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第三章 健斗と美咲と新たな出会い
ほのぼのレベリング
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一方
その頃生田川IC近くの飛翔クランでは、美味しいお肉の食事も終わり皆で談笑していた。
「健ちゃんら、おっそいなぁ」
「何かあったんじゃないですか?」
「ボ~と待っててもしゃ~無いから、干潟に掃除しに行こか~」
美咲がそう提案すると、ほとんどのメンバーが行きたそうに立ち上がった。
「みなさん、戦闘は死ぬ可能性も有るという事はしっかりと認識しておいてね」
ハヤテの主人である久夛良木阿斗が注意勧告を促した。
みんなそれは頭の中では分かっているのだが、やっぱり実感が無い。
「美咲さん、新しく来た人達なんですけど」
サバイバーと大工の二人が早くもリーダーシップを発揮しだした。
「まずレベル付けと、風纏の伝授やなぁ」
「あんたらも誰よりも早くレベル上げた方がえぇと思ってるし」
「阿斗ちゃん、新しい子に今からレベル付けするけど、重要な事は話といてくれる?」
「いいよん、美咲ちゃんは?」
「干潟見に行って、適当な奴こっちに連れて来るわ」
「了解!」
阿斗は顔の横で手を立てて敬礼のポーズで答える。
「サバイバーさんと大工さん、一緒に干潟に行こう」
「ちー子につー子、ちょっと一緒に来てやー」
母神成ルナの娘の千枝とその眷属のボアオークであるつー子に着いて来いと美咲が声を掛けて連れて行く。
もうツー子も風を纏って空に上がれるようだ。
すぐ近くだが、5人は風を纏い空を駆けていく。
「ボアのハラワタって、モンスターになかなか人気あるんやで~」
「美味しいんかなぁ?」
「一回調理してみようか?」
サバイバーの提案に、ホルモン好きな大工は大きく縦に首を振る。
干潟に着くと、先ほどよりも沢山のモンスターが集まって居た。
美咲は手頃なゴブリンを後ろから殴り気絶させた。
回りに居た魔獣や魔蟲たちは一瞬こちらを見たが、それよりも食べる方が忙しいようだ。
「ちょいと新人にレベル付けしてくるなぁ」
「俺らは何をしたら?」
大工が美咲に問うた。
「散開してここの魔物を一層するから、まずは足場作りからやりたいねん」
干潟は一面は生田川に面していて、残りは全体に丸くなり、10m程高いハット夢公園の芝生に向かって緩いスロープになっている。
公園の地面から見た感じはすり鉢状になっている。
コンクリートで方型に強化された斜面のかなり中段位までモンスターたちは陣取っている。
その上部を4人で少し整理をしておいて欲しい。
そう言って美咲はゴブリンを片手に抱えて陣地に飛んでいった。
「それじゃ~やりましょかっ」
千枝が元気よく声を出すと、眷属のツー子も腕をブンブン振り回した。
サバイバーと大工は実質これが初の大きな戦闘なので、少し尻込みしている。
それを察した千枝は二人に提案する。
「まずは大工さんはうちの後ろから魔法で攻撃してな、サバイバさんはツー子の後ろから同じように魔法で軽くでもいいからダメージ入れていってな」
「んで、ある程度レベルが上がったら4方に分かれよか」
「おぅ、ちー子ちゃん、よろしくっ」
「んじゃ~ツー子ちゃんお願いなっ」
「マカセテ ガンバル」
男二人は美咲と阿斗に言われた事を思い出していた。
クランはそのうち巨大化してくるだろうと。
実際に、今日新しく入る人数は14人。
そのうちレベル無しが12人も居る。
巨大化したその時の幹部は、今の初期メンバーが担うのが間違いが起きにくいと。
その為には、自分らとか中華屋さんの様に防衛側に着くことが増える支援分担の人は、尚更皆よりもレベルが高いのが望ましいと言われている。
サバイバーも大工も心の中ではワクワクしている。
