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第三章 健斗と美咲と新たな出会い
ルームでまったり
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入場者がルームのソファーに座ったので、皆に飲み物を配るウェイター健斗。
「ちょっと美咲を呼んで来るわ」
そう言って一旦一人で外に出た。
「しっかし、この部屋スキルは凄いよなぁ・・・」
「ホントに、お湯や電気が使えるのが羨ましいですな」
『ちょっとトイレ』
「ちょこっとお風呂入らせてもらえんかなぁ?」
「ほんまやなぁシャワーだけでもえぇわ」
ルームに戻って中に入ってすぐにその会話を聞いた健斗が女性陣に提案する。
「入りたいなら入ればいいよ、おかんと兎月さんでバスタオルや下着の替えを大量に取ってくればいいんじゃない?
俺らは面白そうな話を聞いて楽しんでるよ」
「んじゃ~私も一緒に行って来るわ」
「うちもいく~」
『んじゃ~話は兎月さんから聞きもって行って来るわ」
そう決まって女性陣がゲートをくぐり外に出て行った。
ルームに残った面々で三ノ宮クランの話を聞くことに。
「まぁそんなに面白い話じゃないんですけどねw」
「組織を作れば必ず発生する派閥ってやつですよ」
「ふむふむ」
「一番最初に組織作りを始めた百舌鳥遼兵と言う人が居るんです。今の三ノ宮クランのリーダーなんですけどね。
自分はその創世時に百舌鳥さんの傍にいた4人のうちの1人なんです。
自分と百舌鳥さんはソロで頑張ってて偶々知り合ったんです。
そして、残りのその3人は元々知り合いで作ったパーティーで、百舌鳥さんには勝てないと思って敵視はしないんだけど、自分にはやたら敵視して突っかかって来るんです」
生名颯太は、三ノ宮クランの出来た時の状況を事細かに話し出す。
そして、百舌鳥と言う男が同じように狩ってても一人だけ異常にレベルが上がるのが早かったと言う事も告げた。
「健斗さんと同じ早熟の方なんですね」
「多分、そうなんだと思うよ」
「早熟?」
「ステータスボードのGMRって項目が成長率の事なんですよ。
ほとんどの人はUSUって普通の成長率なんですが、健斗さんは早熟でPRE、美咲さんは特別でSPEなんです。
まだ見た事は無いけど、大器晩成とか超早熟とかもあるんだと思います」
「それでその3人と競ってるんですか?」
「自分は派閥で言うと生名さん寄りなんですけど、こっちは競ってるつもりは全く無いんですよ。 それなのに、自分や兎月にやたら敵対心を燃やしてくるんです。
昨日も廃車でバリケードを作るのに、チョロチョロ見に来ては自分らと比較して、もうウザったいったら無かったんです」
「あのバリケード?は本当に凄いですね。まるで迷路のようになってる所もあるし」
『ほんま凄いわ、上から見たらよぅ考えて作ってるのが良くわかる』
「最初の立案は兎月さんなんですよ。それなのに彼らは自分たちの発案みたいに吹聴してて、それを切れた真やんが突っ込んだら逆に切れて切れてw」
「あはは、切れてた訳じゃないんやけど。
今、クランで一番レベルの高いのは百舌鳥さんなんですが、その次が自分なんです。
それも気に入らないみたいで、今朝も何度も自分のレベルを聞いて来て・・・」
「でもまぁ風纏も覚えたし、火と水と風の攻撃魔法も覚えたし、眷属でも連れて行ったら驚かれるんじゃないですか?w」
『兎月ちゃんも刀が手に入ったしねw』
「ん~うちもやっぱり派閥とか出来て来るんでしょうかね~」
「まぁ人が大勢集まれば、それぞれの意見も食い違うし対立や敵対もあるんやろうな」
「ま~健斗さんみたいに極端な人はうちにはおらんと思うけど(笑)」
「はははっ・・・」
「健斗のおっさんはイチビっとうだけやから堪忍したってなw」
「ちょ、ちょっと美咲らが帰ってないか見て来るわ」
『やっぱり突っ込まれたら逃げよるな(笑)」
