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領主の前に連れて行かれて襲いかかられそうになった時に皇子様が助けてくれました
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「えっ、なんで」
私は手錠をかけられた意味が判らなかった。
「ちょっと、あんた、なにをするんだい! この子は私達の病を治してくれたんだよ。それを手錠をかけるってどういうことだい」
おかみさんが怒ってくれた。
「煩い。領主様の命令だ。お前らも逆らうと連行するぞ」
兵士達がおかみさんたちを睨みつける。
「ちょっとなにするんだよ。姉ちゃんは俺達を助けてくれたんだぞ。領主様なんて何もしてくれなかったじゃないか」
ベンが私のために叫んでくれた。
「だまれ、小僧。これ以上言うと貴様も引っ立てるぞ」
兵士がベンを睨みつけて刀に手をかけた。
「ベン、大丈夫だから。すぐに帰ってこれるから」
私は慌ててベンに言った。
「ね、姉ちゃん」
ベンが私に向かってこようとしてお母さんに止められていた。
私は兵士達に引っ立てられて馬車に乗せられたのだ。
「ふんっ、村民に何とかうまく取り入ったみたいだが、残念だったな。疫病を広めて治せば中に入り込めると思ったのか」
「私は広めていないわ」
私がムッとして言うと
「嘘をつけ。貴様が広めたから治せるんだろう。そうでなかったら、治せるわけはなかろう。そんなことが出来るのはアリストン王国にいる聖女様くらいだ。貴様が出来るわけはなかろう」
「何を言っているのよ。そんな事を言っている暇があったら私を開放して皆の治療に当たらせなさいよ。でないと手遅れになるわよ」
私は精一杯忠告してあげたのだ。
「ふんっ、しらを切っていられるのは今のうちだぞ。領主様の前に出たら容赦はないからな」
「領主様の前で拷問にかけられて泣き叫ぶ前に、さっさと治す方法を吐いた方が良いぞ」
男は無遠慮な視線で私を睨めつけてくれたのだ。
私はその視線に怖気を感じた。
モンターギュ帝国はこんな奴らしかいないのか?
辺境伯のところでも拷問にかけられそうになったし、なんかもういい加減にうんざりしてきた。
それに私はとても理不尽に感じていた。
せっかく村人を助けていたのに、なぜ領主が邪魔する。男爵様か何か知らないが、それがどうしたのだ。私も召喚された異世界人なのだ。普通は偉いはずだ。本当か嘘か走らないけれど。
こんなんだったら攻撃魔術のやり方をクリフに聞いておくんだった。
即座に攻撃ししてやったのに!
クリフが近くにいるんだから助けに来てくれることは……ない。だってこの村は隔離されているのだから。皇子であるクリフがベン等と話せることはないのだ。
どうしよう? ヒールが攻撃に使えたら使うのに……
私の考えがまとまらないうちに領主の別荘についた。
ここは川沿いの保養地として領主が使っているらしい。
別荘と言っても結構立派な建物だった。帝国の男爵と言っても結構裕福らしい。
別荘の中の装飾も結構立派だった。
そして、謁見の間に私は手錠を付けられたまま引きずり出されたのだ。
「この女が疫病を流行らせた魔女か」
私の前にでっぷりとした領主が現れて聞いてきた。
なんでこうもぶくぶく太っているのか。
住民の生き血を吸っているのではないかと言うほど男爵は太っていた。
「本人は違うと申しておりますが」
私を連行した兵士が意地悪い視線で私を見た。
「ふんっ、よく見れば可愛い容姿をしておるではないか。どうやって疫病を流行らせたか今すぐ吐けば許してやらぬこともないが」
男爵は厭らしそうな目で私を頭の先から足元まで見てくれたのだ。
「私はやっていないわ」
私は豚に言ってやったのだ。
「善意で村人を治してあげていたのに、いきなり捕まえるなんてあなたの領地はどうなっているの?」
私は面と向かって男爵に喧嘩を売ってやったのだ。というか、元々喧嘩を吹っ掛けてきたのはこいつらだ。
「何だと、人が優しくすればつけあがりおって」
男爵は立ち上がると私に向かってきた。
私は思わず逃げようとしたが、手錠を嵌められてその先に縄が結ばれていてその縄を兵士が掴んでいたので、逃げられなかった。
男爵が脂ぎった手で私を掴もうとしたのだ。
「いやああああ!」
私の叫び声とともに、
守りの首輪が光ったのだ。
そして、その光で男爵と兵士を弾き飛ばしてくれていたのだ。
男爵は5メートルくらい吹っ飛んで地面に叩きつけられていた。
手錠も一瞬で外れていた。
「き、貴様、そのような魔道具でこの男爵様に逆らうのか」
男爵はいきり立っていた。
「ええい、この女を捕まえよ。殺さなければ多少は傷付けても構わん」
兵士達が一斉に飛びかかってこようとした。
私は絶対絶命だったのだ。
私に向かって兵士達が抜剣した。
嘘! 剣で斬り付けてくるの?