チートは見いだせないが、やればやるだけ強くなることは努力家の二人の男性には大歓迎だ。
戦闘を開始してすぐに(ヒュン)(ヒュン)とレベルが上がっていく。
心の底からそれが楽しくて仕方が無い。
目の前にはレベルを上げるのに必要な相手が無数にいる。
それを殲滅していく事で、新たな技能やステータスを受けれる事も楽しくて仕方が無かった。
美咲は気絶したゴブリンの両手を持ち、新人たちにこれからやる事を説明する。
半数の人は、昼の美味しいお肉がこれからも食べれるのなら進化した方が良いと思っている。
そして半数の人は、進化する事にビビりながらも凄く楽しみにしている。
人が魔法を使ったり空を飛んだりと、漫画やCG映画のような世界に行ける事が嬉しい。
その横で、もう干潟に行きたくて行きたくて仕方が無いメンバーがウズウズしている。
「美咲ちゃん、こっちはいつ行ったら良いの?」
「ん~もういけるんちゃう?向こうでちー子に指示を仰いでね~」
「「「「「「「「 行ってきま~す 」」」」」」」」
飛翔クランのメンバー全員が飛んでいった。
すでにレベルが付いている2人も、伝授された風纏を駆使してメンバーに着いて行く。
阿斗は、責任からか美咲と一緒に残っている。
眷属のハヤテを先に行かせたのは、自分はいつでも狩れると言う自信からだろうか。
「阿斗ちゃん、一緒に行っても良かったのに?」
「何ゆぅとん、一人じゃいざって時にあかんやろ」
「阿斗ちゃ~ん」
美咲はゴブリンを持ったまま阿斗に抱きついた。
「あはは、さっさとやってうちらも干潟に行こうや」
「んじゃ~ まずはこいつにダメ入れていきま~す」
美咲はいつもの要領でサクサクとレベル付けを終える。
死ぬほどの進化の苦痛を過ぎて、皆がレベル付きになる。
そして、阿斗と二人で12人全員に風纏を伝授した。
火魔法と水魔法の生活領域魔法も覚えさせた。
目の前で実演をして見せると、水を出す魔法と火を灯す魔法は案外早く覚える。
「あとはその火玉を投げる様に修練すると火球や火弾とか覚えるよ」
いままで黙って無言で美咲の言いなりにやってきた新人は、これからは自分の独自の形態を作っていかないと駄目だという事を、阿斗に言われて深く胸に刻んだ。
「んじゃ~いっこかぁ~」
飛翔クランは全員が空中を駆ける事が出来るのが特徴だ。
干潟に着くと新人たちは空中から魔法弾を撃つことを課題にされた。
これが一番安全な攻撃方法だと教わった。
だが、全員がすぐに攻撃魔法を覚える訳でも無い。
覚えられない人は、石を投げてみたり、直接攻撃をしてみたり、個々人自分の可能性を模索している。
既存のメンバーはサクサクとレベルを上げていく。
美咲と阿斗もその輪の中に突入した。
「オラオラオラおらぁ~」
「ハヤテ~連携プレイに切り替えてな~」
美咲や阿斗の戦闘姿勢に新人が空中から感嘆のため息を吐く。
「はぁ~ 凄いよなぁ」
「もう人間技じゃないですね」
「どうやったらあんなに早く動けるんだろう?」
美咲が彼らに答える。
「うちらは素早さ特化の職業やから早いだけやで」
「言い換えたら、近接戦闘しか出来ないって事でもあるからな」
今現在の自分のステータスを鑑みて、自分の戦闘スタイルを築いて欲しいと新人に言った。
その言葉は、既存のメンバーの心にも響いている。
数十分経った頃には、干潟の上は魔物の死体が積みあがっていた。
後々「ハット夢墓場」と呼ばれるこの場所の最初の殲滅だった。
一掃が一時終わり、皆がレベルが上昇した事に喜んでいる。
新しいスキルを覚えた人も居る。
新しい職業を覚えた人も居る。
美咲もレベルが23になり、密かに心の中でほくそ笑む。
(けけけ、今のうちに健ちゃんと差をつけておこう)
戦闘終わりに阿斗がぼそっとつぶやく。
「はぁ~ なんかお腹空いたな~」
すぐにサバイバーが返事を返す。
「あははは、んじゃ一旦帰って肉焼くか~」
