好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません

古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄され

文字の大きさ
4 / 144

入学式で第一王子に入学試験の時のことを話されました・・・・

しおりを挟む
そして、翌朝、入学式の日だ。

私達は制服を着て、3人で講堂に向かった。赤髪の美人のベッキーと青髪のメガネを掛けた清楚美人系のエイミー。そして引き立て役の黒髪黒目の私。私の髪が金色だったら赤青黄の3原色揃うのに、とか馬鹿なことを考えていた。そう言えばカートはどこにいるんだろう。カートもイケメンだからすぐに見つかると思うのだが。

大講堂は1000人は入れるだろう。巨大なホールだった。その中は人人人だ。
それを見て私はカートを探すのは諦めて、人混みの中、自分たちの席を探す。というか他の二人について行った。
席はクラスごとに決まっていて、新入生の私達は前の方で私達は3人で並んで座った。


「ねえ、彼が第二王子殿下よ」
席に座ると同時にベッキーが第二王子を教えてくれた。
端のSクラスの一番前に座っている銀髪のイケメンだ。やはり位が高くなるにつれてイケメン度は上がるみたいだ。

「あっ、見てみて」
「第二王子殿下だ」
周りの女生徒達も騒ぎだす。
しかし、慣れているのか王子殿下は全く動じず、前の方を向いて隣の男と話していた。

でもイケメン具合はカートも変わらないはず・・・・そう思い私は後ろの3年生の方を見たが、そこも人人人でカートは見つけられなかった。
がっかりして視線をもとに戻すと、壇上から視線を感じる。キョロキョロしていたのが行けなかったのだろうか。先生方が座っている壇上に視線を上げて見ると端に学生服を来た銀髪のイケメンが座っていた。どこかで見たような気がすると思ったが、
「あちらが生徒会長の第一王子殿下よ」
ベッキーが教えてくれた。そうか第二王子殿下とどことなく似ているのだ。殿下は第二王子殿下と比べて精悍な顔つきだけど、こちらを見る目は優しかった。

「凄い。第一王子殿下だ」
「キャ、こちらを見て微笑んでくださった」
周りが騒ぎ出す。


「はいっ、皆さん静粛に」
女性のメガネを掛けた厳しそうな先生がマイクで注意した。私語がシーンと収まっていく。
私が入試の時に注意を受けた刺繍と礼儀作法のアビゲイル先生だ。礼儀作法の授業は今から憂鬱だ。

「これより、王立学園の入学式を開始いたします」
先生の合図で入学式が始まった。

学園長の長々としたくだらない挨拶に飽きた頃に、歓迎の言葉を生徒会長のカーティス・ブライトン第一王子が壇上から立ち上がって話しだした。

よく見ると第二王子殿下とはそんなに似ていない。でも、どこかで見たことのあるような気がしたが、このまま順調に行けば彼が王になるだろうと言われていたし、絵姿か何かで見た事があるのだろう。
さすがの私も未来の王様を直に見れて、少し興奮した。

「新入生の皆さん。この温かい日差しのなかご入学おめでとう。今年は優秀な生徒も多く、入学試験で障壁で教室を吹き飛ばすという快挙をなした生徒もいたと聞きました・・・・」

その瞬間私の両隣は吹き出し、私は真っ赤になった。
何故、生徒会長というか、第一王子が知っているのよ!
それも気のせいかも知れないが王子が私を見たような気がした。
私は穴があったら入りたかった。

その後の生徒会長の言葉はもう私の頭に入らなかった。

横の二人はくすくす笑っているし、周りはこちらを不審そうに見ていた。もう最悪だ。

その後新入生代表で第二王子が壇上に立った。

「・・・・兄上を始め諸先輩方のご指導の元、二度と障壁で校舎を壊すこと無く、勉学に励んでいきたいと思います」
その言葉に私はまた切れた。この第二王子、絶対に許さん。せっかく横の二人が静かになったのに、それを聞いてまた吹き出すし・・・・私の復讐手帳に王子に仕返しをするとはっきり書き込んだ瞬間だった。

式の後私達は教室に向かった。

担任は入試の時に私が障壁で弾き飛ばした数学の先生でガスコンと名乗っていた。私を一瞬見た顔に恐怖が表れたのは気のせいだろうか?

