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王宮のケーキを前にして幼なじみに知っていることを全て白状させられました
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「ゴメン、アミいるかな?」
教室の廊下の外からリックの声が聞こえた。
わざわざリックが迎えに来てくれたのよ。
王子様に迎えに来させるのはさすがにまずいと思って、私がいつもの部屋まで一人で行くって言ったのに、何があるか判らないから教室まで自分が迎えに行くからとリックは言い張ってくれた。
でも、何かあっても私の方が強いんだけど……そう言ったらレディファーストだとか訳のわからない事を言われたけれど……
「アミ、殿下よ!」
廊下にいたエッダが私を呼んでくれた。
「殿下って第二王子殿下か? アミの敵じゃないか!」
ゲルト達はいきり立ってくれたが、
「いや、敵じゃなくて先生だから」
「何だよ、先生って? そもそもアミの母親と殿下の母親は犬猿の仲なんだろう?」
納得いかない顔をゲルトがしてくれたけれど、
「まあ、親が犬猿の仲でも子供が真似る必要は無いでしょ」
私がそう反論すると、
「いや、それはそうだけど、何も親同士が犬猿の相手に教わることはないだろう」
「まあ、確かにそうよね。でも、親同士が犬猿の仲の二人に生まれる禁断の恋なんて、とても素敵じゃない!」
エッダはそう言うと両手を組んでこちらを恍惚とした表情で見てくれるんだけど……
なんか自分一人の世界に入いったみたいだし、エッダは無視することにしよう。
「私も始めは信じられなかったけれど、殿下は幼少の頃アミの家で2ヶ月くらい過ごされたのよ」
横からエーレンが取りなそうとしてくれた。
「うーん、それは俺も前にアミから聞いたけれど、本当なのかよ?」
アーベル等にしても信じられないらしい。
「まあ、それをしたアミのお母様にも、王妃様にも人には言えないいろんな事情があるんだと思うわ」
エーレンが適当に誤魔化してくれようとした。
「うーん、到底信じられないんだけどな」
アーベルが首をかしげてくれた。
噂でしか知らないはずの彼らですら、そう思うのだ。ここで母とアナおばちゃんが実は親友だったなんて私が言っても誰も信じてくれるはずはなかった。
「まあ、それはそうかもしれないけれど、何も親の恋敵の息子に教わらなくても、勉強くらい俺が教えられるぞ」
ゲルトが言い出してくれた。
「あんたがアミに教えられる事なんて何もないじゃない!」
「お前には言われたくない!」
ビアンカに一言で反論されてゲルトはむくれていたけど……でも、ゲルトの案は分厚い参考書を気力で全部覚えるとかいう脳筋らしいとんでもない発想だった。
でも、そんなの私に出来る訳無いじゃない!
ということで私はリックに教えてもらうことにしたのだ。
昔の貸しもあるし……
「お二人様、行ってらっしゃい……まあ、何かロマンスを感じるわ」
私達2人を両手を組んで目を潤ませて見送るエッダは無視して、私は鞄を抱えてリックの後ろについていつもの部屋に行ったのよ。
「本当にリックって教えるのが上手いよね」
私は感激していた。
「そんなことはないと思うけど……」
「リックなら先生として、十分に食べていけるよ」
謙遜するリックに私が太鼓判を押して上げた。
「まあ、そうだな、王子を首になったら、考えるよ」
リックがそう話してくれたけど、そう言えばリックは平民の私には到底手の届かない王子様だった。
「試験範囲は理解できた?」
リックが尋ねてくれた。
「うん、本当に助かったわ」
リックはまだやっていなかった数学と理科の試験範囲を簡単に私でも判るように教えてくれたのだ。
「これで試験もなんとかなりそうだわ。本当にありがとう」
私がリックに礼を言うと、
「じゃあ、アミに聞きたいことがあるんだけど、答えてくれるかな」
不適な笑みを浮かべて、リックが言い出してくれた。
そういえばリックにお願いに行ったときに何かリックに言われていた。私は不吉な予感がした。
「私で答えられることなら良いわよ」
なんとか視線を逸らさないようにして私は答えていた。
「アミ、アミは何故、俺の母とあれだけ親しいんだ? あの様子だと以前もあったことがあるよね」
リックがいきなり核心を突いて質問してきてくれたんだけど、ここは王妃様との約束を破るわけにはいかない。
「何を言っているのよ。この前初めて会ったわよ」
私は懸命に誤魔化そうとした。
「ふーん。じゃあ、アナおばちゃんって言うのは何なの? 会ったばかりの王妃にそんな呼び方は出来ないよね」
「えっ、そんなこと言ったっけ? 記憶にないわ」
私は馬鹿だから忘れたで通そうとした。
「ふうーん、そこまで誤魔化すつもりなんだ。じゃあ、王宮からケーキをもらってきたんだけど、アミは要らないんだね?」
私の側にケーキを置いて、にこりとリックは笑ってくれた。
悪魔だ。ここに悪魔がいます!
私はアナおばちゃんにそう言いたかった。
「どうする、アミ? 何でも料理長によるとアミはこのケーキが大好きだそうじゃないか?」
な、何なのよ。アナおばちゃん。完全に料理長にまでバレているじゃない!