私は唖然とした。
兵士が私に向かって、斬りかかってきたのだ。
私はやられたと観念したのだ。
その私の前に人影が現れてその男を弾き飛ばしてくれたのだ。
「クリフ!」
そこにはいるはずのないクリフが立っていたのだ。
****************************************************
ここまで読んで頂いて有難うございます。
クリフが現れた理由は明朝です。
さて、【つぎラノ2023】にもノミネートされた私の初書籍
『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://tosshiii.wixsite.com/6furusato/%E6%9B%B8%E7%B1%8D
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全国の書店様、ネット書店様で絶賛発売中です。読んで頂けたら嬉しいです!
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「だまれ、小僧。これ以上言うと貴様も引っ立てるぞ」
兵士がベンを睨みつけて刀に手をかけた。
「ベン、大丈夫だから。すぐに帰ってこれるから」
私は慌ててベンに言った。
「ね、姉ちゃん」
ベンが私に向かってこようとしてお母さんに止められていた。
私は兵士達に引っ立てられて馬車に乗せられたのだ。
「ふんっ、村民に何とかうまく取り入ったみたいだが、残念だったな。疫病を広めて治せば中に入り込めると思ったのか」
「私は広めていないわ」
私がムッとして言うと
「嘘をつけ。貴様が広めたから治せるんだろう。そうでなかったら、治せるわけはなかろう。そんなことが出来るのはアリストン王国にいる聖女様くらいだ。貴様が出来るわけはなかろう」
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「領主様の前で拷問にかけられて泣き叫ぶ前に、さっさと治す方法を吐いた方が良いぞ」
男は無遠慮な視線で私を睨めつけてくれたのだ。
私はその視線に怖気を感じた。
モンターギュ帝国はこんな奴らしかいないのか?
辺境伯のところでも拷問にかけられそうになったし、なんかもういい加減にうんざりしてきた。
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即座に攻撃ししてやったのに!
クリフが近くにいるんだから助けに来てくれることは……ない。だってこの村は隔離されているのだから。皇子であるクリフがベン等と話せることはないのだ。
どうしよう? ヒールが攻撃に使えたら使うのに……
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別荘と言っても結構立派な建物だった。帝国の男爵と言っても結構裕福らしい。
別荘の中の装飾も結構立派だった。
そして、謁見の間に私は手錠を付けられたまま引きずり出されたのだ。
「この女が疫病を流行らせた魔女か」
私の前にでっぷりとした領主が現れて聞いてきた。
なんでこうもぶくぶく太っているのか。
住民の生き血を吸っているのではないかと言うほど男爵は太っていた。
「本人は違うと申しておりますが」
私を連行した兵士が意地悪い視線で私を見た。
「ふんっ、よく見れば可愛い容姿をしておるではないか。どうやって疫病を流行らせたか今すぐ吐けば許してやらぬこともないが」
男爵は厭らしそうな目で私を頭の先から足元まで見てくれたのだ。
「私はやっていないわ」
私は豚に言ってやったのだ。
「善意で村人を治してあげていたのに、いきなり捕まえるなんてあなたの領地はどうなっているの?」
私は面と向かって男爵に喧嘩を売ってやったのだ。というか、元々喧嘩を吹っ掛けてきたのはこいつらだ。
「何だと、人が優しくすればつけあがりおって」
男爵は立ち上がると私に向かってきた。
私は思わず逃げようとしたが、手錠を嵌められてその先に縄が結ばれていてその縄を兵士が掴んでいたので、逃げられなかった。
男爵が脂ぎった手で私を掴もうとしたのだ。
「いやああああ!」
私の叫び声とともに、
守りの首輪が光ったのだ。
そして、その光で男爵と兵士を弾き飛ばしてくれていたのだ。
男爵は5メートルくらい吹っ飛んで地面に叩きつけられていた。
手錠も一瞬で外れていた。
「き、貴様、そのような魔道具でこの男爵様に逆らうのか」
男爵はいきり立っていた。
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兵士達が一斉に飛びかかってこようとした。
私は絶対絶命だったのだ。
私に向かって兵士達が抜剣した。
嘘! 剣で斬り付けてくるの?
私は唖然とした。
兵士が私に向かって、斬りかかってきたのだ。
私はやられたと観念したのだ。
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