城下のインフルエンサー永遠姫の日常

ぺきぺき

文字の大きさ
6 / 7

6 永遠姫と特別なプレゼント

しおりを挟む
クリスマス特別編を書いてみちゃいました…。メリークリスマス!
ー---------


国で将軍と呼び称えられる帝の弟が当主をつとめる九条くじょう家には七歳のお姫様がこの夏に生まれた可愛い双子の弟と一緒に今日も元気に暮らしていた。

お姫様の名前は永遠とわ。両親もびっくりのへこたれなさで今日も双子の世話を焼く、ポジティブな女の子である。



「母上!!」


師走の始めの寒空の下、庭でお友達の誠二せいじと馬を見ていた永遠は何やら出かける準備をしている母を見つけて飛びついた。

「どこ行くの!?永遠も行く!!」

「永遠、今日の勉強はもう終わったのか?」

「おわったよ!!」

母は永遠の頭をぽんぽんと撫でながら、少し離れたところでそわそわしている誠二の頭も同じように撫でた。

「ということは誠二も終わったんだな。よく頑張ったな。」

九条家に通い、永遠と一緒に勉強するようになって二年が経つ誠二は今ではすっかり九条家に馴染んでいた。生来の丁寧な性格で大雑把な永遠をよくよくフォローしてくれていて、永遠の母からの信頼も厚い。


「奥様はどちらに行かれるんですか?」

「ああ、今から異人街に行くんだよ。」

「「いじんがい…?」」

二人は声をそろえて不思議そうに繰り返した。その姿を控えていた女中たちがほほえましそうにほっこりと見つめる。

「ああ、そういえば二人は行ったことがないかもな…。買い物もいつも商品を持ってきてもらうし…。ロジャーズ卿の屋敷がある区画だよ。」

「おじいさま??」

ロジャーズ卿とは海の向こうの異国から来た大使であり、この国に常駐している。永遠の両親がもう一人の父として慕う人物であり、永遠はおじいさまと呼んでいる。
この国では見たことがない金色の髪と青い瞳、父を超える身長が特徴的だ。


「今ならが見れるはずだし、永遠たちも一緒に行こうか。」




ー---



お着替えをして連れてきてもらった異人街には不思議なものがいっぱいあった。


「母上!あの大きいの何!?」

「あれはチキンだな。鶏肉だ。」


「あっちの飲み物は!?」

「ホットワインだな。お酒だから永遠たちはまだ飲めないぞ。」


「あれってクッキー!?なんでヒト型なの!?」

「…なんでだろうな?」

母は流ちょうな異国後で出店でたくさんの人型のクッキーを打っていた異人の女性に声をかけて理由を聞き出し、ついでにクッキーを永遠と誠二に買ってくれた。


「お店がいっぱいあるんだね!すごいね!」

「いや、いつものことじゃなくて、今月は特別なんだ。」

「特別?」

お店をきょろきょろと落ち着きなく見まわしていた永遠は母を振り返ってぼーっと遠くを見ている誠二を見つけて首を傾げた。
同じ方向に目をやると、そこには赤や白、金や銀の装飾で飾り付けられた美しく青々とした巨大な木が立っていた。

「うわあ!」

永遠は両手を握り合わせてぴょんぴょんと飛び跳ねた。

「すごい!すごい!綺麗だね!!」

「異国では師走の時期に『クリスマス』っていうイベントがあって、家族でお祝いをするんだ。」

「クリスマス?家族でお祝い?」

「ああ。特別な飾り付けをして特別な料理を食べるんだよ。さっき見たチキンやケーキみたいなな。本当はもっと宗教的な意味合いがあるんだが、永遠が理解するには異国の文化を勉強しないとな…。」

「特別なチキンで家族でお祝い…!」

永遠の目がキラキラし始める。クリスマスとは家族の日なのだ…!父と母と弟たちと、おいしいチキンを食べる日なのだ…!


