの必要な犬種だ。
どこかの港で飼い主とはぐれ、海に落ちたかしてあそこに流れ着いたのかもしれない。または、冒険心があり、探検に出ていて迷子になったのかもしれない。
なんにせよ、海馬なんて見知らないだろうし、あんなに寄って来られたら怖かっただろう。
「お…。目が覚めた?」
犬がピクピクと動き目を開いた。真っ黒な目がぼーっとさまよいエリーをとらえてビクッとする。
「お前、海馬の入り江で倒れてたのよ?飼い主とはぐれてしまったの?」
話しかけながら用意してもらったふかし芋やお水を鼻先に近づけると、鼻をひくひくさせている。少し見ていると頭を持ち上げてもそもそと食べ始めた。
「やっぱり飼い犬なのかしら。人を警戒しないものね。」
犬が油断している隙にするりと首輪をはめる。犬がビクッとしてきゃいんと初めて声を出した。首輪にはリードがつながれており、エリーが15歳の少女とは思えない力で犬をぐいぐいと引っ張る。
「ご飯が終わったなら、水浴びをしましょうねー。お前は臭いし、重いしで担ぐの大変だったのよ?自分で水場まで歩いてちょうだい。」
犬は自分がくるまっていた毛布たちにしがみついたが、抵抗むなしくエリーに引っ張って行かれた。
「お嬢!犬は目を覚ましたか!」
「改めてみるとそこそこ大きいな!」
「エリーお嬢はこいつを担いで入り江から歩いてきたからな!」
水浴びの手伝いにと寄ってきてくれたのは、ちょうど休憩時間であった海軍の少佐や大尉で、エリーのことを小さい時から知っているベテラン兵たちだ。
ちなみに、海馬部隊ではないが、みんなムキムキである。
犬はムキムキに恐れをなしたのか逃げ惑う。しかし、全力で逃げても、この中で一番ひ弱そうなエリーががっちりとリードをつかんでいるので逃げることができない。
「さっきまでおとなしかったのに、みんなが怖いのかしら?」
「お嬢が首輪を持ってやったらどうだ?」
「お嬢がなだめてる間に俺たちが洗おう。」
「そうね。」
エリーはリードを手繰り寄せると「嚙まれないように気を付けてくれよ」という声にこたえながらいとも簡単に犬の首輪をつかみ、軽く持ち上げて固定した。
犬は逃げようと踏ん張るが、エリーはびくともせず、その隙にバシャバシャと水をかけられ、石鹸で泡立てられた。
「おー!汚いなあ!」
「泡が真っ黒だな!洗いがいがあるな!」
「お、こいつオスだったのか!」
徐々に犬の顔からは生気が抜けていき、すべてを諦めたような顔になった。なんとも人間臭いなとエリーは苦笑した。
「お前、そんなに真っ白な犬だったのね。これはやっぱり飼い犬かしら。」
すっかり尻尾を後ろ足の間に挟み込んだ犬は、実は上等な白い毛の持ち主だった。軍にいっぱいある使い古したタオルで軽くふいてやる。
「うーん。乾くまでには時間がかかるかも。」
そこに「エリー!」と大声を出しながら、父であるアーチボルト侯爵が走ってきた。
「昼食中に海馬に異様に懐かれる犬を保護したと報告があったが…、おお!この子か!」
父が犬の前にしゃがみ込むと、中~大型犬ぐらいのサイズがある犬も子犬に見える。
「そうなんです。どこかの裕福な家で飼われていたのではないかと思うので、飼い主を…。」
「な、なんてかわいいんだー!!!」
父はエリーの話をさえぎって、突然そう大声をあげると、まだ湿っている犬に思い切り抱き着いた。
エリーを含め、その場のベテラン兵たちも唖然とした。
「た、大将?いったいどうしたんだ?」
「大将は犬好きだったか?」
「いやいや、海馬以外には興味もないようなお方だぞ?」
「いまだに馬にも乗らないわ。」
犬はげんなりとしたような顔でムキムキになされるままになっている。
「この子はうちの子にしよう!」
「え?父上?どこかの飼い犬かもしれませんよ?」
らしくない父の反応にエリーは首をかしげる。普段の父ならば『家族と離れてかわいそうだ!』ぐらい言うだろう。しかし、父はあっという間に屋敷の方にも犬を世話するようにという通達を出してしまった。
