12 / 56
第一章 ダレル反乱
戦神は封印されましたが、クリスの怒りの拳が炸裂しました
しおりを挟む
その瞬間クリスの青い目が光った。
男たちは思わず手を止めた。
一方、シャラザールは爆裂魔法を行おうとして、手が動かないのに気がついた。
いつもは憑依した相手の体を乗っ取れるのに、今回は乗っ取れないのだ。
「なんでだ?」
シャラザールは必死に手を動かそうとしたが動かなかった。
「いい加減にしなさい。ダン」
でかい男の名前を呼ぶとクリスは思いっきりその男ダンを張り倒していた。
バシンっ。
凄まじい音がする。ダンはそのまま地面に叩きつけられていた。
中にいた全員は唖然と驚いた。
クリスの波打ち輝く金髪、潤んだ青い目で容姿端麗なその姿は、怒り狂っても周りを魅了していた。
見た感じ、優しく大人しい娘で抵抗もなく、簡単に捕まえられて残虐王に売れる。その小娘を残虐王に渡す前に味見するつもりだった。そんな娘は男達に囲まれたら震えて泣き出すのでは無いかと男達は思っていたのだ。それが一撃で、兵士として強いダンを張り倒すなど思いもしなかった。
張り倒されたダン自身も驚いていた。まさかか弱い少女に張られて床に伏せるとは思ってもいなかったのだ。なおかつ、この子はダンの名前を知っていた。何故だ。
ダンには判らなかった。
「ダン、あなた。女手一つで育ててくれたお母さんに悪いと思わないの」
「なんで貴様。俺の名前を知ってやがる。それに母ちゃんのことも」
ダンは驚いた。この女、高々1兵士に過ぎない自分の名前を知っているのにも驚いたが、それに加えて、母親一人で育てられたのを知っているという事に驚嘆した。
この城だけで兵士の数は2百人は超えるのだ。この眼の前の女は全員の名前のみならず、家族すら知っているのか。
男親がいなかったので、こんなにひねくれたのも事実だが、この年になってくると母親が必死に育ててくれたのは判ってきていた。母はこの城から離れた山奥に今も一人で暮らしているはずだ。
「あなたもよ。セドリック」
言うやクリスはその隣の男も張り倒していた。
「エイダがどうなっても良いの」
「な、なんでお嬢ちゃんが娘のことを」
セドリックは田舎に置いてきた娘の事を思い出していた。
「エルトン。あなたもこんな事しているって恋人のアンが聞いたらどうなると思うの」
もう一人を張り倒しながら、クリスが叫んでいた。
「あなた方、自分が何しているのか判っているの。奴隷売買はそれだけで絞首刑なのよ。
残された家族が周りからどんな目で見られると思っているのよ」
叫んだクリスの目から涙が漏れ出していた。
ダンは驚嘆した。この女はここの兵士全員の顔と名前が一致するのだ。それを覚えることすら大変なのに、なおかつ、その者の家族のことすら覚えているなんて、
「ダン、あなた大変な思いをして育ててくれたお母さんが周りから奴隷販売に手を出した息子を育てた女だって言われてこれから生きていけると思っているの?」
ヒッという顔をダンはした。
「セドリック。あなたのエミーはお父さんが奴隷商人だったってずうーっと言われて虐められるのよ。それでいいの?」
セドリックは真っ青な顔をしていた。
「何言ってんだよ。そんなのお前の口を封じれば」
残ったエルトンがクリスに手を伸ばそうとした。
「大ボケやろう!!」
クリスは大声で言うと今度は拳でエルトンを殴り倒していた。
どこにそんな力があるんだろう。外から聞いていたグリフィズも驚いて立ち尽くしていた。
「あなた、今頃何言っているのよ。私がここにいる段階でもうチェックメイトなのよ。今すぐに何とかしないとあなた達この城ごとふっとばされるわよ。次に変なことしたら消し炭になっても知らないわよ。
ねえ、グリフィズ」
呼ばれて外にいたグリフィズは固まった。
「いるんでしょ。さっさと出てきなさい。魔導特殊部隊諜報員グリフィズ」
クリスが叫んでいた。
「いや、クリス様。これには理由が」
慌てて扉を開けてグリフィズが入ってきた。
「内偵ご苦労様」
クリスが全然感謝していない風情で言った。
「グリフィズ。お前王国の犬だったのか」
ダンは驚いて言った。
「クリス様。何もバラさないでも」
「グリフィズ。私は今怒っているんだけど。
今回私を呼んだ理由は、彼らに私を誘拐させて、この城を反逆者ごと消すつもりだったんでしょ」
クリスが目を吊り上げて言った。
「いえ、あの、その」
基本的にグリフィズが計画したのでなくて計画したのはジャルカなのだ。
「でもね。このダンやセドリックやエルトンも人間なのよ。
家族がいるの。逆らったからって簡単に消すなんて許されないのよ」
クリスの言葉にいつの間にかセドリックが泣いていた。
「クリスって、あっあんた、皇太子の婚約者の」
ダンは思い出した。皇太子の婚約者で金髪で青い目の可愛い女の子がいると。
城の連中の中にも研修で王宮に行った時に自分の名前を呼んでもらって感激したって言っている奴がいた。
ダンはそんなのは嘘だと思っていた。