永遠はそう理解した。



ー---



翌日から永遠は動き出した。両親ともに仕事で出かけているタイミングで厨房の入り口から料理長に声をかけた。

「りょーりちょー!!」

昼食の仕込みをしていた九条家の料理長は壮年の男性であった。実はかつては城で勤めていたすごい人なのだが、自分の菜園で育てた野菜で料理を振舞いたいという願望をかなえるために、九条家にやってきて料理長をしているという経緯がある。
永遠が誠二と水撒きを手伝っている菜園は料理長のものだ。

もちろんそんな経緯は永遠はしらないのだが。


「これは、永遠姫様、どうしました?おやつの時間にはまだだいぶありますが…?」

「りょーりちょーはクリスマスの特別なチキンを作れる?」

「クリスマスの特別なチキン…それはなんですかな?」

「あのね、昨日母上と異人街に行ったら、クリスマスっていうのをやっててね、大きいチキンが売ってたの!それを家族で食べるんだって!」

「…姫様はクリスマスという日に食べるチキンというものを私に作ってほしいのですか?」

「うん!」

料理長は困った顔をしていた。全く『クリスマス』にも『チキン』にも心当たりがないのだ。

「姫様、その『チキン』が何か説明していただけますか?」

「え、えっと…。」

横でずっとだまっていた誠二が料理長を見上げて答えた。

「鶏を丸焼きにしたものに見えました。」

「ほう、鶏を丸焼きですか…。」

この道の長い料理長だが、それは未知の料理であった。

「必ず丸焼きにしなければならないのですかな?ここではその大きさの鶏を焼くのは難しいですね。」

「少し小さな丸焼きじゃないものもあったと思います。とにかく大きかったです。あととてもいい匂いがしました。」

「ふむ。いつもこちらで切り分けて出していますからね…。」

料理長は誠二の説明を聞き、なるべく大きい鶏肉を出せばいいのだろうと理解した。匂いや味付けについてはもう少し調べてみる必要がありそうだ。

下からはキラキラした目で永遠が見上げてくる。料理長はこの目にめっぽう弱かった。


「姫様、作れるとは思いましが、材料も調理法もわからないので今日は作れませんよ。いつ食べたいのですか?」

永遠は顔をさらに輝かせた。

「父上と母上と一緒に食べたいの!」

「しばらく旦那様は帰りが遅くなると聞いていますが?」

「え。」



ー---



「あーさーこー!」

次に永遠が向かったのは九条家の女中頭であり、母の腹心の次女である朝子のところだ。九条家では両親よりも永遠に厳しい鬼の子守でもある。

「姫様、大きいお声を出されたら若様たちが驚いてしまいますよ?」

朝子は永遠のかわいい双子の弟たちのお世話をしていた。静かにと言われたにも関わらず永遠はばたばたと双子に近づきその顔を覗き込む。
弟たちは夏に生まれ、もうすぐ生後半年という可愛い盛りだった。

永遠の顔を見た上の子である赤ちゃんは赤いリボンを巻いた手をばたばたさせて大喜びだ。隣の青いリボンの青ちゃんは心なしかむっつりした顔で永遠を見ている。

「赤ちゃん、青ちゃん、元気?」

永遠は慣れたように赤ちゃんのよだれを拭いてあげた。そのまま飽きずに赤ん坊を眺めてにこにこし始めた。ついてきていた誠二が朝子に挨拶をする。

「姫様は私に何か御用があったのでは?」

永遠ははっとして顔をあげた。

「あさこ!父上と母上と永遠が一緒にご飯を食べられるのはいつ!?」

「早くとも一週間後でしょうね…。」

朝子は頭の中に入っている二人のスケジュールを思い起こすように視線を巡らせる。

「旦那様がしばらく城でのお仕事で遅くなった後は、奥様に産後初めての出張のお仕事が入っていますから…。」

「一週間後なら絶対にご飯食べれる!?」

「一緒にご飯を食べたいのですか?」

「クリスマスに家族で特別なチキンを食べるんだよ!!」

朝子は何かまた始める気なんだな、と察して誠二の方を見た。

「説明してくれますか?」

「はい。奥様が連れて行ってくれた異人街で、異国ではクリスマスに家族で特別なお料理を食べてお祝いをするのだと知りました。それで永遠は九条家でクリスマスをみんなで祝いたいそうです。」