横目で咲空を見たが、そそくさと健斗はルームから退出していった。
外に出ると、もうすでに美咲達は帰って来ていた。
「おっそ~い!」
「あぁごめんごめん、こんなに早ょ~帰って来るとは思ってなかったからな」
そう一言いってからゲートを開く。
『たっだいま~』
「ただいま帰りました」
母ルナの空間倉庫からバスタオルやらなんやら沢山出て来る。
「んじゃ~うちと兎月ちゃんが先に入るね~ 良いかな?」
『えぇよ、うちは次に美咲ちゃんと入るわ』
女性陣が風呂に入る段取りをしているので、みんな応接間に集まって飲み物を飲み始めた。
咲姫のパーティーメンバーは奥のソファーに座り、そこにあるDVDを見ている。
「やっぱり異次元収納は便利ですね~」
「うちらも一つは欲しいですね」
「あっ!健斗さん、そう言えばあの宝箱から出た宝珠にこんなんありました」
咲姫は空間倉庫から宝珠を3つ取り出した。
「え~君も異次元収納持ち~?」
「はいっ健斗さんから交換で頂きました」
「健斗さんって、なんかチートしてるんちゃうの?」
「そんな訳ないやんw」
健斗は咲姫に渡された3つの宝珠を鑑定していた。
Lv2の箱から出たのは、駿動 Lv3の箱から出たのが、身体強化¹と保存領域Lv1。
「咲姫、ちょっと来て」
健斗は咲姫をキッチンの方の死角に連れて行き、ひそひそと話をしだす。
(咲姫、このLv3箱から出た2つ、俺が取り込んでもえぇか?)
(これはコピー出来る奴ですか?)
(うんうん、それでな、この保存領域ってやつ、あの生名さんに上げたいんやけど、どうやろ?)
((笑)あははは、ほんとイチビリですね~)
(咲姫のメンバーの子には2日待ってくれたら全員にどっちか渡すからって事後報告しといて)
(いいですよ、空間倉庫は1つあるし、身体強化は全員にあげたいし)
(私的には預けた方が利になりますw)
(ありがとね~)
咲姫は応接間の方をチラッと見て健斗に言った。
(じゃぁチューしてください)
「えぇぇぇ~?」
(シィ~!)
健斗は驚いて声を高げてしまった。
だが、咲姫に対して拒む感情は全くなかった。
(ちゅっ!)
くちびるを突き出す咲姫に軽くキスをした。
(えへへへへ♪)
嬉しそうに笑顔を向ける咲姫であった。
咲姫に駿動の宝珠を返し、二つの宝珠を取り込んで、さらに保存領域をコピーして宝珠にした。
「健ちゃん?どないしたん?」
「おぅ、ちょっとな」
皆の元に戻り、周りを見渡してイチビる。
「この中で、まだ鑑定のスキルを覚えてない人はこちらに集まって下さい」
なんだ?なんだ?と言う感じで、鑑定スキルを持っていない人が集まってきた。
咲姫のメンバーはもう全員覚えている。
飛翔の3人と三ノ宮の3人とおかんの子供2人と千里とそして美咲だ。
「この宝珠を観察して下さい。個人差はあるけど、すぐに鑑定スキルを覚えます」
そう言ってまずは統括者に渡した。
「美咲も覚えときや」
「まぁ人や魔物のステは見れるからあんまり必要性を感じないけどw」
「おぉおおおお!ありがとうございます~」
そして大和真之に宝珠を渡した。
子供達も一緒にその珠を見ていると、ほぼ同時くらいに3人が鑑定スキルを覚えた。
美咲も一応手に取ってコロコロと観察をしていると、ドヤ顔でえへへと笑う。
飛翔の3人もコロコロしているうちに鑑定スキルを覚えた。
この3人は観察スキルまで覚えている。
観察する事で新しいスキルを覚えやすくなるだろう。
サバイバーに関しては、鑑定の上位スキルの解読まで覚えていた。
スキルは個人差が激しいが、覚える人は本当に早い。
これは想像力とか運とかいろいろな要素が重なるんだろうな、と健斗は推測していた。
「あとは千里と兎月さんやな」
しばし、三ノ宮の2人から感謝の言葉を頂いて談笑していると千里と兎月の二人が上がってきた。
「んじゃ~交代しよっか~ 気持ちよかったで~」
母ルナと娘千枝と美咲の3人で風呂場に向かった。
いくら広いと言っても3人は窮屈じゃないか?
