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8.男爵令息の独り言 平民の女にコテンパンにやられました
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「嘘だろう!」
俺は唖然とした。
決闘でアマーリアが10歩数えながら歩いている最中に、俺様は先に10歩歩いて攻撃したのだ。
誰が何と言おうとこれはずるではない!
10歩歩けば攻撃して良いと言ったのだから。
でも、平民女は振り向いた瞬間、
パシン!
と一瞬でそのファイアーボールを手ではたき落としてくれたのだ。
剣とか盾ではなく、素手ででだ!
普通はその瞬間、爆発して平民女もただでは済まないはずなのに!
爆煙が消え去った後に平然と立っていた。
弾いた手もびくともしていないみたいだ。
何故だ? こいつは化け物なのか? ヘラヘラ笑っている女に俺は軽い恐怖を感じた。
これはやばいかもしれない。
俺は蒼白になった。
学園生活をエンジョイしていた俺の前に生意気な女が転入してきた。
アマーリアとか言う平民の女だ。
このギレッセン男爵家のライナー様に挨拶もしてこないなんて、なんて奴だ。
顔はそこそこ可愛いかもしれないが、巷には可愛い女なんて掃いて捨てるほどいる。お貴族様の俺が一声かければ、大半の平民の女はついてくるはずだ。何しろ俺様はこのノルトハイム王国でも0.1%もいないお貴族様なんだから。それも次男や三男ではない。俺はギレッセン男爵家の跡取り息子の嫡男なのだ。
次男や三男ならば嫁いできても爵位はない。嫁いできてもその子は平民のままなのだ。しかし、嫡男に嫁いでくればその子もお貴族様になれる。だから領地でも学園に入っても俺様は引く手あまただった。
そんな俺様も、花よ蝶よと大切にされたからか、考えることが少し苦手だった。
だから学園のクラス分けは一番下のC組だった。
心配した親父が、領内で一番賢いハンナを一緒に学園に入れてくれることになった。
しかし、授業が始まるとハンナが俺様の家庭教師をしてくれるはずが、中々時間が合わなかった。俺様も付き合いが色々あるのだ。仕方が無いから俺様の代わりに予習をさせたんだが、ハンナは帝国語が苦手みたいだ。中々予習したノートが出てこないのだ。
俺はとてもいらだった。
そんな俺を見てその平民女がいちゃもんをつけてきたのだ。
ハンナを虐めるなと。
ふざけるなと俺は言いたかった。
ハンナは俺の勉強を助けるために学園に入れたのだ。それが役目を果たしていなかったら当然俺は注意するしかないだろう。
そのハンナの失態で、俺様は帝国語の授業でこれほど酷い目にあったのはかつてないほどの辱めを受けた。全部ハンナが予習してこないからだ。
それを注意していたのに、その生意気な平民女があろうことかお貴族様の俺様に注意してきたのだ。
あり得なかった。
俺様は生意気女に鉄槌を下すことにした。
決闘を申し込んでやったのだ。
まあ、女が決闘を受けるなんて思ってもいない。
それを聞いた途端に逃げ腰になるだろう。
そうなった女を脅したり空かしたりすればもっと静かになるはずだし、何なら学園にいる間だけのセフレにしてやっても良かった。俺様の婚約者はお貴族様でないといけないが、セフレなら平民女でも良いはずだ。
でも、この平民女は何をとち狂ったのか
「まあ、決闘なんて、何て素敵なんでしょう」
と叫んでくれたのだ。
俺はこの女の頭のネジが歪んでいるのかと思わず心配してやったほどだ。
そして、馬鹿の相手をしてはいかんという父の教えを思い出していた。俺はとんでもない間違いを犯したのかもしれない。
平民女は放課後に逃げ出すかと危惧していたのだが、何故かクラスメートの多くを引き連れて訓練場に乗り込んできてくれたのだ。
それになんとなくギャラリーがとても多いように感じた。
果ては俺とその平民女のどちらが勝つか賭けが始まって、何故かその女の方が人気が高かった。
判官贔屓も程度があるだろう!