クランメンバーは皆賛成し、コンビニ跡に戻って行った。
その頃生田川IC近くの飛翔クランでは、美味しいお肉の食事も終わり皆で談笑していた。
「健ちゃんら、おっそいなぁ」
「何かあったんじゃないですか?」
「ボ~と待っててもしゃ~無いから、干潟に掃除しに行こか~」
美咲がそう提案すると、ほとんどのメンバーが行きたそうに立ち上がった。
「みなさん、戦闘は死ぬ可能性も有るという事はしっかりと認識しておいてね」
ハヤテの主人である久夛良木阿斗が注意勧告を促した。
みんなそれは頭の中では分かっているのだが、やっぱり実感が無い。
「美咲さん、新しく来た人達なんですけど」
サバイバーと大工の二人が早くもリーダーシップを発揮しだした。
「まずレベル付けと、風纏の伝授やなぁ」
「あんたらも誰よりも早くレベル上げた方がえぇと思ってるし」
「阿斗ちゃん、新しい子に今からレベル付けするけど、重要な事は話といてくれる?」
「いいよん、美咲ちゃんは?」
「干潟見に行って、適当な奴こっちに連れて来るわ」
「了解!」
阿斗は顔の横で手を立てて敬礼のポーズで答える。
「サバイバーさんと大工さん、一緒に干潟に行こう」
「ちー子につー子、ちょっと一緒に来てやー」
母神成ルナの娘の千枝とその眷属のボアオークであるつー子に着いて来いと美咲が声を掛けて連れて行く。
もうツー子も風を纏って空に上がれるようだ。
すぐ近くだが、5人は風を纏い空を駆けていく。
「ボアのハラワタって、モンスターになかなか人気あるんやで~」
「美味しいんかなぁ?」
「一回調理してみようか?」
サバイバーの提案に、ホルモン好きな大工は大きく縦に首を振る。
干潟に着くと、先ほどよりも沢山のモンスターが集まって居た。
美咲は手頃なゴブリンを後ろから殴り気絶させた。
回りに居た魔獣や魔蟲たちは一瞬こちらを見たが、それよりも食べる方が忙しいようだ。
「ちょいと新人にレベル付けしてくるなぁ」
「俺らは何をしたら?」
大工が美咲に問うた。
「散開してここの魔物を一層するから、まずは足場作りからやりたいねん」
干潟は一面は生田川に面していて、残りは全体に丸くなり、10m程高いハット夢公園の芝生に向かって緩いスロープになっている。
公園の地面から見た感じはすり鉢状になっている。
コンクリートで方型に強化された斜面のかなり中段位までモンスターたちは陣取っている。
その上部を4人で少し整理をしておいて欲しい。
そう言って美咲はゴブリンを片手に抱えて陣地に飛んでいった。
「それじゃ~やりましょかっ」
千枝が元気よく声を出すと、眷属のツー子も腕をブンブン振り回した。
サバイバーと大工は実質これが初の大きな戦闘なので、少し尻込みしている。
それを察した千枝は二人に提案する。
「まずは大工さんはうちの後ろから魔法で攻撃してな、サバイバさんはツー子の後ろから同じように魔法で軽くでもいいからダメージ入れていってな」
「んで、ある程度レベルが上がったら4方に分かれよか」
「おぅ、ちー子ちゃん、よろしくっ」
「んじゃ~ツー子ちゃんお願いなっ」
「マカセテ ガンバル」
男二人は美咲と阿斗に言われた事を思い出していた。
クランはそのうち巨大化してくるだろうと。
実際に、今日新しく入る人数は14人。
そのうちレベル無しが12人も居る。
巨大化したその時の幹部は、今の初期メンバーが担うのが間違いが起きにくいと。
その為には、自分らとか中華屋さんの様に防衛側に着くことが増える支援分担の人は、尚更皆よりもレベルが高いのが望ましいと言われている。
サバイバーも大工も心の中ではワクワクしている。
チートは見いだせないが、やればやるだけ強くなることは努力家の二人の男性には大歓迎だ。
戦闘を開始してすぐに(ヒュン)(ヒュン)とレベルが上がっていく。
心の底からそれが楽しくて仕方が無い。
