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第2章 8歳の大聖女
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クリスはまだ知らないことだが、アリシラローズが嫁に行く東の島国は20年ほど前から商品が入りだし、近年はその珍しいオリエンタルな品物が高位貴族を中心に流行っている。
珍しい生き物や独特の技術があることから、関係を強化したい国でもある。そこで橋渡し役となってくれるような貴族の子女を探していたのだ。
しかし、オールディの多くの貴族は結界の外の国を見下す傾向があり、下手な貴族に任せることはできなかった。外交を担っていたロジャーズ伯爵家には年頃の子供がおらず、困っていたところにアリシラローズが立候補したのだ。
ちなみに現ロジャーズ伯爵夫人はマルシャローズとアリシラローズの母の妹であり、アリシラローズは親しく親戚づきあいをしてきた。
「そっか、クリスはこれを習う前に大聖女になってしまったものね。」
早速クリスはアリシラローズへのプレゼントについて先輩聖女であるエマに相談した。エマはうんうんと頷きながらクリスに首からかけていたペンダントをみせた。
「これが私が初めて作った”聖女のアミュレット”よ。」
”聖女のアミュレット”は建国祭で売られる、聖女の祈りをこめたお守りだ。持っていると危険な目にあいにくいとか、怪我が早く治るとか、言われている。
ペンダントには赤っぽい石がついている。クリスもアリシラローズに買ってもらって首からかけていたアミュレットを取り出した。こちらは水晶だ。
「クリスの持ってるのと石がちがうね。」
「実はその水晶は販売用の特別な物なの。私たちの練習では普通の石を使うのよ。実はこの石はどんな石でもいいの。その変に落ちている小石でもね。
練習用の石ならいくらでも持って行っていいし、聖女たちも大事な人にプレゼントするアミュレットをここから作ってるわ。結構きれいな石も多いしね。」
エマはクリスの前に練習用の石がたくさん入った箱を置いた。中には色とりどりの様々な石が入っていた。
「どんな石でもいいっていったけど、お守りの効果は石によってはすぐに切れてしまうことがあるの。販売用の水晶はその効果が最も長持ちする石よ。練習用の石の中だと…。」
エマはいくつかの石を選んでクリスの左右に分けて並べた。
「こっち側の石は全然効果が残らないと思うわ。反対側は練習用の石の中だと長持ちするかも。」
どれどれ、と両方の石を比較してみる。触ってみた感じ、長持ちすると言われた石の方が温かいような気がする。そうエマにきくと「私もそう思う」と頷いた。
足元にいた猫型のフィフィはひょいとクリスの肩に乗ってクリスの手元を覗き込む。
『今持ってるのは”魔石”ね。不思議な力を持っている石よ。その中だと真ん中の石が一番力が強いわよ。』
「ませき?フィフィはどれが長持ちするかわかるの?」
『まあね。』
そう言ってフィフィは箱に飛び乗り、石の識別をし始めた。ころんころんといくつかの石が机の上に転がる。
「…クリス、あなた猫としゃべってるの?」
「あ、フィフィは精霊なんだよ。」
「ふ、ふうん??」
エマはよくわからなかったようで困った顔をしていたが、深くはきかなかった。クリスは大聖女だし、規格外のことを言っていてもおかしくないだろう。
『この青い石と、白い石はこの箱の中でも力が強いわ。』
確かに握ってみるとちょっと温かい。青はアリシラローズがいつも選んでくれるクリスの色でもある。
「この青い石にする!」
「あ、いきなり本番の石ではしないわよ。まずはくず石で練習よ。」
休憩のはずの時間を使ってクリスに”聖女のアミュレット”の作り方を教えてくれたエマには感謝しかない。
ー---
「おはようございます。クリス様、今日はお姉さまのお見送りの日ですよね?お支度を。」
「うん!」
水色のワンピースに着替えたあとにヤスミンに髪の毛を束ねてもらい、きれいなリボンを結んでもらう。準備をしてもらいながら、プレゼントに作ったアミュレットを見る。
綺麗な青い石には紐を通してペンダントにした。お姉さまの幸せが二倍に、苦しみが半分になるように願いを込めて、その周りを結界術で覆った。
こうすることで、祈りが石にとどめられるのだとか。…正直クリスにもよくわからないが、アミュレットの効果は聖女の技量によっても大きく変わるのだとか。
だから、丁寧に丁寧に時間をかけて祈りをささげて、精霊たちにも頼んで持ち主に幸運を運ぶような祝福をかけてもらった。
「さあ!まいりましょうか!」
「うん!」
ー---
「お姉さまー!」
クリスがルロワ家に到着すると、ちょうど父とアリシラローズが二人で話し込んでいるところだった。時間は朝食もまだのまだまだ早い時間だ。今日の午後に出発する船に乗るために、朝早くに港町へ向けての出発となった。
「クリス!来てくれたの!」