「チキンというのは?」

「異人街でクリスマスの料理として売っていた鶏を焼いたものです。」

「なるほど。」

「とっても大きくて、いい匂いがしたんだよ!永遠、父上と母上と、赤ちゃんと青ちゃんとチキンを食べたい!」

朝子はキラキラした目で見上げてくる永遠を一瞥した。ちょろかった料理長と比べて朝子は手ごわい。しかし、最近お姉さんとして頑張って弟たちの面倒を見ようとしている永遠にちょっとしたご褒美があってもいいだろう。

「奥様はお昼前には帰ってこられますから、直接頼んでみてはいかがですか?」

「うん!」

「あと、若様たちはまだチキンが食べられませんからね。無理やり食べさせてはいけませんよ。」

「え。」



ー---



「母上!おかえりなさい!」

永遠は元気よく母に走りよるとべったりと抱き着いた。

「母上!永遠ね、クリスマスに父上と母上と赤ちゃんと青ちゃんとお祝いしたいの!」

「クリスマス?」

永遠の母歴が片手を超える母はすぐに『ああ、この前の異人街で影響を受けたんだな…』と理解した。

「りょーりちょーがね!チキンを作ってくれるんだって!それでね!父上と母上がいるときにお祝いがしたいの!」

「…料理長がチキンをね。」

母が「後でフォローをしておかないとな」といったのは永遠の耳には入らないが誠二の耳にはしっかり入った。

「それなら父上と予定を合わせようか。」

「お祝いしてくれるの!?」

「ああ。それぐらいなら、父上も時間を作れるだろう。」

「やったー!!!」

永遠が両手を挙げて母の周りを飛び跳ねるのを母とその隣にやってきた朝子は困ったような微笑ましいような顔で見ていた。
見ながら母は朝子に「料理長に困りごとがないか聞いておいてくれ。後で時間を作ろう。」と指示をだし、「奥様の仕事を増やしてしまってすみません。異国のことは奥様でないと…。」「これぐらいは大したことじゃないから大丈夫だ。」と会話をしていた。

永遠は毎度のごとく聞いていなかったが、誠二はしっかりときいていた。


「楽しみだね!」

それから10日後に九条家でクリスマス会の開催が決まった。



ー---



永遠はクリスマス会の準備に励んだ。

「クリスマスのお飾りですか…?」

「そう!丸い飾りのついた球とか!綺麗な女の人の置物とか!」

「九条家にはありませんが…。」

「永遠がそっくりなの作るよ!」

女中たちは戸惑いながらも九条家の倉庫から今は使っていない永遠の昔のおもちゃ、異国の布の端切れやリボン、折り紙などを出してきた。

永遠はまず積み木に布をかぶせたり、リボンを巻きつけたりした後に、「針と糸で縫いたい」と言い出して、結局裁縫のできる女中が駆り出された。
ただ、永遠の指示を解読するにはある程度の経験がいる。そこは誠二が役に立った。

「この赤い布でこの積み木を包んで、紐をつけてひっかけられるようにしたいみたいです。それからこのリボンで積み木を覆うように飾りをつけたいそうです。」

誠二の指示をきいて手の空いている女中たちが準備を手伝ってくれた。彼女たちも休憩時間のはずだが、永遠のキラキラの目に逆らえる者は九条家には母と朝子しかいないのだ。


「永遠、クリスマスの準備かい?」

「父上!」

出張の母に代わって屋敷にいる時間の増えた父がそんな様子を見にやってきた。永遠を膝の上にのせて、誠二の頭をぽんとひと撫ですると、永遠の準備した飾りを手に取った。

「これは異人街で見たものによく似ているね。永遠の再現力には驚かされるよ。」

永遠は嬉しそうにえへへーと笑った。

「当日は誠二も参加できるんだってね?」

「はい。」

誠二は普段、夕食の前に九条家から帰ってしまうがその日はお泊りをすることになっている。ちなみに初めてのお泊りだ。家族でお祝いだと言うから、誠二は参加しないつもりだったのだが、永遠は直筆の招待状を用意して誠二にも手渡していた。
ちなみに両親と弟たちに加えて朝子と父の秘書である鳴海なるみも招待状をもらっている。