俺が呆れたときだ。
誰かが平民女がこの国随一の魔術師ヨーナスの弟子だと言い出したのだ。
そんな馬鹿な……俺には信じられなかった。
女に聞いても少し教えてもらっただけだとしか答えない。
俺は良くある少し話したことがあるだけで、それに尾ひれ背びれをつけて話を大きくする田舎者がよくやる手だと馬鹿にしきっていた。
でも、入試の時の魔力判定する水晶を壊したのを見たと何人かが言いだして、少し用心することにした。
平民女よりも早く10歩歩いて平民女よりも早く攻撃すれば良いのだ。
俺は途中から小走りに走って先に10歩歩いた。周りの奴らはギャーギャー騒いでくれたが、歩いたもん勝ちだ。
「火の神ヘパイストスよ。我が身に力を貸してくれたまえ。出でよ、ファイアーボール!」
よし、先に詠唱したぞ!
これで勝った。
俺はファイアーボールが平民女の元に飛んでいくのを見た。
そして、冒頭の素手ではたき落とされたのだ。
これはまずい。この女どれだけ化け物なんだ。ファイアーボールを素手ではたき落とし人間を俺は初めて見た。
俺が唖然としたときだ。
信じられないことに、平民女は無詠唱で俺様に水魔術で攻撃してきたのだ。
「ギャーーーー!」
俺様は一瞬で訓練場のフェンスにまで吹っ飛ばされて衝撃で気を失ってしまったのだ。
一年C組での打ち立てていた俺様の権威が喪失した瞬間だった。
折角男爵令息としてこのC組の覇権を獲得していたのに、ポット出の平民女の一撃で俺様の権威諸共弾き飛ばされてしまったのだ。
そこから俺様の屈辱の学園生活が始まったのだ。
******************************************
ここまで読んでいただいて有難うございます。
王国の特権階級の男爵令息の愚痴でした。
アマーリアは貴族だろうが平民だろうが関係ありません。
しかし、目立ってしまったアマーリアは貴族達から目をつけられます。
次話はついに幼なじみの登場です
俺は唖然とした。
決闘でアマーリアが10歩数えながら歩いている最中に、俺様は先に10歩歩いて攻撃したのだ。
誰が何と言おうとこれはずるではない!
10歩歩けば攻撃して良いと言ったのだから。
でも、平民女は振り向いた瞬間、
パシン!
と一瞬でそのファイアーボールを手ではたき落としてくれたのだ。
剣とか盾ではなく、素手ででだ!
普通はその瞬間、爆発して平民女もただでは済まないはずなのに!
爆煙が消え去った後に平然と立っていた。
弾いた手もびくともしていないみたいだ。
何故だ? こいつは化け物なのか? ヘラヘラ笑っている女に俺は軽い恐怖を感じた。
これはやばいかもしれない。
俺は蒼白になった。
学園生活をエンジョイしていた俺の前に生意気な女が転入してきた。
アマーリアとか言う平民の女だ。
このギレッセン男爵家のライナー様に挨拶もしてこないなんて、なんて奴だ。
顔はそこそこ可愛いかもしれないが、巷には可愛い女なんて掃いて捨てるほどいる。お貴族様の俺が一声かければ、大半の平民の女はついてくるはずだ。何しろ俺様はこのノルトハイム王国でも0.1%もいないお貴族様なんだから。それも次男や三男ではない。俺はギレッセン男爵家の跡取り息子の嫡男なのだ。
次男や三男ならば嫁いできても爵位はない。嫁いできてもその子は平民のままなのだ。しかし、嫡男に嫁いでくればその子もお貴族様になれる。だから領地でも学園に入っても俺様は引く手あまただった。
そんな俺様も、花よ蝶よと大切にされたからか、考えることが少し苦手だった。
だから学園のクラス分けは一番下のC組だった。
心配した親父が、領内で一番賢いハンナを一緒に学園に入れてくれることになった。
しかし、授業が始まるとハンナが俺様の家庭教師をしてくれるはずが、中々時間が合わなかった。俺様も付き合いが色々あるのだ。仕方が無いから俺様の代わりに予習をさせたんだが、ハンナは帝国語が苦手みたいだ。中々予習したノートが出てこないのだ。