教会から乗ってきた馬車から飛び降りて走ってくるクリスを、アリシラローズはしっかりと抱きしめた。
「朝早かったでしょう?」
「大丈夫、クリスは毎朝5時に起きてるから!」
「ああ、マルシャお姉さまの嫌がらせ…もうやめていいのよ?でも、そのおかげでクリスに会えてうれしいわ。」
マルシャローズは今、ルロワ公爵家にいるはずだが、お見送りには来ていないようだ。クリスの乗ってきた馬車からはヤスミンと護衛の白騎士が降りてきた。
もちろん馬車の周りでも騎乗した白騎士が護衛についている。
「クリスね、アリシラお姉さまにこれを作ってきたの!」
「これは…。」
クリスの手の中には青い石がついたペンダントがある。
「あのね、石は水晶じゃないけど、これもね、聖女のアミュレットなの。クリスが初めて作ったのをお姉さまにあげたくて。」
「クリス…、そんな貴重なものを私に?」
「うん!お姉さまの幸せが二倍になって、苦しいことが半分になるようにお願いしたの!一番強い魔石を使ったから、この先、お姉さまはずっと幸せだよ!」
アリシラローズは涙ぐみながらクリスの手からアミュレットを受け取ってくれた。
「私…、幸せになっていいのかしら…、クリスを置いて全てから逃げ出していこうとしているのに…。」
クリスはアリシラローズの苦しそうな声に目を丸くした。
「もうマルシャお姉さまのおもちゃになりたくなくて、この国から出ていくの。今回のことはね、全部、自分から望んで動いてやったことなの。
ただ、クリスのことだけが心配だわ。もうすぐ8歳になるクリスに、大聖女なんて大役を任せて、マルシャお姉さまのところにおいていくなんて…。
マルシャお姉さまはこれからもまだまだ問題を起こすわ。お父様なんて頼りにならないし。クリスが辛い目に合っている時にそばにいられないなんて…。」
横で頼りにならないと断言された父が微妙な顔をしている。
「お姉さま、クリスは大丈夫だよ?お友達もいっぱいいるし、大聖女の仕事もがんばれるよ?」
そこから周りの人たちがいかに自分に良くしてくれるのかということを、クリスは一生懸命に喋った。アリシラローズはほほ笑んでクリスをぎゅっと抱きしめた。
「そうよね。クリスは教会でもたくさんの味方を作って、マルシャお姉さまに負けないで生きてるのよね。クリスは強い子だわ。」
アリシラローズはクリスにもらったアミュレットを首からかけると立ち上がった。
「じゃあ、もう行かないと。」
「うん!到着したらお手紙書いてね?」
「もちろんよ。」
アリシラローズはクリスの額にやさしくキスをして馬車に乗り込んだ。ちなみに父にはなんの別れの挨拶もなしである。
遠ざかっていく馬車に向かって、クリスはいつまでも手を振っていた。
珍しい生き物や独特の技術があることから、関係を強化したい国でもある。そこで橋渡し役となってくれるような貴族の子女を探していたのだ。
しかし、オールディの多くの貴族は結界の外の国を見下す傾向があり、下手な貴族に任せることはできなかった。外交を担っていたロジャーズ伯爵家には年頃の子供がおらず、困っていたところにアリシラローズが立候補したのだ。
ちなみに現ロジャーズ伯爵夫人はマルシャローズとアリシラローズの母の妹であり、アリシラローズは親しく親戚づきあいをしてきた。
「そっか、クリスはこれを習う前に大聖女になってしまったものね。」
早速クリスはアリシラローズへのプレゼントについて先輩聖女であるエマに相談した。エマはうんうんと頷きながらクリスに首からかけていたペンダントをみせた。
「これが私が初めて作った”聖女のアミュレット”よ。」
”聖女のアミュレット”は建国祭で売られる、聖女の祈りをこめたお守りだ。持っていると危険な目にあいにくいとか、怪我が早く治るとか、言われている。
ペンダントには赤っぽい石がついている。クリスもアリシラローズに買ってもらって首からかけていたアミュレットを取り出した。こちらは水晶だ。
「クリスの持ってるのと石がちがうね。」
「実はその水晶は販売用の特別な物なの。私たちの練習では普通の石を使うのよ。実はこの石はどんな石でもいいの。その変に落ちている小石でもね。
練習用の石ならいくらでも持って行っていいし、聖女たちも大事な人にプレゼントするアミュレットをここから作ってるわ。結構きれいな石も多いしね。」
エマはクリスの前に練習用の石がたくさん入った箱を置いた。中には色とりどりの様々な石が入っていた。
「どんな石でもいいっていったけど、お守りの効果は石によってはすぐに切れてしまうことがあるの。販売用の水晶はその効果が最も長持ちする石よ。練習用の石の中だと…。」
エマはいくつかの石を選んでクリスの左右に分けて並べた。
「こっち側の石は全然効果が残らないと思うわ。反対側は練習用の石の中だと長持ちするかも。」
どれどれ、と両方の石を比較してみる。触ってみた感じ、長持ちすると言われた石の方が温かいような気がする。そうエマにきくと「私もそう思う」と頷いた。