自己紹介で私の番になった時に「破壊女だ」というつぶやきが聞こえて私はやりきれなかった。

クラスは40名。男24名女16名とまだ女子が多いほうだ。Sクラスは子爵以上の貴族で占められており、王子狙いの女子も多く、男女半々だったが、Bクラス以降は殆ど女性は1桁台だった。


私の薬屋を訪れるのは冒険者とか兵士達が多く、基本は男社会で育っており、女の子が少なくても問題なかったが、折角の機会なので女の子とも仲良くなりたかった。子爵家が10名、男爵家が7名、士族が15名。普通の平民はたったの8名だった。貴族の面々はベッキーのように王子と別で良かったと言っているものは少なく、皆Aクラスでがっかりしているようだった。
一方私は貴族が17名もいるのにうんざりした。ベッキーみたいに気さくだったら良いけれど、俺は貴族だ、みたいのがいたら噛み付いてしまいそうだった。

「リアは正義感が強いからあんまり貴族に噛み付くなよ」
とカートにも言われており、基本学園は皆平等が建前だったが、それはあくまで建前だ。平民の自分はできるだけ貴族に近寄らないでおこうとその時までは思っていた。

自己紹介が終わって、担任が明日のオリエンテーションの説明を始める。

何でも5人1組でチームを組んで、いろんな課題を克服してゴールするというものらしい。クラスの仲間と少しでも早く溶け込むようにと毎年企画されているらしい。

ベッキーとエイミーは見た目麗しく、男たちが誘いたそうにしていたが、女目当ての男達がうざいと思って、私達は近くの女の子同士で5人のチームを作った。名前を聞くとハンナ・ドラモンド子爵令嬢とヒルダ・エドウィン男爵令嬢だ。えっ、いきなり貴族だらけじゃんと思ったが後の祭りだった。

二人共見た目も可愛らしく男たちの恨めしそうな視線も、私は無視した。

明日の事を話し合うために得意科目を確認すると、ベッキーは数学と詩歌に特化、ハンナは刺繍が、ヒルダは全般に優秀とのことだった。
エイミーは攻撃魔術も使えるし、私は障壁が完璧だ。戦闘経験もダンジョンに薬草採取に潜ったりしていて多々ある。どんな課題が出されるか判らなかったが、中々のメンツが揃ったと思う。ここに騎士がいれば完璧だったが、今さら男を中に入れても仕方がないので、この戦力でやるしかない。

私達はそのまま寮の食堂に昼食に向かった。
しおりを挟む
感想 37

あなたにおすすめの小説

溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~

夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」  弟のその言葉は、晴天の霹靂。  アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。  しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。  醤油が欲しい、うにが食べたい。  レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。  既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・? 小説家になろうにも掲載しています。

捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。

蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。 これで、貴方も私も自由です。 ……だから、もういいですよね? 私も、自由にして……。 5年後。 私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、 親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、 今日も幸せに子育てをしています。 だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。 私のことは忘れて……。 これは、お互いの思いがこじれ、離れ離れになってしまった一組の夫婦の物語。 はたして、夫婦は無事に、離婚を回避することができるのか?

悪役令嬢ですが、当て馬なんて奉仕活動はいたしませんので、どうぞあしからず!

たぬきち25番
恋愛
 気が付くと私は、ゲームの中の悪役令嬢フォルトナに転生していた。自分は、婚約者のルジェク王子殿下と、ヒロインのクレアを邪魔する悪役令嬢。そして、ふと気が付いた。私は今、強大な権力と、惚れ惚れするほどの美貌と身体、そして、かなり出来の良い頭を持っていた。王子も確かにカッコイイけど、この世界には他にもカッコイイ男性はいる、王子はヒロインにお任せします。え? 当て馬がいないと物語が進まない? ごめんなさい、王子殿下、私、自分のことを優先させて頂きまぁ~す♡ ※マルチエンディングです!! コルネリウス(兄)&ルジェク(王子)好きなエンディングをお迎えください m(_ _)m 2024.11.14アイク(誰?)ルートをスタートいたしました。 楽しんで頂けると幸いです。 ※他サイト様にも掲載中です

婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。

黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」 豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。 しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。