「残念だよな。折角この王宮のケーキを料理長にわざわざ作ってもらったのに!」
リックはそう言うと私の目の前にケーキを持って来てくれて、一口スプーンにすくってくれた。
そして、それを私の前に持って来てくれた。
絶対にぱくつこうとしたらスプーンを引っ込める気だ。
めちゃくちゃ意地悪だ。
私がむっとした時だ。
リックがひょいと私の前にケーキを持ってきてくれたのだ。
本当に口の真ん前に。
「どうしたの? アミ、食べないの?」
「食べようとしたら引っ込める気でしょう?」
「そんなことはしないよ。ほら」
リックが私の口の中にケーキを一口放り込んでくれた。
「美味しい!」
私はとても幸せな気持ちになったのだ。
「で、アミ、話してくれる気になった?」
私は大きく動揺していた。料理長にまでヒアリングして私がそのケーキが好きだと聞いているということは、もうリックはある程度の事を把握しているはずだ。ここまで聞かれて、なおかつ、大好きなケーキを前にして、私はしらを切り通せる自信はなかった。
「絶対にアナおばちゃんに内緒にしてくれる?」
私はリックに確認した。
「判ったよ。内緒にする」
そう言うともう一口私の口の中に放り込んでくれたのだ。
私が完全に陥落した瞬間だった。
私はリックに食べさせられながら、洗いざらい知っている事をリックに白状させられたのだった。
**************************************
王宮のケーキを前にして黙っていることが出来なかったアミでした…………
お気に入り登録、感想等をして頂けたら嬉しいです(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾
物語はここから急激に動きます。
次はテスト結果です。
お楽しみに!
教室の廊下の外からリックの声が聞こえた。
わざわざリックが迎えに来てくれたのよ。
王子様に迎えに来させるのはさすがにまずいと思って、私がいつもの部屋まで一人で行くって言ったのに、何があるか判らないから教室まで自分が迎えに行くからとリックは言い張ってくれた。
でも、何かあっても私の方が強いんだけど……そう言ったらレディファーストだとか訳のわからない事を言われたけれど……
「アミ、殿下よ!」
廊下にいたエッダが私を呼んでくれた。
「殿下って第二王子殿下か? アミの敵じゃないか!」
ゲルト達はいきり立ってくれたが、
「いや、敵じゃなくて先生だから」
「何だよ、先生って? そもそもアミの母親と殿下の母親は犬猿の仲なんだろう?」
納得いかない顔をゲルトがしてくれたけれど、
「まあ、親が犬猿の仲でも子供が真似る必要は無いでしょ」
私がそう反論すると、
「いや、それはそうだけど、何も親同士が犬猿の相手に教わることはないだろう」
「まあ、確かにそうよね。でも、親同士が犬猿の仲の二人に生まれる禁断の恋なんて、とても素敵じゃない!」
エッダはそう言うと両手を組んでこちらを恍惚とした表情で見てくれるんだけど……
なんか自分一人の世界に入いったみたいだし、エッダは無視することにしよう。
「私も始めは信じられなかったけれど、殿下は幼少の頃アミの家で2ヶ月くらい過ごされたのよ」
横からエーレンが取りなそうとしてくれた。
「うーん、それは俺も前にアミから聞いたけれど、本当なのかよ?」
アーベル等にしても信じられないらしい。
「まあ、それをしたアミのお母様にも、王妃様にも人には言えないいろんな事情があるんだと思うわ」
エーレンが適当に誤魔化してくれようとした。
「うーん、到底信じられないんだけどな」
アーベルが首をかしげてくれた。
噂でしか知らないはずの彼らですら、そう思うのだ。ここで母とアナおばちゃんが実は親友だったなんて私が言っても誰も信じてくれるはずはなかった。
「まあ、それはそうかもしれないけれど、何も親の恋敵の息子に教わらなくても、勉強くらい俺が教えられるぞ」
ゲルトが言い出してくれた。
「あんたがアミに教えられる事なんて何もないじゃない!」
「お前には言われたくない!」
ビアンカに一言で反論されてゲルトはむくれていたけど……でも、ゲルトの案は分厚い参考書を気力で全部覚えるとかいう脳筋らしいとんでもない発想だった。
でも、そんなの私に出来る訳無いじゃない!
ということで私はリックに教えてもらうことにしたのだ。
昔の貸しもあるし……
「お二人様、行ってらっしゃい……まあ、何かロマンスを感じるわ」
私達2人を両手を組んで目を潤ませて見送るエッダは無視して、私は鞄を抱えてリックの後ろについていつもの部屋に行ったのよ。
「本当にリックって教えるのが上手いよね」
私は感激していた。
「そんなことはないと思うけど……」
「リックなら先生として、十分に食べていけるよ」
謙遜するリックに私が太鼓判を押して上げた。
「まあ、そうだな、王子を首になったら、考えるよ」
リックがそう話してくれたけど、そう言えばリックは平民の私には到底手の届かない王子様だった。
「試験範囲は理解できた?」
リックが尋ねてくれた。
「うん、本当に助かったわ」
リックはまだやっていなかった数学と理科の試験範囲を簡単に私でも判るように教えてくれたのだ。
「これで試験もなんとかなりそうだわ。本当にありがとう」
私がリックに礼を言うと、
「じゃあ、アミに聞きたいことがあるんだけど、答えてくれるかな」
不適な笑みを浮かべて、リックが言い出してくれた。
そういえばリックにお願いに行ったときに何かリックに言われていた。私は不吉な予感がした。
「私で答えられることなら良いわよ」
なんとか視線を逸らさないようにして私は答えていた。
「アミ、アミは何故、俺の母とあれだけ親しいんだ? あの様子だと以前もあったことがあるよね」
リックがいきなり核心を突いて質問してきてくれたんだけど、ここは王妃様との約束を破るわけにはいかない。
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私は懸命に誤魔化そうとした。
「ふーん。じゃあ、アナおばちゃんって言うのは何なの? 会ったばかりの王妃にそんな呼び方は出来ないよね」
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リックはそう言うと私の目の前にケーキを持って来てくれて、一口スプーンにすくってくれた。
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私がむっとした時だ。
リックがひょいと私の前にケーキを持ってきてくれたのだ。
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