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第三章 健斗と美咲と新たな出会い
着衣
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健斗と咲姫がルームに戻ると、みんなでくつろいでいた。
咲空も目を覚ましたが、裸なので布団からは出てこれない。
「咲空、どないや?」
『気分は悪くないけど、なんかステボが色々おかしな事になっとる』
「あぁ称号のせいで新しいスキルやステータスとか増えとるな」
「これからは雷帝目指して頑張るんやで」
『あはは・・・』
「さて、これからみんなはどうしようか?」
「咲姫のパーティーはどこか拠点を持ってるん?」
「いえ、ここの隠し場所以外には今の所、拠点らしいものは作っていません」
『?・・・なぁ・・・』
『なんでいきなりその子の名前を呼び捨てなん?』
『外で何かあったとしか思えんけど?』
「あ、私、健斗さんの眷属になりました♪」
『『「「「「「「「 どぇぇぇぇぇぇぇぇぇ~~~??? 」」」」」」」』』
((えぇなぁ・・・))
((なんでうちやなくてその人なんやろう・・・))
「んじゃ~このまま大丸まで行って生田川に戻るから、みんなはここでくつろいでてね」
「咲姫とおかん、ちょっとえぇか?」
そう言って二人と共に健斗は外に出て行った。
「咲空ちゃん、なんでそんなに落ち込んどん?」
『いや、千里ちゃん、別に落ち込んでなんか・・・』
「咲空、さっきの戦闘の事がまだ忘れられんのか?」
『いや、お姉ちゃん、生き返ったんやからそれは何も思ってないよ』
「まぁ元気だしなよ」
『千里ちゃん、ありがとなー』
そう言って咲空は布団に潜り込んだ。
「おかん、おかんも俺の眷属にならんか?」
『なんやの?急に?』
「ん~ 眷属の恩恵で色々とお得なモノやステ補正が付くんよ」
『・・・』
『まぁちょっと考えるわ』
『眷属って聞こえは良いけど、早い話、奴隷契約やん?』
『うちの身体をおもちゃにするつもりやろw』
「あはは、咲姫と同じ事言うんやなぁ」
「そりゃそうと、咲姫は三ノ宮クランから離れる事は出来るの?」
「はいっ?私らはクランに所属してませんよ?」
「元々宇治川~神戸駅近辺でやってたんだけど、ちょっと嫌な奴らが居て、逃げる様に東に流れて行ったらあそこで戦闘してて、あの統括さんに手伝って欲しいと言われたので参加してたんですよ」
「そうやったんや」
「統括さんが、終わったら話があるとは言ってましたけど」
「あぁ、メンバー増やしていくとか言ってたらしいから、勧誘の話やろな」
そうこうしていたら、3人は神戸大丸前に着いた。
正面玄関の前には統括者と精鋭達が談笑していた。
「すみません、お待たせしました」
「いえいえ、それでは入りましょうか」
「本当に助かりました、自分らだけやったらどうなっていたか」
「この剣は本当に貰ってしまって良いのですか?」
「それがあると全然戦闘力が違うでしょ」
「ホンマありがとうございます」
『女性にだけ優しい人やから遠慮しないで貰っときw』
「なんとなくわかりますw」
「もう~いい加減にしとけよ、おかん」
他にも数人の高レベルのメンバーが居たが、周辺の警備と先ほど戦った応援のパーティーを三ノ宮クランに勧誘する事を課題にされて離れて行った。
健斗達3人と統括者、強格闘家と剣術女の6人で階段を上がる。
懐中電灯の灯りでは少し暗いので、母が発火と言うスキルで火の塊りを手のひらに乗せて灯りをとる。
健斗も母も暗視のスキルを持っているが、咲姫や他の人達はまだそのスキルは取得していなかった。
この行動で、母には火熱耐性が付いた。
その事を三ノ宮クランのメンバーに伝えると、少し驚いていた。
健斗は、スキルや耐性は同じ事の繰り返しで取得する行動発生系だという事を説明した。
格闘家や剣術女が物理耐性を持ってるのも、そう行動しているからだと。
「とにかく一回、生田川のクランに来てくださいな」
『色々とうちらが伝授できるモノを覚えて下さい』
デパートの中に入り、まずは女性服売り場に向かう。
「下着までなら4階かな?」
いくつかあるだろう女性服を置いてる店の中で、最初に見つけた下着を置いてる所と、軽く着れる物を見繕って一度ルームに入る。
『やっと服が着れる~』
健斗が選んだ服と下着が嬉しい様で、ハシャぐ咲空だったが、なぜかブラがぴったりだった事に驚愕する。