そのうち大浴場やサウナも作ってみたいなぁ。
千里と兎月に鑑定スキルを覚えてもらい、おもむろに生名に話しかける。
「それじゃ~生名さん、この宝珠を取り込んでみて下さい」
「えっ?えっ?えぇぇぇ~?」
「これって空間収納の1種でしょ?」
「確かに一つはこんなスキルが欲しいとは思ってるけど・・・」
「そうですよ、みんな欲しいと思うし、僕らが貰うのはちょっと気が引ける」
「咲姫のパーティーは1つあるし、飛翔クランは取り敢えずおかんのがあるからね」
「それと、これはLv3の宝箱から出たものなので、スキルとしては中級位なんです」
「まぁ実際にこのインベントリは5つしか入らないし、時間の経過がどうなのかまだ分からないしね」
「ただ、Lv1って付いてるから、熟練度でレベルが上がって持てる個数もどんどん増えると思いますよ」
「健斗さ~ん、お話し中すみません、飲み物勝手に貰っても良いかな?」
千里がタオルと一緒に仕入れて来たドライヤーで髪を乾かしつつ飲み物を打診してきた。
「おう、好き勝手に飲んで良いよ」
「ありがと~ はぁほんまにコンセント使えて良かったわぁ」
なかなか宝珠を取り込まない生名に向けて咲姫が後押しをする。
「生名さん、中級くらいのスキルだと、うちのパーティーだとまた手に入ると思うんですよ」
「だから、思い切って取り込んでくださいな」
咲姫は健斗の意向が分かっているので、力強く後押しをしている。
だが、そう言われてもなかなか踏ん切りがつかない生名颯太だった。
「ちょっと美咲を呼んで来るわ」
そう言って一旦一人で外に出た。
「しっかし、この部屋スキルは凄いよなぁ・・・」
「ホントに、お湯や電気が使えるのが羨ましいですな」
『ちょっとトイレ』
「ちょこっとお風呂入らせてもらえんかなぁ?」
「ほんまやなぁシャワーだけでもえぇわ」
ルームに戻って中に入ってすぐにその会話を聞いた健斗が女性陣に提案する。
「入りたいなら入ればいいよ、おかんと兎月さんでバスタオルや下着の替えを大量に取ってくればいいんじゃない?
俺らは面白そうな話を聞いて楽しんでるよ」
「んじゃ~私も一緒に行って来るわ」
「うちもいく~」
『んじゃ~話は兎月さんから聞きもって行って来るわ」
そう決まって女性陣がゲートをくぐり外に出て行った。
ルームに残った面々で三ノ宮クランの話を聞くことに。
「まぁそんなに面白い話じゃないんですけどねw」
「組織を作れば必ず発生する派閥ってやつですよ」
「ふむふむ」
「一番最初に組織作りを始めた百舌鳥遼兵と言う人が居るんです。今の三ノ宮クランのリーダーなんですけどね。
自分はその創世時に百舌鳥さんの傍にいた4人のうちの1人なんです。
自分と百舌鳥さんはソロで頑張ってて偶々知り合ったんです。
そして、残りのその3人は元々知り合いで作ったパーティーで、百舌鳥さんには勝てないと思って敵視はしないんだけど、自分にはやたら敵視して突っかかって来るんです」
生名颯太は、三ノ宮クランの出来た時の状況を事細かに話し出す。
そして、百舌鳥と言う男が同じように狩ってても一人だけ異常にレベルが上がるのが早かったと言う事も告げた。
「健斗さんと同じ早熟の方なんですね」
「多分、そうなんだと思うよ」
「早熟?」
「ステータスボードのGMRって項目が成長率の事なんですよ。
ほとんどの人はUSUって普通の成長率なんですが、健斗さんは早熟でPRE、美咲さんは特別でSPEなんです。
まだ見た事は無いけど、大器晩成とか超早熟とかもあるんだと思います」
「それでその3人と競ってるんですか?」
「自分は派閥で言うと生名さん寄りなんですけど、こっちは競ってるつもりは全く無いんですよ。 それなのに、自分や兎月にやたら敵対心を燃やしてくるんです。
昨日も廃車でバリケードを作るのに、チョロチョロ見に来ては自分らと比較して、もうウザったいったら無かったんです」
「あのバリケード?は本当に凄いですね。まるで迷路のようになってる所もあるし」
『ほんま凄いわ、上から見たらよぅ考えて作ってるのが良くわかる』
「最初の立案は兎月さんなんですよ。それなのに彼らは自分たちの発案みたいに吹聴してて、それを切れた真やんが突っ込んだら逆に切れて切れてw」
「あはは、切れてた訳じゃないんやけど。
今、クランで一番レベルの高いのは百舌鳥さんなんですが、その次が自分なんです。
それも気に入らないみたいで、今朝も何度も自分のレベルを聞いて来て・・・」
「でもまぁ風纏も覚えたし、火と水と風の攻撃魔法も覚えたし、眷属でも連れて行ったら驚かれるんじゃないですか?w」
『兎月ちゃんも刀が手に入ったしねw』
「ん~うちもやっぱり派閥とか出来て来るんでしょうかね~」
「まぁ人が大勢集まれば、それぞれの意見も食い違うし対立や敵対もあるんやろうな」
「ま~健斗さんみたいに極端な人はうちにはおらんと思うけど(笑)」
「はははっ・・・」
「健斗のおっさんはイチビっとうだけやから堪忍したってなw」
「ちょ、ちょっと美咲らが帰ってないか見て来るわ」
『やっぱり突っ込まれたら逃げよるな(笑)」
横目で咲空を見たが、そそくさと健斗はルームから退出していった。
外に出ると、もうすでに美咲達は帰って来ていた。
「おっそ~い!」
「あぁごめんごめん、こんなに早ょ~帰って来るとは思ってなかったからな」
そう一言いってからゲートを開く。
『たっだいま~』
「ただいま帰りました」
母ルナの空間倉庫からバスタオルやらなんやら沢山出て来る。
「んじゃ~うちと兎月ちゃんが先に入るね~ 良いかな?」
『えぇよ、うちは次に美咲ちゃんと入るわ』
女性陣が風呂に入る段取りをしているので、みんな応接間に集まって飲み物を飲み始めた。
咲姫のパーティーメンバーは奥のソファーに座り、そこにあるDVDを見ている。
「やっぱり異次元収納は便利ですね~」
「うちらも一つは欲しいですね」
「あっ!健斗さん、そう言えばあの宝箱から出た宝珠にこんなんありました」
咲姫は空間倉庫から宝珠を3つ取り出した。
「え~君も異次元収納持ち~?」
「はいっ健斗さんから交換で頂きました」
「健斗さんって、なんかチートしてるんちゃうの?」
「そんな訳ないやんw」
健斗は咲姫に渡された3つの宝珠を鑑定していた。
Lv2の箱から出たのは、駿動 Lv3の箱から出たのが、身体強化¹と保存領域Lv1。
「咲姫、ちょっと来て」
健斗は咲姫をキッチンの方の死角に連れて行き、ひそひそと話をしだす。
(咲姫、このLv3箱から出た2つ、俺が取り込んでもえぇか?)
(これはコピー出来る奴ですか?)
(うんうん、それでな、この保存領域ってやつ、あの生名さんに上げたいんやけど、どうやろ?)
((笑)あははは、ほんとイチビリですね~)
(咲姫のメンバーの子には2日待ってくれたら全員にどっちか渡すからって事後報告しといて)
(いいですよ、空間倉庫は1つあるし、身体強化は全員にあげたいし)
(私的には預けた方が利になりますw)
(ありがとね~)
咲姫は応接間の方をチラッと見て健斗に言った。
(じゃぁチューしてください)
「えぇぇぇ~?」
(シィ~!)
