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大国皇子が宰相の娘よりも私の方に興味があると言われましたが、私は子犬を探すことしか興味はありませんでした
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フェルナンドを王宮の庭園の蓮を見せに案内しているところにアレイダが乱入してきた。その場ではフェルナンドが誤魔化してあまり大騒ぎにはならなかったが、このまま収まるわけは無かったのだ。
その翌日、私は早速、お父様に呼び出された。
「お呼びと伺い参りました」
私は執務中のお父様の部屋に入るとお父様に礼をした。
「おお、よく来たカーラ、少し気になった事があってな」
父がそう言うと執務椅子から立ち上がって私に応接セットの席を指さした。そのまま父は私の前の席に座った。遅れて私も座る。
「カーラ、あの、あまりこういう話はしたくはないのだが、昨日フェルナンド殿と何かあったか」
父は言いにくそうに話し出した。私はすぐに昨日のことだと気付いた。
「昨日、フェルナンド皇子殿下を蓮の花を見せにご案内したことですか?」
「そうだ」
「フェルナンド様から王宮の廊下でお会いしたときに、是非とも王宮の蓮の花を見せてほしいとお願いされたのでお連れしたのですが、お断りすればよろしかったですか?」
私の言葉はとても嫌みっぽくなっていたような気がする。
「いや、大国の皇子殿下からお願いされたのなら、仕方がない。そうか、カーラからお誘いしたのではなくて、殿下から依頼されたのか」
父は安心したように頷いてくれた。
「何かありましたか、お父様?」
私が聞くと
「いや、宰相がな、フェルナンド殿下は娘のアレイダ嬢と婚約の話があるとか申してだな、そのような相手にカーラから誘いをかけて来るのはやめてほしいと申してきたのだ」
言いにくそうにお父様が話してくれた。
「まあ、なんと言うことでしょう。そのようなお話が出ているのならば、フェルナンド様から依頼されたときにお断りすればよろしかったのでしょうね。ただ、私は噂に疎い者ですから何も知らずにそのまま受けてしまいましたが」
私が言うと、
「まあ、しかし、大国の皇子殿下から依頼を受ければカーラの立場としては受けざるを得まい。私から宰相には、出来れば早めに婚約の話を正式にして公表してほしいと話しておこう。カーラの立場としてはそうでもなければ殿下のお話を断れまい」
お父様にそう言ってもらって、私はほっとした。
「よろしくお願いします」
私は父に頭を下げた。
そのまま私は父の執務室を後にした。
「本当に嫌になっちゃうわ。それでなくても忙しいのに」
私は怒っていた。
今はころちゃんを探さなければいけないのだ。アレイダなんかに構っている暇は無い。フェルナンド様と二人でイチャイチャしてくれたら良いじゃ無い! 私をそれに巻き込むのは止めてほしいわ!
フェルナンド様もアレイダというお相手がいるのならば私なんか声をかけてくれなかったら良いのに!
私はフェルナンドにも少し怒っていた。
今はそれよりも、ころちゃんを外に探しに行かないといけないのに、結局お父様にもまた、言えなかった。
どうしてくれるのよ!