俺はとてもいらだった。
そんな俺を見てその平民女がいちゃもんをつけてきたのだ。
ハンナを虐めるなと。
ふざけるなと俺は言いたかった。
ハンナは俺の勉強を助けるために学園に入れたのだ。それが役目を果たしていなかったら当然俺は注意するしかないだろう。
そのハンナの失態で、俺様は帝国語の授業でこれほど酷い目にあったのはかつてないほどの辱めを受けた。全部ハンナが予習してこないからだ。
それを注意していたのに、その生意気な平民女があろうことかお貴族様の俺様に注意してきたのだ。
あり得なかった。
俺様は生意気女に鉄槌を下すことにした。
決闘を申し込んでやったのだ。
まあ、女が決闘を受けるなんて思ってもいない。
それを聞いた途端に逃げ腰になるだろう。
そうなった女を脅したり空かしたりすればもっと静かになるはずだし、何なら学園にいる間だけのセフレにしてやっても良かった。俺様の婚約者はお貴族様でないといけないが、セフレなら平民女でも良いはずだ。
でも、この平民女は何をとち狂ったのか
「まあ、決闘なんて、何て素敵なんでしょう」
と叫んでくれたのだ。
俺はこの女の頭のネジが歪んでいるのかと思わず心配してやったほどだ。
そして、馬鹿の相手をしてはいかんという父の教えを思い出していた。俺はとんでもない間違いを犯したのかもしれない。
平民女は放課後に逃げ出すかと危惧していたのだが、何故かクラスメートの多くを引き連れて訓練場に乗り込んできてくれたのだ。
それになんとなくギャラリーがとても多いように感じた。
果ては俺とその平民女のどちらが勝つか賭けが始まって、何故かその女の方が人気が高かった。
判官贔屓も程度があるだろう!
俺が呆れたときだ。
誰かが平民女がこの国随一の魔術師ヨーナスの弟子だと言い出したのだ。
そんな馬鹿な……俺には信じられなかった。
女に聞いても少し教えてもらっただけだとしか答えない。
俺は良くある少し話したことがあるだけで、それに尾ひれ背びれをつけて話を大きくする田舎者がよくやる手だと馬鹿にしきっていた。
でも、入試の時の魔力判定する水晶を壊したのを見たと何人かが言いだして、少し用心することにした。
平民女よりも早く10歩歩いて平民女よりも早く攻撃すれば良いのだ。
俺は途中から小走りに走って先に10歩歩いた。周りの奴らはギャーギャー騒いでくれたが、歩いたもん勝ちだ。
「火の神ヘパイストスよ。我が身に力を貸してくれたまえ。出でよ、ファイアーボール!」
よし、先に詠唱したぞ!
これで勝った。
俺はファイアーボールが平民女の元に飛んでいくのを見た。
そして、冒頭の素手ではたき落とされたのだ。
これはまずい。この女どれだけ化け物なんだ。ファイアーボールを素手ではたき落とし人間を俺は初めて見た。
俺が唖然としたときだ。
信じられないことに、平民女は無詠唱で俺様に水魔術で攻撃してきたのだ。
「ギャーーーー!」
俺様は一瞬で訓練場のフェンスにまで吹っ飛ばされて衝撃で気を失ってしまったのだ。
一年C組での打ち立てていた俺様の権威が喪失した瞬間だった。
折角男爵令息としてこのC組の覇権を獲得していたのに、ポット出の平民女の一撃で俺様の権威諸共弾き飛ばされてしまったのだ。
そこから俺様の屈辱の学園生活が始まったのだ。
******************************************
ここまで読んでいただいて有難うございます。
王国の特権階級の男爵令息の愚痴でした。
アマーリアは貴族だろうが平民だろうが関係ありません。
しかし、目立ってしまったアマーリアは貴族達から目をつけられます。
次話はついに幼なじみの登場です
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