ここの伯爵ですら自分ら一般兵の名前なんて覚えていないし、自分が母親に育てられたなんて絶対に知らない。その上、皇太子の婚約者で雲の上の存在の侯爵令嬢が名前を知っていたなんてなんかのヤラセに違いないと。でも、いま現実にこのクリスという子は自分の事を知っていた。この伯爵領の1兵士に過ぎない自分の名前がダンで。母の手一つで育てられたって。
領主の伯爵ですら知らないはずなのに。
雲の上の皇太子の婚約者が知ってくれていた。
これが感動しなくていられようか。
セドリックは泣いて跪いていた。
「クリス様。俺はどうなっても良いです。でも、娘だけは何とか守ってやってくだせえ」
「クリス様。俺もどうなっても良いです。だから母親だけは」
もう一人の男は呆然とその二人を見ていた。
「判ったわ。時間がない。そこのエルトン、あなたも私から離れたら駄目よ。城の外ではお姉さまが突入の準備をして待っているから」
「お姉さまって」
「昨日見たでしょ。ジャンヌ王女殿下よ」
「ヒェぇぇぇ」
「暴風王女が」
「大変だ。城が本当に消滅させられる」
男たちは大慌てでクリスの顔を見た。
ジャンヌが怒ったら下手したらこの街がそのまま無くなる。
それくらいとんでもないことをやると領民には思われていた。
「グリフィズ。直ちに伯爵令嬢の所に案内して」
「伯爵令嬢ってパーサ様の所にですか」
「そう、お姉さまが我慢の限界になる前に」
外に出るとジャルカが呆れて立っていた。
「ジャルカ様。今回の件については後でゆっくりと聞かせていただきます」
怒った顔でクリスが言うと慌ててグリフィズを追っていった。
「おい、ジャルカ。話が違うぞ」
すれ違いざまにシャラザールが大声で叫んでいた。
「そうは申されても、私にも判りかねます。シャラザール様が乗っ取られるなど想定外過ぎて」
シャラザールにしか聞こえないようにジャルカも呟いていた。
**********************************************************
すいません。
本来はここでシャラザールの力が爆発する予定が、クリスの怒りの前に飲み込まれてしまいました。
クリスはこの3年後のお話「皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!」でも、反逆した王弟や皇帝を怒りの鉄拳で退治???というか許して行きますが、シャラザールの見せ場が…
シャラザールの力はゼウスの息子たちとの最後の見せ場で炸裂する予定です。
男たちは思わず手を止めた。
一方、シャラザールは爆裂魔法を行おうとして、手が動かないのに気がついた。
いつもは憑依した相手の体を乗っ取れるのに、今回は乗っ取れないのだ。
「なんでだ?」
シャラザールは必死に手を動かそうとしたが動かなかった。
「いい加減にしなさい。ダン」
でかい男の名前を呼ぶとクリスは思いっきりその男ダンを張り倒していた。
バシンっ。
凄まじい音がする。ダンはそのまま地面に叩きつけられていた。
中にいた全員は唖然と驚いた。
クリスの波打ち輝く金髪、潤んだ青い目で容姿端麗なその姿は、怒り狂っても周りを魅了していた。
見た感じ、優しく大人しい娘で抵抗もなく、簡単に捕まえられて残虐王に売れる。その小娘を残虐王に渡す前に味見するつもりだった。そんな娘は男達に囲まれたら震えて泣き出すのでは無いかと男達は思っていたのだ。それが一撃で、兵士として強いダンを張り倒すなど思いもしなかった。
張り倒されたダン自身も驚いていた。まさかか弱い少女に張られて床に伏せるとは思ってもいなかったのだ。なおかつ、この子はダンの名前を知っていた。何故だ。
ダンには判らなかった。
「ダン、あなた。女手一つで育ててくれたお母さんに悪いと思わないの」
「なんで貴様。俺の名前を知ってやがる。それに母ちゃんのことも」
ダンは驚いた。この女、高々1兵士に過ぎない自分の名前を知っているのにも驚いたが、それに加えて、母親一人で育てられたのを知っているという事に驚嘆した。
この城だけで兵士の数は2百人は超えるのだ。この眼の前の女は全員の名前のみならず、家族すら知っているのか。
男親がいなかったので、こんなにひねくれたのも事実だが、この年になってくると母親が必死に育ててくれたのは判ってきていた。母はこの城から離れた山奥に今も一人で暮らしているはずだ。
「あなたもよ。セドリック」
言うやクリスはその隣の男も張り倒していた。
「エイダがどうなっても良いの」
「な、なんでお嬢ちゃんが娘のことを」
セドリックは田舎に置いてきた娘の事を思い出していた。
「エルトン。あなたもこんな事しているって恋人のアンが聞いたらどうなると思うの」
もう一人を張り倒しながら、クリスが叫んでいた。
「あなた方、自分が何しているのか判っているの。奴隷売買はそれだけで絞首刑なのよ。
残された家族が周りからどんな目で見られると思っているのよ」
叫んだクリスの目から涙が漏れ出していた。