健斗は驚いて声を高げてしまった。
だが、咲姫に対して拒む感情は全くなかった。
(ちゅっ!)
くちびるを突き出す咲姫に軽くキスをした。
(えへへへへ♪)
嬉しそうに笑顔を向ける咲姫であった。
咲姫に駿動の宝珠を返し、二つの宝珠を取り込んで、さらに保存領域をコピーして宝珠にした。
「健ちゃん?どないしたん?」
「おぅ、ちょっとな」
皆の元に戻り、周りを見渡してイチビる。
「この中で、まだ鑑定のスキルを覚えてない人はこちらに集まって下さい」
なんだ?なんだ?と言う感じで、鑑定スキルを持っていない人が集まってきた。
咲姫のメンバーはもう全員覚えている。
飛翔の3人と三ノ宮の3人とおかんの子供2人と千里とそして美咲だ。
「この宝珠を観察して下さい。個人差はあるけど、すぐに鑑定スキルを覚えます」
そう言ってまずは統括者に渡した。
「美咲も覚えときや」
「まぁ人や魔物のステは見れるからあんまり必要性を感じないけどw」
「おぉおおおお!ありがとうございます~」
そして大和真之に宝珠を渡した。
子供達も一緒にその珠を見ていると、ほぼ同時くらいに3人が鑑定スキルを覚えた。
美咲も一応手に取ってコロコロと観察をしていると、ドヤ顔でえへへと笑う。
飛翔の3人もコロコロしているうちに鑑定スキルを覚えた。
この3人は観察スキルまで覚えている。
観察する事で新しいスキルを覚えやすくなるだろう。
サバイバーに関しては、鑑定の上位スキルの解読まで覚えていた。
スキルは個人差が激しいが、覚える人は本当に早い。
これは想像力とか運とかいろいろな要素が重なるんだろうな、と健斗は推測していた。
「あとは千里と兎月さんやな」
しばし、三ノ宮の2人から感謝の言葉を頂いて談笑していると千里と兎月の二人が上がってきた。
「んじゃ~交代しよっか~ 気持ちよかったで~」
母ルナと娘千枝と美咲の3人で風呂場に向かった。
いくら広いと言っても3人は窮屈じゃないか?
そのうち大浴場やサウナも作ってみたいなぁ。
千里と兎月に鑑定スキルを覚えてもらい、おもむろに生名に話しかける。
「それじゃ~生名さん、この宝珠を取り込んでみて下さい」
「えっ?えっ?えぇぇぇ~?」
「これって空間収納の1種でしょ?」
「確かに一つはこんなスキルが欲しいとは思ってるけど・・・」
「そうですよ、みんな欲しいと思うし、僕らが貰うのはちょっと気が引ける」
「咲姫のパーティーは1つあるし、飛翔クランは取り敢えずおかんのがあるからね」
「それと、これはLv3の宝箱から出たものなので、スキルとしては中級位なんです」
「まぁ実際にこのインベントリは5つしか入らないし、時間の経過がどうなのかまだ分からないしね」
「ただ、Lv1って付いてるから、熟練度でレベルが上がって持てる個数もどんどん増えると思いますよ」
「健斗さ~ん、お話し中すみません、飲み物勝手に貰っても良いかな?」
千里がタオルと一緒に仕入れて来たドライヤーで髪を乾かしつつ飲み物を打診してきた。
「おう、好き勝手に飲んで良いよ」
「ありがと~ はぁほんまにコンセント使えて良かったわぁ」
なかなか宝珠を取り込まない生名に向けて咲姫が後押しをする。
「生名さん、中級くらいのスキルだと、うちのパーティーだとまた手に入ると思うんですよ」
「だから、思い切って取り込んでくださいな」
咲姫は健斗の意向が分かっているので、力強く後押しをしている。
だが、そう言われてもなかなか踏ん切りがつかない生名颯太だった。
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