足元にいた猫型のフィフィはひょいとクリスの肩に乗ってクリスの手元を覗き込む。
『今持ってるのは”魔石”ね。不思議な力を持っている石よ。その中だと真ん中の石が一番力が強いわよ。』
「ませき?フィフィはどれが長持ちするかわかるの?」
『まあね。』
そう言ってフィフィは箱に飛び乗り、石の識別をし始めた。ころんころんといくつかの石が机の上に転がる。
「…クリス、あなた猫としゃべってるの?」
「あ、フィフィは精霊なんだよ。」
「ふ、ふうん??」
エマはよくわからなかったようで困った顔をしていたが、深くはきかなかった。クリスは大聖女だし、規格外のことを言っていてもおかしくないだろう。
『この青い石と、白い石はこの箱の中でも力が強いわ。』
確かに握ってみるとちょっと温かい。青はアリシラローズがいつも選んでくれるクリスの色でもある。
「この青い石にする!」
「あ、いきなり本番の石ではしないわよ。まずはくず石で練習よ。」
休憩のはずの時間を使ってクリスに”聖女のアミュレット”の作り方を教えてくれたエマには感謝しかない。
ー---
「おはようございます。クリス様、今日はお姉さまのお見送りの日ですよね?お支度を。」
「うん!」
水色のワンピースに着替えたあとにヤスミンに髪の毛を束ねてもらい、きれいなリボンを結んでもらう。準備をしてもらいながら、プレゼントに作ったアミュレットを見る。
綺麗な青い石には紐を通してペンダントにした。お姉さまの幸せが二倍に、苦しみが半分になるように願いを込めて、その周りを結界術で覆った。
こうすることで、祈りが石にとどめられるのだとか。…正直クリスにもよくわからないが、アミュレットの効果は聖女の技量によっても大きく変わるのだとか。
だから、丁寧に丁寧に時間をかけて祈りをささげて、精霊たちにも頼んで持ち主に幸運を運ぶような祝福をかけてもらった。
「さあ!まいりましょうか!」
「うん!」
ー---
「お姉さまー!」
クリスがルロワ家に到着すると、ちょうど父とアリシラローズが二人で話し込んでいるところだった。時間は朝食もまだのまだまだ早い時間だ。今日の午後に出発する船に乗るために、朝早くに港町へ向けての出発となった。
「クリス!来てくれたの!」
教会から乗ってきた馬車から飛び降りて走ってくるクリスを、アリシラローズはしっかりと抱きしめた。
「朝早かったでしょう?」
「大丈夫、クリスは毎朝5時に起きてるから!」
「ああ、マルシャお姉さまの嫌がらせ…もうやめていいのよ?でも、そのおかげでクリスに会えてうれしいわ。」
マルシャローズは今、ルロワ公爵家にいるはずだが、お見送りには来ていないようだ。クリスの乗ってきた馬車からはヤスミンと護衛の白騎士が降りてきた。
もちろん馬車の周りでも騎乗した白騎士が護衛についている。
「クリスね、アリシラお姉さまにこれを作ってきたの!」
「これは…。」
クリスの手の中には青い石がついたペンダントがある。
「あのね、石は水晶じゃないけど、これもね、聖女のアミュレットなの。クリスが初めて作ったのをお姉さまにあげたくて。」
「クリス…、そんな貴重なものを私に?」
「うん!お姉さまの幸せが二倍になって、苦しいことが半分になるようにお願いしたの!一番強い魔石を使ったから、この先、お姉さまはずっと幸せだよ!」
アリシラローズは涙ぐみながらクリスの手からアミュレットを受け取ってくれた。
「私…、幸せになっていいのかしら…、クリスを置いて全てから逃げ出していこうとしているのに…。」
クリスはアリシラローズの苦しそうな声に目を丸くした。
「もうマルシャお姉さまのおもちゃになりたくなくて、この国から出ていくの。今回のことはね、全部、自分から望んで動いてやったことなの。
ただ、クリスのことだけが心配だわ。もうすぐ8歳になるクリスに、大聖女なんて大役を任せて、マルシャお姉さまのところにおいていくなんて…。
マルシャお姉さまはこれからもまだまだ問題を起こすわ。お父様なんて頼りにならないし。クリスが辛い目に合っている時にそばにいられないなんて…。」
横で頼りにならないと断言された父が微妙な顔をしている。
「お姉さま、クリスは大丈夫だよ?お友達もいっぱいいるし、大聖女の仕事もがんばれるよ?」
そこから周りの人たちがいかに自分に良くしてくれるのかということを、クリスは一生懸命に喋った。アリシラローズはほほ笑んでクリスをぎゅっと抱きしめた。
「そうよね。クリスは教会でもたくさんの味方を作って、マルシャお姉さまに負けないで生きてるのよね。クリスは強い子だわ。」
アリシラローズはクリスにもらったアミュレットを首からかけると立ち上がった。
「じゃあ、もう行かないと。」
「うん!到着したらお手紙書いてね?」
「もちろんよ。」
アリシラローズはクリスの額にやさしくキスをして馬車に乗り込んだ。ちなみに父にはなんの別れの挨拶もなしである。
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