九条家で働く全員に招待状を書こうとして朝子に止められていたのはわずか二日前のことだ。


「本当はこの飾りは大きな木に飾るんだよ!」

「ああ知ってるよ。だけどあの木はこの国にはないからね…。」

「そうなの?じゃあ異人街の木はどこから来たの?」

「あれはわざわざこの時期に船に乗せて持ってきているらしいよ。何やら腐らないように加工をしているらしいけれど…。不思議だね。」

ほのぼのと会話しながら親子は神に墨で綺麗な女の人、いわゆる天使の絵を描いていた。永遠が「母上みたいな顔にしたい」と言って二人で驚くほどに特徴をとらえた絵を描いていた。



ー---



いつもみんなで食事をする食堂は永遠お手製の飾りでクリスマス仕様に飾り付けられていた。昼食が終わると永遠は大張り切りで飾り付けを始めていた。大興奮した永遠は前日はあまり寝られず、朝から『今日はクリスマスのお祝いだよ!』としきりにうるさかった。

付き合わされている誠二はややお疲れ顔である。


食堂の準備が整うと、朝子が赤ちゃんと青ちゃんを連れて食堂にやってきた。赤ん坊たちは物珍しそうに飾られた食堂を見まわしていた。

「姫様、ご招待ありがとうございます。」

「朝子、いらっしゃい!赤ちゃんと青ちゃんもいらっしゃい!姉上だよ!」

「だーっ!」

赤ちゃんの嬉しそうな声。双子たちは用意されていたかご型のベッドにお座りした。永遠は飽きずに双子のほほをつんつんして遊んでいたが、やがて今日の主役とも言える父と母が秘書の鳴海を連れて現れると歓声をあげて飛びついて行った。

「父上!母上!」

「永遠、待たせたね。」

「まだ時間じゃないから大丈夫だよ!」

「今日はご飯の前にみんなに特別なプレゼントを渡そうと思ってね。」

「プレゼント??」

「贈り物のことだよ。」

見れば父の後ろの鳴海はラッピングされた異国の箱を四つも抱えている。


「まずは可愛い息子たちに。」

そういって母は比較的小さい赤い箱を赤ちゃんに、青い箱を青ちゃんに見せた。二人はとにかく不思議、赤ちゃんは箱をたたき、青ちゃんはリボンを小さいお手てでびっとひっぱった。