ダンは驚嘆した。この女はここの兵士全員の顔と名前が一致するのだ。それを覚えることすら大変なのに、なおかつ、その者の家族のことすら覚えているなんて、
「ダン、あなた大変な思いをして育ててくれたお母さんが周りから奴隷販売に手を出した息子を育てた女だって言われてこれから生きていけると思っているの?」
ヒッという顔をダンはした。
「セドリック。あなたのエミーはお父さんが奴隷商人だったってずうーっと言われて虐められるのよ。それでいいの?」
セドリックは真っ青な顔をしていた。
「何言ってんだよ。そんなのお前の口を封じれば」
残ったエルトンがクリスに手を伸ばそうとした。
「大ボケやろう!!」
クリスは大声で言うと今度は拳でエルトンを殴り倒していた。
どこにそんな力があるんだろう。外から聞いていたグリフィズも驚いて立ち尽くしていた。
「あなた、今頃何言っているのよ。私がここにいる段階でもうチェックメイトなのよ。今すぐに何とかしないとあなた達この城ごとふっとばされるわよ。次に変なことしたら消し炭になっても知らないわよ。
ねえ、グリフィズ」
呼ばれて外にいたグリフィズは固まった。
「いるんでしょ。さっさと出てきなさい。魔導特殊部隊諜報員グリフィズ」
クリスが叫んでいた。
「いや、クリス様。これには理由が」
慌てて扉を開けてグリフィズが入ってきた。
「内偵ご苦労様」
クリスが全然感謝していない風情で言った。
「グリフィズ。お前王国の犬だったのか」
ダンは驚いて言った。
「クリス様。何もバラさないでも」
「グリフィズ。私は今怒っているんだけど。
今回私を呼んだ理由は、彼らに私を誘拐させて、この城を反逆者ごと消すつもりだったんでしょ」
クリスが目を吊り上げて言った。
「いえ、あの、その」
基本的にグリフィズが計画したのでなくて計画したのはジャルカなのだ。
「でもね。このダンやセドリックやエルトンも人間なのよ。
家族がいるの。逆らったからって簡単に消すなんて許されないのよ」
クリスの言葉にいつの間にかセドリックが泣いていた。
「クリスって、あっあんた、皇太子の婚約者の」
ダンは思い出した。皇太子の婚約者で金髪で青い目の可愛い女の子がいると。
城の連中の中にも研修で王宮に行った時に自分の名前を呼んでもらって感激したって言っている奴がいた。
ダンはそんなのは嘘だと思っていた。
ここの伯爵ですら自分ら一般兵の名前なんて覚えていないし、自分が母親に育てられたなんて絶対に知らない。その上、皇太子の婚約者で雲の上の存在の侯爵令嬢が名前を知っていたなんてなんかのヤラセに違いないと。でも、いま現実にこのクリスという子は自分の事を知っていた。この伯爵領の1兵士に過ぎない自分の名前がダンで。母の手一つで育てられたって。
領主の伯爵ですら知らないはずなのに。
雲の上の皇太子の婚約者が知ってくれていた。
これが感動しなくていられようか。
セドリックは泣いて跪いていた。
「クリス様。俺はどうなっても良いです。でも、娘だけは何とか守ってやってくだせえ」
「クリス様。俺もどうなっても良いです。だから母親だけは」
もう一人の男は呆然とその二人を見ていた。
「判ったわ。時間がない。そこのエルトン、あなたも私から離れたら駄目よ。城の外ではお姉さまが突入の準備をして待っているから」
「お姉さまって」
「昨日見たでしょ。ジャンヌ王女殿下よ」
「ヒェぇぇぇ」
「暴風王女が」
「大変だ。城が本当に消滅させられる」
男たちは大慌てでクリスの顔を見た。
ジャンヌが怒ったら下手したらこの街がそのまま無くなる。
それくらいとんでもないことをやると領民には思われていた。
「グリフィズ。直ちに伯爵令嬢の所に案内して」
「伯爵令嬢ってパーサ様の所にですか」
「そう、お姉さまが我慢の限界になる前に」
外に出るとジャルカが呆れて立っていた。
「ジャルカ様。今回の件については後でゆっくりと聞かせていただきます」
怒った顔でクリスが言うと慌ててグリフィズを追っていった。
「おい、ジャルカ。話が違うぞ」
すれ違いざまにシャラザールが大声で叫んでいた。
「そうは申されても、私にも判りかねます。シャラザール様が乗っ取られるなど想定外過ぎて」
シャラザールにしか聞こえないようにジャルカも呟いていた。
**********************************************************
すいません。
本来はここでシャラザールの力が爆発する予定が、クリスの怒りの前に飲み込まれてしまいました。
クリスはこの3年後のお話「皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!」でも、反逆した王弟や皇帝を怒りの鉄拳で退治???というか許して行きますが、シャラザールの見せ場が…
シャラザールの力はゼウスの息子たちとの最後の見せ場で炸裂する予定です。
11
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる