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オリエンで一番になったらドラゴンの角をやると言われて俄然やる気になりました
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食事を取っていると担任が呼びに来てくれた。何故担任がとも思うが。私に弾き飛ばされて恐怖を感じているのだろうか。私がお礼を言っても一定範囲以上は近寄ろうとしない。
男の人が面会室で待っているとのことだった。
「男って、リア、やるじゃない!」
「誰々?」
ベッキーとエイミーがいきなり盛り上がる。
私は慌てて食堂の側の面会室に向かった。ベッキーらはついてきたそうだったが、全く無視して向かう。カートが会いに来てくれたのならいう事なしなんだけど、カートは3年生に在学しているはずだから、面会室に来るわけないし、誰だろう。
「何だ、ハンスか」
私は面接室にいたのが、母の弟子だったのでがっかりした。
「その言い方はないんじゃないか」
私よりも10も上のハンスはお冠だ。
「そう、その言い方は俺も傷つく」
その横のいかつい男が言った。
「あっ、ジルおじさん」
私はその男を見て喜んで言った。母の知り合いで、昔から私にいろんな珍しいものを持ってきてくれる良いおじさんだ。おじさんの目的は絶対に母だと思うのだが、くれるものに免じて黙認している。
「アリシアも酷いよな。俺に一言の断りもなしに諸国漫遊の旅に出るなんて」
ジルおじさんがブツブツ文句を言う。
「だっておじさん、ここ半年全然来なかったじゃん」
「うーん、それは確かに悪かったな。仕事で北の国境付近に行っていたんだ」
「何何、北のダンジョンに潜っていたの?」
私は興味津々にきいた。
「いや、ドラゴン退治さ」
「うそ、本当に!凄いじゃない」
私ははしゃいだ。時たまドラゴンが地上に現われて悪さをするのだ。ジルおじさんらはそのドラゴンを退治していたらしい。
「それでな。ちょっと負傷者が出て、リアの作ってくれたポーションを使い切ってしまったんだ。またもらえないかなと思って」
「うーん、どれくらい」
「出来たら30本くらい」
「ちょっと在庫が少なくなってきて、リアが学園に持ってきた分を少し回してもらえないかなと思ったんだけど」
ハンスがフォローする。
「うーん、明日、オリエンテーションだから少し使うかも知れないし、それ終わったら良いよ」
私は考えて答えた。
「おう、そうか。明日はオリエンテーションなのか」
「えっ、おじさん知っているの?」
「そらあ知っているさ。あれは結構大変だからな」
「えっ、ひょっとしておじさんもここの卒業生?」
私が驚いて聞いた。
「いや、俺は帝国に留学していたから違うが、オリエンテーションは手伝ったことはあるぞ」
「えっ、帝国に留学していたことあるの。色々教えてよ。母さんとはその時に知り合ったの?」
私は驚いて聞いた。母も帝国出身だとは聞いたことがある。母はあまり昔のことは話したがらないので、私は父のことも含めてほとんど何も知らないのだ。ジルおじさんが知っているなら聞きたい。
「まあ、そうだけど。それよりも明日のオリエンテーション。一番になったら褒美にドラゴンの角をやろうか」
「えっ、本当に!」
私はその一言で、母のことなどもうどうでも良くなった。
ドラゴンの角は万病に効く薬で、とても高価なのだ。もしこれを私のポーションにいれたら、下手したら母みたいに死んだ人を蘇らせることが出来るかも知れない。
「当然だ。武人は嘘はつかない」
「判った。必死に頑張る」
私は俄然やる気になった。
「良いのですか。ジル様」
それを見てハンスが心配して聞いてきた。
にんじんを目の前に吊り下げられた私はとても強いのだ。その手で何度もハンスは悲惨な目に合わされていた。
「大丈夫だ。だって3年生もいるんだぞ。第一王子も出るし」
ジルおじさんは第一王子を買っているらしい。でも、その言葉に私は更に闘志が湧いた。私の渾名を破壊女にしてくれた元凶が第一王子なのだ。何としても一矢報いたい。
「あの、更に燃えていますけど」
ハンスの言葉にジルおじさんは少し慌てたみたいだが、
「まあ、リアに角をやる分には軍の奴らも諦めるだろう」
なんか訳のわからないことを言っていた。
男の人が面会室で待っているとのことだった。
「男って、リア、やるじゃない!」
「誰々?」
ベッキーとエイミーがいきなり盛り上がる。
私は慌てて食堂の側の面会室に向かった。ベッキーらはついてきたそうだったが、全く無視して向かう。カートが会いに来てくれたのならいう事なしなんだけど、カートは3年生に在学しているはずだから、面会室に来るわけないし、誰だろう。
「何だ、ハンスか」
私は面接室にいたのが、母の弟子だったのでがっかりした。
「その言い方はないんじゃないか」
私よりも10も上のハンスはお冠だ。
「そう、その言い方は俺も傷つく」
その横のいかつい男が言った。
「あっ、ジルおじさん」
私はその男を見て喜んで言った。母の知り合いで、昔から私にいろんな珍しいものを持ってきてくれる良いおじさんだ。おじさんの目的は絶対に母だと思うのだが、くれるものに免じて黙認している。
「アリシアも酷いよな。俺に一言の断りもなしに諸国漫遊の旅に出るなんて」
ジルおじさんがブツブツ文句を言う。
「だっておじさん、ここ半年全然来なかったじゃん」
「うーん、それは確かに悪かったな。仕事で北の国境付近に行っていたんだ」
「何何、北のダンジョンに潜っていたの?」
私は興味津々にきいた。
「いや、ドラゴン退治さ」
「うそ、本当に!凄いじゃない」
私ははしゃいだ。時たまドラゴンが地上に現われて悪さをするのだ。ジルおじさんらはそのドラゴンを退治していたらしい。
「それでな。ちょっと負傷者が出て、リアの作ってくれたポーションを使い切ってしまったんだ。またもらえないかなと思って」
「うーん、どれくらい」
「出来たら30本くらい」
「ちょっと在庫が少なくなってきて、リアが学園に持ってきた分を少し回してもらえないかなと思ったんだけど」
ハンスがフォローする。
「うーん、明日、オリエンテーションだから少し使うかも知れないし、それ終わったら良いよ」
私は考えて答えた。
「おう、そうか。明日はオリエンテーションなのか」
「えっ、おじさん知っているの?」
「そらあ知っているさ。あれは結構大変だからな」
「えっ、ひょっとしておじさんもここの卒業生?」
私が驚いて聞いた。
「いや、俺は帝国に留学していたから違うが、オリエンテーションは手伝ったことはあるぞ」
「えっ、帝国に留学していたことあるの。色々教えてよ。母さんとはその時に知り合ったの?」
私は驚いて聞いた。母も帝国出身だとは聞いたことがある。母はあまり昔のことは話したがらないので、私は父のことも含めてほとんど何も知らないのだ。ジルおじさんが知っているなら聞きたい。
「まあ、そうだけど。それよりも明日のオリエンテーション。一番になったら褒美にドラゴンの角をやろうか」
「えっ、本当に!」
私はその一言で、母のことなどもうどうでも良くなった。
ドラゴンの角は万病に効く薬で、とても高価なのだ。もしこれを私のポーションにいれたら、下手したら母みたいに死んだ人を蘇らせることが出来るかも知れない。
「当然だ。武人は嘘はつかない」
「判った。必死に頑張る」
私は俄然やる気になった。
「良いのですか。ジル様」
それを見てハンスが心配して聞いてきた。
にんじんを目の前に吊り下げられた私はとても強いのだ。その手で何度もハンスは悲惨な目に合わされていた。
「大丈夫だ。だって3年生もいるんだぞ。第一王子も出るし」
ジルおじさんは第一王子を買っているらしい。でも、その言葉に私は更に闘志が湧いた。私の渾名を破壊女にしてくれた元凶が第一王子なのだ。何としても一矢報いたい。
「あの、更に燃えていますけど」
ハンスの言葉にジルおじさんは少し慌てたみたいだが、
「まあ、リアに角をやる分には軍の奴らも諦めるだろう」
なんか訳のわからないことを言っていた。
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