『おっちゃん、なんでうちのブラのサイズまで知っとんや?』
「おぉ~可愛くなったやん」
「ん?気になる? 何回も抱っこしとるからなぁ」
「なんとなくこんな位やろうなってサイズがたまたま当たっただけや」
「さすがはスケコマシやな(笑)」
「千里~脱がすぞっ!」
『「あはははは」』
「「「「 おぉ~男やなぁ・・・」」」」
外に顔を出すと、喉が渇いたと言うので全員をルームの中に入れた。
「ほぉ~凄いですね。これがスキルだってのが驚きです」
「電気が使えるってのが凄いですね~」
「そのうちトイレやお風呂も出来るって聞いたけど、ホント凄い」
(ヒュン)
唐突にルームのレベルが上がった。
「あれっ?なんか急にルームのレベルが上がったよ?」
『使用時間なんかな?急に大勢で使ったから一気に熟練度が上がったんちゃう?』
「おおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」
「やっとトイレと風呂が付けれるよ」
「システムキッチンや洗面台もある」
⊟・インフラ設置
・給水、排水(0.8)
・ガス(0.6)
・給湯器(1.2)
⊟・電気設備
・分電盤(0.1)
・電気200v(1.2)
・電気コンセント100v(0.6)
⊟・照明
・照明用シーリング(0.3)
・平付[丸形](0.55)[角型](0.55)
・埋め込み型(0.8)
・壁付け(0.6)
⊟・部屋拡張
・部屋拡張Lv1(1.5)
・部屋拡張Lv2(2.5)
⊟・部屋増設
・部屋増設Lv1(1.5)
・部屋増設Lv2(2.0)
⊟・トイレ
・セット[便器 手洗い ウォシュレット](1.4)
・小便器(0.3)
・オマル(0.0)
⊟・洗面設備
・洗面[750](0.8)
・洗面ドレッサー[900](1.3)
・洗面ドレッサー[1200](1.8)
⊟・風呂設備
・風呂[0.75浴槽 シャワー](1.0)
・ユニットバス[1216](2.0)
・ユニットバス[1620](3.0)
⊟・キッチン
・キッチン[ブロック](1.5)
・システムキッチン[1800](1.8)
・システムキッチン[2200](2.2)
⊟・建具
└・F片開きドア(0.6)・親子ドア(0.8)
└・F片引き戸(0.6)・F引き違い戸(0.8)
└・折れ戸650/(1.0)775/(1.2)900/(1.4)
⊞・家具
⊞・寝具
⊞・家電
⊞・手すりその他
「凄く色々と出来るようになった~」
健斗は色々と思いを馳せる。
(家具一覧にソファーとかが無いなぁ レベル上がったら出て来るのかな?)
「統括者さん、家具とか頂いてもいいかなぁ?」
「いいですよ~ どうせ家具なんて必要な人は居ないでしょうしね」
「家具屋さんでも今の世界じゃ欲しいとは言わないでしょうねw」
「家具なら7階行きましょか?インテリアサロンがあるから」
「ついでにおトイレも近くにあるしね」
了解を得た事で、健斗達は家具階に行くために外に出た。
千里と咲空も外に出て一緒に歩く。
眷属たちと他の子はデパートにまったく興味を示さない。
ルームの中に残って咲姫のパーティーメンバーとなにやらゲームをしている方が楽しいようだ。
向かう道すがら、統括者が自己紹介がてら、三ノ宮クランへの勧誘を行なってきた。
「自分は三ノ宮西部統括者の生名颯太と言います」
『御挨拶ありがとうございます、私は神成ルナと申します』
「あっ、自分は庄内健斗と言います」
「私は陽風咲姫です」
『うちは星城咲楽で、さくらと呼んでください」
「私は相良千里です。さくらちゃんの次に若いですw」
「すみません、私は南森兎月でっす」
「俺は大和真之と言います」
皆が一通り自己紹介をしたが、一度聞いても覚えられない30歳以上の人々。
いやいや、進化をしているのでIQも記憶力も上がってるはずだ・・・
「それで~、みなさん所属が無いなら三ノ宮クランに入りませんか?」
「私は健斗さんの眷属なので、健斗さんが行く所へ行きます」
「眷属?どう言う事?」
『私と千里は生田川のクランですので、三ノ宮がギルドになったら傘下には入るつもりでいます』
「あぁそう言えば生田川でクランを作ったって言ってましたね」
「ギルドかぁ・・・ いつになるやら(笑)」
「すぐでしょ(笑)」
「これだけ統率が取れていて、そして有能な人材も豊富で、活動範囲も広くて、先を見据える事が出来る人が居るのに、そんなに時間は掛からないでしょ」
