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第九章 ザール教騒乱
ザール教のミサにいきなり戦神が来臨しました
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ミサの当日まで、どう対策するかは何度も変更になり皆は右往左往したが、最終的にビアンカとアデリナにはライラが付くことになった。ウィルもあまりにも名前と顔が知られている点がネックになったのだ。ロヴィーサの護衛魔導師のオスキャルがウィルのファンというのもネックだった。
ビアンカにはジャルカによって急遽障壁魔術の徹底訓練が図られて、巨大爆裂魔術を叩き込まれてもびくともしない障壁を一瞬で展開できるだけの訓練を施された。
庶民に紛れて中に潜入するのは、クリスがオーウェンと夫婦役で、特にオーウェンからの強い自薦で決まったと言うか、押し切られた。最後までクリスは抵抗したが・・・・・。
メイとナタリーもその近くに陣取るはずだった。ジャンヌはロルフとアイラを連れて入り込み、他に小柄で見た目はおとなしそうな兵士たちも10名ほどバラけて潜り込むはずだった。
なんとアレクはそのままミサに招待されて、2階特別席にグリフイズと悠然と词语を連れて乗り込むはずだった。
王宮にはジャスティン率いる1個大隊が待機。
公爵家の向かいの民家にはアルバートとウィルら護衛騎士ら十数名も待機していた。
関係者は今回は完璧に準備できたと皆思っていた。
オーウェンが中の案内の司祭に小金を掴ませて、アデリナらから10列後ろの席を獲得する。
「さあ、ティーナ」
オーウェンが偽名のクリスを席に案内する。
「有難うオウ」
手を引かれてクリスが席に座る。
「有難うあなただろ」
オーウェンがいたずらっぽく言う。
「えっ」
クリスは嫌そうに睨む。
「あーん、ティーナは冷たい」
そう言って悶えるオーウェンを3列後ろで見ながら
「やってろ」
ナタリーが呆れて座った。
「昔はどちらかと言うとクリ、いやティーナ様が積極的だったんだけど」
残念そうにメイが言う。
「今はオウは相手にもされていないよね」
「そうでもないよ。オウと一緒にいる時ティーナ様の表情は柔らかいよ」
「そうかな」
「そうよ。それにティーナ様と釣り合う方なんてもうオウしかいないんじゃないかな」
「それは確かに」
世界最強の魔導師であるボフミエ魔導国の筆頭魔導師と釣り合う人なんて、ドラフォードの皇太子か、ノルディン帝国の皇太子くらいしかいないのは事実で、アレクがジャンヌに夢中なのは事実なので残りはオーウェンしかいなかった。そのオーウェンもクリスに夢中なわけで、十分に釣り合いは取れるのだ。
クリスが婚約破棄された傷物令嬢なんて変なコンプレックスを気にしない限りは。
血筋的にもクリスはマーマレードの名門ミハイル侯爵家の令嬢であり、母はシャラザール3国の1つテレーゼ王国のヨークシャー公爵家出身で、皇太子のジャンヌやアメリアを除くと一番高貴な令嬢であった。それに今はシャラザールが憑依しており、シャラザールが一番見込んでいるイコール一番高貴な令嬢となるはずだった。
「オウも任務なのに、何公私混同しているかな」
その二人を遠くで見ながらジャンヌが言う。
「アンナも二階に行けば良かったのに」
アイラがジャンヌの偽名で呼ぶ。
「なんで2階にいかなければならない?」
「だってオウとティーナが羨ましんでしょ」
「何でだ。これは任務だ」
「シィーーー」
声が大きくなりかけたジャンヌの口をアイラは塞ぐ。
「もう二人が羨ましいからって声を上げない」
なおも反論しようとするジャンヌを
「始まるみたいよ」
アイラは注意をする。
壇上にアルヴィが上がった。
手を挙げる。全員が注目して静かになった。
「皆さん。ザール教国の枢軸卿のアルヴィ・パーテロです。このボフミエの国都ナッツァで先週に引き続きお話させていただきます」
拍手が起こった。
「有難う。それに本日はスペシャルゲストが来て頂けました。なんと、このボフミエ魔導国の外務卿でノルディン帝国の皇太子殿下でもあらせられるアレクサンドル・ボロゾドフ様です。皆さん、盛大な拍手を」
2階で立ち上がって手をふるアレクに皆盛大な拍手が送られた。
「いい気なもんだな」
ジャンヌが呆れて言う。
「シィーーー」