母が箱を開けて中からガラガラと音のなる輪っかのようなものを取り出して二人にそれぞれ渡した。二人は楽しそうに手でつかんでガラガラと鳴らして遊んでいる。

「いつも永遠のおさがりのおもちゃだったからな。二人には初めての自分のおもちゃだ。」

「わあ!赤ちゃんも青ちゃんもいいなあ!」

赤ちゃんが永遠に向っておもちゃを持ち上げて満面の笑みを向けてくれた。


「次は誠二だな。」

輪の端でおとなしくしていた誠二は驚いたように顔をあげた。誠二には父上から緑色の箱が渡された。恐る恐ると受け取る誠二に父が「開けてごらん」と促す。

「なんだろうね!」

永遠もそわそわと誠二の手元をのぞき込む。誠二の箱は双子たちの箱の倍以上の大きさがあった。

「うわあ!綺麗だね!」

中から出てきたのは美しい異国語の本だった。すべてのページに挿絵がある美しいものだ。誠二は感動したように本を持ち上げて固まってしまい声が出ない。

「誠二は異国の文化を勉強したいと言っていたからな。異国語の本を選んできたよ。いつも永遠のを読んでたし、これは誠二のだ。」

「ありがとうございます…!大事にします…!」

母に頭をぽんぽんと撫でられて顔をちょっと赤くして喜んでいる。


そして、最後は永遠だ。もちろん永遠は鳴海の腕に残る桃色のひときわ大きな箱に気づいていた。

「永遠にはこれだ。」

渡された桃色の箱を永遠はせっせと開ける。そして出てきたのは白い大きな花柄の美しい青色の着物だった。

「うわあ!綺麗なお着物だ!」

永遠は触っていいものなのかと両手をわきわきさせている。

「これは母上が永遠ぐらいの年の時に初めて買ってもらった着物なんだ。実家から取ってきた。」

「母上が着てたの!?」

「そうだ。だから、色が実家の色であお色なんだ。母上の実家は男の子ばっかりで女の子はほとんど生まれないから基本兄上のおさがりを着ていたんだが、これは初めて買ってもらった女物の着物なんだ。」

「永遠、これ着たい!」

「ちょっと羽織ってみましょうか、姫様。」

朝子が丁寧に着物を取り出して、普段着姿の永遠に着せ掛ける。着たことがない色は永遠を違った印象に見せていた。

「おお、永遠がお姉さんにみえるね。」

父に言われて永遠は得意げな顔をして見せる。

「ちょっと大きいが、着れそうだな。今年の正月はこれを着ようか。」

「うん!」

正月に青い着物姿で、「クリスマスに母上の昔着てた着物をもらったんだよ!」と大興奮していろんな人に報告する姿は想像に難くない。



ー---



「あー、永遠はお疲れで寝ちゃったかい。」

料理長の特製チキンを食べながら眠そうにしていた永遠は、食べ終わる頃には父にもたれて眠ってしまっていた。

「ここ数日は大興奮であまり眠れていなかったようですから。」

父が永遠のあたまをなでてくれる気配に、永遠は夢の中からむふふと笑った。

「実家に取りに帰った着物を気に入ってもらえてよかった。」

「奥様が実家に行ったことがまず驚きですものね。姫様のためならわがままな奥様でも嫌なこともなさるんですね。」

朝子のからかうような口調に母は肩をすくめた。不思議そうな顔をする誠二ににやっと笑って見せる。母のこういった顔はあまり永遠の前では出てこない顔だ。

この時は永遠も誠二も知らなかったが、実は母は母の実家とあまり仲が良くない。昔、いくつものトラブルがあり、可能な限り距離を置きたいというのが本音だった。


「発案は旦那様が?」

「ああ。永遠は絶対に喜ぶんじゃないかと思ったからね。特に新しいお洋服よりも。」

忙しくて家族の時間をとれないことも多い夫婦だが、娘のことは誰よりも理解しているのだった。



しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

ローズお姉さまのドレス

有沢真尋
児童書・童話
*「第3回きずな児童書大賞」エントリー中です* 最近のルイーゼは少しおかしい。 いつも丈の合わない、ローズお姉さまのドレスを着ている。 話し方もお姉さまそっくり。 わたしと同じ年なのに、ずいぶん年上のように振舞う。 表紙はかんたん表紙メーカーさまで作成

生贄姫の末路 【完結】

松林ナオ
児童書・童話
水の豊かな国の王様と魔物は、はるか昔にある契約を交わしました。 それは、姫を生贄に捧げる代わりに国へ繁栄をもたらすというものです。 水の豊かな国には双子のお姫様がいます。 ひとりは金色の髪をもつ、活発で愛らしい金のお姫様。 もうひとりは銀色の髪をもつ、表情が乏しく物静かな銀のお姫様。 王様が生贄に選んだのは、銀のお姫様でした。