「まぁ今日この時間で、80人くらいは新しくクランに入ってくれたので、人数的な物は時間の問題なんだと思いますが・・・」
『何か不安材料でも?』
生名颯太が俯き気味に床を見ながら現状を語り出す。
「まぁ~一番は食料ですよね」
「クランだギルドだって話の前にその問題は一番の懸念事項ですね」
『それで生田川のクランに解体スキル持ちを作ろうとしてたんやね?」
「そうそう、魔獣は食用になるのが結構多いから、解体は必要最低限」
母ルナは解体スキルの重要性を健斗から聞いてはいたが、敢えてまた話を膨らませて言ったようだ。
「外からの物流が無い現状で、自給自足は必然ですからね」
『水の確保は出来そうやから、後はビルやマンションの屋上を菜園化していけば』
「種や種株とかは生協さんやホームセンターからかき集めれば何とか」
『菜園化すれば、そのうち農業に長けたスキルを覚える人も増えるだろうし』
「食料の備蓄倉庫が必要だけど、氷の魔法で凍らせるのも一手」
「生活魔法として、皆が水と火を使えたら生きてはいけると思う」
『生田川のクランは全員が火と水を使えます』
「私もすぐに覚えます」
「はぁ・・・生田川の皆さんは凄いですね。僕らの事を凄いとか言いながら、そっちはもう何歩も先を見ているじゃないですか(笑)」
「いやいや、自分らは戦えて生きていけるパーティーを作っているだけで、三ノ宮クランさんは組織を作っているのでその違いです」
「でも戦闘力もそちらの方が凄いと思いましたよ」
今まで黙っていたが、最高レベル格闘家が話に入ってきた。
「たまたま運が良くて、色んな有用なスキルを覚えたり、宝箱を見つけたりと自分の努力以外が絡んでるんですけどw」
「まぁ運も実力のうちって言いますけどねw」
「生きるために足掻いていたらこうなったって感じです」
『まぁイチビってたらこうなったって方やと思うけどな』
「そうやそうや」
「イチビリなんですか?」
『そのうち嫌でも分かるわw』
『生きていく意思と生きていく力が必要だってうちらのリーダーが最初に言ってたね』
「リーダーって?」
「おまえのこっちゃw」
咲空も目を覚ましたが、裸なので布団からは出てこれない。
「咲空、どないや?」
『気分は悪くないけど、なんかステボが色々おかしな事になっとる』
「あぁ称号のせいで新しいスキルやステータスとか増えとるな」
「これからは雷帝目指して頑張るんやで」
『あはは・・・』
「さて、これからみんなはどうしようか?」
「咲姫のパーティーはどこか拠点を持ってるん?」
「いえ、ここの隠し場所以外には今の所、拠点らしいものは作っていません」
『?・・・なぁ・・・』
『なんでいきなりその子の名前を呼び捨てなん?』
『外で何かあったとしか思えんけど?』
「あ、私、健斗さんの眷属になりました♪」
『『「「「「「「「 どぇぇぇぇぇぇぇぇぇ~~~??? 」」」」」」」』』
((えぇなぁ・・・))
((なんでうちやなくてその人なんやろう・・・))
「んじゃ~このまま大丸まで行って生田川に戻るから、みんなはここでくつろいでてね」
「咲姫とおかん、ちょっとえぇか?」
そう言って二人と共に健斗は外に出て行った。
「咲空ちゃん、なんでそんなに落ち込んどん?」
『いや、千里ちゃん、別に落ち込んでなんか・・・』
「咲空、さっきの戦闘の事がまだ忘れられんのか?」
『いや、お姉ちゃん、生き返ったんやからそれは何も思ってないよ』
「まぁ元気だしなよ」
『千里ちゃん、ありがとなー』
そう言って咲空は布団に潜り込んだ。
「おかん、おかんも俺の眷属にならんか?」
『なんやの?急に?』
「ん~ 眷属の恩恵で色々とお得なモノやステ補正が付くんよ」
『・・・』
『まぁちょっと考えるわ』
『眷属って聞こえは良いけど、早い話、奴隷契約やん?』
『うちの身体をおもちゃにするつもりやろw』
「あはは、咲姫と同じ事言うんやなぁ」
「そりゃそうと、咲姫は三ノ宮クランから離れる事は出来るの?」
「はいっ?私らはクランに所属してませんよ?」
「元々宇治川~神戸駅近辺でやってたんだけど、ちょっと嫌な奴らが居て、逃げる様に東に流れて行ったらあそこで戦闘してて、あの統括さんに手伝って欲しいと言われたので参加してたんですよ」
「そうやったんや」
「統括さんが、終わったら話があるとは言ってましたけど」
「あぁ、メンバー増やしていくとか言ってたらしいから、勧誘の話やろな」