私はちょっと切れていたのだ。
私はむしゃくしゃしていたので、忘れるためもあって庭でころちゃんを探した。
でも、草木の間にころちゃんがいたら今頃とっくに見つかっているはずだ。
「これはカーラ様。このようなところでいかがされたのです?」
そこにはもう会いたくないフエルナンドがいた。
「すこし、やることがございまして」
私はあまり、フェルナンドと一緒にいたくないので誤魔化そうとした。
「何か捜し物ですか? 私もお手伝いしましょうか」
でも、しつこくフエルナンドは声をかけてくるんだけど……
「姫様、このようなところをお探しになってもいないかと」
サーヤが助け船を出してくれた。
「そうね」
私は立ち上がった。お父様にも注意されたところだし、いつ何時アレイダが現れるかもしれないから私は部屋に戻ろうとしたのだ。
「ひょっとして、子犬をお探しなのか」
フエルナンドがしつこく声をかけてきたんだけど、
「あのう、フエルナンド様。あまり私に声をかけられるとまた、アレイダ嬢のご機嫌が悪くなるのではありませんか?」
私は思わず口に出してしまった。
「別に私がカーラ様とお話ししたところで、アレイダ嬢から文句を言われる筋合いはないのですが」
不本意そうにフエルナンド様がおっしゃるんだけど、
「フエルナンド様とアレイダ嬢の間に婚約のお話が出ているとお伺いしました」
私が言うと
「嫌だな。カーラ様。そのようなことは決まっていないですよ」
決まっていない限り関係ないとフェルナンドは思っているみたいだ。でも、私には被害があるのだ。出来れば話しかけてほしくない。
「でも、お話が出ているのでしょう」
私がやんわりと言うと、
「いや、どちらかというと私はカーラ様のようなおしとやかな方の方が好みなのだが」
「えっ?」
私は唖然とした。今この場でそんなことを言われるなんて思ってもいなかった。
そして、その言葉をアレイダが聞いたら不機嫌になること間違いなしだ。怒り狂って何をしてくるか判らない。
私は適当に流して逃げだそうとした時だ。
「まあ、カーラ様。また私のいない間にフエルナンド様に近寄ってどういうことですの?」
眉を逆立てたアレイダが現れたのだ。
何故このタイミングでやってる来る?
私はうんざりした。
「いや、アレイダ嬢。私がカーラ様が捜し物をしているようだったので、お手伝いしようかと声をかけただけなのだ」
フエルナンドが言ってくれたけれど、
「まあ、浅ましい。カーラ様は大国の王子殿下であらせられるフェルナンド様の気をひくために、まだ子犬を探すふりをしていらっしゃるの?」
「アレイダ様。ふりではなくて実際に探しているんです」
私はアレイダにむっとして言い返していた。
「子犬というとこの前の子犬がいなくなったのですか?」
「ええ、まあ」
私は早くここを引き下がりたくて適当に頷いた。
「私もどこかで見たらお教えしますよ」
フェルナンドが言ってくれた。
「ありがとうございます」
私はそう言って頭を下げるとさっさとこの場を逃げ出したのだった。
私は後ろからアレイダの憎しみのこもった視線をビシバシ感じたのだけど、私では無くてフェルナンドに文句は言ってよ!
私はそう叫びたかった。
その翌日、私は早速、お父様に呼び出された。
「お呼びと伺い参りました」
私は執務中のお父様の部屋に入るとお父様に礼をした。
「おお、よく来たカーラ、少し気になった事があってな」
父がそう言うと執務椅子から立ち上がって私に応接セットの席を指さした。そのまま父は私の前の席に座った。遅れて私も座る。
「カーラ、あの、あまりこういう話はしたくはないのだが、昨日フェルナンド殿と何かあったか」
父は言いにくそうに話し出した。私はすぐに昨日のことだと気付いた。
「昨日、フェルナンド皇子殿下を蓮の花を見せにご案内したことですか?」
「そうだ」
「フェルナンド様から王宮の廊下でお会いしたときに、是非とも王宮の蓮の花を見せてほしいとお願いされたのでお連れしたのですが、お断りすればよろしかったですか?」
私の言葉はとても嫌みっぽくなっていたような気がする。
「いや、大国の皇子殿下からお願いされたのなら、仕方がない。そうか、カーラからお誘いしたのではなくて、殿下から依頼されたのか」
父は安心したように頷いてくれた。
「何かありましたか、お父様?」
私が聞くと
「いや、宰相がな、フェルナンド殿下は娘のアレイダ嬢と婚約の話があるとか申してだな、そのような相手にカーラから誘いをかけて来るのはやめてほしいと申してきたのだ」
言いにくそうにお父様が話してくれた。
「まあ、なんと言うことでしょう。そのようなお話が出ているのならば、フェルナンド様から依頼されたときにお断りすればよろしかったのでしょうね。ただ、私は噂に疎い者ですから何も知らずにそのまま受けてしまいましたが」
私が言うと、
「まあ、しかし、大国の皇子殿下から依頼を受ければカーラの立場としては受けざるを得まい。私から宰相には、出来れば早めに婚約の話を正式にして公表してほしいと話しておこう。カーラの立場としてはそうでもなければ殿下のお話を断れまい」
お父様にそう言ってもらって、私はほっとした。
「よろしくお願いします」
私は父に頭を下げた。
そのまま私は父の執務室を後にした。
「本当に嫌になっちゃうわ。それでなくても忙しいのに」
私は怒っていた。
今はころちゃんを探さなければいけないのだ。アレイダなんかに構っている暇は無い。フェルナンド様と二人でイチャイチャしてくれたら良いじゃ無い! 私をそれに巻き込むのは止めてほしいわ!