星降る夜に落ちた子

千東風子
児童書・童話
 あたしは、いらなかった?  ねえ、お父さん、お母さん。  ずっと心で泣いている女の子がいました。  名前は世羅。  いつもいつも弟ばかり。  何か買うのも出かけるのも、弟の言うことを聞いて。  ハイキングなんて、来たくなかった!  世羅が怒りながら歩いていると、急に体が浮きました。足を滑らせたのです。その先は、とても急な坂。  世羅は滑るように落ち、気を失いました。  そして、目が覚めたらそこは。  住んでいた所とはまるで違う、見知らぬ世界だったのです。  気が強いけれど寂しがり屋の女の子と、ワケ有りでいつも諦めることに慣れてしまった綺麗な男の子。  二人がお互いの心に寄り添い、成長するお話です。  全年齢ですが、けがをしたり、命を狙われたりする描写と「死」の表現があります。  苦手な方は回れ右をお願いいたします。  よろしくお願いいたします。  私が子どもの頃から温めてきたお話のひとつで、小説家になろうの冬の童話際2022に参加した作品です。  石河 翠さまが開催されている個人アワード『石河翠プレゼンツ勝手に冬童話大賞2022』で大賞をいただきまして、イラストはその副賞に相内 充希さまよりいただいたファンアートです。ありがとうございます(^-^)!  こちらは他サイトにも掲載しています。

お月さまのポケット

ほしみ
絵本
静かな夜。 小さなうさぎのミーミは、まんまるお月さまに出会いました。 お月さまのおなかには、ふしぎなポケット。 そこには、だれかの大切な「なにか」が、やさしくしまわれています。 お月さまとミーミの、小さくてあたたかな夜のお話。 ※単体のお話として完結しています ※連載中の投稿作品「人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―」の作中作の絵本

きたいの悪女は処刑されました

トネリコ
児童書・童話
 悪女は処刑されました。  国は益々栄えました。  おめでとう。おめでとう。  おしまい。

極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。

猫菜こん
児童書・童話
 私は人より目立たずに、ひっそりと生きていたい。  だから大きな伊達眼鏡で、毎日を静かに過ごしていたのに――……。 「それじゃあこの子は、俺がもらうよ。」  優しく引き寄せられ、“王子様”の腕の中に閉じ込められ。  ……これは一体どういう状況なんですか!?  静かな場所が好きで大人しめな地味子ちゃん  できるだけ目立たないように過ごしたい  湖宮結衣(こみやゆい)  ×  文武両道な学園の王子様  実は、好きな子を誰よりも独り占めしたがり……?  氷堂秦斗(ひょうどうかなと)  最初は【仮】のはずだった。 「結衣さん……って呼んでもいい?  だから、俺のことも名前で呼んでほしいな。」 「さっきので嫉妬したから、ちょっとだけ抱きしめられてて。」 「俺は前から結衣さんのことが好きだったし、  今もどうしようもないくらい好きなんだ。」  ……でもいつの間にか、どうしようもないくらい溺れていた。

生まれたばかりですが、早速赤ちゃんセラピー?始めます!

mabu
児童書・童話
超ラッキーな環境での転生と思っていたのにママさんの体調が危ないんじゃぁないの? ママさんが大好きそうなパパさんを闇落ちさせない様に赤ちゃんセラピーで頑張ります。 力を使って魔力を増やして大きくなったらチートになる! ちょっと赤ちゃん系に挑戦してみたくてチャレンジしてみました。 読みにくいかもしれませんが宜しくお願いします。 誤字や意味がわからない時は皆様の感性で受け捉えてもらえると助かります。 流れでどうなるかは未定なので一応R15にしております。 現在投稿中の作品と共に地道にマイペースで進めていきますので宜しくお願いします🙇 此方でも感想やご指摘等への返答は致しませんので宜しくお願いします。

ふしぎなえんぴつ

八神真哉
児童書・童話
テストが返ってきた。40点だった。 お父さんに見つかったらげんこつだ。 ぼくは、神さまにお願いした。 おさいせんをふんぱつして、「100点取らせてください」と。

処理中です...