そうこうしていたら、3人は神戸大丸前に着いた。
正面玄関の前には統括者と精鋭達が談笑していた。
「すみません、お待たせしました」
「いえいえ、それでは入りましょうか」
「本当に助かりました、自分らだけやったらどうなっていたか」
「この剣は本当に貰ってしまって良いのですか?」
「それがあると全然戦闘力が違うでしょ」
「ホンマありがとうございます」
『女性にだけ優しい人やから遠慮しないで貰っときw』
「なんとなくわかりますw」
「もう~いい加減にしとけよ、おかん」
他にも数人の高レベルのメンバーが居たが、周辺の警備と先ほど戦った応援のパーティーを三ノ宮クランに勧誘する事を課題にされて離れて行った。
健斗達3人と統括者、強格闘家と剣術女の6人で階段を上がる。
懐中電灯の灯りでは少し暗いので、母が発火と言うスキルで火の塊りを手のひらに乗せて灯りをとる。
健斗も母も暗視のスキルを持っているが、咲姫や他の人達はまだそのスキルは取得していなかった。
この行動で、母には火熱耐性が付いた。
その事を三ノ宮クランのメンバーに伝えると、少し驚いていた。
健斗は、スキルや耐性は同じ事の繰り返しで取得する行動発生系だという事を説明した。
格闘家や剣術女が物理耐性を持ってるのも、そう行動しているからだと。
「とにかく一回、生田川のクランに来てくださいな」
『色々とうちらが伝授できるモノを覚えて下さい』
デパートの中に入り、まずは女性服売り場に向かう。
「下着までなら4階かな?」
いくつかあるだろう女性服を置いてる店の中で、最初に見つけた下着を置いてる所と、軽く着れる物を見繕って一度ルームに入る。
『やっと服が着れる~』
健斗が選んだ服と下着が嬉しい様で、ハシャぐ咲空だったが、なぜかブラがぴったりだった事に驚愕する。
『おっちゃん、なんでうちのブラのサイズまで知っとんや?』
「おぉ~可愛くなったやん」
「ん?気になる? 何回も抱っこしとるからなぁ」
「なんとなくこんな位やろうなってサイズがたまたま当たっただけや」
「さすがはスケコマシやな(笑)」
「千里~脱がすぞっ!」
『「あはははは」』
「「「「 おぉ~男やなぁ・・・」」」」
外に顔を出すと、喉が渇いたと言うので全員をルームの中に入れた。
「ほぉ~凄いですね。これがスキルだってのが驚きです」
「電気が使えるってのが凄いですね~」
「そのうちトイレやお風呂も出来るって聞いたけど、ホント凄い」
(ヒュン)
唐突にルームのレベルが上がった。
「あれっ?なんか急にルームのレベルが上がったよ?」
『使用時間なんかな?急に大勢で使ったから一気に熟練度が上がったんちゃう?』
「おおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」
「やっとトイレと風呂が付けれるよ」
「システムキッチンや洗面台もある」
⊟・インフラ設置
・給水、排水(0.8)
・ガス(0.6)
・給湯器(1.2)
⊟・電気設備
・分電盤(0.1)
・電気200v(1.2)
・電気コンセント100v(0.6)
⊟・照明
・照明用シーリング(0.3)
・平付[丸形](0.55)[角型](0.55)
・埋め込み型(0.8)
・壁付け(0.6)
⊟・部屋拡張
・部屋拡張Lv1(1.5)
・部屋拡張Lv2(2.5)
⊟・部屋増設
・部屋増設Lv1(1.5)
・部屋増設Lv2(2.0)
⊟・トイレ
・セット[便器 手洗い ウォシュレット](1.4)
・小便器(0.3)
・オマル(0.0)
⊟・洗面設備
・洗面[750](0.8)
・洗面ドレッサー[900](1.3)
・洗面ドレッサー[1200](1.8)
⊟・風呂設備
・風呂[0.75浴槽 シャワー](1.0)
・ユニットバス[1216](2.0)
・ユニットバス[1620](3.0)
⊟・キッチン
・キッチン[ブロック](1.5)
・システムキッチン[1800](1.8)
・システムキッチン[2200](2.2)
⊟・建具
└・F片開きドア(0.6)・親子ドア(0.8)
└・F片引き戸(0.6)・F引き違い戸(0.8)
└・折れ戸650/(1.0)775/(1.2)900/(1.4)
⊞・家具
⊞・寝具
⊞・家電
⊞・手すりその他
「凄く色々と出来るようになった~」
健斗は色々と思いを馳せる。
(家具一覧にソファーとかが無いなぁ レベル上がったら出て来るのかな?)