悪役令嬢に転生かと思ったら違ったので定食屋開いたら第一王子が常連に名乗りを上げてきた

咲桜りおな
恋愛
 サズレア王国第二王子のクリス殿下から婚約解消をされたアリエッタ・ネリネは、前世の記憶持ちの侯爵令嬢。王子の婚約者で侯爵令嬢……という自身の状況からここが乙女ゲームか小説の中で、悪役令嬢に転生したのかと思ったけど、どうやらヒロインも見当たらないし違ったみたい。  好きでも嫌いでも無かった第二王子との婚約も破棄されて、面倒な王子妃にならなくて済んだと喜ぶアリエッタ。我が侯爵家もお姉様が婿養子を貰って継ぐ事は決まっている。本来なら新たに婚約者を用意されてしまうところだが、傷心の振り(?)をしたら暫くは自由にして良いと許可を貰っちゃった。  それならと侯爵家の事業の手伝いと称して前世で好きだった料理をしたくて、王都で小さな定食屋をオープンしてみたら何故か初日から第一王子が来客? お店も大繁盛で、いつの間にか元婚約者だった第二王子まで来る様になっちゃった。まさかの王家御用達のお店になりそうで、ちょっと困ってます。 ◆◇◇◇ ◇◇◇◇ ◇◇◇◆ ※料理に関しては家庭料理を作るのが好きな素人ですので、厳しい突っ込みはご遠慮いただけると助かります。 そしてイチャラブが甘いです。砂糖吐くというより、砂糖垂れ流しです(笑) 本編は完結しています。時々、番外編を追加更新あり。 「小説家になろう」でも公開しています。

完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい

咲桜りおな
恋愛
 オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。 見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!  殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。 ※糖度甘め。イチャコラしております。  第一章は完結しております。只今第二章を更新中。 本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。 本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。 「小説家になろう」でも公開しています。

ヒロインしか愛さないはずの公爵様が、なぜか悪女の私を手放さない

魚谷
恋愛
伯爵令嬢イザベラは多くの男性と浮名を流す悪女。 そんな彼女に公爵家当主のジークベルトとの縁談が持ち上がった。 ジークベルトと対面した瞬間、前世の記憶がよみがえり、この世界が乙女ゲームであることを自覚する。 イザベラは、主要攻略キャラのジークベルトの裏の顔を知ってしまったがために、冒頭で殺されてしまうモブキャラ。 ゲーム知識を頼りに、どうにか冒頭死を回避したイザベラは最弱魔法と言われる付与魔法と前世の知識を頼りに便利グッズを発明し、離婚にそなえて資金を確保する。 いよいよジークベルトが、乙女ゲームのヒロインと出会う。 離婚を切り出されることを待っていたイザベラだったが、ジークベルトは平然としていて。 「どうして俺がお前以外の女を愛さなければならないんだ?」 予想外の溺愛が始まってしまう! (世界の平和のためにも)ヒロインに惚れてください、公爵様!!

【完結】ヒロインに転生しましたが、モブのイケオジが好きなので、悪役令嬢の婚約破棄を回避させたつもりが、やっぱり婚約破棄されている。

樹結理(きゆり)
恋愛
「アイリーン、貴女との婚約は破棄させてもらう」 大勢が集まるパーティの場で、この国の第一王子セルディ殿下がそう宣言した。 はぁぁあ!? なんでどうしてそうなった!! 私の必死の努力を返してー!! 乙女ゲーム『ラベルシアの乙女』の世界に転生してしまった日本人のアラサー女子。 気付けば物語が始まる学園への入学式の日。 私ってヒロインなの!?攻略対象のイケメンたちに囲まれる日々。でも!私が好きなのは攻略対象たちじゃないのよー!! 私が好きなのは攻略対象でもなんでもない、物語にたった二回しか出てこないイケオジ! 所謂モブと言っても過言ではないほど、関わることが少ないイケオジ。 でもでも!せっかくこの世界に転生出来たのなら何度も見たイケメンたちよりも、レアなイケオジを!! 攻略対象たちや悪役令嬢と友好的な関係を築きつつ、悪役令嬢の婚約破棄を回避しつつ、イケオジを狙う十六歳、侯爵令嬢! 必死に悪役令嬢の婚約破棄イベントを回避してきたつもりが、なんでどうしてそうなった!! やっぱり婚約破棄されてるじゃないのー!! 必死に努力したのは無駄足だったのか!?ヒロインは一体誰と結ばれるのか……。 ※この物語は作者の世界観から成り立っております。正式な貴族社会をお望みの方はご遠慮ください。 ※この作品は小説家になろう、カクヨムで完結済み。

処理中です...