フェルナンド様もアレイダというお相手がいるのならば私なんか声をかけてくれなかったら良いのに!
私はフェルナンドにも少し怒っていた。
今はそれよりも、ころちゃんを外に探しに行かないといけないのに、結局お父様にもまた、言えなかった。
どうしてくれるのよ!
私はちょっと切れていたのだ。
私はむしゃくしゃしていたので、忘れるためもあって庭でころちゃんを探した。
でも、草木の間にころちゃんがいたら今頃とっくに見つかっているはずだ。
「これはカーラ様。このようなところでいかがされたのです?」
そこにはもう会いたくないフエルナンドがいた。
「すこし、やることがございまして」
私はあまり、フェルナンドと一緒にいたくないので誤魔化そうとした。
「何か捜し物ですか? 私もお手伝いしましょうか」
でも、しつこくフエルナンドは声をかけてくるんだけど……
「姫様、このようなところをお探しになってもいないかと」
サーヤが助け船を出してくれた。
「そうね」
私は立ち上がった。お父様にも注意されたところだし、いつ何時アレイダが現れるかもしれないから私は部屋に戻ろうとしたのだ。
「ひょっとして、子犬をお探しなのか」
フエルナンドがしつこく声をかけてきたんだけど、
「あのう、フエルナンド様。あまり私に声をかけられるとまた、アレイダ嬢のご機嫌が悪くなるのではありませんか?」
私は思わず口に出してしまった。
「別に私がカーラ様とお話ししたところで、アレイダ嬢から文句を言われる筋合いはないのですが」
不本意そうにフエルナンド様がおっしゃるんだけど、
「フエルナンド様とアレイダ嬢の間に婚約のお話が出ているとお伺いしました」
私が言うと
「嫌だな。カーラ様。そのようなことは決まっていないですよ」
決まっていない限り関係ないとフェルナンドは思っているみたいだ。でも、私には被害があるのだ。出来れば話しかけてほしくない。
「でも、お話が出ているのでしょう」
私がやんわりと言うと、
「いや、どちらかというと私はカーラ様のようなおしとやかな方の方が好みなのだが」
「えっ?」
私は唖然とした。今この場でそんなことを言われるなんて思ってもいなかった。
そして、その言葉をアレイダが聞いたら不機嫌になること間違いなしだ。怒り狂って何をしてくるか判らない。
私は適当に流して逃げだそうとした時だ。
「まあ、カーラ様。また私のいない間にフエルナンド様に近寄ってどういうことですの?」
眉を逆立てたアレイダが現れたのだ。
何故このタイミングでやってる来る?
私はうんざりした。
「いや、アレイダ嬢。私がカーラ様が捜し物をしているようだったので、お手伝いしようかと声をかけただけなのだ」
フエルナンドが言ってくれたけれど、
「まあ、浅ましい。カーラ様は大国の王子殿下であらせられるフェルナンド様の気をひくために、まだ子犬を探すふりをしていらっしゃるの?」
「アレイダ様。ふりではなくて実際に探しているんです」
私はアレイダにむっとして言い返していた。
「子犬というとこの前の子犬がいなくなったのですか?」
「ええ、まあ」
私は早くここを引き下がりたくて適当に頷いた。
「私もどこかで見たらお教えしますよ」
フェルナンドが言ってくれた。
「ありがとうございます」
私はそう言って頭を下げるとさっさとこの場を逃げ出したのだった。
私は後ろからアレイダの憎しみのこもった視線をビシバシ感じたのだけど、私では無くてフェルナンドに文句は言ってよ!
私はそう叫びたかった。
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