「統括者さん、家具とか頂いてもいいかなぁ?」
「いいですよ~ どうせ家具なんて必要な人は居ないでしょうしね」
「家具屋さんでも今の世界じゃ欲しいとは言わないでしょうねw」
「家具なら7階行きましょか?インテリアサロンがあるから」
「ついでにおトイレも近くにあるしね」
了解を得た事で、健斗達は家具階に行くために外に出た。
千里と咲空も外に出て一緒に歩く。
眷属たちと他の子はデパートにまったく興味を示さない。
ルームの中に残って咲姫のパーティーメンバーとなにやらゲームをしている方が楽しいようだ。
向かう道すがら、統括者が自己紹介がてら、三ノ宮クランへの勧誘を行なってきた。
「自分は三ノ宮西部統括者の生名颯太と言います」
『御挨拶ありがとうございます、私は神成ルナと申します』
「あっ、自分は庄内健斗と言います」
「私は陽風咲姫です」
『うちは星城咲楽で、さくらと呼んでください」
「私は相良千里です。さくらちゃんの次に若いですw」
「すみません、私は南森兎月でっす」
「俺は大和真之と言います」
皆が一通り自己紹介をしたが、一度聞いても覚えられない30歳以上の人々。
いやいや、進化をしているのでIQも記憶力も上がってるはずだ・・・
「それで~、みなさん所属が無いなら三ノ宮クランに入りませんか?」
「私は健斗さんの眷属なので、健斗さんが行く所へ行きます」
「眷属?どう言う事?」
『私と千里は生田川のクランですので、三ノ宮がギルドになったら傘下には入るつもりでいます』
「あぁそう言えば生田川でクランを作ったって言ってましたね」
「ギルドかぁ・・・ いつになるやら(笑)」
「すぐでしょ(笑)」
「これだけ統率が取れていて、そして有能な人材も豊富で、活動範囲も広くて、先を見据える事が出来る人が居るのに、そんなに時間は掛からないでしょ」
「まぁ今日この時間で、80人くらいは新しくクランに入ってくれたので、人数的な物は時間の問題なんだと思いますが・・・」
『何か不安材料でも?』
生名颯太が俯き気味に床を見ながら現状を語り出す。
「まぁ~一番は食料ですよね」
「クランだギルドだって話の前にその問題は一番の懸念事項ですね」
『それで生田川のクランに解体スキル持ちを作ろうとしてたんやね?」
「そうそう、魔獣は食用になるのが結構多いから、解体は必要最低限」
母ルナは解体スキルの重要性を健斗から聞いてはいたが、敢えてまた話を膨らませて言ったようだ。
「外からの物流が無い現状で、自給自足は必然ですからね」
『水の確保は出来そうやから、後はビルやマンションの屋上を菜園化していけば』
「種や種株とかは生協さんやホームセンターからかき集めれば何とか」
『菜園化すれば、そのうち農業に長けたスキルを覚える人も増えるだろうし』
「食料の備蓄倉庫が必要だけど、氷の魔法で凍らせるのも一手」
「生活魔法として、皆が水と火を使えたら生きてはいけると思う」
『生田川のクランは全員が火と水を使えます』
「私もすぐに覚えます」
「はぁ・・・生田川の皆さんは凄いですね。僕らの事を凄いとか言いながら、そっちはもう何歩も先を見ているじゃないですか(笑)」
「いやいや、自分らは戦えて生きていけるパーティーを作っているだけで、三ノ宮クランさんは組織を作っているのでその違いです」
「でも戦闘力もそちらの方が凄いと思いましたよ」
今まで黙っていたが、最高レベル格闘家が話に入ってきた。
「たまたま運が良くて、色んな有用なスキルを覚えたり、宝箱を見つけたりと自分の努力以外が絡んでるんですけどw」
「まぁ運も実力のうちって言いますけどねw」
「生きるために足掻いていたらこうなったって感じです」
『まぁイチビってたらこうなったって方やと思うけどな』
「そうやそうや」
「イチビリなんですか?」
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