仕事へと戻っていく父の背中を見送りながらエリーは首を傾げた。
「海馬に好かれる犬だから、ほとんど海馬みたいな父からも好かれるということかしら…。」
ふと犬を見ると、湿った毛がすっかりと渇き、真っ白な毛がふさふさとゆれている。ちなみに尻尾もすっかり立ち上がっている。
そこでエリーは犬の犬種にピンときた。
「お前、ジャーマン・スピッツね!大陸にいる犬じゃないの。これは絶対に飼い犬だわ…。」
そう言った瞬間、なぜか犬の尻尾はしゅんと垂れ下がってしまった。
海馬部隊で海馬を使役する軍人にはアーチボルト侯爵家の血縁が多いが、近年の海馬無敵神話によって外部からの志願者も多く集まっている。
今、海馬部隊の見習いの数はどんどん増えて、20人ほどいるらしい。通常はこの半分ほどだ。
使役に成功するのは外部志願者では20人に1人という程度らしいが、侯爵家の嫡流であればほぼ100%が使役できる。
今日も出かけるエリーに対して兄たちは『使役できなければアーチボルト家の恥だ』と朝からうるさかった。
「でも…、使役できる気がしないんだよな…。」
エリーは野生の海馬が好んで集まる入り江に向かいながらため息をついた。エリーが入り江に通いだして三日だが、気にするようによってきた海馬すらいなかった。
なついてくれる気配なんて全くないのだ。
この入り江には、小さい頃から何度も家族とやってきていた。父にはうっとうしいほど海馬が集まってきて匂いを嗅いでいく。兄や姉は父ほどではないが、一定の興味を海馬が示していく。
しかし、エリーと今は亡き母には全く海馬が興味を示さなかったのだ。
五年前に流行り病で亡くなった母は、いつも心配していた。『私に似てしまって、海馬とあわないのではないか』と。
母が生きていたころは、エリーはフェイビアンの婚約者になるかもしれなかった。さる伯爵家のご令嬢であった母はエリーに礼儀作法のすべてを叩き込んでくれた。
母の教えてくれたことは、もしかしたら海軍では無駄になってしまうのかもしれない。そう思うとエリーはやりきれない気持ちでいっぱいになるのだ。
たどり着いた入り江はいつもと様子が違っていた。
海馬が陸地に乗り出して、とある一点に興味津々なのだ。白い砂浜の上に、身を乗り出して匂いを嗅ぐような仕草をする灰色がかった体色の海馬たち。集まっている数はエリーの知る中で最も海馬になつかれやすい父と比べても多い。
思わずエリーも砂浜をかけていく。もしかしたら人がいるのかもしれない。部外者が海馬を刺激したら大変だ。
駆け寄ったエリーの目に映ったのは、ずぶぬれで薄汚れて、今にも力尽きそうな……犬だった。
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『海馬を使役しに行ったはずのお嬢様が犬を担いで帰ってきた!』とアーチボルト侯爵家とその隣の海軍基地はちょっとした騒ぎになった。
冷え切った犬の体を用意してもらった使い古しのタオルや毛布で温めながら、エリーは犬の頭を優しくなでた。
「お前はなんであんなに海馬に興味を持たれてたのかしら?きっと怖かったよね?」
エリーの予想では、この子はきっと飼い犬だ。肉付きは程よいし、乾かしてみれば毛はふさふさと長い。お世話されていただろうし、手入れの必要な犬種だ。
どこかの港で飼い主とはぐれ、海に落ちたかしてあそこに流れ着いたのかもしれない。または、冒険心があり、探検に出ていて迷子になったのかもしれない。
なんにせよ、海馬なんて見知らないだろうし、あんなに寄って来られたら怖かっただろう。
「お…。目が覚めた?」
犬がピクピクと動き目を開いた。真っ黒な目がぼーっとさまよいエリーをとらえてビクッとする。
「お前、海馬の入り江で倒れてたのよ?飼い主とはぐれてしまったの?」
話しかけながら用意してもらったふかし芋やお水を鼻先に近づけると、鼻をひくひくさせている。少し見ていると頭を持ち上げてもそもそと食べ始めた。