アイラが注意する。
「ん」
その時ジャンヌはかすかな異臭を感じた。甘ったるい匂いだ。
そして、
ダンッ
凄まじい気が前方に現れたのを感じた。
そして、ジャンヌはそんな威圧感を放つ気配の人物を1人しか知らなかった。
ビアンカにはジャルカによって急遽障壁魔術の徹底訓練が図られて、巨大爆裂魔術を叩き込まれてもびくともしない障壁を一瞬で展開できるだけの訓練を施された。
庶民に紛れて中に潜入するのは、クリスがオーウェンと夫婦役で、特にオーウェンからの強い自薦で決まったと言うか、押し切られた。最後までクリスは抵抗したが・・・・・。
メイとナタリーもその近くに陣取るはずだった。ジャンヌはロルフとアイラを連れて入り込み、他に小柄で見た目はおとなしそうな兵士たちも10名ほどバラけて潜り込むはずだった。
なんとアレクはそのままミサに招待されて、2階特別席にグリフイズと悠然と词语を連れて乗り込むはずだった。
王宮にはジャスティン率いる1個大隊が待機。
公爵家の向かいの民家にはアルバートとウィルら護衛騎士ら十数名も待機していた。
関係者は今回は完璧に準備できたと皆思っていた。
オーウェンが中の案内の司祭に小金を掴ませて、アデリナらから10列後ろの席を獲得する。
「さあ、ティーナ」
オーウェンが偽名のクリスを席に案内する。
「有難うオウ」
手を引かれてクリスが席に座る。
「有難うあなただろ」
オーウェンがいたずらっぽく言う。
「えっ」
クリスは嫌そうに睨む。
「あーん、ティーナは冷たい」
そう言って悶えるオーウェンを3列後ろで見ながら
「やってろ」
ナタリーが呆れて座った。
「昔はどちらかと言うとクリ、いやティーナ様が積極的だったんだけど」
残念そうにメイが言う。
「今はオウは相手にもされていないよね」
「そうでもないよ。オウと一緒にいる時ティーナ様の表情は柔らかいよ」
「そうかな」
「そうよ。それにティーナ様と釣り合う方なんてもうオウしかいないんじゃないかな」
「それは確かに」
世界最強の魔導師であるボフミエ魔導国の筆頭魔導師と釣り合う人なんて、ドラフォードの皇太子か、ノルディン帝国の皇太子くらいしかいないのは事実で、アレクがジャンヌに夢中なのは事実なので残りはオーウェンしかいなかった。そのオーウェンもクリスに夢中なわけで、十分に釣り合いは取れるのだ。
クリスが婚約破棄された傷物令嬢なんて変なコンプレックスを気にしない限りは。
血筋的にもクリスはマーマレードの名門ミハイル侯爵家の令嬢であり、母はシャラザール3国の1つテレーゼ王国のヨークシャー公爵家出身で、皇太子のジャンヌやアメリアを除くと一番高貴な令嬢であった。それに今はシャラザールが憑依しており、シャラザールが一番見込んでいるイコール一番高貴な令嬢となるはずだった。
「オウも任務なのに、何公私混同しているかな」
その二人を遠くで見ながらジャンヌが言う。
「アンナも二階に行けば良かったのに」
アイラがジャンヌの偽名で呼ぶ。
「なんで2階にいかなければならない?」
「だってオウとティーナが羨ましんでしょ」
「何でだ。これは任務だ」
「シィーーー」
声が大きくなりかけたジャンヌの口をアイラは塞ぐ。
「もう二人が羨ましいからって声を上げない」
なおも反論しようとするジャンヌを
「始まるみたいよ」
アイラは注意をする。
壇上にアルヴィが上がった。
手を挙げる。全員が注目して静かになった。
「皆さん。ザール教国の枢軸卿のアルヴィ・パーテロです。このボフミエの国都ナッツァで先週に引き続きお話させていただきます」
拍手が起こった。
「有難う。それに本日はスペシャルゲストが来て頂けました。なんと、このボフミエ魔導国の外務卿でノルディン帝国の皇太子殿下でもあらせられるアレクサンドル・ボロゾドフ様です。皆さん、盛大な拍手を」
2階で立ち上がって手をふるアレクに皆盛大な拍手が送られた。
「いい気なもんだな」
ジャンヌが呆れて言う。
「シィーーー」
アイラが注意する。
「ん」
その時ジャンヌはかすかな異臭を感じた。甘ったるい匂いだ。
そして、
ダンッ
凄まじい気が前方に現れたのを感じた。
そして、ジャンヌはそんな威圧感を放つ気配の人物を1人しか知らなかった。
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