目の前にはレベルを上げるのに必要な相手が無数にいる。
それを殲滅していく事で、新たな技能やステータスを受けれる事も楽しくて仕方が無かった。
美咲は気絶したゴブリンの両手を持ち、新人たちにこれからやる事を説明する。
半数の人は、昼の美味しいお肉がこれからも食べれるのなら進化した方が良いと思っている。
そして半数の人は、進化する事にビビりながらも凄く楽しみにしている。
人が魔法を使ったり空を飛んだりと、漫画やCG映画のような世界に行ける事が嬉しい。
その横で、もう干潟に行きたくて行きたくて仕方が無いメンバーがウズウズしている。
「美咲ちゃん、こっちはいつ行ったら良いの?」
「ん~もういけるんちゃう?向こうでちー子に指示を仰いでね~」
「「「「「「「「 行ってきま~す 」」」」」」」」
飛翔クランのメンバー全員が飛んでいった。
すでにレベルが付いている2人も、伝授された風纏を駆使してメンバーに着いて行く。
阿斗は、責任からか美咲と一緒に残っている。
眷属のハヤテを先に行かせたのは、自分はいつでも狩れると言う自信からだろうか。
「阿斗ちゃん、一緒に行っても良かったのに?」
「何ゆぅとん、一人じゃいざって時にあかんやろ」
「阿斗ちゃ~ん」
美咲はゴブリンを持ったまま阿斗に抱きついた。
「あはは、さっさとやってうちらも干潟に行こうや」
「んじゃ~ まずはこいつにダメ入れていきま~す」
美咲はいつもの要領でサクサクとレベル付けを終える。
死ぬほどの進化の苦痛を過ぎて、皆がレベル付きになる。
そして、阿斗と二人で12人全員に風纏を伝授した。
火魔法と水魔法の生活領域魔法も覚えさせた。
目の前で実演をして見せると、水を出す魔法と火を灯す魔法は案外早く覚える。
「あとはその火玉を投げる様に修練すると火球や火弾とか覚えるよ」
いままで黙って無言で美咲の言いなりにやってきた新人は、これからは自分の独自の形態を作っていかないと駄目だという事を、阿斗に言われて深く胸に刻んだ。
「んじゃ~いっこかぁ~」
飛翔クランは全員が空中を駆ける事が出来るのが特徴だ。
干潟に着くと新人たちは空中から魔法弾を撃つことを課題にされた。
これが一番安全な攻撃方法だと教わった。
だが、全員がすぐに攻撃魔法を覚える訳でも無い。
覚えられない人は、石を投げてみたり、直接攻撃をしてみたり、個々人自分の可能性を模索している。
既存のメンバーはサクサクとレベルを上げていく。
美咲と阿斗もその輪の中に突入した。
「オラオラオラおらぁ~」
「ハヤテ~連携プレイに切り替えてな~」
美咲や阿斗の戦闘姿勢に新人が空中から感嘆のため息を吐く。
「はぁ~ 凄いよなぁ」
「もう人間技じゃないですね」
「どうやったらあんなに早く動けるんだろう?」
美咲が彼らに答える。
「うちらは素早さ特化の職業やから早いだけやで」
「言い換えたら、近接戦闘しか出来ないって事でもあるからな」
今現在の自分のステータスを鑑みて、自分の戦闘スタイルを築いて欲しいと新人に言った。
その言葉は、既存のメンバーの心にも響いている。
数十分経った頃には、干潟の上は魔物の死体が積みあがっていた。
後々「ハット夢墓場」と呼ばれるこの場所の最初の殲滅だった。
一掃が一時終わり、皆がレベルが上昇した事に喜んでいる。
新しいスキルを覚えた人も居る。
新しい職業を覚えた人も居る。
美咲もレベルが23になり、密かに心の中でほくそ笑む。
(けけけ、今のうちに健ちゃんと差をつけておこう)
戦闘終わりに阿斗がぼそっとつぶやく。
「はぁ~ なんかお腹空いたな~」
すぐにサバイバーが返事を返す。
「あははは、んじゃ一旦帰って肉焼くか~」
クランメンバーは皆賛成し、コンビニ跡に戻って行った。
応援ありがとうございます!
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