「やっぱり飼い犬なのかしら。人を警戒しないものね。」
犬が油断している隙にするりと首輪をはめる。犬がビクッとしてきゃいんと初めて声を出した。首輪にはリードがつながれており、エリーが15歳の少女とは思えない力で犬をぐいぐいと引っ張る。
「ご飯が終わったなら、水浴びをしましょうねー。お前は臭いし、重いしで担ぐの大変だったのよ?自分で水場まで歩いてちょうだい。」
犬は自分がくるまっていた毛布たちにしがみついたが、抵抗むなしくエリーに引っ張って行かれた。
「お嬢!犬は目を覚ましたか!」
「改めてみるとそこそこ大きいな!」
「エリーお嬢はこいつを担いで入り江から歩いてきたからな!」
水浴びの手伝いにと寄ってきてくれたのは、ちょうど休憩時間であった海軍の少佐や大尉で、エリーのことを小さい時から知っているベテラン兵たちだ。
ちなみに、海馬部隊ではないが、みんなムキムキである。
犬はムキムキに恐れをなしたのか逃げ惑う。しかし、全力で逃げても、この中で一番ひ弱そうなエリーががっちりとリードをつかんでいるので逃げることができない。
「さっきまでおとなしかったのに、みんなが怖いのかしら?」
「お嬢が首輪を持ってやったらどうだ?」
「お嬢がなだめてる間に俺たちが洗おう。」
「そうね。」
エリーはリードを手繰り寄せると「嚙まれないように気を付けてくれよ」という声にこたえながらいとも簡単に犬の首輪をつかみ、軽く持ち上げて固定した。
犬は逃げようと踏ん張るが、エリーはびくともせず、その隙にバシャバシャと水をかけられ、石鹸で泡立てられた。
「おー!汚いなあ!」
「泡が真っ黒だな!洗いがいがあるな!」
「お、こいつオスだったのか!」
徐々に犬の顔からは生気が抜けていき、すべてを諦めたような顔になった。なんとも人間臭いなとエリーは苦笑した。
「お前、そんなに真っ白な犬だったのね。これはやっぱり飼い犬かしら。」
すっかり尻尾を後ろ足の間に挟み込んだ犬は、実は上等な白い毛の持ち主だった。軍にいっぱいある使い古したタオルで軽くふいてやる。
「うーん。乾くまでには時間がかかるかも。」
そこに「エリー!」と大声を出しながら、父であるアーチボルト侯爵が走ってきた。
「昼食中に海馬に異様に懐かれる犬を保護したと報告があったが…、おお!この子か!」
父が犬の前にしゃがみ込むと、中~大型犬ぐらいのサイズがある犬も子犬に見える。
「そうなんです。どこかの裕福な家で飼われていたのではないかと思うので、飼い主を…。」
「な、なんてかわいいんだー!!!」
父はエリーの話をさえぎって、突然そう大声をあげると、まだ湿っている犬に思い切り抱き着いた。
エリーを含め、その場のベテラン兵たちも唖然とした。
「た、大将?いったいどうしたんだ?」
「大将は犬好きだったか?」
「いやいや、海馬以外には興味もないようなお方だぞ?」
「いまだに馬にも乗らないわ。」
犬はげんなりとしたような顔でムキムキになされるままになっている。
「この子はうちの子にしよう!」
「え?父上?どこかの飼い犬かもしれませんよ?」
らしくない父の反応にエリーは首をかしげる。普段の父ならば『家族と離れてかわいそうだ!』ぐらい言うだろう。しかし、父はあっという間に屋敷の方にも犬を世話するようにという通達を出してしまった。
仕事へと戻っていく父の背中を見送りながらエリーは首を傾げた。
「海馬に好かれる犬だから、ほとんど海馬みたいな父からも好かれるということかしら…。」
ふと犬を見ると、湿った毛がすっかりと渇き、真っ白な毛がふさふさとゆれている。ちなみに尻尾もすっかり立ち上がっている。
そこでエリーは犬の犬種にピンときた。
「お前、ジャーマン・スピッツね!大陸にいる犬じゃないの。これは絶対に飼い犬だわ…。」
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